JPH0419119Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、隧道内のコンクリート打設工事にお
ける移動式コンクリート打設配管装置に関する。

〔従来の技術〕

従来、移動式型枠を用いてトンネル内にコンク
リートの打設をするには、型枠の所定の位置に設
けられている打設口にコンクリート注入ホースを
作業者が手作業で嵌合し、作業の進行状況により
逐次打設口を変えて全断面の巻き立てを行つてい
る。

〔考案が解決しようとする問題点〕

このように従来は、重量の重いコンクリート注
入ホースの型枠への挿脱をすべて人手で行つてい
るので、多大の労力と時間を要して非能率である
ばかりでなく、作業環境が必ずしも良好ではない
ので極めて危険かつ非衛生な作業であつた。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は上記従来装置の問題点に鑑み、少なく
とも三個の分流路４ａ，４ｂ，４ｃとこれに対応
する吐出口Ａ１，Ａ２，Ａ３を有する分流器４
と、同様に少なくとも三個の分流路４０ａ，４０
ｂ，４０ｃとこれに対応する吐出口Ｂ１，Ｂ２，
Ｂ３を有する分流器４０とを、隧道Ｔ内に敷設し
たレール２，２上の型枠３の前後に取付け、この
分流器４，４０をコンクリートパイプ７を介して
直列状に連結し、下流側に位置する分配器４０の
吐出口の内いずれか一個の吐出口Ｂ２に逆送用ビ
クトリツク１１を設けるとともに、上流側の分流
器４をコンクリート供給用配管８を介してコンク
リート供給源１３と連結するようにしたものであ
る。

〔作用〕

本考案は以上の構成を採用したことにより、逆
送用ビクトリツクが取付けられている吐出口以外
の全ての吐出口に、夫々コンクリート注入ホース
を接続してその先端を、型枠の所定の打設口に連
結し分流器を作動させてコンクリートの流れを逐
次制御しながら打設することにより、その都度コ
ンクリート注入ホースを打設口に挿脱することな
く作業が行われる。又本考案においては逆送用ビ
クトリツクが下流側の分流器に取付けられている
ので、作業修了後に配管装置内に残留しているコ
ンクリートの排出が容易である。

〔実施例〕

以下本考案を実施例を示す図面に基づいて詳細
に説明する。

第１図乃至第４図に示すように、本考案に係る
移動式型枠用、コンクリート打設配管装置１は、
隧道Ｔ内に敷設したレール２，２に載置した型枠
３に取付けられている。図面において４，４０は
スライド式の分流器で、両者は全く同じ構成であ
るから下流側は符号のみを挙げ上流側の分流器４
の構成についてのみ説明する。

第１図に示すよう分流器４には３本の分流路４
ａ，４ｂ，４ｃ，４０ａ，４０ｂ，４０ｃと、こ
れに対応する吐出口Ａ１，Ａ２，Ａ３，Ｂ１，Ｂ
２，Ｂ３が設けられており切り換用ジヤツキ９の
作動により、分流路４ａ，４ｂ，４ｃ，４０ａ，
４０ｂ，４０ｃがスライドし、分流路４ａが吐出
口Ａ２，４０ａ，Ｂ２に又４ｂがＡ１，４０ｂ，
Ｂ１に４ｃがＡ３，４０ｃ，Ｂ３にとそれぞれ対
応するようになつている。そして二個の分流器
４，４０はコンクリートパイプ７により直列状に
連結され、上流側の分流器４はコンクリート供給
用配管８を介してコンクリートポンプ１３に連結
され、下流側の分流器４０の吐出口Ｂ２には逆送
用ビツクトリツク１１が設けられており、第１図
の状態でコンクリートポンプ１３は、コンクリー
ト供給用配管８分流器４ａコンクリートパイプ７
分流器４０ａを介して逆送用ビクトリツク１１と
連通している。

そして夫々の分流器４，４０の吐出口Ａ１，Ｂ
１には、Ｙ字型配管５を連結しその先端の吐出口
１２が型枠３の所定の打設口Ｅに連結され、Ｙ字
型配管５の中間にはピンバルブ１０が取りつけら
れてコンクリートの流量が調整可能となつてい
る。また、吐出口Ａ３，Ｂ３には配管６ａ，６ｂ
が連設され先端の吐出口１２を型枠３の図示を省
略した打設口に連設する。

前記の構成からなる移動式型枠用コンクリート
打設配管装置１により作業を行なう際には作業の
状況に応じ、例えばジヤツキ９を作動させて上流
側の分流器４の、分流路４ｂと吐出口Ａ１及びコ
ンクリート供給用配管８とを連通させてＹ字型配
管５により打設を行い、次いで分流路４ａを第１
図の状態に復帰させた後、下流側の分配器４０の
分流路４０ｂをコンクリートパイプ７及び吐出口
Ｂ１と連通させ、Ｙ字型配管５を通して打設を行
なう。その後上流側の分配器４の配管６ａから又
下流側の分配器４０の配管６ｂからと、ジヤツキ
９の操作によりコンクリートのながれを制御し所
定の順序で打設作業を行うことができる。そして
作業が修了した場合には逆送用ビツクトリツク１
１を操作することにより、装置内の残留コンクリ
ートを容易に排出することができる。

なお本実施例において、分流器はスライド式の
ものを用いたが、回転式あるいはその他の方式の
ものを採用してもよい。

〔考案の効果〕

以上詳述したように本考案によれば、一旦分流
器を介して型枠の打設口にコンクリート注入ホー
スを接続すれば、その後は分流器を作動させてコ
ンクリートの流れを逐次制御しながら打設するこ
とが可能であるので、その都度コンクリート注入
ホースを打設口に挿脱することなく作業が行わ
れ、最小限の簡単な管路構成により作業能率を向
上させるとともに危険を防止し、又作業修了後の
残留コンクリートの排出を容易にする等の格別の
効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る移動式型枠用コンクリー
ト打設配管装置の要部を示す斜視図、第２図は正
面図、第３図は平面図、第４図は側面図である。 １……移動式型枠用コンクリート打設配管装
置、２……レール、３……型枠、４，４０……分
流器、５……Ｙ字型配管、６，６ａ……配管、７
……コンクリートパイプ、８……コンクリート供
給用配管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 少なくとも三個の分流路４ａ，４ｂ，４ｃとこ
   れに対応する吐出口Ａ１，Ａ２，Ａ３を有する分
   流器４と、同様に少なくとも三個の分流路４０
   ａ，４０ｂ，４０ｃとこれに対応する吐出口Ｂ
   １，Ｂ２，Ｂ３を有する分流器４０とを、隧道Ｔ
   内に敷設したレール２，２上の型枠３の前後に取
   付け、この分流器４，４０をコンクリートパイプ
   ７を介して直列状に連結し、下流側に位置する分
   配器４０の吐出口の内いずれか一個の吐出口Ｂ２
   に逆送用ビクトリツク１１を設けるとともに、上
   流側の分流器４をコンクリート供給用配管８を解
   してコンクリート供給源１３と連結するようにし
   たことを特徴とする移動式型枠用コンクリート打
   設配管装置。