JPH0420137Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ケーブルによりウインドウガラスが
昇降駆動される自動車用ウインドウレギユレータ
に関する。

（従来の技術） 従来、この種の自動車用ウインドウレギユレー
タとしては、特開昭59−130985号公報に開示され
た技術がある。この技術は、ウインドウガラスの
昇降軌跡に沿つて設けられたガイドレールに、ウ
インドウガラスに固結されたキヤリアプレートを
昇降移動可能に嵌合させ、該ガイドレールに沿つ
て縦動可能に取り回したケーブルにより前記キヤ
リアプレートを昇降駆動するようにしたものであ
る。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、このような従来の自動車用ウイ
ンドウレギユレータでは、ウインドウガラスはキ
ヤリアプレートを介してガイドレールに昇降移動
可能に支持されているので、該キヤリアプレート
とガイドレールとの嵌合長を十分に長くすればウ
インドウガラスのガタは少なくなるが、該嵌合長
が長すぎる場合には、ウインドウガラスの昇降量
が制限され、該昇降量を十分に確保することがで
きず、該ウインドウガラスの引き残しが生じてし
まうことがあるという問題点があつた。

本考案は、このような従来の問題点に着目して
なされたもので、ウインドウガラスの昇降量を最
大限に確保してその引き残しをなくすと共に、キ
ヤリアプレートとガイドレールとの嵌合長を十分
に確保してウインドウガラスのガタを防止した自
動車用ウインドウレギユレータを提供することを
目的としている。

（問題点を解決するための手段） かかる目的を達成するための本考案の要旨は、
ウインドウガラスの昇降軌跡に沿つて設けられた
ガイドレールに、ウインドウガラスに固結された
キヤリアプレートを昇降移動可能に嵌合させ、該
ガイドレールに沿つて縦動可能に取り回したケー
ブルにより前記キヤリアプレートを昇降駆動する
ようにした自動車用ウインドウレギユレータにお
いて、 前記キヤリアプレートの上端部もしくは下端部
の少なくともいづれか一方に、先端部が該キヤリ
アプレートの上方もしくは下方に突出したアーム
を揺動可能に設け、該アームの先端部に該キヤリ
アプレートと前記ガイドレールとの嵌合部から離
れた位置で該ガイドレールに滑動可能に嵌合する
ガイドローラを枢支させ、 該ガイドローラが前記ガイドレールに嵌合する
方向に前記アームを付勢せしめ、 さらに前記ウインドウガラスの昇降位置の端部
付近で、前記アームを前記付勢力により揺動させ
て前記ガイドローラを前記ガイドレールの背後に
回動退避させて突出量を減じるべく導く案内部を
該ガイドレールの端部に設けて成ることを特徴と
する自動車用ウインドウレギユレータに存する。

（作用） そして、上記自動車用ウインドウレギユレータ
では、ウインドウガラスがその昇降位置の端部付
近に近づくまでは、前記キヤリアプレートと前記
ガイドレールとの嵌合部から離れた位置で前記ガ
イドローラを該ガイドレールに滑動可能に嵌合さ
せ、これによりキヤリアプレートとガイドレール
との嵌合長を十分に確保し、かつ前記ウインドウ
ガラスの昇降位置の端部付近では、前記ガイドロ
ーラを前記ガイドレールの背後に回動退避させる
ことにより該ウインドウガラスの昇降量を最大限
に確保するように成つている。

（実施例） 以下、図面に基づいて本考案の一実施例を説明
する。

第１図から第７図は本考案の一実施例を示して
いる。

第１図および第２図に示すように、自動車用ウ
インドウレギユレータは、ウインドウガラス（図
示省略）の昇降軌跡に沿つて設けられたガイドレ
ール１に、ウインドウガラスに固結されたキヤリ
アプレート２を昇降移動可能に嵌合させ、該ガイ
ドレール１に沿つて縦動可能に取り回したケーブ
ル３を駆動部（図示省略）で操作することにより
キヤリアプレート２を昇降駆動するように構成さ
れている。

ガイドレール１にはレール部１１，１２が形成
されており、該レール部１１にはキヤリアプレー
ト２の嵌合部２１，２２が、該レール部１２には
キヤリアプレート２の嵌合部２３がそれぞれ摺動
可能に嵌合している。

該キヤリアプレート２には連結孔２４が穿設さ
れており、この連結孔２４の上端にはケーブル３
の端末３ａが、その下端にはケーブル３の端末３
ｂがそれぞれ係止されている。

第１図および第７図に示すように、キヤリアプ
レート２の下端部には、ピン２５，２５をそれぞ
れ支持した折曲げ部２６，２６が形成されてい
る。該ピン２５，２５には、先端部がキヤリアプ
レート２の下方に突出したアーム４，４がそれぞ
れ揺動可能に支持されている。

第１図、第２図、第６図に示すように、該アー
ム４，４の先端部には、嵌合部２２，２３からそ
れぞれ離れた位置でレール部１１，１２にそれぞ
れ滑動可能に嵌合するガイドローラ４１，４１が
枢支されている。

第１図、第２図、第５図に示すように、該アー
ム４，４の他端部には、キヤリアプレート２に穿
設された開口部２７，２７から突出してレール部
１１，１２にそれぞれ滑動可能に嵌合するガイド
部材４２，４２が固設されている。

該アーム４，４は、ガイドローラ４１，４１が
それぞれガイドレール１１，１２に嵌合する方向
にばね部材２８，２８により付勢されている。

第３図、第４図に示すように、ガイドレール１
の下端部には、ウインドウガラスがその下降位置
付近に達して前記ガイドローラ４１，４１がそれ
ぞれレール部１１，１２の下端部から外れた際
に、前記ばね部材２８，２８の付勢力により揺動
するアーム４，４のガイドローラ４１，４１およ
び該アーム４，４に形成されたガイド溝４３を案
内し、該ガイドローラ４１，４１をガイドレール
１の背後に回動退避させてその突出量を減じる案
内部２９が固設されている。

第３図に示す５は、ウインドウガラスがその下
降位置に達した際にキヤリアプレート２の下端部
を係止する弾性材製のストツパである。

以下に作用を説明する。

第１図、第２図、第５図および第６図に示すよ
うに、ウインドウガラスがその下降位置付近に達
するまでは、前記ガイドレール１のレール部１
１，１２にはキヤリアプレート２の嵌合部２１，
２２，２３がそれぞれ滑動可能に嵌合していると
共に、該キヤリアプレート２と一緒に縦動するア
ーム４，４のガイド部材４２，４２およびガイド
ローラ４１，４１がそれぞれ滑動可能に嵌合して
いる。

このとき、該ガイドローラ４１，４１は前記嵌
合部２２，２３からそれぞれ離れた位置でばね部
材２８，２８の付勢力によりレール部１１，１２
にそれぞれ滑動可能に嵌合しているので、キヤリ
アプレート２とガイドレール１との嵌合長が十分
に確保されている。したがつて、この状態でケー
ブル３を前記駆動部で操作することによりキヤリ
アプレート２が昇降する際に、該キヤリアプレー
ト２のガタは少ない。

第３図および第４図に示すように、ウインドウ
ガラスがその下降位置付近に達してガイドローラ
４１，４１がそれぞれレール部１１，１２の下端
部から外れると、アーム４，４がばね部材２８，
２８の付勢力によりピン２５，２５を中心に揺動
し、該揺動によりガイドローラ４１，４１および
アーム４，４の各ガイド溝４３が案内部２９によ
り案内され、ガイドローラ４１，４１がガイドレ
ール１の背後に回動退避される。

ウインドウガラスがその下降位置まで押し下げ
られると、キヤリアプレート２の下端部がストツ
パ５に当接する。

このように、ウインドウガラスの下降位置付近
では、ガイドローラ４１，４１がガイドレール１
の背後に回動退避して突出量を減じ、その分だけ
ウインドウガラスが余分に下降し、該ウインドウ
ガラスの昇降量が最大限に確保されている。

なお、上記実施例では、前記アーム４，４を前
記キヤリアプレート２の下端部に設けた場合を示
したが、本考案はこれに限定されるものではな
く、該アーム４，４は前記キヤリアプレート２の
上端部もしくは下端部の少なくともいづれか一方
に設けてあれば良い。

（考案の効果） 本考案に係る自動車用ウインドウレギユレータ
によれば、ウインドウガラスがその昇降位置の端
部付近に近づくまでは、キヤリアプレートとガイ
ドレールとの嵌合部から離れた位置でガイドロー
ラがガイドレールに滑動可能に嵌合しているの
で、キヤリアプレートとガイドレールとの嵌合長
を十分に確保し、ウインドウガラスのガタを防止
することができ、かつウインドウガラスがその昇
降位置の端部付近に達した際には、ガイドローラ
がガイドレールの背後に回動退避するので、ウイ
ンドウガラスの昇降量を最大限に確保し、ウイン
ドウガラスの引き残しをなくすことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図から第７図は本考案の一実施例を示して
おり、第１図は自動車用ウインドウレギユレータ
の主要部を示す平面図、第２図は第１図の−
線断面図、第３図はウインドウガラスがその下降
位置に達した状態を示す第１図と同様の平面図、
第４図は第３図の−線断面図、第５図は第１
図の−線断面図、第６図は第１図の−線
断面図、第７図は第３図の−線断面図であ
る。 １……ガイドレール、２……キヤリアプレー
ト、３……ケーブル、４……アーム、２９……案
内部、４１……ガイドローラ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ウインドウガラスの昇降軌跡に沿つて設けられ
   たガイドレールに、ウインドウガラスに固結され
   たキヤリアプレートを昇降移動可能に嵌合させ、
   該ガイドレールに沿つて縦動可能に取り回したケ
   ーブルにより前記キヤリアプレートを昇降駆動す
   るようにした自動車用ウインドウレギユレータに
   おいて、 前記キヤリアプレートの上端部もしくは下端部
   の少なくともいづれか一方に、先端部が該キヤリ
   アプレートの上方もしくは下方に突出したアーム
   を揺動可能に設け、該アームの先端部に該キヤリ
   アプレートと前記ガイドレールとの嵌合部から離
   れた位置で該ガイドレールに滑動可能に嵌合する
   ガイドローラを枢支させ、 該ガイドローラが前記ガイドレールに嵌合する
   方向に前記アームを付勢せしめ、 さらに前記ウインドウガラスの昇降位置の端部
   付近で、前記アームを前記付勢力により揺動させ
   て前記ガイドローラを前記ガイドレールの背後に
   回動退避させて突出量を減じるべく導く案内部を
   該ガイドレールの端部に設けて成ることを特徴と
   する自動車用ウインドウレギユレータ。