JPH0419200Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は伸縮門扉に関するものであり、その
目的とするところは固定されたピン軸の外側を蔭
蔽して、美観と耐久性に富む門扉を提供すること
にある。

（従来の技術） 前後位置で対状に施した複数個の縦桟をパンタ
グラフ伸縮機構によつて伸び縮み自在とした門扉
は、斜架材の交差部を枢支連結したピン軸を前後
外方に突出させて縦桟とネジ止めしているため、
ナツトが露呈して扉体に違和感を生起したり、ナ
ツトが早期のうちに腐蝕して美観の低下が著しい
ものであつた。

このような問題点を解決する手段として、実公
昭55−13600号公報には、補助縦桟に上下に位置
する各ピン軸を固着あるいは上下摺動自在に取り
付け、前記補助縦桟に縦桟を外嵌させる考案が開
示されている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、前記伸縮門扉においても扉体の
自重を支えるため、縦桟と補助縦桟をネジ、リベ
ツト等の締結金具で固着しなければならないので
あり、また縦桟と補助縦桟が扉体の上下全域に亘
つて重複しているため材料面で無駄を伴なうもの
であつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案者等は、このような事情に鑑み鋭意検討
を重ねた結果、前後位置で相反する方向に傾斜さ
せた斜架材の交差位置を枢支連結し、前記斜架材
の交差部における前後外側に対状の縦桟を配設
し、斜架材を枢支する一つのピン軸を前後外方に
突出して縦桟に固着し、上下に位置する他のピン
軸を前後外方に突出して縦桟のスライド溝に上下
動自在に嵌合させた伸縮門扉において、縦桟の断
面を端部に内方折曲縁を有するコ字状体とし、縦
桟のピン軸を固着する位置における内方折曲縁に
切欠を形成し、縦桟に固定するピン軸の突出部に
前記縦桟に内接する本体部と縦桟の内方折曲縁に
遊嵌するフツク状部を備えた支持金具を軸着し、
縦桟の切欠に位置させた支持金具のフツク状部を
押圧変形して縦桟と支持金具を固着することによ
つて所期の目的を達成したものである。

（実施例） 図面に示した伸縮門扉は、アルミニウム押出型
材からなる斜架材１，１…を前後位置で相反する
方向に等角度で傾斜させ、斜架材によつて囲まれ
た菱形模様が左右方向に二ケ及び一ケの繰り返し
となつて現われるように配設し、斜架材１，１…
の交差位置をピン軸２，２…によつて回動自在に
結合し、菱形模様が一つとなる斜架材１，１…の
交差位置における前後外側にアルミニウム押出型
材からなる縦桟３，３を対状に施し、その交差位
置におけるピン軸２，２…を夫々前後外方に突出
させ、縦桟３，３に対して上方部のピン軸２を固
着し、下方部のピン軸を上下動自在に設けたもの
である。

前記縦桟３，３…は、断面を端部に内方折曲縁
４，４を形成したコの字状体とし、縦桟のピン軸
を固定する位置における内方折曲縁４，４に切欠
５，５を穿ち、縦桟３に内接する断面Ｉ字状本体
部６と縦桟３の内方折曲縁４，４に遊嵌するフツ
ク状部７，７を備えたアルミニウム型材からなる
支持金具８，８を、縦桟３，３に固定するピン軸
２の突出部にその本体部６の透孔９に該ピン軸２
を挿嵌し、ネジ止めして軸着し、縦桟３，３…に
対して上下動自在に施すピン軸２を縦桟３の内方
折曲縁４，４の間に嵌み合わせながら、前記ピン
軸２に取り付けた支持金具８，８の本体部６及び
フツク状部７，７を縦桟３，３…に遊嵌し、支持
金具８を縦桟３の切欠５と合致する位置に存らし
め、この状態で支持金具８のフツク状部７，７を
押圧し塑性変形させて縦桟３と支持金具８を一体
化したものである。

図中１０はブツシユ、１１は対状縦桟３，３の
頂部に嵌着したブリツジ状キヤツプを示すもので
ある。

（作用） 本案伸縮門扉によれば、縦桟３の内方折曲縁
４，４に切欠５，５を設け、斜架材１，１…を枢
支するピン軸２に支持金具８を固着し、支持金具
８の本体部６及びフツク状部７を縦桟３に嵌合
し、支持金具８のフツク状部７を縦桟３の切欠５
に合致させてこれを押圧変形したものであるか
ら、組立した後は縦桟３の内方折曲縁４，４に支
持金具８の変形されたフツク状部７，７が当接し
て両者が一体的に固定され、ピン軸２を所定位置
に定着することができる。

（考案の効果） 本案によれば、縦桟に固定されたピン軸の締付
金具を施した外側端部を縦桟の内部に蔭蔽して、
ナツト等の締付金具による違和感やこれらの腐蝕
による美観の低下を回避することができ、支持金
具は縦桟とピン軸の固定位置で局部的に設ければ
良いから、極めて少ない材料で仕上げることがで
き、またその組立作業を支持金具のフツク状部を
押圧変形して至極簡単に為し得るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本案伸縮門扉の一例を示すもので、第１
図は第３図のＡ−Ａ線断面拡大図、第２図は同じ
くＢ−Ｂ線断面拡大図、第３図は正面図、第４図
は本案縦桟の要部拡大斜視図、第５図は本案支持
金具の拡大斜視図であり、図中、１は斜架材、２
はピン軸、３は縦桟、４は内方折曲縁、５は切
欠、６は支持金具の本体部、７は支持金具のフツ
ク状部、８は支持金具を表わす。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前後位置で相反する方向に傾斜させた斜架材の
   交差位置を枢支連結し、前記斜架材の交差部にお
   ける前後外側に対状の縦桟を配設し、斜架材を枢
   支する一つのピン軸を前後外方に突出して縦桟に
   固着し、上下に位置する他のピン軸を前後外方に
   突出して縦桟のスライド溝に上下動自在に嵌合さ
   せた伸縮門扉において、縦桟の断面を端部に内方
   折曲縁を有するコ字状体とし、縦桟のピン軸を固
   着する位置における内方折曲縁に切欠を形成し、
   縦桟に固定するピン軸の突出部に前記縦桟に内接
   する本体部と縦桟の内方折曲縁に遊嵌するフツク
   状部を備えた支持金具を軸着し、縦桟の切欠に位
   置させた支持金具のフツク状部を押圧変形して縦
   桟と支持金具を固着したことを特徴とする伸縮門
   扉。