JPH0420015B2 - - Google Patents

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JPH0420015B2
JPH0420015B2 JP55110431A JP11043180A JPH0420015B2 JP H0420015 B2 JPH0420015 B2 JP H0420015B2 JP 55110431 A JP55110431 A JP 55110431A JP 11043180 A JP11043180 A JP 11043180A JP H0420015 B2 JPH0420015 B2 JP H0420015B2
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JP
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gel
polymer
solution
solvent
phb
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JP55110431A
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Jon Baahamu Piitaa
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Imperial Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Imperial Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0420015B2 publication Critical patent/JPH0420015B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G63/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G63/88Post-polymerisation treatment
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F6/00Post-polymerisation treatments
    • C08F6/06Treatment of polymer solutions
    • C08F6/12Separation of polymers from solutions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G63/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G63/02Polyesters derived from hydroxycarboxylic acids or from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds
    • C08G63/06Polyesters derived from hydroxycarboxylic acids or from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds derived from hydroxycarboxylic acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P7/00Preparation of oxygen-containing organic compounds
    • C12P7/62Carboxylic acid esters
    • C12P7/625Polyesters of hydroxy carboxylic acids

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  • Organic Chemistry (AREA)
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  • Biotechnology (AREA)
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  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は熱可塑性重合体のゲルから溶剤を除去
して成形品を製造する方法に関する。 重合体溶液からゲルを形成することはこれまで
いろいろな重合体系に見られた。 用語「ゲル」は、異種の流動性物質中の重合体
鎖の3次元網状構造体であつて、その重合体鎖の
有意の数がその鎖長に沿つて別の重合体鎖と結合
する少なくとも3個の結合点を含んでいる構造体
を意味している。重合体鎖は本質的に分子である
か又は分子鎖で形成された微細繊維(フイブリ
ル)からなることができる。 ある種のゲルは、容易に溶剤を絞り出すことが
できる性状のゲルとして調製できることが、既に
見い出されている。このようなゲルを以下「溶剤
除去可能なゲル(free−draining gel)」という。
この種のゲルは、それから成形品を製造できる中
間製品を提供する。本発明のゲルは、重合体を溶
液又は膨潤素材のいずれかとして含有する均一な
素材から調製できる。特にことわらない限り本明
細書を通して「溶液」の語は完全な溶液及び膨潤
状態の均一な重合体素材を含むように使用し、
「溶解」の語は完全な溶液をつくる処理と膨潤素
材をつくる処理を含むように使用し、「溶剤」の
用語は溶液又は膨潤素材を作成するのに使用する
材料を記述するために使用する。 本発明に依れば、結晶化可能な高分子量の重合
体の溶液から重合体の結晶化を引き起こす条件下
で溶剤除去可能ゲルを形成し、そして該ゲルに規
則的変形処理を施すことからなる方法が提供され
る。少なくとも1部の重合体を結晶状態で含有す
る重合体のゲルを形成する好ましい方法は、溶液
が過飽和になる温度まで重合体溶液を冷却するこ
とである。普通には、溶剤中で重合体を、溶液を
撹拌しないと自然に結晶化が起きる温度より高い
温度に加熱して溶液を調製する。加熱溶液は溶液
を形成した温度で重合体が飽和していることが好
ましい。重合体溶液の溶剤以外の適当な溶剤、す
なわち溶液に添加すると過飽和状態を生ずる混和
性溶剤を添加してゲルを作成することもできる。 本発明は溶液から結晶化可能な重合体を回収し
あるいは重合処理の結果として存在する不純物か
ら重合体を精製する有益な方法を提供し、さら
に、重合体ゲルから成形品を製造する有意義な製
造方法を提供する。 従つて、本発明によれば、重合体ゲルに規則的
変形処理を施し得られる物を所望形状に成形して
製造された結晶性高分子量重合体の成形品が得ら
れる。 本発明で使用する3次元ゲルでは、重合体鎖間
の結合点は、直接的な化学的結合でもよいけれど
も、結合点の少なくとも1部分、好ましくは結合
点の全部ではないとしても大部分は、結晶化によ
る鎖の連結によつてもたらされるべきである。こ
の材料はJournal of Macromolecular Science
−Physics B2(2)337〜359(1968)に記載の単結晶
材料とは異なる。そこでは重合体は高温でゆつく
りと結晶化されているので、結晶がばらばらで相
互に結合されない単結晶又はそうした結晶の多重
層を形成するのに十分な時間がある。この相違は
得られる材料の粘度を試験すれば最もよく明らか
にされる。本発明に使用するゲルは、ゲルが溶剤
を含有したままで1.5mm径のステンレス鋼製ボー
ルベアリングを支持することが可能であるほどに
粘稠である。また、適当なゲルは凝着性であり、
ゲルを実質的に壊すことなくピンセツトで摘み上
げることができる。例えば、約130℃で加熱して
調製したHostalen SUR(高分子量ポリエチレン)
(キシレン100ml中に0.1g)の希薄溶液は、冷却
中撹拌しあるいは撹拌せずに冷却してゲル状又は
単結晶状の重合体を沈殿させることができる。撹
拌なしの冷却により得られる生成物は微細沈殿物
であり、1.5mm径のステンレス鋼製ボールベアリ
ングを支持しない。沈殿物は凝着性でなく、ピン
セツトで周囲溶剤から取り出すことは不可能だつ
た。対照的に、撹拌して得られた生成物は1.5mm
径ボールベアリングを支持し、また周囲溶剤から
ピンセツトでそのまま取り出すことができた。 これら沈殿物の特性が相違するために、これら
の沈殿物から製造した製品の特性も相違する。こ
うして溶剤の除去後のゲルは、単結晶沈殿物から
つくつたマツトよりは所与温度でより大きく延伸
させることが可能である。ゲル処理から得られる
製品は単結晶のマツトを延伸して到達可能なより
は大きい弾性率を有する。 本発明に使用する規則的変形処理は、ゲルの相
対する2表面間での押圧(圧縮成形、圧延及び押
出など)のようなバルク変形処理、又はゲルから
繊維あるいは薄膜の延伸などの引張変形をゲルに
施す処理である。これは例えば撹拌処理でゲルが
剪断される際に被る変形の如き不規則的変形処理
を含まない。こうした撹拌は、例えば撹拌子や釘
の列やブレーカープレートにより材料を切断し
て、撹拌渦が生ずる処理である。 英国特許明細書1350487はポリオレフインのゲ
ルに剪断応力を施してゲルからバラバラの自由浮
遊性の繊維を形成する。ポリオレフイン繊維の調
製法を記載している。ゲルに適用する変形処理は
撹拌であり、即ち不規則変形処理であるため、バ
ラバラの自由浮遊性の繊維が得られる。ゲルに適
用される剪断応力のためにバラバラの繊維に成
る。これらの繊維は後処理工程を経て不織布など
の成形品を作ることができる。しかし、ゲルから
規則的変形処理によつて直接に成形品を形成する
ことは開示されていない。 米国特許第4127624号明細書は音波振動を施し
て溶液を冷却して重合体溶液からゲルをつくる、
繊維の製造方法を開示している。得られる繊維は
紙その他の不織繊維製品の製造に適していると記
載されている。選択的に、この繊維素材に硬化性
重合体を含浸して繊維補強複合材料を提供できる
ことが記載されている。このゲルに規則的変形処
理を施してゲルから溶剤を絞り出すことは開示さ
れていない。撹拌された希薄溶液から高弾性率ポ
リオレフイン繊維を製造する方法は公知である。
例えば、A.J.Pennings、Journal of Polymer
Science;Polymer Symposium 59、55〜86
(1977)を参照されたい。ここに開示された方法
では、ポリエチレン種結晶をクエツト形装置のロ
ーター表面に向つて押してポリエチレン溶液に単
純な剪断流動を施す。微小繊維状結晶の長手方向
成長が観測される。 本発明では、結晶化可能重合体とは、無秩序に
分布した鎖を含有する重合体溶液を冷却して重合
体を沈殿させると、重合体鎖の規則的で、繰り返
しのある三次元配列を形成可能な重合体をいう。
冷却処理中に重合体鎖が再配列する程度は次の如
きいくつかの因子に依存する。すなわち、重合体
の化学的性質、重合体鎖の分子量及び分布、冷却
速度、そして溶剤の性質。一般的に、結晶化した
生成物はかなりの濃度のアモルフアス物質、即ち
結晶状でない重合体物質を含有している。本発明
の目的のためには、極く僅かな結晶化の能力しか
ない重合体でも十分であるが、少なくとも10%程
度まで結晶化可能性があることが好ましい。一般
的に、到達可能な結晶度が高い程ゲルの生成は高
められる。特に、比較的低分子量(0.1×106以下
の重量平均分子量)の重合体から粒子の性質をも
つゲルを形成することは可能であるけれども、比
較的高分子量のゲルの方がより優れた機械的一体
性を持ち、また成形品を製造するのにより適して
いるので好ましい。 結晶を形成することができる代表的な重合体は
ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフ
イン、ポリヒドロキシブチラート(以下PHBと
いう)などの高分子量ポリエステル、ポリアミ
ド、ポリオキシメチレン、ポリテトラフルオロエ
チレン及びアイソタクチツク状のポリスチレン及
びポリメチルメタクリレートである。ポリテトラ
フルオロエチレンの語は以下「TFE重合体」と
略記するが、ポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)並びにPTFEと微小量(例えば5重量
%まで、特に0.05〜2重量%)のエチレン、ヘキ
サフルオロプロペンなどの共重合可能なその他の
エチレン性不飽和単量体との共重合体を含む。 重合体の分子量は、相当数の鎖状重合体が少な
くとも3個の結合点をもつ(これにはゲル形成に
必要な限界である)のに十分な長さを有するよう
に、十分大きい分子量であるべきである。実際に
は、この基準を達成するに必要な最小の分子量
は、重合体の種類とその結晶形成の容易性に依存
する。使用する重合体は、集合した鎖間で結晶の
結合を形成してゲルを形成する可能性を最大化す
るために、できるだけ高分子量のものを含有する
ことが望ましい。使用する重合体鎖の全部が高分
子量である必要はなく、僅かに5重量%が高分子
量の重合体で残部は比較的低分子量でも満足なゲ
ルを製造可能であることが見い出された。多くの
商業的入手可能な重合体、例えばポリエチレン、
ポリプロピレン及びポリテトラフルオロエチレン
などでは、分子量は何も問題がないほど十分に高
い。0.5×106以上の重量平均分子量を持つ上記の
如き材料が一般に入手可能であり、本発明に使用
するには適当である。他方繊維調製用又は成形品
射出成形用に市販のポリアミド(例えばナイロン
66)又はポリエステル(例えばポリエチレンテト
ラフタレート)は一般的に0.1×106以下の重量平
均分子量を有しており、形成されるゲルは粒子状
の性質を有し、また高分子量材料のゲルと比べて
機械的一体性がかなり劣るので、本発明により成
形品を製造するために使用するにはかならずしも
適当でない。 適当な重合体ゲルを調製するためには重合体を
適当な溶剤の存在下溶液又は膨潤状態に変換させ
ねばならない。重合体はその先行する結晶状態の
根跡を全て失なうべきである。使用する重合体濃
度は十分に高くあらねばならず、そうすることに
よつて、溶液の冷却により、過飽和状態が存在し
そして重合体が沈殿する。溶液は過飽和溶液であ
る必要はない。好ましくは、溶液を高温でつく
り、それは使用溶剤の沸点であつてもよい。ある
種の重合体では重合体の融解で得られるように重
合体結晶の融点より高い温度を使用することが有
利である。高い結晶融点をもつ重合体であるとそ
の温度を越える沸点をもつ溶剤を入手することが
できない可能性がある。こういう事情の場合に
は、圧力容器内で材料を加熱することによつて結
晶融点より高い温度で溶液を調製する。 使用する溶剤は高温で溶液又は均一膨潤素材を
形成するが、温度を下げると容易に重合体を沈殿
させる物質が好ましい。 ある種の高分子量重合体では、重合体を約5重
量%以上含有する溶液をつくることは困難である
ことがある。その他の重合体では重合体を50%含
有する膨潤素材を調製することができるであろ
う。商業的に有益な方法を提供する上で、少なく
とも0.5%の重合体を含有する溶液を使用するの
がよく、また使用温度で飽和する溶液を使用する
ことが好ましい。飽和点に近い溶液は不飽和溶液
から得られるものよりも堅いゲルをつくる。 溶液をつくる際混和物を撹拌することは一般的
に有利であるけれども、より一層重要なこととし
ては、冷却処理中に溶液を撹拌することが有利で
ある。というのは、冷却中に撹拌して形成された
ゲルは、機械的一体性が大きくて、成形品を製造
するために一層適当な素材をなすからであり、ま
た撹拌はゲル生成速度を高めうるからである。 溶液を冷却中撹拌すれば、高温度の溶液からの
冷却速度はほとんど重要でない。他方、冷却中に
撹拌しない場合には、結晶化が最大速度である温
度を経て繊維状結晶が成長可能な温度より低い温
度まで溶液を急冷しなければならない。 TFE重合体の場合には、TFE重合体を膨潤又
は溶解させるために使用する物質(溶媒)は高弗
素化物質でなければならず、かつ、好ましくは結
晶融点に近い高温で使用しなければならない。適
当な溶媒物質の範囲は非常に限られている。それ
らはTFE重合体の結晶融点より低い沸点を有す
ることがあり、その場合加圧して溶解又は膨潤処
理を実施する必要がある。こうした条件下でこれ
らの物質はその臨界温度より高くし、液体という
よりは気体状の挙動をすることができる。適当な
物質には、ペルフルオロデカリン、ペルフルオロ
メチル−デカリン、ペルフルオロジメチルデカリ
ン、ペルフルオロケロセン、ペルフルオロメチル
シクロヘキサン、ペルフルオロ(1,3−ジメチ
ルシクロヘキサン)、デカフルオロビフエニール、
ペルフルオロフエナントラン、及びペルフルオロ
アントラセンが含まれる。 TFE重合体の溶解又は膨潤は、高弗素化溶剤
の存在下で重合体を単純に加熱処理して実施でき
るが、弱い撹拌でも溶解速度を増加させることが
できる。低濃度溶液(溶剤基準で1重量%の重合
体)は比較的短時間(約30分)で形成できるけれ
ども、少なくとも5重量%の重合体を含有する溶
液又は膨潤塊から成形品を製造することが好まし
い。50重量%までの重合体を含有する膨潤素材は
形成できる。このような重合体濃度の溶液又は膨
潤素材をつくるには2時間あるいはそれ以上かか
るかもしれない。均一な素材がつくられた後、素
材を冷却する(便利には室温に)。冷却して得ら
れるスポンジ状ゲルをArcton111又はArcton113
のような安価な交換溶剤で洗浄して高弗素化溶剤
を回収できる。選択的に、スポンジ状ゲルを押圧
して溶剤を少なくとも1部分除去してフイルム又
はシートを得ることもできる。 溶剤を除去後に残る重合体生成物の組織の特徴
を電子走査顕微鏡観察で見ることができ、多数の
微細繊維で結び付けられた複数の結晶領域からな
る多孔性の組織である。この構造は溶剤が交換さ
れた後であつてかつ押圧処理を加える前に存在す
る。こうした構造を有する成形品を溶解又は膨潤
を実施する容器の形状に製造可能であるが、弗素
化溶剤が交換した前か後のいずれかに、均一素材
に規則的変形処理を施して成形品を製造すること
が好ましい。 使用するTFE重合体の種類は凝固分散状のも
のに限られず例えば粒状重合体として知られる種
類のものも含む。これはその調製に於いて炭化水
素も弗素化乳化剤もいずれも必要としないので有
利である。同様に、粒状処理によつて更に高分子
量物質を調製することも可能である。従つて本発
明は、重合に用いる助剤物質と共に混入するかも
しれない不純物が本質的にない多孔性成形品を調
製する方法を提供する。 前記TFE製品は電解槽などの電気化学セルに
使用する隔膜の製造に適している。塩化アルカリ
金属水溶液の電気分解により塩素及び水酸化アル
カリを与える電解槽(例、海水の電解)。こうし
た適当に於いては、シート又はチユーブ状の構造
が適しており、薄い多孔性シートが好ましい。別
の電気化学用途は金属回収用セルのバツテリーセ
パレータ及び隔膜である。隔膜は同様に多用途用
のフイルター膜としての有用性もある。 PHBの場合には、溶剤はPHB用貧溶剤である
べきである。PHBは天然産の線状ポリエステル
であり、多くの細菌によつて細菌細胞内にエネル
ギー貯蔵物質として顆粒(グラニユール)状で貯
えられる。こうした細菌細胞から、例えば溶剤抽
出に次ぐ沈殿(米国特許3036959及び同3044942等
参照)により、分離された固体PHBは、約180℃
で融解する結晶又は部分的結晶物質である。新し
く沈殿したPHBは部分的に結晶で、例えば100℃
以上に熱すると更に結晶化する。結晶度の相違は
重合体の溶解度特性から明白である。こうして新
しく沈殿したPHBは室温でクロロホルムに可溶
であるが、同じ物質を100℃で30分間加熱した後
では室温に於けるクロロホルムに不溶である。塩
化メチレンは新しく沈殿したPHBを沈殿後約60
℃より高温にしなかつた場合にだけ、室温で溶解
する。新しく沈殿したPHBは、沈殿PHBを40℃
以上に加熱しない場合でも、室温で1,2−ジク
ロロエタンに溶解しない。しかしながら、クロロ
ホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン
は、高温で、例えば還流条件下に、PHBを溶解
する。しかしながら、1,2−ジクロロエタンの
ような貧溶剤を、比較的低温、例えば10〜40℃で
細菌細胞からPHBを抽出するために使用可能で
ある。PHBが細菌細胞に存在する状態では、
PHBが沈殿しあるいはさもなければその溶液か
ら分離してしまつた後よりもこうした溶剤で一層
容易に溶解される。これは多分、細菌細胞内の
PHBの形状がその溶液から沈殿した状態のPHB
の形状と相違していることによるものである。 本発明の一面は1,2−ジクロロエタンなどの
貧溶剤(これでは40℃より高温まで加熱されなか
つた新しい沈殿PHBは25℃より低い室温で可溶
性ではない)に於ける溶液からPHBを分離する
ことに関する。「可溶性でない」とは溶剤に於け
るPHBの溶解度が0.1重量%よりも少ない意味で
ある。溶液は、0.5〜10重量%のPHBを含有する
ことが好ましいが、細菌細胞からPHBを直接抽
出により又は予め単離したPHBの溶剤により得
ることができ、予め単離したPHBを用いる場合、
一般的に溶解を実施するのに高温が必要である。
より高濃度の溶液は過剰に高粘度となつて取扱い
が困難である一方、より希薄な溶液では採算が取
れなくなる。好ましい溶液は1〜4重量%の
PHBを含有する。細菌細胞から直接抽出によつ
てつくられる溶液の場合、好ましくはゲル化の前
に濾過して少しでも分散している細菌の断片を除
去する。 溶液をいろいろな方法でゲルにすることがで
き、それらは単独でもあるいは組合せてでも使用
できる。ゲル化誘導手法の例を以下に示す。 (i) 例えば0℃より低温まで溶液を冷却し、次い
で30℃より低い温度まで暖める。 (ii) 例えば撹拌により、溶液を剪断し、次いで室
温で静置する。 (iii) 溶液に予めゲル化したPHBを種結晶として
与え、次いで静置する。 (iv) 室温で貯蔵する。 ゲルが形成される時間は、特に、ゲル化誘導条
件と溶液の濃度に依存する。こうして、溶液は単
純に数日間室温で貯蔵すればゲルになるけれど
も、冷却及び(又は)撹拌することによつて1時
間又は2時間で同じく溶液でゲル化を生じさせる
ことができる。 室温での貯蔵で自発的にゲルが生成するために
は、PHBの濃度は少なくとも溶剤の1.5重量%で
なければならない。これより低濃度の溶液では剪
断あるいは冷却などの付加的工程が適用された場
合に限りゲル化が起きる。 1重量%以上のPHB濃度を用いると、1.5mm径
のボールベアリングを支持可能な凝着ゲルが容易
に得られる。濃度がこれより低い場合には、ゲル
は容易にボールベアリングを支持するけれども、
ピンセツトを用いて周囲の溶剤から凝着ゲルを取
り出すことが不可能だろう。 PHBのゲル化を誘導する好ましい方法は剪断
及び(又は)冷却した後30℃未満まで暖めること
である。冷却/暖め方法では0℃未満まで冷却
し、次いで10〜30℃の温度まで暖めることが好ま
しい。 本明細書に開示した手順により結晶化可能重合
体から形成したゲルは、溶剤が重合体物質とゆる
やかに結びついており、ゲルから容易に溶剤を排
出できる点で、通常のものと異なる。こうして、
ポリエチレンのゲルは、溶剤液体に懸濁して放置
されても、重合体に当初から結びついていた溶剤
の50%を約2日間で排出する。このゲルの溶剤除
去可能な特性は、ゲルを、ゲルに応力をかける処
理によつて成形品を製造するのに理想的に適した
ものにする。こうして、ゲルを単純に相対する2
表面間で押圧して溶剤を実質的に除去して重合体
薄膜を残すことができる。一方、溶剤はより少な
い応力で排出可能である。ポリエチレンのゲルか
ら繊維を延伸するようにゲルを延伸する場合の内
部応力は実質的な量の溶剤を絞り出すのに十分で
ある。規則的変形処理では溶剤の1部分だけを除
去することが望ましい。というのは、1部分残つ
た溶剤は繊維又は薄膜状の製品に別途加工するの
に有益だからである。こうして、本質的に全ての
溶剤を押圧で除去した薄膜は、多分極く僅かな量
の溶剤の存在のために、室温で一軸伸延されても
との長さ1000〜1500%の伸び率にすることが可能
である。他方に於いて、この同じ薄膜は、真空中
で乾燥すると、室温で脆い。しかしながら、例え
ば乾燥させて溶剤を全て除去した製品は、重合体
の溶融温度までの高温で容易に製造可能である。 これらの処理が重合体が配向する段階を含んで
いる場合には、物理特性に於いて顕著な改良が得
られ、重合体の溶融処理又は単結晶沈殿処理のよ
うな別の形で重合体処理によつて配向されたもの
よりも優れている。 ゲルが最初に形成される溶剤液体からゲルを取
り出した場合でも、ゲルは高濃度の溶剤を伴な
う。ゲルを押圧して成形品を製造する処理はこの
高濃度の溶剤を計算に入れる必要がある。最初に
多孔性又は吸収性の表面の間で弱い圧力で押圧を
実施すると有益である。選択的に、一対の定盤又
はその他の押圧表面のうち少なくとも1方の表面
を十分に多孔性にして、溶剤が逃がれて1回の処
理で押圧が完了するようにすることができる。 PHBゲルを絞つて溶剤を排出させて自立性
(self−supporting)で取扱可能な物を残すこと
が可能で、それは薄いフイルム又はシート状だ
と、硫酸紙(パーチメント)に似ている。以下必
ずしもフイルム又はシート状でなくてもこの自立
性取扱可能物を便宜のためPHBパーチメントと
呼ぶ。 このパーチメントはかなりの割合の残留溶剤を
含有できる。従つて、PHBパーチメントの語は
本質的にPHBだけからなる自立性取扱可能物ば
かりでなく、70重量%までの非PHB物質、例え
ば溶剤を含有する自立性取扱可能物をも含んでい
る。 PHBパーチメントに於ける残留溶剤の量は、
とりわけ、絞り処理に採用した条件に依存する。
溶剤は比較的揮発性である傾向があるので、単に
PHBパーチメントを静置するだけで、あるいは
好ましくは100℃未満の温度で、乾燥させると、
急速に減少する。 ゲルから溶剤を絞り出すために単純な押圧を使
用するか、又は選択的に、ゲルを回転ローラ間を
通過させることができる。押圧の対向面の少なく
とも1面又はローラの少なくとも1面は多孔性で
あることが好ましい。孔の寸法が大きすぎず、そ
して(又は)ゲルが弱すぎない(極めて希薄な溶
液で得られるように)かぎり、ゲルはその無傷の
ままであり重合体は実質的に全く孔に入り込まな
い。適当な穴径は25μm以下である。 絞り処理中に適用される圧力は、十分に溶剤を
追い出して70重量%未満の残留溶剤を含有する
PHBパーチメントを得るのに十分な圧力とする。
一般的に、適用圧力は50Kg/cm2を越える必要はな
く、5〜50Kg/cm2が好ましい。10〜30℃の温度で
絞り出し処理を行なうことが好ましい。 溶融物をキヤスチングして作成した固体PHB
は非常に迅速に結晶化する。これは実用的ではな
いが、PHB融液からPHBの成形品を製造すると
低い結晶度を示すので製品は配向させることが可
能である。 光学顕微鏡で観測すると、PHBには粒子球晶
状結晶の証左は何もない。同様に、残留溶剤が本
質的にない場合でさえ、加熱速度10℃/分の示差
熱分析で測定して、PHBパーチメントは、別の
方法で調製した固体PHB(約180℃の融点)より
かなり低い融点を示す(約150℃)。 PHBは、比較的貧しい溶融安定性を示し、そ
の通常の融点約180℃近く又はそれ以上の温度で
は顕著な分解(degradation)を伴なう。しかし
ながら、PHBパーチメントはPHBの正規の融点
より低い温度でさらに処理することが可能であ
る。そうすることによつて、シート、フイルム、
ロツド、又は薄肉断面成形品の形状をしたバーチ
メントを、好ましくは160℃より低い温度で、例
えば冷間圧延又は引抜きにより、一軸的にか又は
二軸的にかそのどちらかに配向させて、靭性の薄
膜、繊維又はその他成形品を得ることが可能であ
る。室温を含む低い温度で成形処理を行ない、そ
して成形処理後に残留溶剤が蒸発するように処理
することによつて、PHBパーチメントに於ける
残留溶剤について有利さがもたらされる。 PHBパーチメントをさらに成形すべき場合、
ブチレングリコール/アジピン酸重合体又はトリ
(イソプロピルフエニル)ホスフエートのような
可塑剤をPHBパーチメントに合することができ
る。可塑剤の必要量(好ましくは5〜30重量%)
が吸収されるに十分な時間にわたつて可塑剤に
PHBパーチメントを単に浸漬することによつて
可塑剤を合することができるが、可塑剤はゲル化
に先立つて溶液に添加することが好ましい。選択
的に、絞りに先立つて可塑剤をゲル化溶液に添付
し、吸収させることができる。絞り処理中、可塑
剤のうち一部は溶剤と共に追い出されるが、十分
な量がPHBパーチメントに残つて、PHBパーチ
メントの処理を容易にさせる。 さらなる処理に必要な温度は処理操作の特徴、
残留溶剤及び(又は)存在する場合には可塑剤の
量に依存するだろう。最適温度は簡単な実験で決
定できる。 さらなる処理後に所望であれば成形品を熱して
結晶化を促進しまた残留溶剤を除去できる。 絞り操作を適当に設計することによつて、
PHBパーチメントをシート、フイルム、ブロツ
ク、ロツド、モールデイング、繊維、あるいはそ
の他の成形品の形状で得ることができる。PHB
パーチメントは不透明になる傾向があるが、溶剤
がない場合には圧力下で150℃以上まで、残留溶
剤が存在する場合にはそれより低温まで加熱して
透明な状態に変換することが可能である。本発明
は同様に、紙などの多孔性基材にコーテイングを
施す場合にも使用可能である。貧溶剤を用いた更
に希薄なPHBの溶液を使用して、一層弱いゲル
をつくることができ、これは紙などの多孔性基材
に対して押圧すると基材に強固に接着したPHB
パーチメント材を得ることができる。 PHBパーチメントの製造は、同様に、精製
PHBを製造する中間工程として使用できる。こ
うして細菌細胞から押出によつて得られるPHB
溶液は、一般的に、溶解不純物、例えば顔料及び
脂質をいくらか含有している。こうした汚染物質
の一部は絞り処理で排出される溶剤によつて連行
されるが、一般的に、一部は重合体と結びついた
まま残留してPHBパーチメントを汚染する。 PHBパーチメントは溶融なしで処理できるの
で、こうした汚染物質は必ずしも除去しなくても
よい。しかしながら、PHBパーチメントが精製
PHBを製造する中間物質である場合には、汚染
物質はPHBパーチメントから抽出することがで
きる。それは、好ましくはフイルム状で、パーチ
メントを溶解しない適当な汚染物質抽出溶剤、例
えばメタノール又はアセトンと接触させることに
よる。その後で、必要であれば溶解に高温を用い
て、PHBを適当な溶剤、例えばクロロホルム、
塩化メチレン又は1,2−ジクロロエタンに溶解
させ、例えば沈殿によつて溶融処理可能プラスチ
ツク材料として使用するPHB粉末を得るために
沈殿させるなど、さらに処理することができる。 ゲル化の前に重合体溶液に充填材を合すること
ができる。例えば、ゲル化後にゲルを絞り、任意
にさらに成形するなど、溶液を成形品に変換する
方法であるから、使用できる充填材には溶融処理
する重合体では通常使用不可能なものを含む。適
当な充填材の例にはセルロースやガラス繊維など
の大きな粒子状及び/又は繊維状の充填材が含ま
れる。 本発明を以下例を参照して更に説明する。 例 1 目的の溶液が得られるまで還流してキシレンに
溶解した高分子量ポリ(エチレン)(「Hostalen
GUR」なる商標の固体)の0.5%(重量/容積)
溶液(全量100ml中0.5g重合体)を調製した。高
温溶液はビーカーでガラス棒を手動で約50rpmで
偏心的に撹拌しながら冷却させた。温度が90℃ま
で降下するとゲルが形成され始めた。ゲルは強い
凝着性ゲルで、周囲溶剤がまだ存在する間にも室
温で溶剤を追い出す強い傾向を示した。 ビーカーからゲルを取り出し、濾紙に挾んで約
10KPaの圧力で約数分間軽く押しあてて残りの
溶剤の大部分を除去した。次に、得られた薄膜状
の生成品を新しい濾紙に挾み、押圧機にセツトし
て50MPaの圧力を2分間適用した。得られた物
品は多孔性不透明紙状薄膜であつた。赤外分析で
薄膜はその1重量%より少ない溶剤を含有してい
ることが示された。 この薄膜は手動式ハウンズフイールド形張力計
で1.2MPa(降伏点)を過ぎて延伸比5まで引張つ
て(室温)冷間延伸をした。この段階では製品は
X線検出可能な結晶性配向を何も示さなかつた。
製品繊維は10-4sec-1の伸長速度及び10-3の歪に
よるインストロン引張試験機で測定して、引抜き
方向に1.1GPaの引張弾性率を有した。 同じ重合体の別のバツチのゲルを同様な手法で
調製した。得られた薄膜に自動式ハウンズフイー
ルド形張力計で4MPaの降伏点を過ぎて延伸率21
まで引張つた。得られた繊維はX線試験で普通の
繊維配向パターンを示し引張弾性率8GPaを有し
た。 押圧により調製されて2cmの幅をもつ薄膜の別
の試料を200Kgの荷重下鋼製ローラで圧延した。
不透明薄膜が透明になつた。 例 2 0.8のメルトフローインデツクスをもつ高分子
量ポリプロピレン単独重合体のキシレン中0.5%
(w/v)溶液を還流により調製した。撹拌しな
がら室温まで冷却すると良質の機械的無傷性をも
つ密着ゲルが形成された。同じ条件にし、但し、
冷却処理中撹拌しないままにしたところ、18時間
が経過するまでゲルは形成されなかつた。ゲルは
拡散沈殿物の形であつた。 濃度を5%(w/v)にして手順を反復した。
冷却中溶液を撹拌するか否かに関係なく、冷却に
よりゲルが得られた。撹拌せずに形成したゲルは
凝着性ゲルではなかつた。冷却工程中撹拌して調
製したゲルは極めて靭性であつた。例1の手順に
従つて押圧して薄膜を調製した。これらは実際高
い結晶質であつた。 例 3 例1のように調製したゲル試料を過剰溶剤から
取り出し、明澄になるまで100.2℃で再加熱した
(96℃よりは高いが118℃の平衡溶解温度よりは低
い)。材料の表面から糸を紡糸し、連続的に糸長
100mを与えるまで巻いた。繊維は室温24時間て
乾燥可能だつた。得られた繊維は0.08GPaの引張
り弾性率及び80%の可逆歪を有していた。繊維は
室温で破断まで2000%の伸び率を有していた。 直接巻き上げる代りに繊維がまだ湿潤かつ高温
の間に繊維を変形し次に溶剤を追放すると弾性率
の高い繊維がつくられる。変形が起きると同時に
溶剤が追い出されるので測定が困難であるけれど
も、変形倍率は10〜50倍である。100.2℃で再加
熱されたゲルから紡糸し、金属ピンを越えて通過
後1メートル毎分で巻き上げて紡糸した繊維は
12GPaの引張弾性率を示した。他方、同一材料の
表面から紡糸し手で約50倍に延伸した(ピンセツ
ト毛抜きで掴んで約1秒間に2cm〜1mで引き離
す)繊維は28GPaの引張弾性率を示した。 比較のために述べると、普通の冷間紡糸ポリエ
チレンは1.5GPaの引張弾性率を有する。70℃で
延伸倍率20まで紡糸したポリエチレンは約30GPa
の引張弾性率を有する。ペニングスの表面成長法
(例えば、Journal of Polymer Science:
Polymer Symposium59、55〜86頁、1977年に記
載)110℃で調製したポリエチレン繊維は約
30GPaの引張弾性率を有する。 比較例 A ポリメチルメタクリレート(インペリアル・ケ
ミカル・インダストリー社製、架橋結合していな
いGrade A “Perspex”固体)のアセトン中
1%(w/v)溶液を還流して調製した。冷却し
1夜静置後、重合体は溶液のままであつた。アセ
トンの1部が蒸発すると、沈殿が生じた。非粘着
質ゲルを過剰溶剤から取り出した。例1のように
濾紙に挾んで絞ると、溶剤が除去される可能性が
全くなかつた。結局ゲルは乾燥し切つて重合体の
硬質ペレツトになつた。 例 4 PTFE(下記表に掲載のような)の試料10mgを
下記のような溶剤1.5mlとともに重いパイレツク
ス管に挿入した。これらの試剤は管の容積の3分
の2を占めた。管を密封してからオートクレーブ
に設置して5MPaに加圧、330℃〜340℃に加熱
し、それから室温まで冷却した。スポンジ状ゲル
製品を取り出し光学顕微鏡で観察した。観測され
た構造を下に記載する。
【表】 スポンジ状製品は定盤間で押圧することによつ
てシートに成形可能であつた。 例 5 厚さ50μmのシート状焼結スカイブドテープか
ら小片状に削つたポリテトラフルオロエチレン
(I.C.I.社製“Fluon”G163のような固体状の)5
g、及びペルフルオロメチルデカリン50gを秤量
して薄肉カリウス管に入れた。試料を30分間脱泡
して、重合体が閉じ込めた気泡及び溶剤から溶解
ガスを取り除いた。管を真空下で密閉した。圧媒
液(水素化トリイソブチレン)を含んでいるステ
ンレス鋼シリンダーにカリウム管を入れて密閉し
た。電気カフヒーターでシリンダーを350℃まで
加熱した。この処理は約3時間かかつた。ペルフ
ルオロメチルデカリンの沸点より高温では、カリ
ウス管の内側で発生する圧力をカリウス管を囲ん
でいる液圧を増加させて外側から補償して管が壊
れるのを防いだ。発生した圧力はほぼ6MPaだつ
た。 試料を350℃に3時間置き、そして加熱源を取
り除いた。室温まで冷却するのに約3時間かかつ
た。 “Arcton”113(沸点45.8℃)を使つて6時間
ゲル状多孔重合体をソツクスレー抽出した。抽出
試料は真空下乾燥した。 PTFEの赤外分光分析試験では結晶度がはじめ
の69%から92%まで増加したことが示された。結
晶度の増加はDSC試験で同様に推定された。 得られた重合体の電子走査顕微鏡観察では明ら
かに微小繊維で相互結合させられた結晶領域から
なる非常に多孔性の構造が示された。 多孔生成物を定盤間で押圧して多孔シートに成
形した。 例 6 20℃の1,2−ジクロロエタンでPHB含有ア
ゾトバクテルクロオコツクム(Azotobacter
chroococcum)の細胞の水性懸濁液を抽出して
得た、1,2−ジクロロエタンに162重量部の
PHB(約2.6重量部)溶液が入つているビーカー
を、1時間ドライアイスに沈めて0℃以下まで冷
却した。次にビーカーをドライアイスから取り出
して25℃まで暖まるにまかせた。溶液はかなりの
シネリシスをともなつてゲル化するのが見られ
た。分離1,2−ジクロロエタン(約32重量部)
をデカントし分析した。PHB含有量は0.1重量%
より少なかつた。 次いで、得られたゲル(約130重量部)を吸湿
紙の詰綿の間で押圧機で60秒間10Kg/cm2の圧力を
用いて20℃にて絞つた。押圧機を解放すると無色
不透明な薄板状の押圧ゲルが得られた。この
PHBパーチメント(8.2重量部)は68重量%の
1,2−ジクロロエタンを含有し、紙の詰綿(ペ
ーワーワツド)から摘出可能であつた。1,2−
ジクロロエタンは20℃で静置するとPHB−パー
チメントから蒸発した。 いろいろな時間経過後の溶剤含有量を以下の表
に掲げる。
【表】 PHBパーチメントを光学顕微鏡観察すると球
晶状結晶の証左は何もなかつた。 次に100℃の乾燥機で2分間PHBパーチメント
を乾燥して残留している1,2−ジクロロエタン
を全て除去した。乾燥PHBパーチメントは差動
走査熱量計で10℃/分の加熱速度にて測定すると
約150℃の融点を有していた。 乾燥PHBパーチメントは低温の塩化メチレン
及び高温の1,2−ジクロロエタンに可溶だつた
が、150℃に熱してから冷却するとその後では低
温の塩化メチレンに可溶ではなかつた。 乾燥パーチメントから150℃にて5Kg/cm2の圧
力で1分間押圧して透明薄膜をつくつた。 例 7 紙の詰綿からPHBパーチメントを取り出した
直後に20℃で圧延して配向薄膜を与えることを除
いて例6を繰り返した。 試料を押圧後大気に曝して放置したら、1,2
−ジクロロエタン含有量が減少するにつれて配向
薄膜を得るために次第に高い圧延温度が要求され
るので、蒸発によつて1,2−ジクロロエタン含
有量が減少した。乾燥パーチメントは150℃の圧
延温度を要した。 例 8 PHB溶液を細菌細胞からの抽出により直接得
るのではなくて高温1,2−ジクロロエタンに於
ける沈殿PHBを溶解させて得たことを除いて、
例6を繰り返し、同様な結果を得た。 対照するとクロロホルム又は塩化メチレンに於
けるPHBの同様な溶液からゲルを生じさせるこ
とは不可能だつた。 例 9 いろいろなやり方で約2重量%のPHBを含有
する1,2−ジクロロエタンからゲルを形成し
た。溶液に予備処理を施し次いで25℃でゲルが形
成されるまで静置した。予備処理とゲル化時間と
を下の表に掲載する。
【表】 例6のようにPHBパーチメントを与えるため
にゲルを押圧することが可能だつた。 例 10 可塑剤として10重量部のWolflex BUT(アジ
ピン酸とブチレングリコールの高分子量ポリエス
テル)を1.55重量%のPHBを含有している90重
量部の1,2−ジクロロエタン溶液に添加した。
例1のように溶液をゲル化及び押圧してPHBパ
ーチメントを得ると、これは60℃で90分間乾燥後
7重量%の可塑剤含有量を有していた。 乾燥パーチメントを150℃で圧延して靭性透明
配向薄膜に変えた。 例 11 フリーザーでジクロロエタン溶液を冷却して形
成したPHBゲルを濾紙の間に挾んで最大圧力
20MPa(即ち10cm径円板に15トン)を用いて押圧
して溶剤を追放した。押圧ゲルは約1.5GPaの弾
性率を有した。押圧ゲル薄膜から10mm長に切断し
た供試体をインストロン引張試験機を用いて50
mm/分、155℃で延伸した。到達した延伸比は3.8
延伸材料の弾性率(引抜き方向)は4.2GPaだつ
た。 例 12 高分子量ポリプロピレン1%のキシレン溶液を
120℃から室温まで撹拌しながら冷却してゲルを
形成した。例11記載同様の方法を用いてゲルを押
圧して溶剤を追放した。押圧薄膜からの2cm長へ
供試体をインストロン試験機で50mm/分、120℃
にて延伸した。延伸比38に達し、延伸材料の弾性
率(延伸方向)は延伸しない材料の1.7GPaに対
して19GPaであつた。 比較例 B “Rigidex”50ポリエチレンの0.1%(w/v)
溶液を、Journal of Macromolecular Science
−Rhysics、B2(2)337〜359、1968に記載の自己種
結晶法を130℃の種結晶付与温度で使用した後、
80℃キシレン溶液から結晶化させた。形成した結
晶は室温で沈降可能でマツトに成形した。過剰溶
剤を除去した。マツトは室温で乾燥可能だつた。
1cm×0.25cm×0.01cmの寸法を有する引張試験片
をマツトから切り出した。 いろいろな温度で試験片を延伸した。125℃で
の最大可能延伸比は31だつた。延伸生成物は
60MPaの弾性率を有した。65℃で最大延伸比は
6で延伸生成物は12GPaの弾性率だつた。 本発明ゲル処理で得られた生成物を使用すれば
かなり高い延伸比とかなりの弾性率を得ることが
可能である。 例 13 “Hostalen”GUR(高分子量線状ポリエチレ
ン)(3g)を還流してキシレン(400ml)に溶解
した。高温溶液を20cm径ペリト皿にたらす。溶液
が冷えるように皿を弱く振る。冷却すると、ゲル
が形成され、以前には溶剤が占めた容積のほとん
どを占めてた。上向きの皿でゲルに対して孔付ス
クリーンを押圧してゲルから溶剤を除去し、次い
で空中で8時間乾燥させた。得られた生成物はい
くらか繊維材料の存在を示す脆性白色シートで、
50〜100μmの厚さを有していた。赤外分析はキシ
レンが存在しないことを示した。 乾燥シートから正方板状物(6cm×6cm)を切
り出して120℃の温度で二軸延伸した。両方の方
向に同時に3:1の比率まで供試体を延伸した。
供試体の薄肉部があると高い延伸比を達成を妨げ
た。延伸薄膜は透明であるが、延伸せざるシート
の繊維特性の故に不均一であつた。このやり方で
調製した8枚の薄膜の平均厚さは8.35μm、平均
弾性率は2.4±0.6GN/m2であつた。溶融して調
製した普通の線状高密度ポリエチレン薄膜よりも
これらの特性値はかなり高いけれども、比較的薄
いはじめのシートに比較的高い延伸比を用いてか
なり高い特性価を達成することができるだろうと
期待される。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 不規則に分布する鎖を含む重合体の溶液を冷
    却して重合体を沈析させると、重合体鎖の規則的
    に繰り返す三次元配列構造を形成し得る結晶化可
    能高分子量重合体の溶液を作成する工程と、 該重合体溶液から溶剤除去可能なゲルを作成す
    る工程と、 該ゲルの作成後に、該ゲルに施す単一の張力変
    形又はバルク変形処理によつて、該ゲルからの溶
    剤排出と成形の両方の処理を同時に実現し、よつ
    て重合体成形品を得る工程を含むことを特徴とす
    る成形品の製造方法。 2 前記重合体溶液をその溶液が過飽和になる温
    度まで冷却することによつてゲルを形成する特許
    請求の範囲第1項記載の方法。 3 前記溶液を少なくとも冷却工程中に撹拌する
    特許請求の範囲第2項記載の方法。 4 前記溶液を冷却工程中撹拌せず、そして、結
    晶化速度が最大である温度を過ぎて繊維状結晶が
    成長可能であるより少なくとも低い温度まで急冷
    する特許請求の範囲第2項記載の方法。 5 前記重合体溶液に混和性非溶剤を添加する特
    許請求の範囲第1項〜第4項のいずれか1項に記
    載の方法。 6 前記変形処理が前記ゲルを相対する2表面間
    で押圧することを包含している特許請求の範囲第
    1項〜第5項のいずれか1項に記載の方法。 7 前記変形処理が前記ゲルを延伸することから
    なる特許請求の範囲第1項〜第5項のいずれか1
    項に記載の方法。 8 前記変形処理を適用して溶剤の1部のみを除
    去し、こうして得られた物から成形品を製造する
    特許請求の範囲第1項〜第7項のいずれか1項に
    記載の方法。 9 前記ゲルに前記変形処理を施すことによつて
    得られた物を次いで配向させる特許請求の範囲第
    1項〜第8項のいずれか1項に記載の方法。 10 前記重合体がポリ(ヒドロキシブチラー
    ト)である特許請求の範囲第1項〜第9項のいず
    れか1項に記載の方法。
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