JPH04211984A - インクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録方法

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JPH04211984A
JPH04211984A JP3015980A JP1598091A JPH04211984A JP H04211984 A JPH04211984 A JP H04211984A JP 3015980 A JP3015980 A JP 3015980A JP 1598091 A JP1598091 A JP 1598091A JP H04211984 A JPH04211984 A JP H04211984A
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Mamoru Sakaki
坂木 守
Tomomi Nakatsugawa
中津川 智美
Yutaka Kurabayashi
豊 倉林
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低コストで製造可能な
記録媒体を用い、印字時にインク吸収性及び発色性(光
学濃度)に優れ、彩度、色相、鮮明性及び保存安定性に
優れた高品位のカラー記録画像を提供することが出来る
多色インクを用いたインクジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、インクジェット用の記録媒体としては、(1)特
開昭56−148585号公報にある様に、一般の上質
紙等のインク吸収性の低い基紙上に、多孔質の無機顔料
を用いてインク吸収層を設けたもの等が知られている。 しかしながら、この様な記録媒体を高品位且つ高解像度
のカラー画像を形成する用途に使用すると、多量のイン
クを急速に吸収し且つ定着させることが必要である為、
コート層の塗工厚を厚くしなければならず、その結果、
紙粉が発生し易い、筆記性に乏しい、製造上の負担が大
きい、コスト高となる等の問題がある。最近になってこ
れらの問題点を解決する方法として、(2)基紙として
吸液性の基紙(例えば、サイズ度が低くなる様に抄紙さ
れたもの)を用いて、その上に多孔質の顔料層を設ける
方法が用いられている(例えば、特開昭59−1856
90号公報参照)。この様な記録媒体は比較的薄い表層
(インク受容層)を設けた場合でも優れたインク吸収性
が得られる為、紙粉の発生が少なく、低コストで製造出
来る利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとしている問題点】しかしながら、
上記の様な記録媒体においては特に複数のインク滴が連
続して付着した部分(混色部等)では、色相が変わった
り、彩度が著しく低下する等の問題がある。又、高品位
且つ高解像度のカラー画像を形成するインクジェット記
録方法においては特に良好な画像保存性が要求される場
合があり、特に最近になって、コート紙特有の問題とし
て記録画像の屋内変色の問題がクローズアップされてき
た。従来問題とされていた耐光性は、例えば、紫外光や
可視光の照射による画像の褪色の問題であり、所謂一般
のPPC用紙や上質紙からインクジェット用のコート紙
までどの様な紙に印字した画像にも発生する問題である
が、本発明で云う屋内変色の問題は、例えば、直接日光
の当らない場所に保存したコート紙上に形成した画像に
は発生するが、PPC用紙等のノンコート紙に印字され
た画像には発生せず、上述の耐光性とは別個の問題であ
って、屋内変色の問題はコート紙に特有の問題である。
【0004】そこで本発明の第1の目的は、とりわけ多
色記録(複数色のインクを重ね合わせることで混色部を
形成する工程を含む)方法において、インク吸収性、発
色性(光学濃度)、彩度、色相、鮮明性に優れた高品位
のカラー記録画像を提供することが出来るインクジェッ
ト記録方法を提供することである。又、本発明の第2の
目的は、上記諸特性に加え、更に、とりわけ多色記録物
の保存安定性が望まれる場合であっても、その保存安定
性において優れた性能を有する記録画像を提供し得るイ
ンクジェット記録方法を提供することである。
【0005】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、吸液性の基材と
、該基材上に設けられた顔料とバインダーを含む表層と
を有する記録媒体に、複数色のインクを付与して記録を
行うインクジェット記録方法において、上記記録媒体に
対して、2色のインクを少なくとも0.3秒以内に重ね
て付与する工程を有することを特徴とするインクジェッ
ト記録方法、及び吸液性の基材と、該基材上に設けられ
た顔料とバインダーを含む表層とを有する記録媒体に、
複数色のインクを付与して記録を行うインクジェット記
録方法において、上記顔料が塩基性炭酸マグネシウムで
あり、上記記録媒体に対して、少なくとも2色のインク
を0.3秒以内に重ねて付与する工程を有することを特
徴とするインクジェット記録方法である。
【0006】
【作用】インクジェット記録方法において、特定の被記
録材及び特定のインク付与方法を採用することによって
、インク吸収性、発色性(光学濃度)、彩度、色相、鮮
明性及び保存性等に優れた高品位のカラー記録画像を提
供することが出来る。
【0007】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳しく説明する。本発明で使用する記録媒体
は、基材と基材上に設けた表層により構成され、基材と
しては吸液性を有する基紙が好ましく使用される。尚、
ここで云う吸液性とは、ある一定量(10ml/m2)
のインクを吸収する基紙の能力を言い、具体的にはブリ
ストウ法による液体吸収性試験(詳細はJ.TAPPI
紙パルプ試験方法No. 51参照)において、ヘッド
ボックスに80nlのインクを添加して求めた吸収時間
80msec.の時の液体転移量が10ml/m2以上
のものを指している。上記の如く吸液性基紙は、従来公
知の木材パルプを主体とし、クレー、タルク、炭酸カル
シウム等の填料及び抄紙助剤、サイズ剤、歩留り向上剤
、紙力増強剤等を必要に応じて使用して製造することが
出来る。
【0008】上記基紙上に形成する表層は、顔料とバイ
ンダーを主体として形成され、表層を構成する顔料とし
ては、従来の一般に使用されている無機顔料や有機顔料
を用いることが出来るが、好ましくはインク中の染料の
吸着性能の点で一層優れたシリカ、酸化アルミニウム、
塩基性炭酸マグネシウムの中から選ばれる少なくとも一
種を主顔料として用いることが望ましい。又、後述する
如く屋内変色を防止し、多色記録物の保存安定性をも要
求される場合には、とりわけ塩基性炭酸マグネシウムを
主顔料とすることが好ましい。又、上記表層の形成にお
いて、用いることの出来るバインダーとしては、例えば
、従来公知のポリビニルアルコール、澱粉、酸化澱粉、
カチオン化澱粉、カゼイン、カルボキシメチルセルロー
ス、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、アクリル
系樹脂等の水溶性高分子及びSBRラテックス、ポリ酢
酸ビニルエマルジョン等の水分散型高分子の1種又は2
種以上が混合して用いられる。本発明において、顔料と
バインダーとの好適な使用割合は、重量比で顔料/バイ
ンダー(P/B)が10/1〜1/4の範囲内、より好
適には6/1〜1/1の範囲内であり、1/4よりバイ
ンダー量が多いと表層の持つインク吸収性が低下し、一
方、10/1より顔料が多いと表層の粉落ちが激しくな
り、好ましくない。
【0009】本発明の記録方法に使用される記録媒体を
調製するに当っては、顔料、バインダー、その他の添加
剤を含む水系塗工液を、公知の方法、例えば、ロールコ
ーター法、ブレードコーター法、エアナイフコーター法
、ゲートロールコーター法、サイズプレス法等により基
材表面に塗工する。その後、例えば、熱風乾燥炉、熱ド
ラム等を用いて乾燥し、記録媒体が得られる。更に表層
表面を平滑化する為、或いは表層の表面強度を上げる為
にスーパーカレンダー処理を施してもよい。更に本発明
においては、表層に必要に応じて染料固着剤(耐水化剤
)、蛍光増白剤、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防
かび剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、分散剤、減粘剤等
の添加剤を含有させてもよい。これらの添加剤について
は従来公知の化合物から目的に応じて任意に選択すれば
よい。
【0010】尚、上記記録媒体の表層の塗工量は表層と
定義される程度の塗工量のものであり、その断面方向の
最大厚みとして0.5〜20μm程度である。尚、ここ
で云う最大厚みとは記録媒体の断面における表層の深さ
方向の厚みの最大値である。尚、好ましくは表層には基
材の一部が露出している記録媒体、即ち、基材が紙であ
る場合には紙のパルプ繊維が、前記表層表面で顔料と混
在した状態となっている記録媒体であることが、とりわ
け多量のインクが付与される多色記録方法において、イ
ンク吸収性の点で望ましい態様である。
【0011】上記の記録媒体へ記録する為に使用するイ
ンクそれ自体は公知のものでよく、例えば、その記録剤
としては直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料
、食用色素等に代表される水溶性染料等を適当な液媒体
に溶解分散させたものである。この様な水溶性染料は、
従来のインク中において一般には約0.1〜20重量%
を占める割合で使用されており、本発明においてもこの
割合と同様でよい。本発明に用いる水系インクに使用す
る溶媒は、水又は水と水溶性有機溶剤との混合溶媒であ
り、特に好適なものは水と水溶性有機溶剤と混合溶媒で
あって、水溶性有機溶剤としてインクの乾燥防止効果を
有する多価アルコールを含有するものである。又、水と
しては種々のイオンを含有する一般の水でなく、脱イオ
ン水を使用するのが好ましい。インク中の水溶性有機溶
剤の含有量は、一般にはインクの全重量に対して0〜9
5重量%、好ましくは2〜80重量%、より好ましくは
5〜50重量%の範囲である。又、記録に用いるインク
は上記の成分の外に必要に応じて界面活性剤、粘度調整
剤、表面張力調整剤等を包含し得る。
【0012】本発明のインクジェット記録方法は、上記
の如き記録媒体と上記の如き水系インク、例えば、イエ
ロー、マゼンタ及びシアンの3色又はブラックを加えた
4色のうちの少なくとも2色の水系インクを使用し、こ
れらのインクをノズルより効果的に離脱させて、射程体
である記録媒体にインクを付与して画像を形成するもの
であり、インクジェット方式としては従来公知のいかな
る方式でもよい。特に好ましい方式は、特開昭54−5
9936号公報に記載されている方法であり、この方式
では、熱エネルギーの作用を受けたインクが急激な体積
変化を生じ、この状態変化による作用力によって、イン
クをノズルから吐出させるによって記録媒体に良好なカ
ラー画像が形成される。
【0013】本発明の最大の特徴は、上記インクジェッ
ト記録方法において、前記のイエロー、マゼンタ及びシ
アンの水系インクを記録媒体に重ねて付与して混色部を
形成する際、記録媒体には0.3秒以内の時間間隔で2
色以上のインクの付着を完了させる点である。
【0014】本発明で使用する先述の記録媒体は、とり
わけ多色記録において要求されるインク吸収性、発色性
等の点で優れた性能を有するものであるが、かかる性能
の向上の面で吸液性の基材を用いている為に、複数のイ
ンクが同一箇所に付着した場合(例えば、レッド(R)
、グリーン(G)、ブルー(Bl) 等の混色部)には
インクが基紙に浸透することにより、染料の彩度の低下
が著しく、更に色相が変化する場合もある。本発明者等
の知見によれば、この現象は一度インクが付着した箇所
に次のインクが付着した際には基紙が湿潤している為、
2色目のインクの基紙への滲透が著しく速くなり、2色
目のインク中の染料が殆ど表層に捕捉されないことが原
因と推定される。
【0015】上記問題を解決する方法としては、インク
の印字密度を小さくすることが挙げられるが、この場合
には紙に付着する染料の絶対量が少なくなる為に彩度及
び画像濃度が低下する。不足分を染料濃度を上げること
で補うことは、記録ヘッドにおけるインクの吐出安定性
を低下させることになり好ましくない。本発明方法にお
ける前記Bk、Y、M、C各色の印字密度は少なくとも
5.5nl/mm2以上であることが好ましい。各単色
の印字密度が5.5nl/mm2に満たない様な印字密
度の低い記録方法においては、本発明方法はあまり効果
的でない。
【0016】又、前述の様に被記録材上での画像濃度は
紙に付着する染料の絶対量に左右されるものであるから
、印字密度が低い場合にはインクの染料濃度を高くしな
ければならず、この場合にはヘッドの目詰まり等を起こ
しやすくなり、吐出安定性が低下するという問題がある
。即ち、印字密度が5.5nl/mm2に満たない場合
には、画像濃度と吐出安定性が両立出来ない為問題でも
ある。尚、ここで云う各色の印字密度とは、ヘッドの吐
出するインク液滴の体積の平均値に解像度;単位面積(
1mm2)あたりに印字し得る各単色のドット数を乗じ
た値である。
【0017】本発明方法は、ブラックを除く3色のカラ
ーインクのうち少なくとも2色のインクを記録媒体の同
一箇所に付着させる際、その時間間隔を0.3秒以内、
より好ましくは0.15秒以内とすること、即ち最初に
付着したインクの浸透が完了しないうちに次のインクの
付着を完了させることにより、本発明方法において特に
吸液性の基材を設けたコート紙の混色部での彩度の低下
を防止することを可能とした。従来はむしろ時間間隔を
長くし、最初に付着したインクの吸収が完了し、ある程
度の溶剤の蒸発が始まった時点で、次のインクを付着さ
せた方が有利と考えられていたが、本発明者等の検討結
果によれば、高速記録化が進み、インクを付着させる時
間間隔が短い範囲内では、その傾向が逆転することを見
い出した。
【0018】本発明方法においては、夫々のインクを付
着させる順序は特に限定されないが、例えば、ブラック
→シアン→マゼンタ→イエローの如く、明度の低いイン
クより順に付着させた方が混色部の画像濃度が高くなる
傾向があり好ましい。尚、本発明で云う時間間隔とはブ
ラックを除く3色のインクドットが同一箇所に重ねて印
字された際の最初のドットが印字されてから最後のドッ
トが印字されるまでの時間間隔である。例えば、シアン
→マゼンタ→イエローの順で印字が行われる場合には、
シアンインクドットが印字されてからイエローインクド
ットが印字されるまでの間隔である。この時間間隔は、
ヘッドの駆動周波数、ドットピッチ(単位長さ当たりの
印字可能ドット数)及び各色のヘッド間の距離によって
決められるが、通常は上記の例で云えば、シアンヘッド
とイエローヘッドとの間の距離を、ヘッドの配列方向に
対するヘッドと記録媒体との相対速度で割った値として
求められる。
【0019】又、本発明における第2の目的は、前記イ
ンク吸収性、発色性、彩度、色相の諸性能に加えて、記
録物を長期保存した際の屋内変色防止にある。本発明者
等の知見によれば、記録画像の屋内変色は染料の酸化分
解によると考えられ、染料が記録媒体の表層に捕捉され
、画像を形成するコート紙では、コート層、即ち本発明
でいうところの表層(インク受容層)に用いる顔料の比
表面積が大きい程、空気による接触酸化反応が起こる確
率が高くなり、それだけ屋内変色が進行すると推定され
る。しかしながら、従来の顔料で比表面積の小さいもの
を用いると、染料に対する吸着力が不足し、表層の表面
近くで捕捉される染料が少なくなるので、高濃度の画像
が得られなくなってしまう。
【0020】本発明では画像濃度、画像の鮮明性と屋内
変色という相反する問題を解決する為に、ある特定の顔
料を用いて表層を形成することが必要であり、特に顔料
としては塩基性炭酸マグネシウム粒子を用いることが好
ましい。この塩基性炭酸マグネシウム粒子自体は従来公
知のものであり、通常、例えば、酸化マグネシウムを水
中に分散撹拌し、水酸化マグネシウムとした後に、その
スラリーに炭酸ガスを吹き込み、炭酸化することによっ
て得られる。100%炭酸化が完了した物に限らず、部
分的に酸化マグネシウムや水酸化マグネシウムを含むも
のも本発明で使用可能である。
【0021】上記塩基性炭酸マグネシウム粒子は従来紙
用の填料として一般的に使用されていたシリカ、炭酸カ
ルシウム、カオリン等と比較して、低い比表面積であっ
ても十分な染料の発色性を付与出来る特性を有している
。これらの塩基性炭酸マグネシウム粒子の好ましい平均
粒子径の範囲は0.1〜20μm、より好ましくは0.
1〜12μmの範囲内である。平均粒子径が大きいもの
を用いた場合は、印字されたドットの滲みが大きくなっ
たり、フェザリングが発生したりして印字品位の低下を
きたす。更に塩基性炭酸マグネシウム粒子を用いた場合
の特徴は、同程度の比表面積を有するシリカ系、アルミ
ナ系等の他の無機顔料と比較して、画像の屋内変色に関
して抜群の抑制効果を有すること及び花弁状の独特の粒
子形状を有する為、吸水性に優れていることである。塩
基性炭酸マグネシウム粒子を用いた場合に、屋内変色抑
制効果が他の顔料より優れる機構については不明である
が、特に塩基性炭酸マグネシウム粒子を表層に用いるこ
とにより、インクジェット方式を使用した記録画像にお
いても、一般印刷並の画像堅牢性を付与することが可能
となった。
【0022】
【実施例】次に参考例、実施例及び比較例を挙げて本発
明を更に詳細に説明する。尚、文中、部又は%とあるの
は特に断りのない限り重量基準である。
【0023】 参考例(記録媒体の調製) 基材として坪量80g/m2、厚さ100μm、ブリス
トウ法によるインク吸収性が20ml/m2、填料とし
て炭酸カルシウムをJIS−P−8128による灰分量
の換算で7.0%含むものを用意した。上記の基紙上に
下記の組成を有する塗工液を乾燥重量で7g/m2(最
大厚みで15μm)となる様にバーコーター法で塗工し
、110℃で5分間乾燥して本発明方法で使用する記録
媒体1、2及び比較例で使用する記録媒体3を得た。
【0024】 記録媒体1   塩基性炭酸マグネシウム粒子(Sタイプ、宇部化学
製、平均粒子経16μm  、BET比表面積46m2
/g)                      
            40部  ポリビニルアルコ
ール(PVA−117、クラレ製、鹸化度98%、重合
度  1,700)                
                         
         40部  モノアリルアミン/ジメ
チルジアリルアンモニウムクロライド共重合体(ダ  
ンフィックス5000、日東紡製)         
             固形分  20部  水 
                         
                         
       900部
【0025】 記録媒体2   塩基性炭酸マグネシウム粒子(AM−50、旭硝子
製、平均粒子経9μm、  BET比表面積32m2/
g)                       
             50部  ポリビニルアル
コール(PVA−117、クラレ製)        
      30部  ポリアリルアミン(PAA−1
0L、日東紡製)          固形分  20
部  水                     
                         
            900部
【0026】 記録媒体3   微粉シリカ(サイロイド620、富士デヴィソン製
、平均粒子経12.0μ  m、BET比表面積300
m2/g)                    
        150部  ポリビニルアルコール(
PVA−117、クラレ製)            
  30部  ポリジメチルジアリルアンモニウムクロ
ライド(PAS−A−120L、日  東紡製)   
                         
                    固形分20
部  水                     
                         
            900部
【0027】 記録媒体4   微粉アルミナ(アエロジル、アルミニウムオキサイ
ド−C、デグサ製、平均  粒子経0.02μm、BE
T比表面積100m2/g)            
  50部  ポリビニルアルコール(PVA−117
、クラレ製)              20部  
ポリアリルアミン(PAA−10L、日東紡製)   
         固形分  5部  水      
                         
                         
  900部
【0028】上記の記録媒体のインクジェ
ット記録適性は、1mmに16本の割合のノズル間隔で
128本のノズルを備え、熱エネルギーの作用によりイ
ンク滴を吐出させるインクジェットヘッドをY、M、C
、Bkの4色分有するインクジェットプリンターを用い
、下記組成のインクによりインクジェット記録を行い評
価した。   インク組成     染料                   
                         
              4部    ジエチレン
グリコール                    
                    35部  
  水                      
                         
           61部
【0029】評価は次に
示す項目について行った。 (1)画像濃度 上記のプリンターを用いてベタ印字した印画物のブラッ
ク(Bk)の画像濃度を、マクベス濃度計RD−918
を用いて評価した。 (2)画像保存性 上記(1)で得た印字物をオフイスの北側向きの窓の外
側に貼って3ケ月間放置した。印字直後の画像の色度の
放置後の画像の色度との差(ΔE* )を求め画像保存
性の評価とし表1に示した。尚、印字物を貼り出した場
所は1年中直接日光や雨にさらされることはなく、又、
空気の流通があることが確認されている。
【0030】
【0031】 実施例1〜8及び比較例1〜4 1mmに15.7本の割合で128本のノズルを有する
BJ(バブルジェット)記録ヘッドを2個搭載している
記録装置を用意した(第1図の略図参照)。ヘッドはノ
ズルの縦方向と平行に2個配置され、ヘッド1にシアン
インクを、そしてヘッド2にマゼンタインクを充填し、
前記記録媒体に記録を行った。夫々のヘッドの平均吐出
量は、ヘッド1が32pl、ヘッド2が34plであり
、夫々の印字密度は7.9nl/mm2、8.4nl/
mm2であった。図中の記録媒体は搬送ローラーによっ
てヘッド1からヘッド2の方向に搬送される。ヘッド1
とヘッド2との距離、ヘッドの吐出周波数及び搬送速度
を以下の表2の如く制御することにより、印字密度を一
定(搬送方向に1mm当り15.7ドット)にしたまま
、印字される時間間隔を以下の様に設定した。
【0032】   評価は、前記の記録装置を用いて印字されたブルー
(Bl)のベタ印字部の色相及び彩度をカラーアナライ
ザーCA−35(村上色彩科学製)を用いて測定し、そ
の結果を表3に示した。尚、印字には前記のシアンイン
ク及びマゼンタインクを用いた。
【0033】
【0034】 実施例5 前記の記録装置と同じBJ記録ヘッドを4ケ搭載したフ
ルカラープリンターを用いて前記記録媒体1に記録を行
った。印字には前記のインクを用いた。尚、このプリン
ターのヘッドの並び順序は右よりブラック、シアン、マ
ゼンタ、イエローの順序で配列されており、印字はこの
順序で行われる。各色ヘッドの吐出量を測定したところ
、印字密度にしてBk=8.4nl/mm2、Y=8.
2nl/mm2、M=8.4nl/mm2、C=7.9
nl/mm2であった。これらのヘッドの配置間隔を変
えることによりシアン→イエローの印字間隔が0.1秒
、0.3秒及び0.5秒となる様に調整し記録を実施し
た。間隔が0.1秒の場合には鮮明で高品位な画像が得
られたが、0.3秒の場合には2色を越えてインクドッ
トが重なる部分でやや画像の濃度が低下し、深みにやや
欠ける画像となった。又、0.5秒の場合には全体的に
彩度が低く、白っぽくボケた画像しか得られなかった。
【0035】
【発明の効果】以上の様に、本発明によれば、記録媒体
の表層を塩基性炭酸マグネシウム粒子等から形成し、且
つ2色以上のインクが重なる場合、その時間間隔を特定
間隔以下とすることによって、印字時にインク吸収性及
び発色性に優れ、光学濃度、鮮明性及び保存安定性に優
れた高品位のカラー記録画像を提供することが出来る。
【0036】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例において使用した記録装置の説明図であ
る。
【符号の説明】
1,2:該記録媒体3にインクをノズルから吐出させ付
与する記録ヘッド 3:記録媒体(図に示すロール状に限らず、カット状で
あっても構わない) 4:該記録媒体3の搬送ローラー

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  吸液性の基材と、該基材上に設けられ
    た顔料とバインダーを含む表層とを有する記録媒体に、
    複数色のインクを付与して記録を行うインクジェット記
    録方法において、上記記録媒体に対して、2色のインク
    を少なくとも0.3秒以内に重ねて付与する工程を有す
    ることを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 【請求項2】  記録媒体の表層には、基材の一部が露
    呈している請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. 【請求項3】  記録媒体の表層に含有される顔料が、
    シリカ、酸化アルミニウム及び塩基性炭酸マグネシウム
    の中より選ばれる少なくとも一種である請求項1に記載
    のインクジェット記録方法。
  4. 【請求項4】  記録媒体に対して、少なくとも2色の
    インクを0.15秒以内に重ねて付与する請求項1に記
    載のインクジェット記録方法。
  5. 【請求項5】  インクの付与を、インクに熱エネルギ
    ーを作用させることによって、インクをノズルから吐出
    させて行う請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  6. 【請求項6】  インクとして、イエロー、マゼンタ及
    びシアンの3色の水系インク或いはイエロー、マゼンタ
    、シアン及びブラックの4色の水系インクを用いる請求
    項1に記載のインクジェット記録方法。
  7. 【請求項7】  吸液性の基材と、該基材上に設けられ
    た顔料とバインダーを含む表層とを有する記録媒体に、
    複数色のインクを付与して記録を行うインクジェット記
    録方法において、上記顔料が塩基性炭酸マグネシウムで
    あり、上記記録媒体に対して、少なくとも2色のインク
    を0.3秒以内に重ねて付与する工程を有することを特
    徴とするインクジェット記録方法。
  8. 【請求項8】  記録媒体の表層には、基材の一部が露
    呈している請求項6に記載のインクジェット記録方法。
  9. 【請求項9】  記録媒体に対して、少なくとも2色の
    インクを0.15秒以内に重ねて付与する請求項6に記
    載のインクジェット記録方法。
  10. 【請求項10】  インクの付与を、インクに熱エネル
    ギーを作用させることによって、インクをノズルから吐
    出させて行う請求項6に記載のインクジェット記録方法
  11. 【請求項11】  インクとして、イエロー、マゼンタ
    及びシアンの3色の水系インク或いはイエロー、マゼン
    タ、シアン及びブラックの4色の水系インクを用いる請
    求項6に記載のインクジェット記録方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6084610A (en) * 1995-01-13 2000-07-04 Fujitsu Limited Ink jet recording method and apparatus, ink and ink cartridge

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