JPH0421477B2 - - Google Patents

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JPH0421477B2
JPH0421477B2 JP61244254A JP24425486A JPH0421477B2 JP H0421477 B2 JPH0421477 B2 JP H0421477B2 JP 61244254 A JP61244254 A JP 61244254A JP 24425486 A JP24425486 A JP 24425486A JP H0421477 B2 JPH0421477 B2 JP H0421477B2
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chitosan
chitinase
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Masato Izume
Akira Taiho
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Katakura Chikkarin Co Ltd
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、D−グルコサミンをほとんど含むこ
となく、D−グルコサミンおよびN−アセチル−
D−グルコサミンからなり、比較的高い重合度を
有するキトサンオリゴ糖の製造法に関する。 本発明により得られたキトサンオリゴ糖は、食
品添加物、化粧品成分、医薬品または医療材料な
どの広範な用途に利用することができる。 〔技術の背景および従来技術の説明〕 キチンは、エビやカニなどの甲殻類や殻から得
られる多糖類であつて、セルロースと極めてよく
似た化学構造を有していて、セルロースを構成す
るグルコースの2位の水酸基がアセトアミド基で
置換された2−アセトアミド−2−デオキシ−D
−グルコース(N−アセチル−D−グルコサミ
ン)がβ−1,4結合した直鎖状の多糖類であ
る。 一方において、キトサンの分解産物のキトサン
オリゴ糖、たとえば、キトビオース(GlcN)2
キトトリオース(GlcN)3、キトテトラオース
(GlcN)4、キトペンタオース(GlcN)5、および
キトヘキサオース(GlcN)6などがアミノ糖(塩
基性の糖)であることから、これらのキトサンオ
リゴ糖を食品添加物(増量剤)、化粧品成分また
は医薬品などの広範な用途に利用することが考え
られ、これらのキトサンオリゴ糖を経済的に製造
する技術の開発が要望されている。 最近、キトサンオリゴ糖のうちのキトヘキサオ
ース(GlcN)6およびキトヘプタオース(GlcN)7
に抗力カビ性が見出され〔デイー・エフ・ケンド
ラおよびリー・エー・ハドウイガー:エクスペリ
メンタル・マイコロジー(D.F.Kendra and Lee
A.Hadwiger:Experimental Mycology)第8
巻、第276−281頁(1984年)〕、さらに、キトサン
オリゴ糖の重合度の高いものに免疫機能 進効果
が見出され〔鈴木ら:「第8回糖質シンポジウム
講演要旨集」第57〜58頁(1985年)〕、重合度が比
較的大きいキトサンオリゴ糖の製造技術の開発さ
要望されている。 これまでに、塩酸による加水分解法〔エス・テ
イー・ホロウイツツ他:ジヤーナル・オブ・アメ
リカン・ケミカル・ソサイエテイ(S.T.
Horowitzet al:J.A.C.S)第79巻、第5046−
5049頁(1957年)〕、亜硝酸による酸化分解法〔エ
フ・ヤク他:セルロース・ケミストリ・アンド・
テクノロジー(F.Yaku et al:Cellulose
Chemistry and Technology)第11巻、第421−
430頁(1977年)〕、および塩素による酸化分解法
(平野茂博ら:日本農芸化学会、昭和59年度大会、
講演要旨集 第330頁)がキトサンの化学的な分
解法として知られている。塩酸による加水分解法
は、キトサンオリゴ糖を生産することができる
が、高濃度の塩酸および長時間の反応を必要と
し、また多量のD−グルコサミンの単糖類の生成
により反応液からキトサンオリゴ糖を単離する工
程を必要とし、そのための操作がはん雑になり、
そのコストも高いという難点がある。また亜硝酸
または塩素による酸化分解法は、酸化による脱ア
ミノ化のために、純粋なキトサンオリゴ糖を得る
ことが困難であるという難点がある。 これに対して、酸素法によるキトサンの分解で
は、酵素の特異性を利用することができるので、
D−グルコサミンのような単糖類の生成を少なく
して、目的とするキトサンオリゴ糖を著量に生産
することができる。これまでに報告されているキ
トサンを分解する酵素には、バチルス(Bacillus
sp.)R−4の生産するキトサナ−ゼ〔トミナガ
およびツジサカ:ビオヒミカ・エ・ビオフイジ
カ・アクタ(Y.Tominaga & Y.Tsulisaka:
Biochimica et Biophysica Aota)第410巻、第
145−155頁(1975年)〕、ペニシリウム・イスラン
デイクム(Penicillium islandicum)の生産する
キトサナーゼ〔デイー・エム・フエントン等:ジ
ヤーナル オブ・ジエネラル・ミクロバイオロジ
ー(D.M.Fenton et al:Journal of General
Microbiology)、第126巻、第151−165頁(1981
年)〕、バチルス(Bacillus.sp.)99−5の生産す
るキトサナーゼ(堀内:日本農芸化学会、昭和59
年度大会、講演要旨集 第550頁)、ストレプトマ
イセス(Streptomyces sp.)No.6〔ジエイ・エ
ス・プライス等:ジヤーナル・オブ・バクテリオ
ロジー(J.S.Price et al:Journal of
Bacteriology)第124巻、第1574−1585頁(1975
年)〕およびストレプトマイセス・グリセウス
(Streptomyces griseus)の生産するキトサナー
ゼ〔オオタカラ:キチン、キトサン・アンド・リ
レイテツド・エンザイムス(A.Ohtakara:
Chitin、Chitosan and Related Enzymes)第
147〜160頁(1985年)、アカデミツク プレス〕
が知られている。 一方、キチナーゼは、キチンを分解する酵素と
いわれ、細菌、カビおよび植物等に広く分布して
存在している。 これまでに、アスペルギルス・ニガー
(Aspergillus niger)K14から得られるキチナー
ゼはキチンを分解するが、粉末キトサンおよびグ
リコールキトサンは分解しないと報告され〔エ
ー・オオタカラ:アグリカルチユラル・アンド・
バイオロジカル・ケミストリ(A.Ohtakara:
Agricultural and Biological Chemistry)第28
巻 第811〜818頁(1964年)〕、またストレプトマ
イセス グリセウス(streptomyces griseus)か
ら得られるキチナーゼはキトサンおよびキトサン
オリゴ糖(2量体、3量体および4量体)を分解
しないと報告されていて〔エル・アール・バージ
ヤー他:ビオヒミカ・エ・ビオフイジカ・アクタ
(L.R.Berger et al:Biochimica et Biophysica
Acta)第29巻 第522〜534頁(1958年)〕、キト
サンはキチナーゼの良い基質とは考えられていな
いが、キトサンをキチナーゼの基質として用いた
例〔エム・ブイ・トレシー:バイオケミカル・ジ
ヤーナル(M.V.Tracey:Biochemical Journal)
第61巻 第579〜585頁(1956年)〕があるが、キ
トサンの粘度がバシドミセテス
(Basidomycetes)由来のキチナーゼにより低下
したことが述べられているにすぎない。すなわち
キトサンをキチナーゼにより分解し、重合度の高
いキトサンオリゴ糖を生産するという報告は見当
らない。 またキチンは、水、希酸、希アルカリ等には全
く溶解しないで、キチンにキチナーゼを作用させ
ても、反応速度が遅く、さらに重合度の高いオリ
ゴ糖が得られない。 本発明者らは、キトサンオリゴ糖を経済的に生
産する技術の開発を企図して、市販の細菌または
カビに由来するキチナーゼをキトサンに作用させ
ると、高重合度のオリゴ糖を含むが、D−グルコ
サミンの単糖類をほとんど含まないキトサンオリ
ゴ糖が得られることを見出し、この知見に基づい
て本発明に到達した。 〔発明の目的および発明の要約〕 本発明の目的は、キトサンオリゴ糖の製造法を
提供することにあり、詳しくは、D−グルコサミ
ンの単糖類をほとんど含まないキトサンオリゴ糖
の製造法を提供することにある。 本発明は、キトサンをキトサンオリゴ糖に分解
し得るキチナーゼにより分解して、D−グルコサ
ミンの単糖類をほとんど含まないオリゴ糖を得る
ことを特徴とするキトサンオリゴ糖の製造法であ
る。 本発明のキトサンオリゴ糖の製造におけるキト
サンは、脱アセチル化度が50〜99%のキトサンを
使用することができ、またコロイダルキトサンを
使用することができる。 キトサンをキトサナーゼにより分解して、キト
サンオリゴ糖をつくる場合、酵素作用の時間を延
長すると、D−グルコサミンの単糖類の含量が増
大するから、D−グルコサミンの単糖類の含量の
少ないキトサンオリゴ糖を得るには、その酵素作
用の時間を厳密に調整することを必要とするが、
本発明のキチナーゼによるキトサンの分解による
と、酵素作用の時間を延長しても、D−グルコサ
ミンの単糖類を生成しないから、本発明では反応
における酵素作用の時間を厳密に調整しなくて
も、D−グルコサミンの単糖類を含まないキトサ
ンオリゴ糖を得ることができ、それによつて本発
明のキトサンオリゴ糖の製造における工程管理は
容易であるという利点、効果がある。 〔発明の具体的な説明〕 本発明により製造されるキトサンオリゴ糖は、
重合度が2〜8のD−グルコサミンを含み、D−
グルコサミンの単糖類をほとんど含まないキトサ
ンオリゴ糖である。 このキトサンオリゴ糖は、陽イオンとして作用
し、また吸湿性を有するから、化粧品に使用した
ときに皮膚の保湿剤として有用である。またキト
サンオリゴ糖のうちの比較的高重合度のものは、
安全性が高く、かつ抗カビ性および抗菌性を有す
るから、化粧品、食品等の防腐剤、また土壌改良
剤または種子コーテイング剤などにおける抗カビ
剤および抗菌剤として使用するのに適している。 本発明のキトサンオリゴ糖の製造においては、
先ずキトサン溶液を調製する。キトサンは酸に溶
けるので、キトサンに酸水溶液を加えて、キトサ
ン溶液とする。これとは別に、キチナーゼ溶液を
調製し、前に得られたキトサン溶液とともに、反
応温度においてプレインキユベートした後、キチ
ナーゼ溶液を、キトサン溶液に加え、反応温度に
おいてキトサンをキチナーゼによつて分解する。
反応温度は、キチナーゼによつて最適温度が異な
るので、それぞれのキチナーゼの最適温度にて反
応するのが好ましい。また、反応液のPHは、それ
ぞれのキチナーゼの最適PHで反応させることがで
きる。本発明のキトサンオリゴ糖の製造に使用す
るキトサンは、キチナーゼによつて分解されるも
のであれば、いかなるものであつてもこれを使用
することができるが、脱アセチル化度50〜100%
のキトサンを使用するのが好ましい。これらのキ
トサンにキチナーゼを加えて分解する場合、前記
のキトサン溶液の他に、コロイダルキトサンを水
に懸濁した状態におくこともできる。 キトサン溶液の調製に使用する酸は、キトサン
を溶解しうるものであれば、有機酸または無機酸
のいかなるものであつてもこれを使用することが
できるが、塩酸または硝酸の希薄溶液、ギ酸、酢
酸、乳酸、グルタミン酸またはアスコルビン酸の
希薄溶液を使用するのが好ましい。 キトサンオリゴ糖の重合度分布は、反応温度、
反応時間、反応PH等によつて変化するから、予備
実験において、反応温度、反応時間、反応PHと生
成物のキトサンオリゴ糖の重合度分布の関係を実
験的に求めておき、これに基づいて所望の重合度
分布のキトサンオリゴ糖を得るのに必要な反応時
間とすることもできる。 所定の反応時間の経過後に、反応液中のキチナ
ーゼを失活して、反応を停止し、反応液の遠心分
離または濾過によつて上澄液を集め、これを常法
のイオン交換樹脂によるクロマトグラフイー、ゲ
ル濾過または活性炭による着色物質の除去などを
行なつて、不純物を除去した後、乾燥して、所望
のキトサンオリゴ糖の粉末を得る。 6種のキチナーゼを使用して、コロイダルキチ
ンおよび脱アセチル化度が、100、91、90、79、
75、66および59%のキトサンを分解して還元糖の
生成量を調べた試験例を記述する。 試験例 1 ストレプトマイセス・アンチビオチクス
(Streptomyces antibiotics)由来のキチナーゼ
を使用した試験例である。 (1) キチナーゼ溶液の調製 キチナーゼ〔カルビオヘム
(CALBIOCHEM)社製品〕を脱イオン水に溶
解し、0.2mg/mlのキチナーゼ溶液を調製した。 (2) 試料の調製 (2‐1) コロイダルキチン懸濁液の調製 水1にキチン40gを加え、氷冷しなが
ら、これに濃硝酸1280mlを加えて溶解した
後、ガラスフイルターで濾過し、瀘液を10
の水中に撹拌しながら加えた。生成した沈澱
を濾取し、充分に水洗して、コロイダルキチ
ンを得て、これに水を加え、撹拌して、0.5
%コロイダルキチン溶液を調製した。 (2‐2) キトサン溶液の調製 脱アセチル化度が100、91、90、79、75、
66および59%のキトサン1gをそれぞれのビ
ーカーに取り、それぞれ1M酢酸25mlを添加
し、撹拌した後、これに2M酢酸ナトリウム
溶液25mlを加え、さらに撹拌した後、水を加
えて、全量を200mlにして、それぞれの0.5%
キトサン溶液を調製した。 (3) 試験方法 (3‐1) PH5.0における酵素反応 試料1mlを試験管に取り、これに0.1M酢
酸バツフアー(PH:5.0)2mlを加え、37℃
においてプレインキユベートした後、あらか
じめ37℃においてプレインキユベートしたキ
チナーゼ溶液1mlを加え、37℃において6時
間反応させ、その後、試験管を加熱し、3分
間沸とうして、反応を停止させた。 反応液中の生成還元糖量をシヤーレス
(Shales)変法により測定した。 生成還元糖量の測定における標準は、コロ
イダルキチンの試料では、N−アセチル−D
−グルコサミンを、またキトサンの試料で
は、D−グルコサミンをそれぞれ使用した。 (3‐2) PH5.0における酵素反応 (3−1)における0.1M酢酸バツフアー
(PH:5.0)の代りに、0.1Mリン酸ブツフア
ーを使用し、(3−1)の同様にして、反応
を行ない、さらに生成還元糖量を測定した。 (4) 試験の結果 第1表に示すとおりであつた。
【表】 試験例 2 ストレプトマイセス属の微生物由来のキチナー
ゼを使用した試験例である。 (1) キチナーゼ溶液の調製 キチナーゼ〔アイ・シー・エヌ(ICN)社製
品〕を脱イオン水に溶解し、0.8mg/mlのキチ
ナーゼ溶液を調製した。 (2) 試料の調製 (2‐1) コロイダルキチン懸濁液の調製 試験例1と同様にして行なつた。 (2‐2) キトサン溶液の調製 試験例1と同様にして行なつた。 (3) 試験方法 (3‐1) PH5.0における酵素反応 試験例1のキチナーゼ溶液の代りに、試験
例2のキチナーゼを使用して、試験例1と同
様にして行なつた。 (3‐2) PH5.0における酵素反応 試験例1のキチナーゼ溶液の代りに、試験
例2のキチナーゼを使用して、試験例1と同
様にして行なつた。 (3‐3) PH5.0における酵素反応における分解曲線 脱アセチル化度が66%のキトサンについ
て、試験例1のキチナーゼ溶液の代りに、試
験例2のキチナーゼ溶液を使用して、試験例
1の(3−1)と同様にして、酵素反応を行
ない、第1図に示す時間の経過後に、試験管
を加熱し、3分間沸とうして、反応を停止さ
せ、シヤーレス(Shales)変法により生成還
元糖量を測定した。 (4) 試験の結果 (3−1)および(3−2)の酵素反応の試
験の結果は第2表に示すとおりであつた。 (3−3)の酵素反応における分解曲線の試
験の結果は第1図に示すとおりであつた。
【表】 試験例 3 ストレプトマイセス・グリセウス
(Streptomyces griseus)由来のキチナーゼを使
用した試験例である。 (1) キチナーゼ溶液の調製 キチナーゼ〔シグマ(SIGMA)社製品〕を
脱イオン水に溶解し、0.2mg/mlのキチナーゼ
溶液を調製した。 (2) 試料の調製 (2‐1) コロイダルキチン懸濁液の調製 試験例1と同様にして行なつた。 (2‐2) キトサン溶液の調製 試験例1と同様にして行なつた。 (3) 試験方法 (3‐1) PH5.0における酵素反応 試験例1のキチナーゼ溶液の代りに試験例
3のキチナーゼ溶液を使用して、試験例1と
同様にして行なつた。 (3‐2) PH6.0における酵素反応 試験例1のキチナーゼ溶液の代りに、試験
例3のキチナーゼ溶液を使用し、また試験例
1の0.1Mリン酸バツフアー(PH:6.5)の代
りに、0.1Mリン酸バツフアー(PH:6.0)を
使用して、試験例1と同様にして行なつた。 (4) 試験の結果 第3表に示すとおりであつた。
【表】 試験例 4 アエロモナス・ヒドロフイラ(Aeromonas
hydrophila)由来のキチナーゼを使用した試験例
である。 (1) キチナーゼ溶液の調製 キチナーゼ〔合同酒精社製品〕を脱イオン水
に溶解し、1mg/mlのキチナーゼ溶液を調製し
た。 (2) 試料の調製 (2‐1) コロイダルキチン懸濁液の調製 試験例1と同様にして行なつた。 (2‐2) キトサン溶液の調製 試験例1と同様にして行なつた。 (3) 試験方法 (3‐1) PH5.0における酵素反応 試験例1のキチナーゼ溶液の代りに試験例
4のキチナーゼを使用して、試験例1と同様
にして行なつた。 (3‐2) PH6.5における酵素反応 試験例1のキチナーゼ溶液の代りに試験例
4のキチナーゼ溶液を使用して、試験例1と
同様にして行なつた。 (4) 試験の結果 第4表に示すとおりであつた。
【表】 試験例 5 セラチア・マルスセンス(Serratia
marcescens)由来のキチナーゼを使用した試験
例である。 (1) キチナーゼ溶液の調製 キチナーゼ〔シグマ(SIGMA)社製品〕を
脱イオン水に溶解し、0.67mg/mlのキチナーゼ
溶液を調製した。 (2) 試料の調製 (2‐1) コロイダルキチン懸濁液の調製 試験例1と同様にして行なつた。 (2‐2) キトサン溶液の調製 試験例1と同様にして行なつた。 (3) 試験方法 (3‐1) PH5.0における酵素反応 試験例1のキチナーゼ溶液の代りに試験例
5のキチナーゼ溶液を使用し、試験例1の同
様にして行なつた。 (3‐2) PH6.5における酵素反応 試験例1のキチナーゼ溶液の代りに、試験
例5のキチナーゼ溶液を使用し、試験例1の
同様にして行なつた。 (4) 試験の結果 第5表に示すとおりであつた。
【表】 試験例 6 カビ由来のキチナーゼを使用した試験例であ
る。 (1) キチナーゼ溶液の調製 キチナーゼ〔コツホーライト(Koch−
Light)社製品〕を脱イオン水に溶解して、
0.57mg/mlのキチナーゼ溶液を調製した。 (2) 試料の調製 (2‐1) コロイダルキチン懸濁液の調製試験例1と
同様にして行なつた。 (2‐2) キトサン溶液の調製 試験例1と同様にして行なつた。 (3) 試験方法 (3‐1) PH5.0における酵素反応 試験例1のキチナーゼ溶液の代りに、試験
例6のキチナーゼ溶液を使用し、試験例1と
同様にして行なつた。 (3‐2) PH6.5における酵素反応 試験例1のキチナーゼ溶液の代りに、試験
例6のキチナーゼ溶液を使用し、試験例1の
同様にして行なつた。 (3‐3) PH6.5における酸素反応における分解曲線 脱アセチル化度が66%のキトサンの試料に
ついて、試験例1のキチナーゼ溶液の代り
に、試験例6のキチナーゼ溶液を使用して、
試験例1の(3−2)と同様にして、酵素反
応を行ない、第2図に示す時間の経過後に、
試験管を加熱し、3分間沸とうして、反応を
停止させ、シヤーレス(Shales)変法により
生成還元糖量を測定した。 (4) 試験の結果 (3‐1) および(3−2)の酵素反応の試験の結果
は第6表に示すとおりであつた。 (3−3)の酵素反応における分解曲線の試
験の結果は第2図に示すとおりであつた。
〔試験例の結果の考察〕
第2図によると、キトサンをキチナーゼによつ
て分解すると、分解時間を長くしてもD−グルコ
サミンの生成量は増加しないから、キトサンオリ
ゴ糖を生成することがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は試験例2の(3−3)の試験の結果を
示す図表であり、第2図は試験例6の(3−3)
の試験の結果を示す図表である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 キトサンをキトサンオリゴ糖に分解し得るキ
    チナーゼで分解して、D−グルコサミンの単糖類
    をほとんど含まないオリゴ糖を得ることを特徴と
    するキトサンオリゴ糖の製造法。 2 キトサンが、脱アセチル化度が50〜99%のキ
    トサンであることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項に記載のキトサンオリゴ糖の製造法。 3 キトサンが、コロイダルキトサンであること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項または第2項
    に記載のキトサンオリゴ糖の製造法。
JP24425486A 1986-10-16 1986-10-16 キトサンオリゴ糖の製造法 Granted JPS6398395A (ja)

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