JPH04207146A - 果実ピューレーを含むパンの製造法 - Google Patents

果実ピューレーを含むパンの製造法

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JPH04207146A
JPH04207146A JP33900190A JP33900190A JPH04207146A JP H04207146 A JPH04207146 A JP H04207146A JP 33900190 A JP33900190 A JP 33900190A JP 33900190 A JP33900190 A JP 33900190A JP H04207146 A JPH04207146 A JP H04207146A
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伊福 靖
Kazuhiko Ogura
小倉 一彦
Motonori Horii
元紀 堀井
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YAMAHO KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、果実ピユーレ−を含むパンの製造法に係るも
のであり、詳しくは、果実特有の風味か付与でき且つパ
ンの膨張不良やパン内相の悪化・老化等を伴なうことの
ない果実ピユーレ−を含むパンの製造法に係るものであ
る。
〔従来の技術〕
周知の通り、小麦粉を主原料とし、これにイースト(パ
ン酵母)を加えて水で練ってパンの生地を調製し、該生
地を醗酵させた後、焼き上げて製造されるパンは、我国
でも主食又は間食に取り入れられ、その種類も多種、多
様なものかある。
そして、嗜好の多様化に伴ない、古くから知られている
干しぶどうを配合したブドウパンを始めとし、果実を含
むパンも各種のものか製造されている。
例えは、特開昭54−138400号公報にはミカンの
外皮の細片を配合するパンの製造法が開示されており、
特開昭60−192539号公報には果汁又は果汁エキ
スと油脂類とを併用して配合するパンの製造法か開示さ
れており、更に特開平2−42930号公報には果実や
果汁と小麦粉とを含有する培地に酵母を培養して得た培
養物を用いるパンの製造法か開示されている。
〔発明か解決しようとする課題〕
果実や果汁をパンに配合すると果実特有の風味か付与で
きるか、反面、パンの製造工程においてパンの生地かべ
たついたり、パンの膨張不良が生じ、また、パン内相の
悪化・老化を来たすという問題か惹起する。
本発明は、果実特有の風味か付与されたパンを、上記諸
問題を伴なうことなく製造できる新規技術的手段を提供
することを技術的課題とするものである。
〔課題を解決するための手段〕 前記課題は、次の通りの本発明によって解決できる。
即ち、本発明は、小麦粉を主原料とし、これにイースト
を加えて水で練ってパンの生地を調製し、該生地を醗酵
させた後、焼き上げてパンを製造するに当って、前記パ
ン生地に果実ピユーレ−とリン酸カリウム化合物とを配
合しておくことを特徴とする果実ピユーレ−を含むパン
の製造法である。
本発明は、果実ピユーレ−の果実として柑橘類、リンゴ
、桃又はパインを用い、リン酸カリウム化合物として第
二リン酸カリウム又は第三リン酸カリウムを用いる態様
を採ることができる。
また、本発明は、果実ピユーレ−の配合割合を小麦粉に
対して1〜60重量%とし、リン酸カリウム化合物の配
合割合を果実ピユーレ−に対して0.01〜0.5重量
%とする態様を採ることができる。
本発明の構成を詳しく説明すれば次の通りである。
先ず、本発明におけるパンとは、小麦粉を主原料とし、
これにイーストを加えて水で練ってパンの生地を調製し
、該生地を醗酵させた後、焼き上げるという常法によっ
て製造される全てのパンを意味する。従って、食パンは
勿論、菓子パンも含まれ、その形態には角型、棒山型、
山型、ロール、コッペパン、各種フランスパン等がある
次に、果実ピユーレ−は、「果実飲料の日本農林規格」
によれば「果実ピューレー二果実を破砕してうらごしし
たものをいう。」と定義(念の為に補足しておくと、果
実を破砕してうらごしした場合に得られる果汁ではなく
、残ったものをいう)されており、このものは、繊維質
をもった数−程度の大きさの果肉である。
上記の果実ピユーレ−1即ち、果実を破砕してうらごし
して得られる繊維質をもった数薗程度の大きさの果肉は
、搾汁機から出る果汁をフィニシャーでうらごししても
得られ、搾汁機から出る果汁を遠心分離しても得られる
。従って、本発明における果実ピユーレ−とは、前掲日
本農林規格の定義に限定されるものではなく、果実を破
砕してうらごしする方法、搾汁機から出る果汁をフィニ
シャーでうらごしする方法及び搾汁機から出る果汁を遠
心分離する方法のいずれかの方法によって得られる繊維
質をもつ数工程度の大きさの果肉を意味する。
また、本発明においては、果実ピユーレ−に水を加え、
再度、うらごしして用いることもできる。
果実ピユーレ−の果実には、柑橘類が好適であるか、リ
ンゴ、桃、パイン等を用いることもできる。これ等の果
実は、缶詰に加工されたものであってもよく、例えば、
みかん缶詰の果粒を破砕してうらごししたものを用いる
こともできる。
本発明においては、果実ピユーレ−を小麦粉に対して1
〜60重量%の範囲で配合する。1重量%未満の添加で
は、製造したパンの風味、外観(色調)に殆んど影響が
みられず、60%を越えると、パンの生地がべたつくと
ともに焼は具合が悪くなってしまう。
本発明におけるリン酸カリウム化合物としては、第二リ
ン酸カリウム又は第三リン酸カリウムか適しており、い
ずれも市販品が使用できる。
本発明においては、リン酸カリウム化合物を果実ピユー
レ−に対して0.01〜0.5重量%の範囲で配合する
。0.01重量%未満の添加では添加による効果が得ら
れず、0,5重量%を越えると果実ピユーレ−のpHが
7附近となり果実の風味や酸味が消えてしまうとともに
パン製造工程における醗酵に悪影響を及ぼすことになる
尚、リン酸カリウム化合物の添加量が0.5重量%未満
である場合には、製造したパンにより好ましい風味を付
与できるとともにパン製造工程において安定した醗酵を
行なわせることかでき、その焼き上かりも満足できるも
のとなる。
本発明においては、上述した通りの果実ピユーレ−とリ
ン酸カリウム化合物との各所要量をパンの生地に配合し
ておく以外は、常法に従ってパンを製造する。
即ち、小麦粉(通常、強力粉)を主原料とし、これに所
要量の食塩、砂糖、ショートニング、バター、卵等と所
要量のイーストとを加え、ぬるま湯で混捏してパンの生
地を調製し、該生地を醗酵させ、仕上げを行ない、焙焼
し、放冷するという周知の製パン工程において、果実ピ
ユーレ−とリン酸カリウム化合物との各所要量をパンの
生地に配合して置くことによって目的とする果実ピユー
レ−を含むパンを製造するのである。
果実ピユーレ−とリン酸カリウム化合物とをパンの生地
に配合するに当っては、例えば、所要量の果実ピユーレ
−に所要量のリン酸カリウム化合物を加えて混合し、こ
れをぬるま湯に加えておき、該ぬるま湯を用いてパンの
生地を調製すれはよい。
尚、果実ピユーレ−とリン酸カリウム化合物とをパンの
生地に配合するに当っての時期や順序は、特に限定され
るものではなく、製パン工程の態様に応じて、配合時期
や順序を適宜選定することかできる。
〔作用〕
前記の通りの構成を採る本発明によって製造されるパン
は、果実ピユーレ−1換言すれば繊維質をもった数理程
度の大きさの果肉がパン全体にちらばり、入り混ざった
状態になっているので、使用した果実の風味をもってお
り、また繊維質の存在に起因して食感も良い。さらに使
用する果実か色彩の鮮やかなもの(例えば、みかん)で
あるときには、パン全体に好ましい色調(例えば黄白色
)を付与できる。
また、果実ピユーレ−とともにリン酸カリウム化合物を
用いているので、果実ピユーレ−0pH値が上がり、果
肉の酸味がやわらげられてより好ましい風味となるとと
もにパンの生地のべたつきが起らない。
しかも、一般に製パン工程の醗酵におけるイーストの最
適pEIは4.4〜4.8とされ、pH4,0〜6.5
の範囲において安定した醗酵を行なうとされている(例
えば、マルトース醗酵の最適pHは4.5であり、pH
3では醗酵が273に低下し、pEI7では殆んど醗酵
しない)が、本発明においてはパンの生地のpi(値に
悪影響を与えることなく安定した醗酵を行なわせること
ができ、さらにリンやカリウム自体が醗酵促進効果を有
しているので、より安定した醗酵を行なわせることかで
きるので、焙焼時に膨張不良が生じることがなく、焼き
上げたパンの内相の悪化や老化を来すこともない。
〔実施例〕
次に、代表的な実施例を比較例とともに挙げて本発明を
より詳しく説明する。
実施例1 (果実ピユーレ−の調製) 先ず、温州みかんを剥皮した後、破砕してうらごしして
果実ピユーレ−を得た。この果実ピユーレ−は繊維質を
もつ放間程度の大きさの果肉からなるものである。
上記果実ピユーレ−を水に分散させ、再度うらごししだ
。この再度うらごしして得た果実ピユーレ−は、繊維質
をもつ数工程度の大きさの果肉で、そのpHは3.05
、酸濃度は0.62%である。
上記の再度うらごしして得た果実ピユーレ−に対して第
二リン酸カリウムを0.2重量%加えて混合した。この
混合物のpHは3.43、酸濃度は0.55%になって
いた。
(製パン) 次に、上記の第二リン酸カリウムを混合した果実ピユー
レ−の添加量を変更して次のA−Cのパンの生地調製用
ぬるま湯と比較のための未添加のパンの生地調製用ぬる
ま湯とを作成した。
A:上記の第二リン酸カリウムを混合した果実ピユーレ
−60gと水115gとからなるぬるま湯 B:上記の第二リン酸カリウムを混合した果実ピユーレ
−100gと水75gとからなるぬるま湯 C:上記の第二リン酸カリウムを混合した果実ピユーレ
−150gと水25gとからなるぬるま湯 対照:水175gからなるぬるま湯 上記A−B及び対照の4種のパンの生地調製用ぬるま湯
を用い、次の通りにして、4種のパンを製造した。
強力粉300 g 、  ドライイースト6g、砂糖3
0g、食塩3g及びイーストフード0,1gを混合し、
これに卵30gと上記4種のパンの生地調製用ぬるま湯
のいずれか1種175gとを加えてよく混捏する。
更にバター30gを加えて混捏してパンの生地を調製す
る。このパンの生地を、常法に従って第1次醗酵、ガス
抜き、第2次醗酵させ、仕上げを行ない、焙焼し、放冷
する。
その結果は、第1表に示す通りであった。
第1表 尚、官能検査の被検者の殆んど全員が食感が良いと評価
した。
実施例2 実施例1の第二リン酸カリウムを第三リン酸カリウムに
変更した他は、実施例1と全く同様にして、4種のパン
を製造した。尚、この場合の果実ピユーレ−と第三リン
酸カリウムとの混合物のpHは3.90、酸濃度は0.
50%になっていた。
その結果は第2表に示す通りであった。
第2表 〔発明の効果〕 以上説明した通りの本発明によれば、製パンの常法に従
って果実特有の風味が付与されたパンを、その製造工程
においてパンの生地がべたついたり、パンの膨張不良を
生じたりすることなく製造することかできる。
そして、本発明によって製造されるパンは、果実の風味
をもっているだけに止まらず、その食感もよく、また使
用する果実を選択すれば、好ましい色調を付与すること
も可能であるから、嗜好の多様化に適切に対応できる。
更に、当然のことではあるが、使用する果実ピユーレ−
がもつ有効物質(例えばビタミンAや繊維質)を含んで
いるので、成長期にある児童の主食又は間食に最適のパ
ンか提供できる。
従って、本発明の産業利用性は極めて大きいといえる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、小麦粉を主原料とし、これにイーストを加えて水で
    練ってパンの生地を調製し、該生地を醗酵させた後、焼
    き上げてパンを製造するに当って、前記パン生地に果実
    ピューレーとリン酸カリウム化合物とを配合しておくこ
    とを特徴とする果実ピューレーを含むパンの製造法。 2、果実ピューレーの果実が柑橘類、リンゴ、桃又はパ
    インである請求項1記載の果実ピューレーを含むパンの
    製造法。 3、果実ピューレーの配合割合が小麦粉に対して1〜6
    0重量%である請求項1記載の果実ピューレーを含むパ
    ンの製造法。 4、リン酸カリウム化合物が第二リン酸カリウム又は第
    三リン酸カリウムである請求項1記載の果実ピューレー
    を含むパンの製造法。 5、リン酸カリウム化合物の配合割合が果実ピューレー
    に対して0.01〜0.5重量%である請求項1記載の
    果実ピューレーを含むパンの製造法。
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