JP2014128265A - 植物性食品添加剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】乳化剤として求められる性能を有しながらも、風味が良く、添加した際に対象食品の風味を損わない、安全性が高い植物性食品添加剤を提供する。
【解決手段】180〜350℃の過熱蒸気を用いて3〜50分の範囲で加熱することにより軟化処理された植物性原料を、混練処理、又は裏漉し処理してなることを特徴とするパン、ケーキ等の風味改善に適した植物性食品添加剤。前記過熱蒸気を用いた加熱による軟化処理は、前記植物性素材が葉菜類である場合には5〜18分、果菜類である場合には8〜20分、根菜類である場合には15〜25分、果物類である場合には3〜18分、穀物類である場合には25〜50分の範囲の加熱により行われる。前記過熱蒸気を用いた加熱による軟化処理の前に、前記植物性原料を4〜12時間の範囲で水に浸漬する浸漬処理を行う浸漬工程を設ける。
【選択図】図12

Description

本発明は、植物性食品添加剤に係り、特に、食品用乳化剤の代替となりうる機能を有する植物性食品添加剤に関する。
従前より食品用乳化剤は、材料の乳化や分散、老化防止等の目的で、パン、クリーム、菓子類、アイスクリーム等の多くの食品に用いられている。この種の食品用乳化剤は多くの食品において必要不可欠であるものの、その一方で健康への悪影響や食品の風味への影響などもあり、昨今では、ややもすると使用を避ける動き、使用への懸念なども見られる。安全面に配慮した乳化剤に関する発明としては、乳酸菌発酵米を処理して得られる加工物を主体とする乳化剤(特許文献1)などがある。
特開2010−202581号公報
しかしながら、特許文献1に記載された乳化剤は、米を乳酸菌発酵させたものを原料とするため、酸味のある独特な風味が存在し、用途が制限されると考えられる。
本発明は、上述の問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、食品用乳化剤として求められる性能を有しながらも、安全性が高い植物性食品添加剤を提供することにある。
また、本発明の他の目的とするところは、風味が良く、添加した際に対象食品の風味を損なわない植物性食品添加剤を提供することにある。
本発明の他の目的並びに作用効果については、以下の記述を参照することにより、当業者であれば容易に理解されるであろう。
本発明は上述の問題点を解決するためになされたものであり、本発明に係る植物性食品添加剤は、過熱蒸気を用いた加熱により軟化処理された植物性原料を、混練処理、又は裏漉し処理してなるものである。
このような構成によれば、植物性原料を用いるため安全性が高く、風味にも優れ、しかも高い乳化性能を有する植物性食品添加剤が得られる。
本発明の好ましい実施の形態は、前記過熱蒸気を用いた加熱による軟化処理は、180〜350℃の過熱蒸気を用いて3〜50分の範囲で行われるものであってもよい。このような構成によれば、植物性原料を変質させずに、且つ効率よく軟化処理を行うことができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記植物性原料は、穀類、野菜、果実の何れかであってもよい。また、玄米、精白米、大麦の何れかであってもよい。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記過熱蒸気を用いた加熱による軟化処理は、前記植物性原料が葉菜類である場合には180〜300℃の過熱蒸気で5〜18分、前記植物性原料が果菜類である場合には180〜350℃の過熱蒸気で8〜20分、前記植物性原料が根菜類である場合には180〜350℃の過熱蒸気で15〜25分、前記植物性原料が果物類である場合には180〜350℃の過熱蒸気で3〜18分、前記植物性原料が穀物類である場合には180〜350℃の過熱蒸気で25〜50分の範囲の加熱により行われることが望ましい。このような構成によれば、過熱蒸気による軟化処理がそれぞれの植物性原料にあった条件で行われるために軟化処理が効率よく実施され、植物性原料の風味もよく現れる植物性食品添加剤が得られる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記植物性原料が玄米若しくは大麦であり、前記過熱蒸気を用いた加熱による軟化処理の前に、原材料となる玄米若しくは大麦を4〜12時間の範囲で水に浸漬する浸漬処理を行ってもよい。玄米や大麦等の吸水しにくい食材については、予め所定時間の浸漬処理を行って原材料に水分を含ませておくことにより後の過熱処理の時間を短縮することができ、効率よく軟化処理物を得ることができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記裏漉し処理は、慣性力でストレーナを通過させることにより行われることが望ましい。このような構成によれば、過熱蒸気で軟化された植物性原料に外力を加えずに慣性力のみでストレーナを通過させることにより植物性原料の風味が良く出た植物性食品添加剤が得られる。過熱蒸気で軟化した後に慣性力でストレーナを通すことで植物性原料の風味が残りやすくなることの理由は明らかではないが、過熱蒸気で軟化させたことにより植物性原料の細胞間の結合力が弱まり、この状態でヘラで押す等の外力を加えず慣性力のみでストレーナを通過させることにより、植物性原料の細胞膜が壊れず細胞単位でバラバラになり、これにより風味が残りやすいのではないかと考えられる。
また本発明は、前述の植物性食品添加剤を添加した小麦加工食品として表現することもできる。
本発明に係る小麦加工食品は、小麦粉100質量部に対して、前述の植物性食品添加剤を10〜30質量部の範囲で添加したことを特徴とするものである。
このような構成によれば、本発明に係る植物性食品添加剤を小麦加工食品に添加することで、保湿性に優れ、焼成後日数が経過しても柔らかさとしっとり感が落ちにくいパンとすることができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記小麦加工食品は、パン、ケーキ、スポンジケーキのいずれかであってもよい。
また、本発明は、上述の植物性食品添加剤の製造方法として捉えることも出来る。
本発明に係る植物性食品添加剤の製造方法は、180〜350℃の過熱蒸気を用いて3〜50分の範囲で加熱を行うことにより植物性原料を軟化させる軟化処理工程と、前記軟化処理された植物性原料に、慣性力を加えることで混練を行う混練工程と、を有することを特徴とする。
このような構成によれば、植物性原料を用いるため安全性が高く、しかも風味にも優れた植物性食品添加剤を効率よく製造することができる。特に、米等の可食部のみで構成される原料を用いた場合には、裏漉し処理を行うよりも高い収率が得られ、コスト的にも優れた製造方法となる。
また、本発明に係る植物性食品添加剤の製造方法の異なる実施形態は、180〜350℃の過熱蒸気を用いて3〜50分の範囲で加熱を行うことにより植物性原料を軟化させる軟化処理工程と、前記軟化された植物性原料を、慣性力でストレーナを通過させることにより裏漉しする裏漉し工程と、を有することを特徴とする。
このような構成によれば、植物性原料を用いるため安全性が高く、しかも風味にも優れた植物性食品添加剤を効率よく製造することができる。また、軟化処理後に慣性力でストレーナを通過させることにより、植物性原料の薄皮や種などの夾雑物が効率よく取り除かれて食感にも優れたものとなる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記軟化処理工程の前に、植物性原料を4〜12時間の範囲で水に浸漬する浸漬工程を設けてもよい。
このような構成によれば、大麦や玄米等の吸水性が悪く軟化処理に長い時間を要する原料であっても、事前に浸漬処理を行うことにより過熱時間を短縮することができ、効率よく植物性食品添加剤を製造することができる。
また、本発明は、上述の植物性食品添加剤を添加した食品の製造方法として捉えることも出来る。
本発明に係るパンの製造方法は、小麦粉100質量部と、植物性食品添加剤10〜30質量部と、水50〜80質量部とを含む製パン原料を混練する混練工程と、前記混練工程により得られた生地を温度26〜30℃の環境で、30〜150分寝かせて一次発酵を行う一次発酵工程と、前記一次発酵が完了した生地を、所定の形に成形、若しくは所定の型に型詰めした後に、温度34〜39℃、湿度70〜90%の環境で30〜90分寝かせて二次発酵を行う二次発酵工程と、前記二次発酵が完了した生地を、140〜240℃で10〜50分焼成する焼成工程と、を有し、前記植物性食品添加剤は、植物性原料を180〜350℃の過熱蒸気を用いて3〜50分の範囲で加熱を行うこと軟化させた後に、混練若しくは裏漉し処理を行うことで得られたものであることを特徴とする。
このような構成によれば、植物性食品添加剤の原料となった植物性原料の風味により味が良く、また乳化剤等を添加せずとも保湿性や老化防止性に優れたパンが得られる。
本発明に係る植物性食品添加剤によれば、植物性素材を原材料とするため安全性が高く、風味にも優れ、しかも従来の乳化剤と同程度、若しくはそれ以上の高い乳化性能を有する植物性食品添加剤が得られる。
また、本発明に係る植物性食品添加剤の製造方法によれば、上述の効果を有する植物性食品添加剤を効率よく製造することができる。
また、本発明に係る小麦加工食品によれば、乳化剤等を添加せずとも保湿性や老化防止性に優れ、植物性食品添加剤の原料となった植物性原料の風味により味も良い小麦加工食品が得られる。
実施例1における原料の配合割合を示す図表である。 実施例1における製造条件を示す図表である。 実施例1−1の荷重応力測定結果を示す図である。 実施例1−2の荷重応力測定結果を示す図である。 比較例1−1の荷重応力測定結果を示す図である。 比較例1−2の荷重応力測定結果を示す図である。 比較例1−3の荷重応力測定結果を示す図である。 比較例1−4の荷重応力測定結果を示す図である。 比較例1−5の荷重応力測定結果を示す図である。 実施例1のパンによる荷重応力ピーク値と復元力の日数経過による変化を示す図表である。 実施例1における復元力の経時変化を示す図である。 実施例1における官能試験の結果を示す図表である。 実施例2における原料の配合割合を示す図表である。 実施例2における製造条件を示す図表である。 実施例2の荷重応力ピーク値の日数経過による推移を示す図(その1)である。 実施例2の荷重応力ピーク値の日数経過による推移を示す図(その2)である。 実施例2の荷重応力ピーク値の日数経過による推移を示す図(その2)である。 実施例2の荷重応力ピーク値の日数経過による推移を示す図(その2)である。 実施例2における復元力の経時変化を示す図表である。 実施例2のパンによる荷重応力ピーク値と復元力の日数経過による変化を示す図表。 色素の薄い植物性素材のLab値測定結果を示す図表である。 本発明に係る植物性食品添加剤の製造手順を説明する図である。 加熱工程に用いられる過熱装置の一例を示す図である。 裏漉し装置の一例を示す図(その1)である。 裏漉し装置の一例を示す図(その2)である。
以下に、本発明に係る植物性食品添加剤の好適な一実施例を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
出願人は先に新規な植物性素材のピューレとその製造方法を提案したが、鋭意研究の結果、これらの製造方法により製造されたピューレを食物に添加することで食品用乳化剤を添加した場合と似た効果が得られることがわかった。
<製造方法>
本発明に係る植物性食品添加剤の製造手順の一例が図22に示されている。
1.前処理工程(図22 ステップ101)
前処理工程においては、先ず始めに植物性原料の検品を目視で行い、傷んだものや変色したもの、潰れたものなどを取り除く。次いで、問題のなかった植物性原料を水で洗浄して、泥や土などの異物を除去する。続けて、植物性原料の固い外皮やワタ等を取り除き、必要に応じて数センチ角程度に切り分ける。なおここで取り除かれる部位としては、カボチャの外皮やワタ、スイカやグレープフルーツなどの外皮、イチゴのヘタ、人参等の皮などが挙げられる。種や柑橘類などの薄皮等は、この段階では除去されずに残っていても後段の裏漉し工程で取り除かれることとなる。また、原料が米や麦等である場合には、この段階で精米処理、精麦処理を行ってもよい。
2.浸漬工程(図22 ステップ102)
次いで、浸漬工程においては、十分な量の水に植物性原料を浸漬する。この浸漬工程はすべての植物性原料において必要というわけではないが、玄米や大麦等の吸水しにくい植物性原料を用いる場合には、それぞれの植物性原料に応じた浸漬時間を適宜設けることで、後段の軟化処理工程に費やす時間を短縮することが可能となる。浸漬時間は原料や水温によっても異なるが、例えば玄米や大麦であれば4時間以上浸漬することが望ましく、8〜12時間程度であればより好ましい。白米については浸漬工程の有無で軟化処理に要する時間の変化は見られなかったが、浸漬工程を設ける場合には15分〜3時間程度で良く、また野菜については基本的に浸漬工程は不要である。
3.軟化処理工程(図22 ステップ103)
次いで、過熱蒸気で加熱することにより植物性原料の軟化処理を行う。ここで、加熱工程にて用いられる過熱装置の一例が図23に示されている。同図において、1は加熱炉、2は金属製容器、3は生米(若しくは生玄米)、4はヒータ、5は蒸気管、6は過熱蒸気排出口、7は加熱炉内雰囲気、8は排気管、9は過熱蒸気である。原材料である生米若しくは生玄米3を該原材料の2〜5倍程度の水とともに容器2に入れ、加熱炉1内に投入して所定時間過熱蒸気9を吹き付ける。
数十分に亘り過熱蒸気9を吹き付けるための構成としては、例えば、加熱炉1内に図示しないベルトコンベアを設け、容器2中の原材料が加熱されるのに必要な時間だけ該容器が炉内に留まるように該ベルトコンベアの搬送速度を調整する、という構成が考えられる。このように加熱炉1内には蒸気管に設けられた過熱蒸気排出口6a,6bから大量の過熱蒸気9が噴出され続けているため、加熱炉1内の空気は排気管8から加熱炉1外に追い出され、加熱炉1内は実質的に無酸素状態となる。
一般的にこの種の装置においては原材料に応じて120〜500℃の過熱蒸気で行い、好ましくは180〜350℃の過熱蒸気で軟化処理を行う。ここで、過熱蒸気が120℃以下だと加熱に時間がかかったり原料の芯温が十分に上がらず殺菌が不十分となる等の問題が生じる虞があり、また、500℃以上だと原材料を変質させてしまったり原料の風味が損なわれる虞がある。
過熱蒸気の適切な温度や加熱処理に要する時間は使用する植物性原料によっても異なるが、キャベツやほうれん草などの葉菜類であれば180〜300℃で5〜18分程度、トマトやカボチャなどの果菜類であれば180〜350℃で8〜20分程度、大根や人参などの根菜類であれば180〜350℃で15〜25分程度、イチゴなどの果物類であれば180〜350℃で3〜18分程度、米や麦などの穀物類であれば180〜350℃で25〜50分程度であることが好ましい。一例として、原材料が白米若しくは玄米であれば、過熱蒸気が250℃の場合は60分、300℃の場合は40分程度加熱することが望ましい。
4.混練・裏漉し工程(図22 ステップ104)
過熱蒸気による軟化処理を施した植物性原料は、素材の温度が高いうちに混練・裏漉し装置に移し、混練処理又は裏漉し処理を行う。裏漉し処理を行う場合に用いる装置としては、垂直公転軸の周りを公転しつつ傾斜自転軸の周りを自転する複数の円筒状容器内に、同容器よりも小径な有底円筒状ストレーナを配置し、この有底円筒状ストレーナ内に置かれた軟化処理物を公転と自転との合成遠心力により円筒状ストレーナの周壁に押しつけ通過させて原材料を裏漉しするようなものが好ましく、一例として特開2001−299191号公報に記載された食用粉混練装置が挙げられる。
このような裏漉し装置の構成の一例が図24,25に示されている。図24,25において、10は裏漉し装置、11は自転シャフト、12は自転ケース、13は公転テーブル、14は基台、15は缶、16は嵌合凹部、17は突部、18はストレーナ、19はフランジ、20は蓋、21はストッパ、R1は公転軸、R2は自転軸、である。
図24において、駆動源(図示せず)を内包する基台10の上には、円盤状の公転テーブル9が配置される。また公転テーブル9には、水平面に対しておよそ45度の角度で、自転シャフト11と当該自転シャフトの先端に配置される自転ケース12が複数(この例では2つ)配置されている。すなわち、同装置によれば、基台10内の駆動源により、公転テーブル9が回転するとともに、2つの自転シャフト9もそれぞれ自転するよう構成されている。なお、自転R2と公転R1の周期は、それぞれ独立に変更可能であってもよいし、また、自転周期を公転周期に従属させてもよい。
このような自転ケース12及び当該自転ケース12に収容される缶15の縦断面図が図25(a)に示されている。同図に示されるように、自転ケース12は有底筒状であり、円筒状の缶15が収容されるように構成される。自転ケース12の底部には複数(図24の例では2つ)の嵌合凹部16形成されるとともに、缶15の底部にも嵌合する凸部17が形成されている。このように、缶15を自転ケース12に収容した状態で、嵌合凹部16に突部17を嵌合させることにより、自転ケース12が自転および公転したときに、缶15が自転ケース内で空転するのが防止される。
上記缶15には、ストレーナ18が収容されている。上記ストレーナ18は、有底筒状で上縁部に水平方向に延びるフランジ19が設けられ、上記フランジ19が缶15の開口縁に係止されてストレーナの位置決めが行われるようになっている。
また、図25(a)のA−A’断面にて缶15とストレーナ18を切断した横断面図が図25(b)に示されている。同図から明らかなように、ストレーナ18は、缶15と略同心状で、ストレーナ18の底部が缶15の低部から所定距離隔たった状態に配置され、ストレーナ18が缶15の内部空間の中央部に位置するようになっている。図25(a)において、ストレーナ18がセットされた缶15の上部開口は蓋20で蓋され、この蓋20はストッパ21で固定される。
なお、本発明の裏漉し工程においては、図24,25に示されるような裏漉し装置を行ってもよいが、米ピューレ及び玄米ピューレには取り除く必要がある皮、種、固い繊維等が存在せず加熱軟化処理を終えた全量をそのまま用いることができるため、上述の装置からストレーナを取り外して裏漉し処理の代わりに混練処理を行ってもよい。最も、米の場合であっても、裏漉し処理を行うことでダマにならず均質な植物性食品添加剤となるという利点があるため、裏漉し処理を行うこととしてもよい。
なお、上記の混練・裏漉し工程を終えることで植物性食品添加剤は完成するが、そのまますぐに用いるのではなく、ビニールパック等に詰めて冷凍若しくは冷蔵状態で保存して必要時に用いるようにしてもよいのは言うまでもない。
本願発明者等は、穀物、果実、野菜等の植物性原料に過熱蒸気により無酸素状態で熱を加え、植物性素材の温度が高く保たれているうちに遠心力等で裏漉しすることにより、原材料の細胞膜があまり破壊されずに細胞単位でほぐしたようなピューレが得られることを先に見出している。このようにして得られたピューレは、酸素存在下で長時間煮込むという一般的な製法で作られたピューレ等と比べて栄養成分や香り等の残存率が極めて高く、また、褪色も少ないものである。
また、発明者等は前記ピューレについて鋭意研究を行った結果、このようなピューレを食品に添加することで乳化剤のような効果が得られることを知見した。該ピューレが乳化剤のような性質を示す理由は明らかではないが、過熱蒸気により無酸素状態で加熱を行うことや、細胞膜を壊さずに細胞単位でバラバラにされていることが原因の一端ではないかと考えられる。
<原材料>
本願に係る植物性食品添加剤の原材料となる植物性原料としては、食用される穀類、野菜、果実等を適宜選択して用いることができる。具体的には、例えば、白米、玄米、麦、大豆、茶葉、ジャガイモ、サツマイモ、ムラサキイモ、タマネギ、カボチャ、ニンジン、トマト、キャベツ、ダイコン、ホウレンソウ、ブロッコリ、アスパラガス、イチゴ、パイン、レモン、マンゴー、バナナ、キウイ、メロン、スイカ、ハスカップなどが挙げられる。また、これら植物性原料より得られた植物性食品添加剤を2種以上併用しても良い。
本発明においては、植物性食品添加剤の原料として様々な植物性原料を用いることができるため、原材料を選択することでアレルギー特定原材料不使用の植物性食品添加剤とすることも可能である。
先にも述べたように、本発明に係る植物性食品添加剤は植物性原料を用いているため安全性の高いものである。加えて、本願の植物性食品添加剤は、原材料となる植物性原料の風味、色彩、香りなどをそのまま保持しているものであるから、添加量を増やすことで乳化効果にとどまらず、添加対象となる食品への風味付けや香り付けをも併せて行うことができる。
一方、乳化作用の付与のみを目的とする場合であれば、植物性原料自体は薄味で色彩への影響が出にくい色の薄いものが好ましく、このような植物性原料としては例えば、白米、玄米、大麦、ダイコン、キャベツなどが考えられる。
色彩が薄い、濃いといったことを客観化するために色彩を数値で表す手法は幾つも知られており、その中の一つにLab表色系がある。Lab表色系においては、色の明度を表すL値、赤と緑の間の位置を示すa値、黄色と青の間の位置を示すb値の3つの数値で色彩が表される。より具体的には、L値は基本的には0〜100の間の数値で表され、L=0だと黒、L=100だと白となり、a値はマイナスだと緑寄りの色、プラスだと赤寄りの色となり、b値はマイナスだと青寄りの色、プラスだと黄色よりの色となる。
前述のような色彩への影響が出にくい植物性原料についてLab値を測定した結果が図13に示されている。同図に示されているのは、幾種類かの色彩(色合い)の薄い植物性素材について分光測色計((有)東京電色、TC−1800Mk−II)でLab値の測定を行った結果である。発明者等の検討の結果、本発明に係る玄米、白米、大根、キャベツのピューレは、パン等に添加しても色彩の影響をほとんど与えなかった。従って、植物性原料として色彩の薄いものを選択したい場合には、L値が30以上であるものを選択することが好ましく、40以上であるものを選択すればより好ましい。また、L値が50以上と比較的明度の高い場合には、a値は±10程度、b値は±20程度の範囲であることが好ましく、L値が30〜50と比較的明度が低い場合には、a値は±5程度、b値は±10程度であることが好ましい。
本発明に係る植物性食品添加剤が乳化作用を有する理由は不明であるが、発明者等の知見によれば一般的な製造方法で作られた植物性ピューレにはこのような傾向が見られないことから、原材料となる植物性原料の細胞を極力壊さないようにピューレ化したことに原因があるのではないかと考えられる。
本発明において、植物性食品添加剤の添加量は、添加対象となる食品の原材料全量に対して5〜30重量%の範囲であることが好ましく、特に、乳化剤の原材料となった植物性原料の風味をはっきりと出したい場合には、10〜30重量%の範囲であることが好ましく、植物性原料の風味を出すことを目的としない場合には、5〜30重量%の範囲であることが好ましい。
<用途>
本願の植物性食品添加剤の用途としては、パン、ケーキ、クッキー、クリーム、アイスクリーム、ジュース等の乳化剤を用いる食品に添加する他、保湿剤、分散剤等として用いることもできる。
以下に本発明に係る植物性食品添加剤の実施例について具体的に説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。また、実施例中の重量部は、断らない限り乾燥重量部を示す。
[実施例1−1]
<植物性食品添加剤の調製例1:米ピューレ>
原料となる白米を目視で検品し、傷んだものや変色したものなどを取り除いた上で2kgを取り分けて水に5時間以上浸漬する。次いで、白米を浸漬した水から上げて水6.0リットルと共に上面が開口された金属製の箱状容器に入れ、加熱炉内にて300℃の過熱蒸気で40分間加熱する。
ここで用いる加熱炉としては、一例として次のような構成のものがある。入口から出口まで続くネット状のコンベアを細長い炉内に設け、コンベア上に載置されたものに上下から過熱蒸気が吹き付けられるように構成する。ここで、加熱炉の外で加熱炉の入口と出口から漏れ出す過熱蒸気をダクトで吸引して排気することにより、加熱炉内部はほぼ無酸素状態とすることができる(特開2010−179265号公報参照)。このような加熱炉では、加熱対象物が加熱炉内に置かれている時間がそのまま加熱時間となるため、加熱対象物が加熱炉の入口から入り、出口から出るまでの時間が必要な加熱時間となるようにコンベアの搬送速度を調整する。このような加熱炉に前述の米と水を入れた金属製箱状容器を入れることで、加熱炉内を搬送される間に金属製箱状容器に過熱蒸気が吹き付けられ、白米が炊きあがる。
炊きあがった白米を、裏漉し装置(UM−N150、永田精機株式会社)にて600rpmで120秒処理してペースト状にすることで、白米を原料とする植物性食品添加剤が得られた。
<パンの製造工程1−1:ミキシング>
強力粉(日清カメリヤ:日清製粉(株))100重量部と、グラニュー糖(大東製糖(株))5重量部と、天然塩(一番食品(株))2.2重量部と、脱脂粉乳(よつ葉乳業(株))5重量部と、生イースト(オリエンタル酵母工業(株))2重量部と、水70重量部とを混合し、ミキサー(マイティS30:(株)愛工舎製作所)で、低速で3分、中速で5分、高速で1分ミキシングする。次に、混練した材料に、ショートニング(月島食品工業(株))5重量部と、乳化剤として白米を原料とする植物性食品添加剤(植物性食品添加剤の調製工程で得られたもの)20重量部とを加え、ミキサーで、低速で3分、中速で5分、高速で1分、さらにミキシングし、発酵前生地を得た。捏上温度は25.5℃であった。
<パンの製造工程1−2:発酵工程>
ミキシング工程で得た発酵前生地をドゥコンディショナー(パルテ:戸倉商事(株))にて28℃で60分発酵させ、ガス抜きを行い、さらに30分発酵を行い一次発酵を終了した。次いで、一次発酵を終了した生地から400gをとりわけ、200gずつ2つに分けた上で、15分のベンチタイムを取った後焼き上がりの形にパン生地を成形した後、成形したパン生地を金型に入れ、ホイロ(戸倉商事(株))にて36℃、85%の条件で55分間の二次発酵を行った。
<パンの製造工程1−3:焼成工程>
二次発酵の完了したパン生地を、オーブン(Condo:MIWE社製)にて200℃で30分焼成し、完成品であるパンを得た。焼成後重量は2個分で355gであった。
[実施例1−2]
実施例1−1において、植物性食品添加剤の原材料として白米の代わりに同量の玄米を用いた以外は、実施例1−1と同様にしてパンを製造した。なお、捏上温度は26.4℃であり、焼成後重量は2個分で354gであった。
[比較例1−1]
実施例1−1のミキシング工程において、植物性食品添加剤を玄米粉((株)シガリオ)10重量部に、水の添加量を80重量部に変更した以外は、実施例1−1と同様にしてパンを製造した。なお、捏上温度は26.4℃であり、焼成後重量は2個分で355gであった。
[比較例1−2]
実施例1−1のミキシング工程において、植物性食品添加剤を米粉(日本製粉(株))10重量部に、水の添加量を80重量部に変更した以外は、実施例1−1と同様にしてパンを製造した。なお、捏上温度は26.8℃であり、焼成後重量は2個分で356gであった。
[比較例1−3]
実施例1−1のミキシング工程において、植物性食品添加剤を粥20重量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてパンを製造した。この比較例1−3で用いた粥は、実施例1−1,1−2で用いたピューレと含有水分が同程度になるように調整したものであり、水分量以外は一般的な炊飯方法で炊きあげ、その後実施例1−1,1−2と同様にペースト加工したものである。なお、捏上温度は24.6℃であり、焼成後重量は2個分で354gであった。
[比較例1−4]
実施例1−1のミキシング工程において、植物性食品添加剤を市販の乳化剤0.3重量部に変更した以外は、実施例1−1と同様にしてパンを製造した。なお、捏上温度は28.2℃であり、焼成後重量は2個分で357gであった。
[比較例1−5]
実施例1−1のミキシング工程において、植物性食品添加剤を添加しなかったこと以外は、実施例1−1と同様にしてパンを製造した。なお、捏上温度は24.7℃であり、焼成後重量は2個分で355gであった。
実施例1における原料の配合割合が図1に、製造条件が図2に、荷重応力の測定結果グラフが図3〜図9に、ピーク値をまとめたものが図10に、荷重応力の復元力測定結果が図11に、官能試験の結果が図21に、ピューレのLab値測定結果が図21に、それぞれ示されている。なお、弾性試験(荷重応力)と官能試験の試験条件等は次の通りである。
<弾性試験(荷重応力測定)1>
実施例1で得られたパンについて、焼成後冷めた段階で、それぞれ約20mmの厚さの試験片を3枚切り出し、1枚ずつ袋詰めした。これらの試験片について、それぞれパンを焼成した翌日(1日目)、2日目、3日目の3回、レオメーター(NRM−2002J、不動工業(株)社製)で弾性力の測定を行った。
試験を行う際には、先ず袋から試験片を取り出し、試験片の略中央にプランジャーを押し当て荷重応力を加えて1回目の弾性力測定を行い、1回目の測定開始時間から1分後に2回目の弾性力測定を開始して1回目と同様に弾性力の測定を行った。この2回の測定を1セットとして同じ試験片で5回反復測定を行い、5回分のデータを平均したものを1日分のデータとした。
また、各日1回目の測定のピーク値をF1、2回目の測定のピーク値をF2とし、以下の式に従って各日毎の復元力Frを求めた。
復元力Fr(%)=F2/F1×100
<しっとり感及び柔らかさの官能評価について>
実施例1によるパンについて、しっとり感及び柔らかさの評価を、焼き上がった当日(1日目)、翌日(2日目)、3日目、4日目の合計4回行った。評価はしっとり感・柔らかさの各評価毎に、最高評価を5、最低評価を1とした5段階評価で行い、5人のパネラーの合計点を人数で割って加重平均値を算出した。
<弾性力(荷重応力、復元力)の結果について>
実施例1にて得られたパンの弾性力測定結果について、図3〜10を参照して説明する。図3〜9において、各図の(a)には荷重応力の測定グラフ、(b)には荷重応力ピーク値の日数経過による推移が示されている。また、図3〜図7に示されているのは実施例1によるパンの荷重応力の測定結果であり、図3は実施例1−1(玄米ピューレ)、図4は実施例1−2(白米ピューレ)、図5は比較例1−1(玄米粉)、図6は比較例1−2(白米粉)、図7は比較例1−3(粥)、図8は比較例1−4(従来乳化剤)、図9は比較例1−5(ブランク試料)によるものである。
一般的に荷重応力は、パンが固い場合にはピーク値が高くなり、逆にパンが柔らかくふんわりしている場合にはピークが低くなる傾向にある。このため、日数経過によりパンが固くなると荷重応力のピーク値は上がることが多い。なお、ピーク値はサンプルの厚みにも影響を受けるため、微細な厚みの差異によりピーク値に影響が出ることも考えられる。
図3〜12の結果より明らかなように、実施例1により得られたパンの中では、1日目時点で特にパンが柔らかい、即ちピーク値が低いのは粥を添加したパン(比較例1−3)とブランクサンプル(比較例1−5)、逆にパンが固いのは玄米粉を添加したパン(比較例1−1)であった。玄米ピューレ、白米ピューレ、白米粉、従来の乳化剤を添加したパンは、最も柔らかかったブランクサンプルよりも1〜2割程度ピーク値が高かった。
これに対して、3日目のピーク値を比較すると、最もピーク値が低いのは玄米ピューレを添加した実施例1−1でありピーク値の変化量(固さの増加量)もこの実施例1−1が最も少なかった。これより、玄米ピューレを添加することで乳化剤を添加せずとも固くなりにくく、従来の乳化剤と同等以上の柔らかさ保持効果(劣化抑制効果)が得られることがわかった。また、実施例1−1のパンは復元力についても優れており、1日目から3日目にかけて復元力が3%程度しか低下しておらず、高い弾性力が保持されていることがわかる。
実施例1−2により得られたパンは、1日目の時点では実施例1−1のパンよりも柔らかい(ピーク値が低い)が、荷重応力の増加量から、日数経過により固くなりやすいものであると考えられる。その一方で復元力は安定しており、復元力の低下量は各実施例及び比較例の中で最も少なかった。
これに対して、比較例1−1〜1−5で得られたパンは、1日目の時点での荷重応力ピーク値については実施例1−1,1−2と同程度の結果が得られた例もあるものの、日数経過による固さの増加が実施例1−1のものよりも大きく、また復元力の減少も実施例1−1,1−2のものよりも大きかった。
また、図12の結果より明らかなように、本発明に係る植物性食品添加剤を用いた実施例1−1,1−2によるパンは、1日目のしっとり感、柔らかさの評価がいずれも4.8以上と焼き上がった直後の質感が非常に優れたものであった。加えて、日数が経過した後にもしっとり感と柔らかさが保持され、4日目の時点でしっとり感が3.4、柔らかさが3.6と比較例1−1〜1−5によるパンと比べて高い数値であった。
一方、米粉を添加した比較例1−1、玄米粉を添加した比較例1−2、市販の乳化剤を用いた比較例1−4、乳化剤無添加の比較例1−5によるパンは、1日目のしっとり感、柔らかさはいずれも4.0以上ではあったものの実施例1−1,1−2によりも低く、日数が経過した後のしっとり感、柔らかさの低下も大きかった。
本実施例で用いた植物性食品添加剤は、一般的な炊飯と比べて2.5倍程度の水を用いて米(若しくは玄米)を過熱蒸気で炊きあげ、これをペースト状にしたものである。この水分の多さが保湿性能に影響を与えている可能性が考えられるため、比較例1−3では、実施例1−1,1−2で得られた植物性食品添加剤と同程度の水分含有量となるように水を加えて、その他は一般的な炊飯条件で炊きあげた粥を植物性食品添加剤として使用した。本発明に係る植物性食品添加剤の保湿性能が水分含有量の多さに由来するものであれば、比較例1−3で得られたパンは実施例1−1,1−2で得られたパンと同じような傾向が見られると考えられるが、図3からも明らかなように、比較例1−3で得られたパンは焼成前の時点での水分含有率は実施例1−1,1−2と同程度であるにも関わらず、焼成直後(1日目)の柔らかさとしっとり感、4日経過後の柔らかさとしっとり感のいずれにおいても実施例1−1,1−2よりも劣るものであった。この結果から、本発明に係る植物性食品添加剤の保湿性能乃至老化抑制性能は植物性食品添加剤中の水分量のみによるものではないことがわかった。実施例1−1,1−2と比較例1−3との主な違いは、米(玄米)を炊きあげる方法とその際の酸素の有無であるため、この点が本発明の植物性食品添加剤においては重要だと考えられる。
[実施例2−1]
<植物性食品添加剤の調製例2:カボチャピューレ>
原料となるカボチャを目視で検品し、傷みや変色のあるもの、潰れたものなどを取り除いた上で洗浄を行い、泥や土などの異物を取り除く。次いで、外皮やワタ、種などを取り除き、数センチ角程度の適度な大きさに切断した後に異物を取り除くために再度洗浄を行った。次に、切断したカボチャを金属製のカゴ状ケース(蓋を含め全面が網目状のもの)に入れて、上下から270℃の過熱蒸気を14分間吹き付けることで軟化処理を行う。ここで、カゴ状ケース1つあたりの収容量は約3.5kgで、過熱蒸気の吹き付けによりカボチャの芯温は85℃以上であった。
過熱蒸気による軟化処理が完了したカボチャはそのまま裏漉し装置(UM−N150、永田精機株式会社)に送り、熱いうちに600rpmの回転速度で50秒間の裏漉し処理を行うことで本願に係る植物性食品添加剤として使用できるカボチャピューレが得られた。
<パンの製造工程2−1:ミキシング>
強力粉(日清カメリヤ:日清製粉(株))4kgと、上白糖200gと、食塩80gと、脱脂粉乳(月島食品工業(株))80gと、生イースト(オリエンタル酵母工業(株))80gと、Cフード(オリエンタル酵母工業(株))4gと、色粒制食品添加剤であるカボチャピューレ(自社製)800gと、水2340gとを混合し、縦型ミキサー(カントーミキサー KTM60)で、98回転/分(以下低速とする)で4分、187回転/分(以下中速とする)で3分、258回転/分(以下高速とする)で1分半ミキシングする。次に、混練した材料に、ショートニング(よつ葉乳業(株))200gを加え、ミキサーで、低速で1分、中速で3分、高速で2分、さらにミキシングし、発酵前生地を得た。捏上温度は27.2℃であった。
<パンの製造工程2−2:発酵工程>
ミキシング工程で得た発酵前生地をユニット型恒温室(27℃、湿度75%)にて28℃で70分発酵させ、一旦恒温室から生地を取り出してガス抜きを行い、再度ユニット型恒温室(27℃、湿度75%)にて40分発酵を行い一次発酵を終了した。次いで、一次発酵を終了した生地から260g分の生地を取り分けて、それぞれ玉状に丸めた後に30分静置する。玉状に丸めた生地をモルダー(WF:(株)オシキリ)で後述するパン型の横幅の2倍程度の長さの長尺状に引き延ばす。取り分けたパン生地をすべて同様に引き延ばした後、それぞれ長さ方向に半分に折り畳み、折り方向を揃えて金属製の3斤用パン型に6つ詰める。この段階では、3斤用パン型の長さ方向にU字状に折り畳まれたパン生地が6つ並んだ状態となっている。次いで、パン生地を詰めた3斤用パン型をホイロ(サンキャビネット:三幸機械)に入れて、パン型の高さの8割程度まで生地が膨らむまで38℃、湿度85%の条件で二次発酵を行った。二次発酵に要した時間は60分であった。
<パンの製造工程2−3:焼成工程>
二次発酵の完了したパン生地を、3斤用パン型のままでオーブン(スーパーリール:三幸機械)にて220℃で40分焼成し、完成品であるパンを得た。ここで、含有水分量(135℃にて1時間加熱することにより測定、以下同様)は、1日目:44.2%、2日目:44.5%、3日目:45%であった。
なお、本実施例において水の使用量は各実施例及び比較例毎に異なるが、これは各実施例及び比較例毎に添加材料が異なるため、それぞれの生地の膨らみ具合が同程度となるように加水量を調整したものである。また、ホイロ時間(二次発酵)についてもパン型の高さの8割程度まで生地が膨らむことを目安としたため、各例毎に要した時間が異なるものである。
[実施例2−2]
<植物性食品添加剤の調製例3:イチゴピューレ>
原料となるイチゴを目視で検品し、傷みや変色のあるもの、潰れたものなどを取り除きヘタを取った上で洗浄を行い、泥や土などの異物を取り除く。次に、洗浄した苺を金属製のある程度の深さのあるパンに入れて、上下から300℃の過熱蒸気を9分間吹き付けることで軟化処理を行った。ここで、金属製パン1つあたりの収容量は約3kgで、過熱蒸気の吹き付けによりイチゴの芯温は85℃以上であった。過熱蒸気による軟化処理が完了したイチゴは、裏漉し装置(UM−N150、永田精機株式会社)を用いて熱いうちに600rpmの回転速度で70秒間の裏漉し処理を行うことで、本願に係る植物性食品添加剤として使用できるイチゴピューレが得られた。
実施例2−1において、植物性食品添加剤としてカボチャピューレの代わりに上述のイチゴピューレ(自家製)800gを用い、水の使用量を2140gに変更した以外は実施例2−1と同様にしてパンを製造した。なお、捏上温度は26.7℃であり、二次発酵に要した時間は58分、含有水分量は、1日目:45.1%、2日目:44.3%、3日目:44.4%であった。
[実施例2−3]
<植物性食品添加剤の調製例4:大麦ピューレ>
原料となる六畳大麦を目視で検品し、傷んだものや変色したものなどを取り除いた上で精麦処理を行い、外皮及び外皮を除いた部分から10〜30%程度を削り取る。次いで、精麦した六畳大麦を水で軽く研いだ後に、2.5〜3倍量程度の水に全体が浸かるようにして30分程度浸漬する。次に、大麦を浸漬した水から上げて水6.0リットルと共に上面が開口された金属製の箱状容器に入れ、加熱炉内にて300℃の過熱蒸気で50分間加熱する。次いで、炊きあがった大麦を、裏漉し装置(UM−N150、永田精機株式会社)にて850rpmで120秒処理することで、大麦を原料としながらも黒条線を含まないペースト状の植物性食品添加剤が得られた。
実施例2−1において、植物性食品添加剤としてカボチャピューレの代わりに上述の大麦ピューレ(自家製)800gを用い、水の使用量を2400gに変更した以外は実施例2−1と同様にしてパンを製造した。なお、捏上温度は26.8℃であり、二次発酵に要した時間は56分、含有水分量は、1日目:45.6%、2日目:45.6%、3日目:46%であった。
[比較例2−1]
実施例2−1において、植物性食品添加剤としてカボチャピューレの代わりにカボチャ粉末(パンプキンパウダー:ヤスマ(株))200gを用い、水の使用量を2980gに変更した以外は実施例2−1と同様にしてパンを製造した。なお、捏上温度は26.8℃であり、二次発酵に要した時間は67分、含有水分量は、1日目:44%、2日目:44.7%、3日目:44.9%であった。
[比較例2−2]
実施例2−1において、植物性食品添加剤としてカボチャピューレの代わりに上述のイチゴ粉末(イチゴパウダー:佐藤食品工業(株))100gを用い、水の使用量を2900gに変更した以外は実施例2−1と同様にしてパンを製造した。なお、捏上温度は26.7℃であり、二次発酵に要した時間は56分、含有水分量は、1日目:44.3%、2日目:44.2%、3日目:44.6%であった。
[比較例2−3]
実施例2−1において、植物性食品添加剤としてカボチャピューレの代わりに乳化剤(パンマック200V)12gを用い、水の使用量を2920gに変更した以外は実施例2−1と同様にしてパンを製造した。なお、捏上温度は26.5℃であり、二次発酵に要した時間は58分、含有水分量は、1日目:45.5%、2日目:45.4%、3日目:45.5%であった。
[比較例2−4]
実施例2−1において、植物性食品添加剤であるカボチャピューレを使用せず、水の使用量を2880gに変更した以外は実施例2−1と同様にしてパンを製造した。なお、捏上温度は26.6℃であり、二次発酵に要した時間は53分、含有水分量は、1日目:45.4%、2日目:44.8%、3日目:45.4%であった。
<弾性試験(荷重応力測定)2>
実施例2で得られたパンを焼成後90分間室温で放冷し、パンの耳部分や型詰めした際の境目部分などを避けて、スライサーで厚み20mmに切り分けた。厚さ20mmのパンを6枚ずつ袋に入れて、1斤分の袋を3袋用意した。測定の際には、それぞれの袋から1枚ずつ、合計3枚のパンを取り出して4等分に切り分け、得られた12枚の試験片についてそれぞれレオメーター(NRM−2002J、不動工業(株)社製)で測定を行った。各試験片毎の試験は、試験片の略中央にプランジャーを押し当て荷重応力を加えて1回目の弾性力測定を行い、1回目の測定開始時間から1分後に2回目の弾性力測定を開始して1回目と同様に弾性力の測定をするという手順で行われた。この2回の測定を1セットとして各試料毎の12枚の試験片で計12回の測定を行い、それらの中から1回目の測定値が最大のものと最小のものとを取り除き、残る10回分のデータの平均値ものを1日分のデータとした。なお、1日目は焼成した日(半日程度経過)であり、1日経過毎に2日目、3日目とした。
また、各日1回目の測定の荷重応力ピーク値をF1、2回目の測定の荷重応力ピーク値をF2とし、12回分のデータすべてについて以下の式に従って復元力Frを求め、得られた12個の復元力の値について、最大値と最小値を除いた10個のデータ平均値を各日毎の復元力の値とした。
復元力Fr(%)=F2/F1×100
実施例2における原料の配合割合が図13に、製造条件が図14に、荷重応力ピーク値の日数経過による推移が図15〜18に、復元力の経時変化を示すグラフが図19に、荷重応力ピーク値と復元力の日数経過による変化が図20に、それぞれ示されている。
実施例2においては、全ての実施例、比較例にてCフード(アスコルビン酸)を添加しているため本発明に係る植物性食品添加剤のみで十分な柔らかさや老化抑制効果が得られるかはこの例からは検証できないが、乳化剤添加サンプル(比較例2−3)や食品添加剤未使用サンプル(比較例2−4)との比較から、一般的な乳化剤と同程度の効果が得られるか否かについては検証できるものと考える。
実施例2中の各実施例及び比較例について荷重応力を検証すると、実施例2−1〜2−3の全てにおいて1日目の荷重応力は食品添加剤未使用サンプル(比較例2−4)よりも低く、柔らかいパンとなっていることがわかる。特に、カボチャを原料とした植物性食品添加剤を使用した実施例2−1については、3日目の荷重応力、復元力の変化量のいずれについても乳化剤添加サンプル(比較例2−3)よりも優れており、老化抑制や柔らかさの付与の面で十分な効果が得られていることがわかる。なお、比較例2−4についても復元力の変化量は少なくなっているが、これはそもそもの荷重応力が高いことに起因するものであると考えられる。
以上の結果から、未だ作用機序は明らかでないものの、本願に係る植物性食品添加剤を用いることで従来の乳化剤と同程度、若しくはそれ以上の保湿性を食品に与えられ、特に、日数経過による水分や弾力性の低下抑制への効果は従来の乳化剤よりも優れていることがわかった。
本願に係る植物性食品添加剤は、植物性原料を用いることで安全性が高く、しかも高い保湿効果と水分の保持能力を有するものである。
加えて、植物性食品添加剤の原料として薄味な植物性原料や色味の薄い植物性原料を用いることで、食品の見た目や味に影響を与えずに、乳化剤的な効果を付与することが可能となる。
またその逆に、植物性食品添加剤の原料として風味や色彩のはっきりとした植物性原料を用いれば、保湿効果や老化抑制効果を与えた上で、植物性原料による風味や色彩も付与することができる。
1 加熱炉
2 金属製容器
3 植物性原料
4 ヒータ
5 蒸気管
6 過熱蒸気排出口
7 加熱炉内雰囲気
8 排気管
9 過熱蒸気
10 裏漉し装置
11 自転シャフト
12 自転ケース
13 公転テーブル
14 基台
15 缶
16 嵌合凹部
17 突部
18 ストレーナ
19 フランジ
20 蓋
21 ストッパ

Claims (13)

  1. 過熱蒸気を用いた加熱により軟化処理された植物性原料を、混練処理、又は裏漉し処理してなることを特徴とする植物性食品添加剤。
  2. 前記過熱蒸気を用いた加熱による軟化処理は、180〜350℃の過熱蒸気を用いて3〜50分の範囲で行われることを特徴とする請求項1に記載の植物性食品添加剤。
  3. 前記植物性原料は、穀類、野菜、果実の何れかであることを特徴とする請求項1に記載の植物性食品添加剤。
  4. 前記過熱蒸気を用いた加熱による軟化処理は、前記植物性素材が葉菜類である場合には180〜300℃の過熱蒸気で5〜18分、前記植物性素材が果菜類である場合には180〜350℃の過熱蒸気で8〜20分、前記植物性素材が根菜類である場合には180〜350℃の過熱蒸気で15〜25分、前記植物性素材が果物類である場合には180〜350℃の過熱蒸気で3〜18分、前記植物性素材が穀物類である場合には180〜350℃の過熱蒸気で25〜50分の範囲の加熱により行われることを特徴とする請求項1に記載の植物性食品添加剤。
  5. 前記植物性原料が、玄米、精白米、大麦の何れかであることを特徴とする請求項1に記載の植物性食品添加剤。
  6. 前記植物性原料が玄米若しくは大麦であり、前記過熱蒸気を用いた加熱による軟化処理の前に、原材料となる玄米若しくは大麦を4〜12時間の範囲で水に浸漬する浸漬処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の植物性食品添加剤。
  7. 前記裏漉し処理は、慣性力でストレーナを通過させることにより行われることを特徴とする請求項1に記載の植物性食品添加剤。
  8. 小麦粉100質量部に対して、請求項1〜7記載の植物性食品添加剤を10〜30質量部の範囲で添加したことを特徴とする小麦加工食品。
  9. 前記小麦加工食品は、パン、ケーキ、スポンジケーキのいずれかであることを特徴とする請求項8に記載の小麦加工食品。
  10. 180〜350℃の過熱蒸気を用いて3〜50分の範囲で加熱を行うことにより植物性原料を軟化させる軟化処理工程と、
    前記軟化処理された植物性原料に、慣性力を加えることで混練を行う混練工程と、を有することを特徴とする植物性食品添加剤の製造方法。
  11. 180〜350℃の過熱蒸気を用いて3〜50分の範囲で加熱を行うことにより植物性原料を軟化させる軟化処理工程と、
    前記軟化された植物性原料を、慣性力でストレーナを通過させることにより裏漉しする裏漉し工程と、を有することを特徴とする植物性食品添加剤の製造方法。
  12. 前記軟化処理工程の前に、植物性原料を4〜12時間の範囲で水に浸漬する浸漬工程を設けること、を特徴とする請求項10又は11に記載の植物性食品添加剤の製造方法。
  13. 小麦粉100質量部と、植物性食品添加剤10〜30質量部と、水50〜80質量部とを含む製パン原料を混練する混練工程と、
    前記混練工程により得られた生地を温度26〜30℃の環境で、30〜150分寝かせて一次発酵を行う一次発酵工程と、
    前記一次発酵が完了した生地を、所定の形に成形、若しくは所定の型に型詰めした後に、温度34〜39℃、湿度70〜90%の環境で30〜90分寝かせて二次発酵を行う二次発酵工程と、
    前記二次発酵が完了した生地を、140〜240℃で10〜50分焼成する焼成工程と、を有し
    前記植物性食品添加剤は、植物性原料を180〜350℃の過熱蒸気を用いて3〜50分の範囲で加熱を行うこと軟化させた後に、混練若しくは裏漉し処理を行うことで得られたものであることを特徴とするパンの製造方法。
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