JP2014128265A - 植物性食品添加剤 - Google Patents
植物性食品添加剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014128265A JP2014128265A JP2013248750A JP2013248750A JP2014128265A JP 2014128265 A JP2014128265 A JP 2014128265A JP 2013248750 A JP2013248750 A JP 2013248750A JP 2013248750 A JP2013248750 A JP 2013248750A JP 2014128265 A JP2014128265 A JP 2014128265A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vegetable
- minutes
- food additive
- superheated steam
- raw material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Abstract
【解決手段】180〜350℃の過熱蒸気を用いて3〜50分の範囲で加熱することにより軟化処理された植物性原料を、混練処理、又は裏漉し処理してなることを特徴とするパン、ケーキ等の風味改善に適した植物性食品添加剤。前記過熱蒸気を用いた加熱による軟化処理は、前記植物性素材が葉菜類である場合には5〜18分、果菜類である場合には8〜20分、根菜類である場合には15〜25分、果物類である場合には3〜18分、穀物類である場合には25〜50分の範囲の加熱により行われる。前記過熱蒸気を用いた加熱による軟化処理の前に、前記植物性原料を4〜12時間の範囲で水に浸漬する浸漬処理を行う浸漬工程を設ける。
【選択図】図12
Description
本発明に係る植物性食品添加剤の製造手順の一例が図22に示されている。
前処理工程においては、先ず始めに植物性原料の検品を目視で行い、傷んだものや変色したもの、潰れたものなどを取り除く。次いで、問題のなかった植物性原料を水で洗浄して、泥や土などの異物を除去する。続けて、植物性原料の固い外皮やワタ等を取り除き、必要に応じて数センチ角程度に切り分ける。なおここで取り除かれる部位としては、カボチャの外皮やワタ、スイカやグレープフルーツなどの外皮、イチゴのヘタ、人参等の皮などが挙げられる。種や柑橘類などの薄皮等は、この段階では除去されずに残っていても後段の裏漉し工程で取り除かれることとなる。また、原料が米や麦等である場合には、この段階で精米処理、精麦処理を行ってもよい。
次いで、浸漬工程においては、十分な量の水に植物性原料を浸漬する。この浸漬工程はすべての植物性原料において必要というわけではないが、玄米や大麦等の吸水しにくい植物性原料を用いる場合には、それぞれの植物性原料に応じた浸漬時間を適宜設けることで、後段の軟化処理工程に費やす時間を短縮することが可能となる。浸漬時間は原料や水温によっても異なるが、例えば玄米や大麦であれば4時間以上浸漬することが望ましく、8〜12時間程度であればより好ましい。白米については浸漬工程の有無で軟化処理に要する時間の変化は見られなかったが、浸漬工程を設ける場合には15分〜3時間程度で良く、また野菜については基本的に浸漬工程は不要である。
次いで、過熱蒸気で加熱することにより植物性原料の軟化処理を行う。ここで、加熱工程にて用いられる過熱装置の一例が図23に示されている。同図において、1は加熱炉、2は金属製容器、3は生米(若しくは生玄米)、4はヒータ、5は蒸気管、6は過熱蒸気排出口、7は加熱炉内雰囲気、8は排気管、9は過熱蒸気である。原材料である生米若しくは生玄米3を該原材料の2〜5倍程度の水とともに容器2に入れ、加熱炉1内に投入して所定時間過熱蒸気9を吹き付ける。
過熱蒸気の適切な温度や加熱処理に要する時間は使用する植物性原料によっても異なるが、キャベツやほうれん草などの葉菜類であれば180〜300℃で5〜18分程度、トマトやカボチャなどの果菜類であれば180〜350℃で8〜20分程度、大根や人参などの根菜類であれば180〜350℃で15〜25分程度、イチゴなどの果物類であれば180〜350℃で3〜18分程度、米や麦などの穀物類であれば180〜350℃で25〜50分程度であることが好ましい。一例として、原材料が白米若しくは玄米であれば、過熱蒸気が250℃の場合は60分、300℃の場合は40分程度加熱することが望ましい。
過熱蒸気による軟化処理を施した植物性原料は、素材の温度が高いうちに混練・裏漉し装置に移し、混練処理又は裏漉し処理を行う。裏漉し処理を行う場合に用いる装置としては、垂直公転軸の周りを公転しつつ傾斜自転軸の周りを自転する複数の円筒状容器内に、同容器よりも小径な有底円筒状ストレーナを配置し、この有底円筒状ストレーナ内に置かれた軟化処理物を公転と自転との合成遠心力により円筒状ストレーナの周壁に押しつけ通過させて原材料を裏漉しするようなものが好ましく、一例として特開2001−299191号公報に記載された食用粉混練装置が挙げられる。
本願に係る植物性食品添加剤の原材料となる植物性原料としては、食用される穀類、野菜、果実等を適宜選択して用いることができる。具体的には、例えば、白米、玄米、麦、大豆、茶葉、ジャガイモ、サツマイモ、ムラサキイモ、タマネギ、カボチャ、ニンジン、トマト、キャベツ、ダイコン、ホウレンソウ、ブロッコリ、アスパラガス、イチゴ、パイン、レモン、マンゴー、バナナ、キウイ、メロン、スイカ、ハスカップなどが挙げられる。また、これら植物性原料より得られた植物性食品添加剤を2種以上併用しても良い。
本願の植物性食品添加剤の用途としては、パン、ケーキ、クッキー、クリーム、アイスクリーム、ジュース等の乳化剤を用いる食品に添加する他、保湿剤、分散剤等として用いることもできる。
<植物性食品添加剤の調製例1:米ピューレ>
原料となる白米を目視で検品し、傷んだものや変色したものなどを取り除いた上で2kgを取り分けて水に5時間以上浸漬する。次いで、白米を浸漬した水から上げて水6.0リットルと共に上面が開口された金属製の箱状容器に入れ、加熱炉内にて300℃の過熱蒸気で40分間加熱する。
強力粉(日清カメリヤ:日清製粉(株))100重量部と、グラニュー糖(大東製糖(株))5重量部と、天然塩(一番食品(株))2.2重量部と、脱脂粉乳(よつ葉乳業(株))5重量部と、生イースト(オリエンタル酵母工業(株))2重量部と、水70重量部とを混合し、ミキサー(マイティS30:(株)愛工舎製作所)で、低速で3分、中速で5分、高速で1分ミキシングする。次に、混練した材料に、ショートニング(月島食品工業(株))5重量部と、乳化剤として白米を原料とする植物性食品添加剤(植物性食品添加剤の調製工程で得られたもの)20重量部とを加え、ミキサーで、低速で3分、中速で5分、高速で1分、さらにミキシングし、発酵前生地を得た。捏上温度は25.5℃であった。
<パンの製造工程1−2:発酵工程>
ミキシング工程で得た発酵前生地をドゥコンディショナー(パルテ:戸倉商事(株))にて28℃で60分発酵させ、ガス抜きを行い、さらに30分発酵を行い一次発酵を終了した。次いで、一次発酵を終了した生地から400gをとりわけ、200gずつ2つに分けた上で、15分のベンチタイムを取った後焼き上がりの形にパン生地を成形した後、成形したパン生地を金型に入れ、ホイロ(戸倉商事(株))にて36℃、85%の条件で55分間の二次発酵を行った。
二次発酵の完了したパン生地を、オーブン(Condo:MIWE社製)にて200℃で30分焼成し、完成品であるパンを得た。焼成後重量は2個分で355gであった。
実施例1−1において、植物性食品添加剤の原材料として白米の代わりに同量の玄米を用いた以外は、実施例1−1と同様にしてパンを製造した。なお、捏上温度は26.4℃であり、焼成後重量は2個分で354gであった。
実施例1−1のミキシング工程において、植物性食品添加剤を玄米粉((株)シガリオ)10重量部に、水の添加量を80重量部に変更した以外は、実施例1−1と同様にしてパンを製造した。なお、捏上温度は26.4℃であり、焼成後重量は2個分で355gであった。
実施例1−1のミキシング工程において、植物性食品添加剤を米粉(日本製粉(株))10重量部に、水の添加量を80重量部に変更した以外は、実施例1−1と同様にしてパンを製造した。なお、捏上温度は26.8℃であり、焼成後重量は2個分で356gであった。
実施例1−1のミキシング工程において、植物性食品添加剤を粥20重量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてパンを製造した。この比較例1−3で用いた粥は、実施例1−1,1−2で用いたピューレと含有水分が同程度になるように調整したものであり、水分量以外は一般的な炊飯方法で炊きあげ、その後実施例1−1,1−2と同様にペースト加工したものである。なお、捏上温度は24.6℃であり、焼成後重量は2個分で354gであった。
実施例1−1のミキシング工程において、植物性食品添加剤を市販の乳化剤0.3重量部に変更した以外は、実施例1−1と同様にしてパンを製造した。なお、捏上温度は28.2℃であり、焼成後重量は2個分で357gであった。
実施例1−1のミキシング工程において、植物性食品添加剤を添加しなかったこと以外は、実施例1−1と同様にしてパンを製造した。なお、捏上温度は24.7℃であり、焼成後重量は2個分で355gであった。
実施例1で得られたパンについて、焼成後冷めた段階で、それぞれ約20mmの厚さの試験片を3枚切り出し、1枚ずつ袋詰めした。これらの試験片について、それぞれパンを焼成した翌日(1日目)、2日目、3日目の3回、レオメーター(NRM−2002J、不動工業(株)社製)で弾性力の測定を行った。
また、各日1回目の測定のピーク値をF1、2回目の測定のピーク値をF2とし、以下の式に従って各日毎の復元力Frを求めた。
復元力Fr(%)=F2/F1×100
実施例1によるパンについて、しっとり感及び柔らかさの評価を、焼き上がった当日(1日目)、翌日(2日目)、3日目、4日目の合計4回行った。評価はしっとり感・柔らかさの各評価毎に、最高評価を5、最低評価を1とした5段階評価で行い、5人のパネラーの合計点を人数で割って加重平均値を算出した。
実施例1にて得られたパンの弾性力測定結果について、図3〜10を参照して説明する。図3〜9において、各図の(a)には荷重応力の測定グラフ、(b)には荷重応力ピーク値の日数経過による推移が示されている。また、図3〜図7に示されているのは実施例1によるパンの荷重応力の測定結果であり、図3は実施例1−1(玄米ピューレ)、図4は実施例1−2(白米ピューレ)、図5は比較例1−1(玄米粉)、図6は比較例1−2(白米粉)、図7は比較例1−3(粥)、図8は比較例1−4(従来乳化剤)、図9は比較例1−5(ブランク試料)によるものである。
<植物性食品添加剤の調製例2:カボチャピューレ>
原料となるカボチャを目視で検品し、傷みや変色のあるもの、潰れたものなどを取り除いた上で洗浄を行い、泥や土などの異物を取り除く。次いで、外皮やワタ、種などを取り除き、数センチ角程度の適度な大きさに切断した後に異物を取り除くために再度洗浄を行った。次に、切断したカボチャを金属製のカゴ状ケース(蓋を含め全面が網目状のもの)に入れて、上下から270℃の過熱蒸気を14分間吹き付けることで軟化処理を行う。ここで、カゴ状ケース1つあたりの収容量は約3.5kgで、過熱蒸気の吹き付けによりカボチャの芯温は85℃以上であった。
過熱蒸気による軟化処理が完了したカボチャはそのまま裏漉し装置(UM−N150、永田精機株式会社)に送り、熱いうちに600rpmの回転速度で50秒間の裏漉し処理を行うことで本願に係る植物性食品添加剤として使用できるカボチャピューレが得られた。
強力粉(日清カメリヤ:日清製粉(株))4kgと、上白糖200gと、食塩80gと、脱脂粉乳(月島食品工業(株))80gと、生イースト(オリエンタル酵母工業(株))80gと、Cフード(オリエンタル酵母工業(株))4gと、色粒制食品添加剤であるカボチャピューレ(自社製)800gと、水2340gとを混合し、縦型ミキサー(カントーミキサー KTM60)で、98回転/分(以下低速とする)で4分、187回転/分(以下中速とする)で3分、258回転/分(以下高速とする)で1分半ミキシングする。次に、混練した材料に、ショートニング(よつ葉乳業(株))200gを加え、ミキサーで、低速で1分、中速で3分、高速で2分、さらにミキシングし、発酵前生地を得た。捏上温度は27.2℃であった。
ミキシング工程で得た発酵前生地をユニット型恒温室(27℃、湿度75%)にて28℃で70分発酵させ、一旦恒温室から生地を取り出してガス抜きを行い、再度ユニット型恒温室(27℃、湿度75%)にて40分発酵を行い一次発酵を終了した。次いで、一次発酵を終了した生地から260g分の生地を取り分けて、それぞれ玉状に丸めた後に30分静置する。玉状に丸めた生地をモルダー(WF:(株)オシキリ)で後述するパン型の横幅の2倍程度の長さの長尺状に引き延ばす。取り分けたパン生地をすべて同様に引き延ばした後、それぞれ長さ方向に半分に折り畳み、折り方向を揃えて金属製の3斤用パン型に6つ詰める。この段階では、3斤用パン型の長さ方向にU字状に折り畳まれたパン生地が6つ並んだ状態となっている。次いで、パン生地を詰めた3斤用パン型をホイロ(サンキャビネット:三幸機械)に入れて、パン型の高さの8割程度まで生地が膨らむまで38℃、湿度85%の条件で二次発酵を行った。二次発酵に要した時間は60分であった。
二次発酵の完了したパン生地を、3斤用パン型のままでオーブン(スーパーリール:三幸機械)にて220℃で40分焼成し、完成品であるパンを得た。ここで、含有水分量(135℃にて1時間加熱することにより測定、以下同様)は、1日目:44.2%、2日目:44.5%、3日目:45%であった。
<植物性食品添加剤の調製例3:イチゴピューレ>
原料となるイチゴを目視で検品し、傷みや変色のあるもの、潰れたものなどを取り除きヘタを取った上で洗浄を行い、泥や土などの異物を取り除く。次に、洗浄した苺を金属製のある程度の深さのあるパンに入れて、上下から300℃の過熱蒸気を9分間吹き付けることで軟化処理を行った。ここで、金属製パン1つあたりの収容量は約3kgで、過熱蒸気の吹き付けによりイチゴの芯温は85℃以上であった。過熱蒸気による軟化処理が完了したイチゴは、裏漉し装置(UM−N150、永田精機株式会社)を用いて熱いうちに600rpmの回転速度で70秒間の裏漉し処理を行うことで、本願に係る植物性食品添加剤として使用できるイチゴピューレが得られた。
実施例2−1において、植物性食品添加剤としてカボチャピューレの代わりに上述のイチゴピューレ(自家製)800gを用い、水の使用量を2140gに変更した以外は実施例2−1と同様にしてパンを製造した。なお、捏上温度は26.7℃であり、二次発酵に要した時間は58分、含有水分量は、1日目:45.1%、2日目:44.3%、3日目:44.4%であった。
<植物性食品添加剤の調製例4:大麦ピューレ>
原料となる六畳大麦を目視で検品し、傷んだものや変色したものなどを取り除いた上で精麦処理を行い、外皮及び外皮を除いた部分から10〜30%程度を削り取る。次いで、精麦した六畳大麦を水で軽く研いだ後に、2.5〜3倍量程度の水に全体が浸かるようにして30分程度浸漬する。次に、大麦を浸漬した水から上げて水6.0リットルと共に上面が開口された金属製の箱状容器に入れ、加熱炉内にて300℃の過熱蒸気で50分間加熱する。次いで、炊きあがった大麦を、裏漉し装置(UM−N150、永田精機株式会社)にて850rpmで120秒処理することで、大麦を原料としながらも黒条線を含まないペースト状の植物性食品添加剤が得られた。
実施例2−1において、植物性食品添加剤としてカボチャピューレの代わりに上述の大麦ピューレ(自家製)800gを用い、水の使用量を2400gに変更した以外は実施例2−1と同様にしてパンを製造した。なお、捏上温度は26.8℃であり、二次発酵に要した時間は56分、含有水分量は、1日目:45.6%、2日目:45.6%、3日目:46%であった。
実施例2−1において、植物性食品添加剤としてカボチャピューレの代わりにカボチャ粉末(パンプキンパウダー:ヤスマ(株))200gを用い、水の使用量を2980gに変更した以外は実施例2−1と同様にしてパンを製造した。なお、捏上温度は26.8℃であり、二次発酵に要した時間は67分、含有水分量は、1日目:44%、2日目:44.7%、3日目:44.9%であった。
実施例2−1において、植物性食品添加剤としてカボチャピューレの代わりに上述のイチゴ粉末(イチゴパウダー:佐藤食品工業(株))100gを用い、水の使用量を2900gに変更した以外は実施例2−1と同様にしてパンを製造した。なお、捏上温度は26.7℃であり、二次発酵に要した時間は56分、含有水分量は、1日目:44.3%、2日目:44.2%、3日目:44.6%であった。
実施例2−1において、植物性食品添加剤としてカボチャピューレの代わりに乳化剤(パンマック200V)12gを用い、水の使用量を2920gに変更した以外は実施例2−1と同様にしてパンを製造した。なお、捏上温度は26.5℃であり、二次発酵に要した時間は58分、含有水分量は、1日目:45.5%、2日目:45.4%、3日目:45.5%であった。
実施例2−1において、植物性食品添加剤であるカボチャピューレを使用せず、水の使用量を2880gに変更した以外は実施例2−1と同様にしてパンを製造した。なお、捏上温度は26.6℃であり、二次発酵に要した時間は53分、含有水分量は、1日目:45.4%、2日目:44.8%、3日目:45.4%であった。
実施例2で得られたパンを焼成後90分間室温で放冷し、パンの耳部分や型詰めした際の境目部分などを避けて、スライサーで厚み20mmに切り分けた。厚さ20mmのパンを6枚ずつ袋に入れて、1斤分の袋を3袋用意した。測定の際には、それぞれの袋から1枚ずつ、合計3枚のパンを取り出して4等分に切り分け、得られた12枚の試験片についてそれぞれレオメーター(NRM−2002J、不動工業(株)社製)で測定を行った。各試験片毎の試験は、試験片の略中央にプランジャーを押し当て荷重応力を加えて1回目の弾性力測定を行い、1回目の測定開始時間から1分後に2回目の弾性力測定を開始して1回目と同様に弾性力の測定をするという手順で行われた。この2回の測定を1セットとして各試料毎の12枚の試験片で計12回の測定を行い、それらの中から1回目の測定値が最大のものと最小のものとを取り除き、残る10回分のデータの平均値ものを1日分のデータとした。なお、1日目は焼成した日(半日程度経過)であり、1日経過毎に2日目、3日目とした。
また、各日1回目の測定の荷重応力ピーク値をF1、2回目の測定の荷重応力ピーク値をF2とし、12回分のデータすべてについて以下の式に従って復元力Frを求め、得られた12個の復元力の値について、最大値と最小値を除いた10個のデータ平均値を各日毎の復元力の値とした。
復元力Fr(%)=F2/F1×100
2 金属製容器
3 植物性原料
4 ヒータ
5 蒸気管
6 過熱蒸気排出口
7 加熱炉内雰囲気
8 排気管
9 過熱蒸気
10 裏漉し装置
11 自転シャフト
12 自転ケース
13 公転テーブル
14 基台
15 缶
16 嵌合凹部
17 突部
18 ストレーナ
19 フランジ
20 蓋
21 ストッパ
Claims (13)
- 過熱蒸気を用いた加熱により軟化処理された植物性原料を、混練処理、又は裏漉し処理してなることを特徴とする植物性食品添加剤。
- 前記過熱蒸気を用いた加熱による軟化処理は、180〜350℃の過熱蒸気を用いて3〜50分の範囲で行われることを特徴とする請求項1に記載の植物性食品添加剤。
- 前記植物性原料は、穀類、野菜、果実の何れかであることを特徴とする請求項1に記載の植物性食品添加剤。
- 前記過熱蒸気を用いた加熱による軟化処理は、前記植物性素材が葉菜類である場合には180〜300℃の過熱蒸気で5〜18分、前記植物性素材が果菜類である場合には180〜350℃の過熱蒸気で8〜20分、前記植物性素材が根菜類である場合には180〜350℃の過熱蒸気で15〜25分、前記植物性素材が果物類である場合には180〜350℃の過熱蒸気で3〜18分、前記植物性素材が穀物類である場合には180〜350℃の過熱蒸気で25〜50分の範囲の加熱により行われることを特徴とする請求項1に記載の植物性食品添加剤。
- 前記植物性原料が、玄米、精白米、大麦の何れかであることを特徴とする請求項1に記載の植物性食品添加剤。
- 前記植物性原料が玄米若しくは大麦であり、前記過熱蒸気を用いた加熱による軟化処理の前に、原材料となる玄米若しくは大麦を4〜12時間の範囲で水に浸漬する浸漬処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の植物性食品添加剤。
- 前記裏漉し処理は、慣性力でストレーナを通過させることにより行われることを特徴とする請求項1に記載の植物性食品添加剤。
- 小麦粉100質量部に対して、請求項1〜7記載の植物性食品添加剤を10〜30質量部の範囲で添加したことを特徴とする小麦加工食品。
- 前記小麦加工食品は、パン、ケーキ、スポンジケーキのいずれかであることを特徴とする請求項8に記載の小麦加工食品。
- 180〜350℃の過熱蒸気を用いて3〜50分の範囲で加熱を行うことにより植物性原料を軟化させる軟化処理工程と、
前記軟化処理された植物性原料に、慣性力を加えることで混練を行う混練工程と、を有することを特徴とする植物性食品添加剤の製造方法。 - 180〜350℃の過熱蒸気を用いて3〜50分の範囲で加熱を行うことにより植物性原料を軟化させる軟化処理工程と、
前記軟化された植物性原料を、慣性力でストレーナを通過させることにより裏漉しする裏漉し工程と、を有することを特徴とする植物性食品添加剤の製造方法。 - 前記軟化処理工程の前に、植物性原料を4〜12時間の範囲で水に浸漬する浸漬工程を設けること、を特徴とする請求項10又は11に記載の植物性食品添加剤の製造方法。
- 小麦粉100質量部と、植物性食品添加剤10〜30質量部と、水50〜80質量部とを含む製パン原料を混練する混練工程と、
前記混練工程により得られた生地を温度26〜30℃の環境で、30〜150分寝かせて一次発酵を行う一次発酵工程と、
前記一次発酵が完了した生地を、所定の形に成形、若しくは所定の型に型詰めした後に、温度34〜39℃、湿度70〜90%の環境で30〜90分寝かせて二次発酵を行う二次発酵工程と、
前記二次発酵が完了した生地を、140〜240℃で10〜50分焼成する焼成工程と、を有し
前記植物性食品添加剤は、植物性原料を180〜350℃の過熱蒸気を用いて3〜50分の範囲で加熱を行うこと軟化させた後に、混練若しくは裏漉し処理を行うことで得られたものであることを特徴とするパンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013248750A JP5999564B2 (ja) | 2012-11-29 | 2013-11-29 | パンの保湿及び老化抑制用組成物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012261772 | 2012-11-29 | ||
JP2012261772 | 2012-11-29 | ||
JP2013248750A JP5999564B2 (ja) | 2012-11-29 | 2013-11-29 | パンの保湿及び老化抑制用組成物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014128265A true JP2014128265A (ja) | 2014-07-10 |
JP5999564B2 JP5999564B2 (ja) | 2016-09-28 |
Family
ID=51407338
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013248750A Active JP5999564B2 (ja) | 2012-11-29 | 2013-11-29 | パンの保湿及び老化抑制用組成物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5999564B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113475552A (zh) * | 2021-07-20 | 2021-10-08 | 友臣(福建)食品有限公司 | 一种松软有弹性面包及其发酵工艺 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04207146A (ja) * | 1990-11-30 | 1992-07-29 | Wakayama Pref Gov Nousanbutsu Kako Kenkyusho | 果実ピューレーを含むパンの製造法 |
JP2006129739A (ja) * | 2004-11-04 | 2006-05-25 | Vegetech:Kk | 破砕加工食品の製造方法およびそれによって得られた破砕加工食品 |
JP2007295817A (ja) * | 2006-04-28 | 2007-11-15 | Ezaki Glico Co Ltd | 果菜類の色調、栄養成分を損なわず、なおかつ好ましい風味を有する調理済み冷凍食品およびその製造方法 |
JP2009296890A (ja) * | 2008-06-10 | 2009-12-24 | Green Partner Co Ltd | 野菜ペーストの製造方法 |
JP2010187663A (ja) * | 2009-01-23 | 2010-09-02 | Shizuokaken Koritsu Daigaku Hojin | 米を原料とする食材並びにこれを用いた加工食品並びにそれらの製造法 |
-
2013
- 2013-11-29 JP JP2013248750A patent/JP5999564B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04207146A (ja) * | 1990-11-30 | 1992-07-29 | Wakayama Pref Gov Nousanbutsu Kako Kenkyusho | 果実ピューレーを含むパンの製造法 |
JP2006129739A (ja) * | 2004-11-04 | 2006-05-25 | Vegetech:Kk | 破砕加工食品の製造方法およびそれによって得られた破砕加工食品 |
JP2007295817A (ja) * | 2006-04-28 | 2007-11-15 | Ezaki Glico Co Ltd | 果菜類の色調、栄養成分を損なわず、なおかつ好ましい風味を有する調理済み冷凍食品およびその製造方法 |
JP2009296890A (ja) * | 2008-06-10 | 2009-12-24 | Green Partner Co Ltd | 野菜ペーストの製造方法 |
JP2010187663A (ja) * | 2009-01-23 | 2010-09-02 | Shizuokaken Koritsu Daigaku Hojin | 米を原料とする食材並びにこれを用いた加工食品並びにそれらの製造法 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113475552A (zh) * | 2021-07-20 | 2021-10-08 | 友臣(福建)食品有限公司 | 一种松软有弹性面包及其发酵工艺 |
CN113475552B (zh) * | 2021-07-20 | 2024-01-12 | 友臣集团有限公司 | 一种松软有弹性面包及其发酵工艺 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5999564B2 (ja) | 2016-09-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Sultan | Practical baking | |
CN103504203A (zh) | 一种即食面条的制作方法 | |
KR102016293B1 (ko) | 탁주를 이용하여 만든 발효액을 제빵효모로 사용하는 빵 제조방법 및 이에 의해 제조된 빵 | |
KR101538665B1 (ko) | 급속 동결 냉동밥을 이용한 라이스 커틀릿을 제조하는 방법 및 상기 방법으로 제조한 라이스 커틀릿 | |
JP2007517520A (ja) | チーズケーキの大量生産方法 | |
US9833011B2 (en) | Method for manufacturing fresh pasta | |
JP5999564B2 (ja) | パンの保湿及び老化抑制用組成物の製造方法 | |
CN104585274A (zh) | 一种新型水果面包及其制备方法 | |
US20080063761A1 (en) | Processed Flour Food Containing Added Bilberries and Method of Coloring The Food | |
JP6105452B2 (ja) | ベーカリー用上掛け生地 | |
JP6703908B2 (ja) | 澱粉含有食品の老化防止剤の製造方法、及び老化防止処理された澱粉含有食品の製造方法 | |
JP6008256B2 (ja) | 大麦加工食品及びその製造方法 | |
KR102249168B1 (ko) | 쑥 페스트리의 제조방법 | |
JP3690996B2 (ja) | 発芽小麦粉の製造方法及び発芽小麦粉を用いた食品 | |
JP3572790B2 (ja) | アマニ種子を含有する加工食品及びその製造方法 | |
JP4646852B2 (ja) | 中種生地 | |
KR20140117032A (ko) | 군고구마 파이 및 이의 제조방법 | |
Lorenz | Rye bread: Fermentation processes and products in the United States | |
JP2018143115A (ja) | ベーカリー製品用穀粉組成物及びベーカリー製品の製造方法 | |
KR100756549B1 (ko) | 토마토 가공방법 및 그 제품 | |
KR20160131131A (ko) | 치즈호밀비빔밥을 이용한 퓨전빵 및 그 제조방법 | |
KR20160135388A (ko) | 치즈모시비빔밥을 이용한 퓨전빵 및 그 제조방법 | |
JP2004201593A (ja) | シロップ漬穀物およびそれを用いたベーカリー製品 | |
KR101437889B1 (ko) | 꽃잎을 이용한 찐빵의 제조 방법 | |
JP6391971B2 (ja) | ムカゴ入り生菓子の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150331 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160115 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160127 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160328 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160720 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160819 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5999564 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S801 | Written request for registration of abandonment of right |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R311801 |
|
ABAN | Cancellation of abandonment | ||
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |