JPH04202859A - 合成皮革及びその製造方法 - Google Patents

合成皮革及びその製造方法

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JPH04202859A
JPH04202859A JP33181690A JP33181690A JPH04202859A JP H04202859 A JPH04202859 A JP H04202859A JP 33181690 A JP33181690 A JP 33181690A JP 33181690 A JP33181690 A JP 33181690A JP H04202859 A JPH04202859 A JP H04202859A
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polyurethane resin
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synthetic leather
wet
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JP33181690A
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Katsumi Osawa
大沢 克己
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Achilles Corp
Original Assignee
Achilles Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は合成皮革及びその製造方法に関する。
〔従来の技術及び 発明が解決しようとする課題〕
織布、不織布、編布等の基布とポリウレタン樹脂を一体
化した弾性基材の表面にポリウレタン樹脂の湿式微多孔
層を形成してなる合成皮革は知られており、この種の合
成皮革を製造する方法として、従来より基布をポリウレ
タン樹脂の水混和性有機溶媒溶液を満たした含浸処理槽
中に浸漬してポリウレタン樹脂溶液を基布に含浸させた
後、基布中のポリウレタン樹脂溶液量が所定の量となる
ように絞液し、次いで水中に浸漬してポリウレタン樹脂
を凝固せしめて弾性基材とし、しかる後、該基材の表面
にポリウレタン樹脂の水混和性有機溶媒溶液を塗布し、
このポリウレタン樹脂を水中で凝固せしめて湿式微多孔
層を形成する方法が知られている。
しかしながら、上記従来の製造方法では弾性基材を製造
する工程において基布をポリウレタン樹脂の水混和性有
機溶媒の溶液を満たした含浸処理槽中に浸漬するため、
実際に必要な量以上の処理液を準備しなければならず、
処理液の無駄が多くなる。また合成皮革に着色を施す必
要がある場合には、予めポリウレタン樹脂の処理液中に
顔料等の着色剤を添加してお(が、従来の方法では必要
量以上の処理液を準備しなければならないため、同一色
の合成皮革を大量生産する場合には比較的問題は少ない
ものの、多色の合成皮革を少量ずつ製造する方法として
は好適とは言い難かった。
またポリウレタン溶液中に所望の色の着色剤を添加して
も、ポリウレタン溶液を湿式凝固せしめると色ボケが生
じて所望する色調が得難い。このため、従来は離型紙上
にポリウレタン樹脂溶液等を塗布して乾燥して形成した
ポリウレタン樹脂層を、湿式微多孔層上に転写する方法
により、湿式微多孔層上に化粧層としてのポリウレタン
樹脂の中皮層や表皮層を設けて意匠性の向上を図ってい
る。しかしながら、このような方法による化粧層を設け
たものは通気性、透湿性が低下し、しかも表面光沢が生
じて天然皮革様の外観が得られ難くなるという問題があ
り、また転写のための離型紙を必要とするためコスト高
となるという欠点があった。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、従来の合成皮
革よりも更に柔軟で風合いに優れ、しかも通気性、透湿
性を低下させることなく意匠性を向上した合成皮革及び
その合成皮革を製造する際に、多色少量生産の場合にも
処理液の無駄を少なくすることのできる製造方法を提供
することを目的とする。
〔課題を解決するための手段] 即ち本発明の合成皮革は、少なくとも表面側が起毛され
た基布の裏面側に塗布したポリウレタン樹脂の水混和性
有機溶媒溶液を水中に浸漬してポリウレタン樹脂を湿式
凝固せしめてなる基材の表面側に、ポリウレタンの湿式
微多孔層が積層一体化され、更に該湿式微多孔層の表面
側にポリウレタンの乾式微多孔層が積層一体化されてい
ることを特徴とする。また本発明合成皮革の製造方法は
、少なくとも表面側が起毛された基布の裏面側にポリウ
レタン樹脂の水混和性有機溶媒溶液を塗布した後、水中
に浸漬してポリウレタン樹脂を湿式凝固せしめ、次いで
表面側にポリウレタン樹脂の水混和性有機溶媒溶液を塗
布した後、水中に浸漬してポリウレタン樹脂を湿式凝固
せしめて湿式微多孔層を形成した後、該湿式微多孔層表
面にポリウレタン樹脂の油中水型エマルジョンを塗布し
て乾燥し、乾式微多孔層を形成することを特徴とする。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面に基き説明する。
第1図において1は基布で、該基布1は少なくとも表面
側(第1図においては下側に位置している。)が起毛処
理施されたものを用いるが、両面側に起毛処理が施され
たものが好ましい。基布1としては、綿、麻等の天然繊
維、レーヨン、アセテート、スフ等の再生繊維、ポリア
ミド、ポリエステル、ポリアクリロニトリル等の合成繊
維の単独又はこれらの混紡繊維よりなる織布、不織布、
編布等を用いることができる。基布1としては、JIS
  L1096C法による吸水性が60秒以内、JIS
  L1096A法による通気性がI cJ/ ci 
7秒以上のものが好ましい。
本発明方法においては上記基布1の裏面(片面起毛布の
場合には起毛処理を施していない側の面)に、まずナイ
フコーター2等によってポリウレタン樹脂の水混和性有
機溶媒溶液を塗布する。
このポリウレタン樹脂としてはポリプロピレングリコー
ル系ポリウレタン、ポリテトラメチレングリコール系ポ
リウレタン、ポリカーボネート系ポリウレタン、ポリテ
トラメチレングリコール−ポリカーボネート共重合体系
ポリウレタン等を用いることができる。これらのうち、
基布1の裏面塗布用としては、最終的に得られる合成皮
革を家具用として用いる場合にはコストの点からポリプ
ロピレングリコール系ポリウレタンが、車輌の内装用に
用いる場合には耐熱性の良好なポリヵーボネ−ト系ポリ
ウレタンが好ましい。また100%モジュラスが15〜
150kg/cliのポリウレタン樹脂が好ましい。ポ
リウレタン樹脂の溶媒として用いる水混和性有機溶媒と
しては、ポリウレタン樹脂を溶解し、水に対する混和性
のある有機溶媒が用いられ、例えばジメチルフォルムア
ミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA) 、
テトラハイドロフラン(THF)、ジオキサン(D○X
)等やこれらの混合物が挙げられるが、通常はDMFが
用いられる。基布1の裏面側に塗布するポリウレタン樹
脂溶液は、25°Cにおける粘度が500〜3000c
psのものが好ましく、また基布1の単位面積当たりに
対する塗布量は、ポリウレタン樹脂の固形分量に換算し
て30〜200g/ボが好ましい。
裏面側に上記ポリウレタン樹脂の水混和性有機溶媒溶液
を塗布した基布1は、凝固槽3の水中に浸漬し、脱溶媒
してポリウレタン樹脂を凝固させることにより、基布1
にポリウレタン樹脂が一体化した基材4が得られる。
次いで基布1の表面側にポリウレタン樹脂の水混和性有
機溶媒溶液を塗布するが、前記した基布1の裏面側への
ポリウレタン樹脂溶液の塗布、ポリウレタン樹脂の凝固
処理に続いて表面側へのポリウレタン樹脂溶液の塗布を
行う場合、基布1(基材4)を反転装置5を通過せしめ
て表裏を反転し、基布lの表面側が上向きとなるように
しておくことが好ましい。
基布lの表面側へのポリウレタン樹脂溶液の塗布は、ナ
イフコーター6等によって行うことができ、ポリウレタ
ン樹脂溶液を塗布後、凝固槽7の水中に浸漬して脱溶媒
してポリウレタン樹脂を凝固させることにより湿式微多
孔層が形成される。
この湿式微多孔層を形成するためのポリウレタン樹脂と
しては前記したと同様のものを用いることができるが、
特に合成皮革を家具用として使用する場合には、耐加水
分解性に優れ、耐久性を向上することのできるポリテト
ラメチレングリコール系ポリウレタン、ポリカーボふ一
ト系ポリウレタン、ポリテトラメチレングリコール−ポ
リカーボネート共重合体系ポリウレタンが好ましく、車
輌の内装用として用いる場合には耐熱性に優れたポリカ
ーボネート系ポリウレタンが好ましい。また100%モ
ジュラスが20〜150kg/dのポリウレタン樹脂が
好ましい。ポリウレタン樹脂の溶媒として用いる水混和
性有機溶媒としては前記したと同様の有機溶媒が用いら
れる。基布1の表面側に塗布するポリウレタン樹脂溶液
は、25°Cにおける粘度が800〜10000cps
のものが好ましく、また基布1の単位面積当たりに対す
る塗布量は、ポリウレタン樹脂の固形分量に換算して1
00〜500g/rrfが好ましい。このようにして形
成した湿式微多孔層上には後述するようにして乾式微多
孔層が形成される。湿式微多孔層を形成したシート状物
は通常、−旦ロール状に巻き取られ、乾式微多孔層形成
工程に移される。
第2図は本発明の合成皮革8の一例を示し、9は基布1
の裏面側に塗布したポリウレタン樹脂溶液が凝固して形
成されたポリウレタン樹脂層、10は湿式微多孔層、1
1は乾式微多孔層である。
基布1の裏面側に塗布したポリウレタン樹脂は一部又は
全部が基布1に含浸して基布1と一体化して基材4を形
成していても良い。従って、基布1の裏面側には必ずし
もポリウレタン樹脂層9が形成されていなくとも良い。
基布1の裏面側に塗布したポリウレタン樹脂の一部又は
全部が基布1に含浸して基布1と一体化している場合に
おいて、ポリウレタン樹脂がどの程度基布1に浸透して
いるかは不明であるが、本発明の合成皮革8の場合、裏
面側から塗布したポリウレタン樹脂は基布1の表面側ま
では浸透していないか、浸透しているとしても表面側に
近くなるにつれてポリウレタン樹脂密度が裏面側に比べ
て低下しており、基布1の縦糸と横糸の重なり部はポリ
ウレタン樹脂によって完全には固められていないものと
考えられる。
上記乾式微多孔層11は、乾燥後の湿式微多孔層10上
にポリウレタンの油中水型エマルジョンをナイフコータ
ー等によって塗布した後、加熱乾燥炉等を通過せしめて
乾燥させることにより形成することができる。ポリウレ
タンの油中水型エマルジョンとしては、疎水性のポリウ
レタン、親水性のポリウレタン、有機溶媒及び水からな
るものを用いることができる。疎水性のポリウレタンは
、例えば分子量が300〜4000程度のポリエチレン
アジペート、ポリブチレンアジペート、ポリプロピレン
アジペート、ポリへキサメチレンアジペート、ポリカプ
ロラクトン、ポリメチルバレロラクトンやポリカーボネ
ートポリオール等の疎水性ポリオールと、ジフェニルメ
タンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、フ
ェニレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、ジシクロへキシルジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート等の有機ジイソシアネート、及ヒエ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレン
グリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、エチ
レンジアミン、プロパンジアミン、トリメチレンジアミ
ン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン
、イソホロンジアミン、ジシクロへキシルジアミン、m
−キシレンジアミン等の鎖伸長剤を反応させて得られる
ものが挙げられる。上記疎水性ポリオール、有機ジイソ
シアネート、鎖伸長剤は2種以上混合して用いることが
できる。
親水性のポリウレタンとしては、例えばポリオキシエチ
レン鎖を有するポリウレタン重合体があり、この重合体
は通常、ジイソシアネート化合物と疎水性ポリオール、
ポリオキシエチレングリコールならびにその誘導体、鎖
伸長剤を反応させることによって得られる。その他の例
としては、疎水性の不飽和二重結合含有ウレタン化合物
と親水性のビニル糸上ツマ−を共重合させたものが挙げ
られる。不飽和二重結合含有ウレタン化合物は、疎水性
ポリオール、有機ジイソシアネートを不飽和二重結合を
有する鎖伸長剤の存在下に反応させる方法やウレタンプ
レポリマーのイソシアネート基(又は水酸基)と、該イ
ソシアネート基(又は水酸基)と反応する水酸基(又は
イソシアネート基)を有する不飽和二重結合含有化合物
とを反応させる等の方法により得られる。またこの不飽
和二重結合含有ウレタン化合物と共重合せしめる親水性
ビニル糸上ツマ−としてはカルボキシル基、スルホン酸
基、スルホン酸ナトリウム塩基、第三級アミノ基、第四
級アンモニウム塩基等を有するビニル系モノマーが挙げ
られる。この種のモノマーとしては例えばアクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ビニルスルホ
ン酸、スルホン化スチレン、スチレンスルホン酸ナトリ
ウム、ジメチルアミノエヂルアクリレート、ジメチルア
ミノエチルメタクリレート、ビニルピリジン、メタクリ
ル酸ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリ
ド等が挙げられる。
油中水型エマルシヨンにおける上記疎水性のポリウレタ
ンと親水性のポリウレタンとの割合は、重量比で疎水性
のポリウレタン:親水性のポリウレタン=90:10〜
50 : 50が好ましい。
有機溶媒としては、メチルエチルケトン(MEK)、メ
チルイソブチルケトン(MIBK)、ジエチルケトン、
ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、シクロヘキサン、
テトロヒドロフラン、ジオキサン、メタノール、エタノ
ール、イソプロパツール、ブタノール、トルエン、キシ
レン、ジメチルホルムアミド(DMF) 、ジメチルス
ルホキシド、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、セ
ロソルブアセテート、トリクロルエチレン等が用いられ
る。これらの有機溶媒は適宜混合して用いることもでき
る。
ポリウレタンの油中水型エマルジョンにおける上記有機
溶媒の割合は、ポリウレタン固形分合計量100重量部
当たり、200〜600重量部が好ましい。また油中水
型エマルジョン中におけるポリウレタンの割合は、15
〜35重量%が好ましい。
上記ポリウレタンの油中水型エマルジョン中には必要に
応じて着色剤、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等
を添加することができる。
乾式微多孔層11を形成するための上記油中水型エマル
ジョンの単位面積当たりの塗布量は、ポリウレタン固形
分に換算して30〜200g/nfが好ましい。乾式微
多孔層11はポリウレタンの油中水型エマルジョンを塗
布した後、加熱乾燥することにより形成することができ
るが、60〜80°C程度の温度で2〜5分程度加熱乾
燥した後、100〜150°C程度の温度で1〜5分程
度加熱乾燥することが好ましい。
乾式微多孔層11における孔の大きさは、湿式微多孔層
10における孔の大きさよりも小さく、1〜5n程度で
ある。
このようにして得られる合成皮革は風合いがソフトで一
体感を有するものであるが、更に温熱条件下で揉み加工
を施すと、より一層ソフトな風合いとなるとともにドレ
ープ性が付与され、しかも天然皮革様の自然な揉み皺が
生じる。これは湿式微多孔層10から乾式微多孔層11
へと表面側に向かって密度が緩やかに上昇しているため
と考えられる。また、この揉み皺は長期間に亘って保持
され、外観、風合いともに天然皮革に酷似した合成皮革
を得ることができる。
上記乾式微多孔層11の表面側には必要に応じて表面処
理層12を設けることができる。表面処理層12を形成
するための表面処理剤としては、無黄変型のシリコーン
変性ポリウレタン、無黄変型のフッ素変性ポリウレタン
、無黄変型のアミノ酸変性ポリウレタン等を用いること
ができる。表面処理層12はこれらの処理剤を乾式微多
孔層11の表面に塗布することにって形成することがで
きるが、合成皮革の透湿性を低下させないために、グラ
ビアコート法、スクリーン法等によって塗布することが
好ましい。また表面処理層12は単位面積当たりの表面
処理剤が固形分量で2〜20g/ボ程度となるように形
成することが好ましい。
以下に具体的実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明す
る。
実施例1 ポリエステル繊維と綿繊維を混紡した20番手双手を用
いて綾織りに織成した厚み0.7nmの両面起毛布の片
面にポリプロピレングリコールをポリオール成分とする
100%モジュラスが60kg/dのポリウレタンエラ
ストマーの10%DMF?容液(エラストマー100重
量部当たり着色剤3重量部含有)をナイフコーターによ
り、塗布量がウレタン固形分換算で45 g/rrrと
なるように塗布した後、20°Cの水中に浸漬して脱溶
媒してポリウレタンを凝固させ、脱水後に120°Cの
熱風下で乾燥させて厚み0.75++sの基材を得た。
次に上記ポリウレタン樹脂溶液を塗布した面と反対側の
面に、ポリテトラメチレングリコールをポリオール成分
とする100%モジュラスが50kg / cllIの
ポリウレタンエラストマーの15%DMF溶液(エラス
トマー100重量部当たり着色剤3重量部、界面活性剤
2重量部、充填剤5重量部含有)をナイフコーターによ
り、塗布量がウレタン固形分換算で200g/rrrと
なるように塗布した後、20°Cの水中に浸漬し、次い
で60°Cの温水中に浸漬して塗布したポリウレタン溶
液中のDMFを十分に水中に抽出して除去した。脱水後
、120°Cの熱風下で乾燥し、表面に微多孔層を有す
る厚み0.95mmのシートを得た。
次いで上記湿式微多孔層の表面に、ポリテトラメチレン
グリコールとポリオキシエチレングリコール(重量比7
0:30)をポリオール成分とする100%モジュラス
が25kg/cJのポリウレタンを30重量%含有する
油中水型エマルジョン(溶媒は重量比でMEK :水−
95:5の混合物)に、更にこの油中水型エマルジョン
のポリウレタン固形分100重量部当たり、MEKとト
ルエン(重量比で90:10の混合物)の混合有機溶媒
400重量部、水100重量部、着色剤10重量部、光
安定剤0.5重量部を加え、これをナイフコーターにて
、単位面積当たりの塗布量がポリウレタン固形分に換算
して50g/n(となるように塗布した後、70°Cで
2分間加熱し、次いで120°Cで3分間加熱して乾燥
し、乾式微多孔層を形成した。得られた合成皮革はソフ
トな風合いを有し一体感を有していた。このシートを更
に温熱条件下で揉み加工したところ、−層ソフトな風合
いとなるとともにドレープ性が付与され、しかも長期間
に亘って保持される揉み皺が生じ、且つその揉み皺は天
然皮革のそれに非常に近いものであった。またこの合成
皮革の表面は滑性が良好でしかも艶消し状の所望の色調
を有し、外観、風合い共に天然皮革に酷催した高級感の
あるものであった。
この合成皮革は、相対湿度90%、温度70°Cの雰囲
気下で10週間保持した後の外観、風合及びテーパー摩
耗減量、剥離強度の諸物性の変化が非常に少なく、また
フェードメーター(パネル温度63°C)にて紫外線照
射テストを200時間実施した後においても外観、風合
いの変化は少なく、テーパー磨耗減量、剥離強度の各物
性保持率(処理後の測定値の、処理前の測定値に対する
割合)は80%以上であった。また透湿度は3280g
/ ra / 24時間(JIS  20208法によ
る)であり、しかも耐加水分解性、耐光性等の耐久性に
も優れ、家具用シート材として好適であった。
実施例2 ポリエステル繊維とレーヨン繊維とを混紡した20番手
双手を用いて綾織りに織成した厚み0.85mnの両面
起毛布の片面に、1.6−ヘキサンカーボネートグリコ
ールをポリオール成分とする100%モジュラスが30
kg/c111のポリウレタンエラストマーの10%D
MFン容液(エラストマー100重量部当たり着色剤5
重量部含有)をナイフコーターにより、塗布量はウレタ
ン固形分に換算して60g/rrfとなるように塗布し
た後、20°Cの水中に浸漬して脱溶媒してポリウレタ
ンを凝固させた。次いで絞液した後、180°反転させ
て、ポリウレタン樹脂溶液を塗布していない起毛面側を
加熱ロールに沿わせて加熱し、該起毛面の面修正をおこ
なって、厚み0.8 mmのシートを得た。
次いで上記ポリウレタン樹脂溶液を塗布した面と反対側
の面に、1.6−ヘキサンカーボネートグリコールをポ
リオール成分とする100%モジュラスが40kg/c
dの無黄変型ポリウレタンエラストマーの18%DMF
溶液(エラストマー100重量部当たり着色剤10重量
部、界面活性剤2重量部、充填剤3重量部含有)をナイ
フコーターにより、塗布量がウレタン固形分換算で25
0 g/n(となるように塗布した後、20°Cの水中
に浸漬し、次いで60°Cの温水中に浸漬して塗布した
ポリウレタン溶液中のDMFを水中に抽出して十分に除
去した。脱水後、120℃の熱風下で乾燥し、表面に微
多孔層を有する厚み1.0mのシートを得た。
次にこのシートの湿式微多孔層面に、1.6−ヘキサン
カーボネートグリコールをポリオール成分とする]00
%モジュラスが35kg/c−dの無黄変型ポリウレタ
ンと、1,6−ヘキサンカーボネートグリコールと2−
ヒドロキシエチルメタクリレートとをポリオール成分と
する100%モジュラスが25kg/aMの無黄変型ポ
リウレタンとの70:30(重量比)混合物を30重量
%含有する油中水型エマルジョン(溶媒は重量比でME
K:)ルエン:水=70:25:5の混合物)に、更に
この油中水型エマルジョンのポリウレタン固形分100
重量部当たり、MEKとトルエン(重量比で90=10
の混合物)の混合有機溶媒370重量部、水120重量
部、着色剤15重量部を加え、これをナイフコーターに
て、単位面積当たりの塗布量がポリウレタン固形分換算
で70g/rrfとなるように塗布した後、70°Cで
2分間加熱し、次いで120°Cで3分間加熱して乾燥
し、乾式微多孔層を形成した。この乾式微多孔層上に更
に、100%モジュラスが50kg/Cl11の無黄変
型ポリカーボネート系ポリウレタンのトルエン/イソプ
ロピルアルコール溶液をグラビアコーターにて塗布し、
単位面積当たりの表面処理剤が固形分換算で5g/ボで
ある表面処理層を形成した。得られた合成皮革は風合い
がソフトで一体感を有していた。このシートを更に温熱
条件下で揉み加工したところ、−層ソフトな風合いとな
るとともにドレープ性が付与され、しかも長期間に亘っ
て保持される揉み皺が生じ、且つその揉み皺は天然皮革
のそれに非常に近いものであった。またこの合成皮革の
表面は滑性が良好でしかも艶消し状の所望の色調を有し
、外観、風合い共に天然皮革に酷領した高級感のあるも
のであった。
この合成皮革は、相対湿度90%、温度70°Cの雰囲
気下で10週間保持した後の外観、風合及びテーパー摩
耗減量、剥離強度の諸物性の変化が非常に少なく、また
フェードメーター(パネル温度63°C)にて紫外線照
射テストを400時間実施した後においても外観、風合
いの変化は少なく、テーバ−磨耗減量、剥離強度の各物
性の保持率は80%以上であった。また透湿度は284
0 g/n(/24時間であり、しかも耐加水分解性、
耐光性及び耐熱性等の耐久性にも優れ、家具用、車輌用
シート材として好適であった。
比較例1 実施例1と同様の両面起毛布をポリプロピレングリコー
ルをポリオール成分とする100%モジュラスが60k
g/cnのポリウレタンエラストマーの10%DMF溶
液(エラストマー100重量部当たり着色剤3重量部含
有)を満たした含浸槽中に浸漬してポリウレタン溶液を
含浸させ、次いでスクイズロールにより繊維100重量
部当たりのポリウレタンエラストマー付着量が25重量
部となるように絞液した後、20°Cの水中に浸漬して
脱溶媒するとともにポリウレタンを凝固させた。
次いでこのシートの表面に実施例1と同様にしてポリウ
レタンの湿式微多孔層を形成した。
一方、絞付き離型紙上に1.6−ヘキサンカーボネート
グリコールをポリオール成分とする100%モジュラス
が90kg/clllの無黄変型ポリウレタンエラスト
マーの23%DMF/)ルエン溶液(ポリウレタン10
0重量部当たり着色剤5重量%含有)を、乾燥厚みが1
0nとなるようにナイフコーターにて塗布した後、90
゛Cで1.5分間加熱乾燥して表皮層となる層を形成し
た。次いでこの層上に、ポリテトラメチレングリコール
をポリオール成分とする100%モジュラスが40kg
/cfflのポリウレタンエラストマーの21%DMF
/MEK溶液(ポリウレタン100重量部当たり着色剤
20重量部含有)を、乾燥厚みが3Onとなるようにナ
イフコーターで塗布した後、90°Cで2分間加熱乾燥
して中皮層となる層を形成した後、この中皮層となる層
側を、前記湿式微多孔層面を140°Cに加熱しながら
湿式微多孔層面に圧着して積層一体化し、しかる後、離
型紙を剥離して湿式微多孔層上に中皮層、表皮層を有す
る合成皮革を得た。
得られた合成皮革は耐久性には優れているものの、温熱
下に揉み加工を施しても風合は硬く一体感に欠けるもの
であった。また透湿度は837g/rrf/24時間で
あり透湿性にも乏しかった。
〔発明の効果] 以上説明したように本発明の合成皮革は従来の合成皮革
に比べて更にソフトで一体感に優れ、しかも透湿性に優
れている。また本発明の合成皮革は表面の滑性に優れる
とともに艶消し表面を有し、更に揉み処理等によって天
然皮革様の自然な皺が生じ且つその皺が長期間に割って
保持されるため、従来の合成皮革に比べてより一層天然
皮革に酷似した外観、風合を有する優れたものである。
また本発明方法によれば上記価れた合成皮革を透湿性を
低下させることなく所望の色調を付与して製造すること
ができる効果を有する。更に本発明方法は従来の方法に
比べて多色品種少量生産への対応が容易であるとともに
、ポリウレタン処理液の無駄も少な(することができる
等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示し、第1図は本発明製造方
法を示す略図、第2図は本発明合成皮革の一実施例を示
す線断面図である。 1・・・基布 2.6・・・ナイフコーター3.7・・
・凝固槽 8・・・合成皮革 10・・・湿式微多孔層
 11・・・乾式微多孔層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)少なくとも表面側が起毛された基布の裏面側に塗
    布したポリウレタン樹脂の水混和性有機溶媒溶液を水中
    に浸漬してポリウレタン樹脂を湿式凝固せしめてなる基
    材の表面側に、ポリウレタンの湿式微多孔層が積層一体
    化され、更に該湿式微多孔層の表面側にポリウレタンの
    乾式微多孔層が積層一体化されていることを特徴とする
    合成皮革。
  2. (2)少なくとも表面側が起毛された基布の裏面側にポ
    リウレタン樹脂の水混和性有機溶媒溶液を塗布した後、
    水中に浸漬してポリウレタン樹脂を湿式凝固せしめ、次
    いで表面側にポリウレタン樹脂の水混和性有機溶媒溶液
    を塗布した後、水中に浸漬してポリウレタン樹脂を湿式
    凝固せしめて湿式微多孔層を形成した後、該湿式微多孔
    層表面にポリウレタン樹脂の油中水型エマルジョンを塗
    布して乾燥し、乾式微多孔層を形成することを特徴とす
    る合成皮革の製造方法。
JP33181690A 1990-11-29 1990-11-29 合成皮革及びその製造方法 Pending JPH04202859A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06294076A (ja) * 1993-04-06 1994-10-21 Nisshinbo Ind Inc 衣料用合成皮革
CN101586311A (zh) * 2009-05-07 2009-11-25 安安(中国)有限公司 环保pu合成革生产工艺流程及配方

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JPH06294076A (ja) * 1993-04-06 1994-10-21 Nisshinbo Ind Inc 衣料用合成皮革
CN101586311A (zh) * 2009-05-07 2009-11-25 安安(中国)有限公司 环保pu合成革生产工艺流程及配方

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