JPH0418163Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） この考案は、例えば室内の天井に取付けてその
室内の照明に用いるアーム式多灯形照明器具に関
する。

（従来の技術） この種のアーム式多灯形照明器具は、水平に配
置した器具本体の上面に均等的に複数のアームを
取付け、これらアームを器具本体の周縁からその
外方に水平の状態で突出させその突出の先端部で
それぞれランプを収納した灯具を支持してなる。
ところが、アームの先端に高重量の灯具を配置す
る関係で、アームが下向きに傾斜して垂れ下がる
感じとなり、外観が損なわれてしまうことが少な
くなく、そこで実公昭59−25045号公報に見られ
るように、アームの基部と器具本体と上面との間
にスペーサを介在してアームを僅かに上向きに傾
斜するように取付けてその問題を解消するように
したものがある。

（考案が解決しようとする課題） しかしながらこのように器具本体と別個のスペ
ーサを用いる手段では、部品点数が増し、コスト
的に不利となるとともに、組立時にいちいち別個
のスペーサを組込まなければならないから、この
ため組立が面倒で作業能率が低下する難点が有つ
た。この考案はこのような課題の解決を目的とす
るものである。

［考案の構成］ （課題を解決するための手段） この考案はこのような課題を解決するために、
水平に配置した器具本体の上面に複数のアームの
基端部をそれぞれ取付具により取付け、これらア
ームを器具本体の周縁からその外方に突出させ、
その突出の先端部でそれぞれ灯具を支持してなる
ものにおいて、上記器具本体の周縁にその上方突
出する段部を周縁に沿つて連続に一体に形成し、
この段部に上記アームの基端部を当接させるとと
もに基端部の基端縁を器具本体の上面に当接させ
て上向きにアームを器具本体の周縁から外方に突
出傾斜取付けしたものである。

（作用） 器具本体の周縁にその上方突出する段部を周縁
に沿つて連続に一体に形成し、この段部にアーム
の基端縁を当接させて上向きに傾斜取付し、この
傾斜アームの先端に灯具を支持することで、天井
に取付けて室内における使用状態でのアームの垂
れ下がりの感じが除かれ、照明器具全体の外観が
良好に保たれる。

（実施例） 以下、この考案の一実施例について図面を参照
して説明する。

図中１は例えば鋼板などで形成された円板状の
器具本体で、この器具本体１は支持筒２を介して
室内の天井の下面側に水平に取付けられ、この器
具本体１の上面周辺部がアーム取付部３となつて
いる。そして、このアーム取付部３に、それぞれ
一対ずつを組にして多数の取付孔４ａ，４ｂ…が
穿設されている。各組の取付孔４ａ，４ｂ…の相
互はそれぞれ器具本体１の径方向に沿うように配
列し、また各組の一方の取付孔４ａ…の相互、お
よび他方の取付孔４ｂ…の相互はそれぞれ同一の
円周上に配列している。また、器具本体１の周縁
にはその上方に僅かに突出する段部５がその周縁
に沿つて連続して一体に形成されている。

このように構成された器具本体１のアーム取付
部３には、例えば３本のアーム６…が均等的に取
付けられ、これらアーム６…が器具本体１の周縁
から放射状に突出し、その各先端にはそれぞれ灯
具７…が取付けられ、これら灯具７…の内部に例
えば環形の蛍光ランプ（図示せず）が収納されて
いる。器具本体１に対するアーム６の取付構造に
ついて述べると、第１図に示すように、アーム６
の基端部がアーム取付部３の上面に対向して配置
し、この状態で器具本体１の下面側から取付孔４
ａ，４ｂを通してアーム６のねじ孔８ａ，８ｂに
取付具として取付ねじ９，９が螺挿され、これら
取付ねじ９，９の締付によりアーム６が器具本体
１に固定されている。ここで、器具本体１の周縁
にその上方突出する段部５を周縁に沿つて連続に
一体に形成し、この段部にアームの基端部を当接
するとともに基端部の基端縁を器具本体の上面に
当接させてアームを上向きに傾斜し、この傾斜ア
ームの先端に灯具を支持することで、天井に取付
け時にアームの垂れ下がりの感じが除かれ、照明
器具全体の外観が良好に保たれる。

アーム６は、第６図および第７図に示すよう
に、基端部の基端縁を除く他の周縁に周壁１５を
一体に有し、また内底部にカバー取付金具１６，
１６が取付けられている。また、第８図および第
９図にアームカバー１７を示し、このアームカバ
ー１７は例えば合成樹脂で一体に形成され、基端
部の基端縁を除く他の周縁に周壁１８を有し、内
天部に中空状の取付ボス１９，１９が突設され、
また上記周壁１８の周縁係合段部２０が形成され
ている。そして、第１０図に示すように、アーム
６の上面にアームカバー１７が被冠され、アーム
の周壁１５の上端縁がアームカバー１７の周壁１
８の係合段部２０に嵌合し、アームカバー１７の
取付ボス１９からカバー取付金具１６に取付ねじ
２１が螺挿され、この取付ねじ２１の締付により
アームカバー１７がアーム６に対して固定されて
いる。ここで、カバー取付金具１６は、アームカ
バー１７における周壁１８の両内側面間に臨んで
このカバー取付金具１６の両側縁が上記周壁１８
の両内側面に近接して対向しており、したがつて
アームカバー１７の周壁１８に外力が加わつて
も、この周壁１８がカバー取付金具１６に当接し
てその変形や内側へのずれ動きが防止される。

なお、２５は器具本体１の下面を覆つた下面カ
バー、２６は支持筒２の外周を覆つた側面カバー
である。

上記実施例においては、器具本体１の上面に、
この上面を120度ごとに等分するように配置した
取付孔４ａ，４ｂ…を選択して３本のアーム６…
を均等的に取付けたが、他の取付孔４ａ，４ｂ…
を選択して、90度あるいは72度ごとに等分するよ
うに４本あるいは５本のアーム６…を器具本体１
の上面に均等的に取付け、これらアーム６…の先
端部でそれぞれ灯具７…を支持することも可能で
ある。つまり、共通の器具本体１の３灯形、４灯
形、５灯形の照明器具に兼用して使用することが
できるものである。また、アーム６を上向きに傾
斜させる角度は、例えば灯具７の重量に応じて変
え得ることが要望されるが、アーム６の基端縁と
段部５との離間隔離を選定することにより、アー
ム６の傾斜角度を任意に変更することが可能であ
る。

［考案の効果］ 以上説明したようにこの考案に寄れば、器具本
体の周縁にその上方に突出する段部を一体に形成
し、この段部を介してアームを上向きに傾斜させ
るようにしたから、従来のように別個のスペーサ
を必要とすることがなく、したがつて部品点数が
減少し、コスト的に有利となるとともに、組立時
にいちいちスペーサを組込むような面倒で煩しい
作業が不要となり、容易で能率的な組立を達成達
成することができる。

さらに前期段部が器具本体の周縁に沿つて連続
して一体に形成されているから、器具本体がこの
段部により補強され、したがつてアームを長期に
亘つて安定して支持でき、器具本体で支持するア
ームの本数が異なる場合であつても、共通の器具
本体を使用してそれぞれに対応することができ
る。

またアーム６の基端縁と段部５との当接の離間
隔離（基端部の長さ）を変えることで、器種によ
る灯具の重量相違に対して、アーム６の傾斜角度
を容易に対応することができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は要
部の断面図、第２図は全体の斜視図、第３図は同
じく正面図、第４図は器具本体の平面図、第５図
は同じく一部破談の正面図、第６図はアームの平
面図、第７図は同じく断面図、第８図はアームカ
バーの平面図、第９図は同じく一部破談の側面
図、第１０図はアームとアームカバーとの結合状
態を示す断面図である。 １……器具本体、５……段部、６……アーム、
７……灯具、９……取付ねじ（取付具）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水平に配置した器具本体の上面に複数のアーム
   の基端部をそれぞれ取付具により取付け、これら
   アームを器具本体の周縁からその外方に突出さ
   せ、その突出の先端部でそれぞれ灯具を支持して
   なるものにおいて、上記器具本体の周縁にその上
   方突出する段部を周縁に沿つて連続に一体に形成
   し、この段部に上記アームの基端部を当接させる
   とともに基端部の基端縁を器具本体の上面に当接
   させて上向きにアームを器具本体の周縁から外方
   に突出傾斜取付けさせたことを特徴とするアーム
   式多灯形照明器具。