JPH0418975Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、球形状果実、野菜等の整列装置に
関し、ミカン、リンゴ、ジヤガイモ等の選別を行
う選果施設等に利用できる。

従来の技術 例えば、実開昭58−92218号公報に開示される
ように、適宜整列移送装置の果実移乗部分の通路
上部に長毛回転ブラシを設け、果実の不規則な転
動を規制して整列効果を高めるものが公知であ
る。

考案が解決しようとする課題 ところが、上記ブラシでは左右幅方向にわたり
外形が同一の形態とされ、整列果実の大小に対し
ては、該ブラシ全体を上下動して移送通路部との
間隔調節を行うものとしている。

従つて、果実が多すぎたり、密であるときは、
前後の果実相互間が相重合してブラシによる規制
を作用させても、これら相重合果実は略同等の規
制作用を受け、容易に前後側に離れ得ない。

課題点を解決するための手段 この考案は、果実等の球形物を載せて一個並び
に移送させる移送通路３を設けると共に、該移送
通路３上の果実を上側から接触回転して果実の移
送を規制する規制ブラシ４を、上記移送通路３の
谷部イと当該規制ブラシ４に形成する円弧状凹部
ロとが対向すべく設け、上記果実等の略一個を通
過しうる高さに設けてなる果実等の整列装置の構
成とする。

考案の作用及び効果 移送通路３の始端側から果実を供給すれば、移
送通路３の谷部イに沿つて移送される。この移送
途中位置で上側の規制ブラシ４の回転によりこれ
の先端側から接触されて、相重合して移送されよ
うとする果実があれば、この移送果実に抵抗を与
えて、移送通路３の谷部イにある果実に対して上
層に位置する果実を後側又は前側へ移送位置をず
らせて、双方の果実を移送通路３の谷部側に安定
させることができる。殊にブラシ４には、円弧状
凹部ロを形成して、上記移送通路３の谷部イと当
該円弧状凹部ロとを対向すべく設け、この対向部
間は果実等の略一個を通過しうる高さに設定され
るものであるから、上記相重合する果実のうち上
層乃至移送位置のずれた果実に対する抵抗作用が
確実となり、これら相重合果実等は移送通路３に
おいて円弧状凹部ロの構成をとるから正規の位置
に入り易く、かつこれら正規の位置にある果実等
には上記谷部イ及び円弧状凹部ロ内への掻込み作
用が働いて、これらを正確に一個並びに並列させ
ることができるものである。

実施例 なお、図例において、移送ブラシロール１はロ
ール軸２を移送方向に向けて、しかも移送側を若
干下位にすべく傾斜させて、左右方向に平行状に
多数並列し、各移送ブラシロール１は相隣接する
部分の上側谷部イに果実５を載せて移送すべく移
送通路３を設ける。移送ブラシロール１間には、
移送通路３と、この上側を覆う山形の案内板６と
が交互に設けられ、果実はこの移送通路３を案内
板６に案内されて移送される。又、これら各移送
ブラシロール４は伝動装置によつて一定の方向へ
回転される。

規制ブラシ４は、前記ロール軸２に対して直交
する方向のロール軸７を有してロール形態とさ
れ、かつ前記移送ブラシロール１，１間の谷部イ
に対向する部分は外径が小さい円弧状凹部ロに形
成されて架設される。該規制ブラシ４は、移送通
路３上に適当に配設しているが、始端部又は終端
部等一個所のみ単一設けるもよい。又、この規制
ブラシ４は移送通路３の部分の径を大きくし、案
内板６部分の径を小さくしているが、この案内板
６を設けない場合では、全幅にわたり略同じ径に
構成してもよい。更にこの規制ブラシ４の回転方
向はいずれの方向に設定するもよく、又回転自在
で伝動しない構成とするもよい。

このように構成する整列装置８の供給始端側に
は、この整列装置８へ果実を移送供給するための
供給コンベア９を設け、終端部には各移送通路３
毎の果実を受けて一個並びにして移送する底部の
底部ベルト１０、左右両側の案内ベルト１等から
なるコンベア１２を設け、果実を一個毎一定の間
隔で載せて移送しながら、移送途中で重量、又は
大きさを計測しながら階級毎に所定の位置に選別
する構成である。

供給コンベア９の一部は定位置で回転するブラ
シロール１６を左右方向の軸回りにかいてんさせ
て、果実５を移送しながら拡散するもので、この
上側にはこのブラシロール１６の移送幅に亘るゴ
ム製、布製等のラグ１７を有した無端帯１８を移
送方向へ回転すべく設け、ブラシロール１６群の
上面の果実を終端側へ送り出すものである。

なお、１４はコンベア１２の下側に設けたリタ
ーンコンベアで、コンベア１２を移送中オーバー
フローした果実を受けて移送し、リターンコンベ
ア１５へ受継して供給コンベア９へ還元移送する
ものである。

上記の構成において、供給コンベア９から移送
される果実５は、拡散されて、各移送通路３上を
移送されながら、回転する規制ブラシ４の接触を
受けて、前後の果実が一部重合したり、相重合し
て移送される果実があるときは、上側の果実５
が、重合位置から前側、又は後側に移動されて、
各果実５を前後に位置させて移送通路３の谷部イ
である低位に位置されて移送されることとなり、
果実５は一個並びに整列される。

規制ブラシ４は移送通路３の谷部イに対向する
部分が円弧状凹部ロに形成されているから、正常
な姿勢で正常な位置を移送される果実５への抵抗
は少なく、それ以外に位置して移送されようとす
る果実５への抵抗は極めて大となり、前記前側乃
至後側への移り替わりが迅速に行い得る。

このようにして一個並びに移送された果実５
は、コンベア１２を移送されて、選別コンベア１
３へ一個毎供給されて、選別される。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の一実施例を示すもので、第１図
は側面図、第２図、第３図は一部の拡大正断面図
である。 図中、符号１は移送ブラシロール、２はロール
軸、３は移送通路、４は規制ブラシを示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 果実等の球形物を載せて一個並びに移送させる
   移送通路３を設けると共に、該移送通路３上の果
   実を上側から接触回転して果実の移送を規制する
   規制ブラシ４を、上記移送通路３の谷部イと当該
   規制ブラシ４に形成する円弧状凹部ロとが対向す
   べく設け、上記果実等の略一個を通過しうる高さ
   に設けてなる果実等の整列装置。