JPH04206610A - アモルファス鉄心変圧器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、鉄心にアモルファス磁性材を使用した変圧器
の固定構造に関する。

（従来の技術） アモルファス磁性材を使用した鉄心は、鉄損が少ないと
ころから、静止誘導電器に対する利用が増大しているが
、極薄のアモルファス材からなる鉄心は外部からの応力
に敏感であるため、磁気特性を良好な水準に安定的に保
持することが必要である。実開昭６１−１５０２３号公
報に開示されている考案は、鉄心内外周に補強枠を有す
るものである。

（発明が解決しようとする課題） 上記従来技術は．アモルフアス鉄心の固定金具として有
用ではあるが、上記固定に際して多層の極薄帯材を多層
に巻回した鉄心の適正締付力に関しては記載されていな
い。鉄心巻回時の締付力と鉄心損失の間には特定の関係
があり、鉄心損失が少なくしかも安定的なの締付力で鉄
心を固定することが重要である。本発明は従来技術の上
記課題を解決するに好適なアモルファス鉄心変圧器を提
供することを目的とするものである。

（課題を解決するための手段） 上記の目的は．アモルフアス材薄板を多層に巻回した鉄
心と前記鉄心の巻回方向と直角に閉ループを形成するコ
イルを有するアモルファス鉄心変圧器において、前記鉄
心の内心部に設けられ前記コイルの軸方向に分割可能な
構成の内枠と、前記鉄心の外周を被覆する外枠と、前記
外枠に設けられ前記外枠を接線方向に締め付ける手段と
を備えると共に、前記コイルの両端に接し前記鉄心の両
端面を挾む上部及び下部コイル支持板と、該上部及び下
部コイル支持板を覆う上部締金具及び下部締金具と、前
記上部締金具及び下部締金具を介して前記コイルをその
軸方向に締め付ける手段を備えるアモルファス鉄心変圧
器によって達成される。

（作用） 上記の構成により．アモルフアス材の鉄心損失の最小状
態で締め付けられ、しかもこの状態を安定的に保持し、
かつ、外部からの応力に敏感なアモルファス鉄心の表面
を保護し固定される。

（実施例） 本発明の一実施例を図面と共に説明する。第１図は本発
明のアモルファス鉄心を示す斜視図であって、短冊形に
カットしたアモルファス材薄板を整形巻回しアモルファ
ス鉄心３を形成した後、最外周表面を外枠１で被覆する
と共に、鉄心内心部には分割した内枠２．２′が挿入さ
れている。２点鎖線で示す４は１対のコイルを示す。実
施例では．アモルフアス鉄心３を整形し、けい素鋼板製
の外枠ｌを用いて被覆したのち焼鈍を実施し、第４図に
示すように．アモルフアス鉄心内心部に挿入された内枠
２．２′とアモルファス鉄心３の一辺を開放し、内枠２
を引き抜いてからコイル４．４を組込み、再び内枠２を
装着してからアモルファス鉄心３の開放端を閉じ、最外
周表面を外枠１で被覆すると共に締め付けを行なう。実
施例では、第５図に示すように内枠２．２′は１対のＵ
字形のステンレス鋼板を使用し、内枠２．２′はエポキ
シ樹脂材またはベークライト板を使用している。

上記のようにコイル４．４の組込みを終了した後、第２
図に示すように外枠１に固定した１対の締め板５．５を
ボルト６、ナツト７を用いて徐々に締め付ける。第２図
の実施例は、請求項１に記載の外枠を接線方向に締め付
ける手段を例示したものであるが、この実施例に限定せ
ず、例えばラチェット式の締め付は装置でもよい。第３
図は鉄心の締め付は力と鉄心損失の関係を示す特性図で
あって、鉄心損失の極小値の近傍で締め付けを実施する
ことが好ましいことがわかる。すなわち、第３図に示す
鉄心損失の極小値Ａが得られる締め付はトルクを実験的
に求め、このトルク値を目標値として締め付けの作業標
準を作成すればよい。このとき、内枠２．２′の表面を
平滑に形成することが好ましく、内枠２と２′間及び内
枠２とアモルファス鉄心３の間の摩擦抵抗が減少し．ア
モルフアス鉄心３組付けを容易にする点で有効な手段で
ある。

第６は本発明に係るアモルファス鉄心変圧器の組立完了
状態を示す斜視図、第７図、第８図は同平面図、及び側
面図である。上記各図に示すように、コイル４．４の軸
方向の両端に上部コイル支持板１４及び下部コイル支持
板１５を配設しコイル４の両端面と接触している。さら
に上部コイル支持板１４及び下部コイル支持板１５の外
側を覆うように上部締金具１２と下部締金具１３を配し
、スペーサＩＩを介して上部締金具１２と下部締金具Ｉ
３の間にｌ対のスタッドボルト８を貫通し、ナツト９な
どの部品を用いて締め付は固定している。上部締金具１
２、下部締金具１３はコ字状の断面を有し取付金具１０
，１０をそれぞれ溶接してなる。実施例では、上部締金
具１２、下部締金具Ｉ３、取付金具１０及びスタッドボ
ルト８は、適切な強度を備えた鋼材を使用したが、上部
コイル支持板１４、下部コイル支持板１５は木材、スペ
ーサ１１はエポキシ樹脂積層板などの絶縁材を使用して
いる。請求項２のコイルの軸方向に締め付ける手段とは
上記締め付けに関連する各部材を指すものである。

これにより、コイル４．４の重量はアモルファス鉄心３
に付加されず、また．アモルフアス鉄心３の自重はスペ
ーサ１１、スタッドボルト８、ナツト９を介して上部締
金具１２及び下部締金具１３に配分され．アモルフアス
鉄心３の応力が軽減され．アモルフアス鉄心３は内枠２
．２′、外枠ｌによって形状が保持され、外部からの応
力に敏感なアモルファス鉄心３も鉄心損失の値は、内枠
２．２′、外枠１によってアモルファス鉄心３を固定し
た段階で決定され、しかもこの状態が安定的に保持され
るから、磁気特性変動の極めて微小な変圧器を提供する
ことができる。

（発明の効果） 本発明の実施により．アモルフアス材の鉄心損失を最小
に保持する締め付けがなされ、鉄心の外表面を完全に被
覆することによって安定的に磁気特性を保持し、しかも
外力による損傷の防止が可能な構造のアモルファス鉄心
変圧器を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のアモルファス鉄心を示す斜視図、第２
図は本発明の外枠締め付は部の一実施例を示す図、第３
図は鉄心の締め付は力と鉄心損失の関係を示す特性図、
第４図は内枠とアモルファス鉄心の一辺を開放した状態
を示す斜視図、第５図は内枠の実施例斜視図、第６図は
本発明のアモルファス鉄心変圧器の組立完了状態を示す
斜視図、第７図、第８図は同平面図、及び側面図である
。 １・・・外枠　　　　　２．２′・・・内枠３・・・ア
モルファス鉄心　４・・・コイル５・・・締め板　　　
　　　６・・・ボルト７・・・ナツト　　　　　　８・
・・スタッドボルト９・・・ナツト　　　　　１０・・
・取付金具１１・・・スペーサ　　　　１２・・・上部
締金具１３・・・下部締金具　　　１４・・・上部コイ
ル支持板１５・・・下部コイル支持板

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. １．アモルフアス材薄板を多層に巻回した鉄心と前記鉄
   心の巻回方向と直角に閉ループを形成するコイルを有す
   るアモルフアス鉄心変圧器において、前記鉄心の内心部
   に設けられ前記コイルの軸方向に分割可能な構成の内枠
   と、前記鉄心の外周を被覆する外枠と、前記外枠に設け
   られ前記外枠を接線方向に締め付ける手段とを備えるこ
   とを特徴とするアモルフアス鉄心変圧器。
2. ２．前記コイルの両端に接しかつ前記鉄心の両端面を挾
   む上部及び下部コイル支持板と、該上部及び下部コイル
   支持板を覆う上部締金具及び下部締金具と、前記上部締
   金具及び下部締金具を介して前記コイルをその軸方向に
   締め付ける手段を備えることを特徴とする請求項１記載
   のアモルフアス鉄心変圧器。