JPH0420039Y2 - - Google Patents

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JPH0420039Y2
JPH0420039Y2 JP1986167112U JP16711286U JPH0420039Y2 JP H0420039 Y2 JPH0420039 Y2 JP H0420039Y2 JP 1986167112 U JP1986167112 U JP 1986167112U JP 16711286 U JP16711286 U JP 16711286U JP H0420039 Y2 JPH0420039 Y2 JP H0420039Y2
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sound
veneer
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decorative
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Description

【考案の詳細な説明】
「産業上の利用分野」 本考案は、化粧材を設けた吸音板に関し、化粧
板に寸法安定化処理された木質単板を用いること
により、化粧材が長期間良好な外観を保持し得る
ようにしたものである。。 「従来の技術」 第5図は、本考案者らが先に特願昭60−155483
号において提案した吸音板を示すものである。こ
のものは、台板1とその外周縁に沿つて固定され
た枠体2と、この枠体2に接着固定された化粧材
3と、これにより形成された空間に収容された吸
音材4とからなるものである。 この吸音板の化粧材3は通気性を有するように
形成されており、この吸音板は、化粧材3が表面
になるようにして、壁や天井などに取り付けられ
て使用される。そして、音波がこの吸音板に到達
すると、音波は化粧材3を通過して吸音材4に至
り、吸音される。 この吸音板に用いられている化粧材3は、外面
が木質単板5によつて形成されている。この木質
単板5は化粧材3の通気性を十分確保するため
に、すなわち良好な音響透過性を得るためにでき
るだけ薄く(通常0.2〜0.4mm程度)形成されてお
り、非常に脆弱なものである。このため、従来の
化粧材3にあつては通気性を有する蜂の巣構造の
ハニカム材5を裏打ちしてその強度を補つてい
た。 「考案が解決しようとする問題点」 このような従来の吸音板にあつては、外気の温
度が変化すると木質単板5が吸湿脱湿により膨張
収縮する。ところが、化粧材3は枠体2に固定さ
れている。その結果、従来の吸音板にあつては、
使用に供すると木質単板4に割れやアバレが発生
し、化粧材2の美観が短時間に損なわれてしまう
問題があつた。 「問題点を解決するための手段」 そこで、本考案の吸音板にあつては、木質単板
に寸法安定化処理を行うことによつて、上記問題
点の解決を図つた。 「作用」 本考案の吸音板にあつては、木質単板に寸法安
定処理が施されているので、木質単板の外気の湿
度変化に対する膨張収縮量が改善されて寸法が安
定する。その結果、木質単板の割れやアバレが防
止される。 「実施例」 以下、図面を参照して本考案の吸音板を詳しく
説明する。 第1図は、本実施例の吸音板に用いた化粧材を
示すもので、図中符号11は木質単板、符号12
は基材である。これら木質単板11と基材12
は、接着層13を介して積層一体化されている。 木質単板11には、表裏面間に通気性を有する
ものが用いられている。木質単板11は通気性を
十分確保するためにその厚さはできるだけ薄いこ
とが望ましく、通常0.4mm以下、好ましくは0.3mm
以下とされる。そのような単板としては、ロータ
リー単板やスライス単板が好適に用いられる。こ
のような木質単板11は、多数の導管等の細孔1
1a…を有し、かつその厚さが上記のように極め
て薄いため、音響的には吸音性をほとんど示さ
ず、音響透過性である。 この木質単板11には、寸法安定化処理が施さ
れている。寸法安定化処理としては、高温加熱処
理、ホルマル化処理、アセチル化処理、合成樹脂
や油脂の注入処理、ポリエチレングリコール処
理、放射線処理等など各種の処理法を適用でき
が、中でも、本考案の化粧材の木質単板11に
は、ポリエチレングリコールモノメタクリレート
を含浸させ硬化せしめる寸法安定化処理が施され
た単板が好適に用いられる。 この実施例の化粧材では、木質単板11の表裏
面にさらに塗膜11bが形成されている。この塗
膜11bは、木質単板11に存在する孔11a…
を封止しないようにスプレー塗装法などで形成さ
れることが望ましい。また、用いる塗料として
は、ウレタン系のものが好適である。 上記基材12は、木質単板11を補強するもの
である。この基材12は、通気性の良好な材料に
よつて形成されている。そのような材料として
は、秤量20〜200g/m2程度の目の粗い不織布、
織布、グラス織布などの布状のもの、または発泡
体シートなどのシート状のもの、あるいは蜂の巣
構造のハニカム材などを挙げることができる。こ
の例では基材12が、不織布によつて形成されて
いる。 これら木質単板11と基材12とは、接着層1
3を介して積層一体化されている。この例にあつ
ては基材12が布状の不織布によつて形成されて
いるので、接着層13は接着部13a…と非接着
部13b…とが散在した状態で形成されている。
ここで接着部13aとは接着剤によつて木質単板
11と基材12とが固定された部分で、非接着部
13bとは木質単板11と基材12との間に接着
材が介在されておらず通気性が保持された部分で
ある。このような接着層13は、例えば接着部1
3a…を点状に散在せしめることによつて、ある
いは線状の接着部13a…を所定間隔で配するこ
とによつて、または接着部13a…を格子状にあ
るいは網状に配することによつて形成される。接
着部13aを形成する接着剤としては、ポリアミ
ド系、ポリエステル系、ポリエチレン系、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体系などのホツトメルト型
接着剤や酢酸ビニル系エマルジョン接着剤、ポリ
ウレタン系接着剤等が用いられる。 このような接着層13は、基材12あるいは木
質単板11に所定の配置で接着剤を塗布すること
によつて、あるいは格子状や網状等の所定形状に
形成された接着剤シートを用いることによつて形
成される。 次に、この実施例の化粧材を製造方法の一例を
説明する。 この化粧材を製造するには、まず、薄く形成さ
れた単板ををポリエチレングリコールモノメタク
リレートが配合された処理液に浸漬する。ついで
この単板を取り出して、含浸されたポリエチレン
グリコールモノメタクリレートを硬化せしめる。
ついでこの単板にウレタン樹脂からなる塗料をス
プレー塗装した後、硬化処理して木質単板11を
製造する、他方、基材12となる不織布に接着剤
を散在するように塗着する。接着剤にホツトメル
ト型のものを用いた場合には、接着剤を塗着した
のち乾燥せしめる。 このように製造された木質単板11と基材12
とを重ね合わせローラ等を用いて圧着する。接着
剤にホツトメルト型のものを用いた場合には、圧
着時に熱を加える。これによつて化粧材を製造す
ることができる。 本考案の吸音板にあつては、寸法安定化処理が
施された木質単板11が用いられているので、外
気に湿度変化があつても木質単板11の膨張収縮
量は極めて少ない。従つて、木質単板11の割れ
やアバレが抑制される。またこの結果、本考案の
吸音板では、化粧材に薄く脆弱な木質単板を用い
て通気性を十分確保し良好な音響透過性を付与す
ることが可能となり、吸音材によつて吸音特性を
十分発揮せしめることができる。 また、この実施例の吸音板にあつては、化粧材
の接着層13が接着部13a…と非接着部13b
…とが散在する状態で形成されており、その非接
着部13b…の部分で木質単板11と基材12間
の導通が確保されているので、化粧材は全体とし
て良好な通気性を有するものとなる。従つて、こ
の吸音板は優れた音響透過性を有するものとな
る。 さらに、この実施例の吸音板は、基材12が布
状であるので、化粧材製造時の圧着工程において
木質単板11と基材12が全体に均一な力で圧接
されることとなり、木質単板11の表面に凹凸が
生じるのを防止することができる。従つて、この
吸音板は木質単板11の美観をそのまま有する外
観の美しいものとなる。 またさらに、この実施例の吸音板には面状の基
材12が用いられており、これと木質単板11と
が接着部13a…が散在せしめられた接着層13
を介して接着されているので、接着部13a…の
配置や比率を適宜調整することができ、その結
果、木質単板11を必要かつ十分な強度で接着す
ることができる。従つて、この吸音板は木質単板
11の剥離などが生じ難い耐久性に優れたものと
なる。 「実験例」 本考案の吸音板を構成する化粧材を試作して、
その音響透過性を調べた。 まず、木質単板11として厚さ0.25mmのナラツ
キ板準備した、ナラツキ板は目の種類を変えて2
枚準備した。ツキ板の目は、柾目、板目の2種類
であつた。これらツキ板を、ウツドフアンデーシ
ヨン(住友林業(株)製の木材処理剤、主成分はポリ
エチレングリコールモノメタクリレート)の50%
水溶液に24時間浸漬した後、遠心分離装置で余分
な残留溶液を取り除いた。ついで、このものを
100℃の窒素ガス雰囲気下に1時間置いて、硬化
処理した。ついでこのものの表裏面に、一液ウレ
タン塗料(日本油脂(株)製#1500クリヤーF(改))
を塗膜厚が15μmになるようにスプレー塗装し乾
燥させて木質単板11とした。 また、基材12としてポリエステル50%ナイロ
ン50%からなる秤量38g/m2の乾式不織布(クラ
レ(株)製クランボンCS−340)を準備した。その表
面にはポリアミドホツトメルト接着剤が塗布され
ている。接着剤はドツト状に塗着され、各ドツト
の大きさは直径約0.8mm、ドツトの密度は25個/
cm2であつた。また、接着剤の使用量は、29g/m2
であつた。 この接着剤が塗着された基材12に木質単板1
1を重ね合わせ、これらを離型フイルムではさん
でホツトプレスした。プレス条件は、130℃、
0.1MPa、2分であつた。ホツトプレス後、冷却
プレスしつつ室温まで冷却して化粧材を得た。 試作した化粧材について、垂直入射吸音率を測
定した。吸音率の測定は、厚さ20mm、秤量64Kg/
m3のグラスールの表面に化粧材を配置して行つ
た。結果を、第2図に示す。 また、各化粧材の
耐湿性を調べた。まず、各化粧材を用いて第3図
および第4図にに示す構造の吸音板を作成した。
この吸音板は、250mm×300mmの台板21にその外
周の沿つて高さ20mmの枠体22を固定し、この枠
体22の前面に化粧材23を接着固定されたもの
で、空隙には吸音材24を収容した。化粧材23
の接着は20℃×65%RHの雰囲気下で行なわれ
た。また、接着幅は約15mmとした。この吸音板を
第1表の雰囲気下で1週間放置し、外観の変化を
観察した。比較のために、ポリエチレングリコー
ルモノメタクリレート含浸処理を施さない木質単
板11からなる化粧材を作成し、同様の試験に供
した。
【表】 第1表の結果から、ポリエチレングリコールモ
ノメタクリレートの含浸処理が施された化粧材は
優れた耐湿性を有することが確認れた。 また、第2図の吸音率の測定の結果から試作し
た化粧材はいずれも良好な音響透過性を有してい
ることが確認できた。その音響透過性は板目<柾
目の順に大であつた。 「考案の効果」 以上説明したように、本考案の吸音板は寸法安
定化処理された通気性を有する木質単板と通気性
を有する基材とが積層されてなる化粧材が吸音材
上に設けられたものなので、外気に湿度変化があ
つても木質単板の膨張収縮量は極めて小さく木質
単板の割れやアバレが防止される。従つて、本考
案の吸音板は、長期の使用に供されても、また湿
度変化の激しい過酷な環境下で使用されても、木
質単板の外観が損なわれることがなく、木質単板
の美観をそのまま長期に亙つて保持し得る外観品
質の優れた耐久性を有する化粧材となる。またこ
の結果、本考案の吸音板は、薄く脆弱な木質単板
を用いて通気性を十分確保することにより良好な
音響透過性を化粧材に付与することが可能とな
り、吸音材の吸音特性を十分発揮せしめることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の吸音板を構成する化粧材の一
例を示す断面図、第2図は実験例の結果を示す吸
音率と周波数との関係のグラフ、第3図は実験に
用いた吸音板を示す平面図、第4図は同吸音板を
示す断面図、第5図は従来の吸音板を示す断面図
である。 4……吸音材、11……木質単板、11a……
細孔、12……基材。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 寸法安定化処理された通気性を有する木質単板
    と通気性を有する基材とが積層されてなる化粧材
    を吸音材上に設けたことを特徴とする吸音板。
JP1986167112U 1986-10-30 1986-10-30 Expired JPH0420039Y2 (ja)

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JP1986167112U JPH0420039Y2 (ja) 1986-10-30 1986-10-30

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Publication Number Publication Date
JPS6372034U JPS6372034U (ja) 1988-05-14
JPH0420039Y2 true JPH0420039Y2 (ja) 1992-05-07

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52145506A (en) * 1976-04-15 1977-12-03 Dantani Plywood Co Method of producing flexible veneer sheets

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52145506A (en) * 1976-04-15 1977-12-03 Dantani Plywood Co Method of producing flexible veneer sheets

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JPS6372034U (ja) 1988-05-14

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