JPH04178399A - 安定なアビジン―ビオチン化タンパク質複合体溶液の製造方法 - Google Patents

安定なアビジン―ビオチン化タンパク質複合体溶液の製造方法

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JPH04178399A
JPH04178399A JP30264590A JP30264590A JPH04178399A JP H04178399 A JPH04178399 A JP H04178399A JP 30264590 A JP30264590 A JP 30264590A JP 30264590 A JP30264590 A JP 30264590A JP H04178399 A JPH04178399 A JP H04178399A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、アビジン−ビオチンシステムに於て用いられ
る安定なアビジン−ビオチン化タンパク質複合体溶液の
製造方法に関する。
[発明の背景コ 卵白から得られる糖タンパク質のアビジン、或はストレ
プトマイセスによって産生される糖鎖を持たないストレ
フトアビジンはビタミンの一種であるビオチンと特異的
に結合する。ビオチンをタンパク質に結合させると通常
タンパク質1分子あたりに複数個のビオチンがこれに結
合する。また、アビジン1分子あたりにビオチンは複数
個結合できる。従って、ビオチンが結合したタンパク質
、即ちビオチン化タンパク質とアビジンを反応させると
複数個のビオチン化タンパク質と複数個のアビジンの結
合した複合体が形成される。この複合体はビオチン化タ
ンパク質とアビジン或はストレフトアビジンとが3次元
構造゛を形成しているものと思われるが構造等は不明で
ある。このアビジン−ビオチン化タンパク質複合体を用
いたアビジン−ビオチンシステムは免疫組織化学染色、
ハイブリドーマのスクリーニング、DNAプルーブ染色
固定相酵素免疫測定、二重標識研究等に於て広く利用さ
れている。また、アビジン−ビオチンシステムは蛍光或
は酵素を用いる検出方法の中でも感度の高い方法である
ことが一般によく知られている(特開昭59−2245
64号公報等)aしかしながら、従来の製造方法、即ち
、アビジンとビオチン化タンパク質を混合し、一定時間
熟成反応させる方法により得られたアビジン−ビオチン
化タンパク質複合体溶液は安定性が極めて悪く、アビジ
ン−ビオチン化タンパク質複合体としての使用可能な期
間は調製後数時間乃至数日間しかなかった。そのため該
複合体を効率よく使用するには、必要量を用時調製しな
ければならないという煩わしさがあり、しかも該複合体
溶液が使用可能になるまでにはアビジンとビオチン化タ
ンパク質を混合した後、30分程度の熟成時間が必要で
あるため、すぐには使用に供せないという不便さもあっ
た。それ故、長期間保存可能で、しかも随時使用可能な
アビジン−ビオチン化タンパク質複合体溶液の出現が切
に望まれていた。
[発明の目的コ 本発明は、上記した如き状況に鑑みなされたもので、長
期間安定に保存でき、且つ随時使用可能なアビジン−ビ
オチン化タンパク質複合体溶液とその製法方法を提供す
ることを目的とする。
[発明の構成コ 本発明はアビジンとビオチン化タンパク質とを一定時間
反応させた後、反応停止剤を加えて反応を停止させるこ
とを特徴とする安定なアビジン−ビオチン化タンパク質
複合体溶液の製造方法及び該方法により得られたアビジ
ン−ビオチン化タンパク質複合体溶液の発明である。
即ち、本発明者らは、長時間安定に保存し得るアビジン
−ビオチン化タンパク質複合体溶液を求めて鋭意研究を
重ねた結果、アビジンとビオチン化タンパク質とを一定
時間反応させた後、適当な反応停止剤を加えてアビジン
−ビオチン化タンパク質複合体の形成反応を停止させる
ことにより該目的を達成し得ることを見出し、本発明を
完成するに至った。
本発明に於て用いられるビオチン化タンパク質としては
、例えばビオチン化ペルオキシダーゼ。
ビオチン化アルカリホスファターゼ、ビオチン化β−ガ
ラクトシダーゼ等のビオチン化酵素があげられる。
本発明に於てアビジンの代わりにストレフトアビジンを
用いることも可能である。
本発明に於て用いられる反応停止剤としては例えばグル
タルアルデヒド、パラホルムアルデヒド或は免疫組織染
色に用いられるZamboni固定液、PLP固定液(
何れも主成分はバラホルムアルデヒド)等のアルデヒド
類が好ましく挙げられるが、これらに限定されるもので
はなくアビジン−ビオチン化タンパク質複合体の形成反
応を停止する能力を有し、且つ得られた該複合体の使用
目的に於て悪影響を及ぼさないものであれば何れにても
よい。
本発明は、通常安定化剤の存在下に実施される。
本発明に於て用いられる安定化剤としては、タンパク質
安定化剤であれば何れにても使用できるが、通常、ポリ
オール類が好ましく用いられる。ポリオール類の具体例
としては、例えば、グリセロール、エチレングリコール
、サッカロース等が挙げられるが、中でもグリセロール
がより好ましく用いられる。
これらの安定化剤はその種類により若干具なるが通常1
反応液中の濃度が1〜60wt/vo1%となるように
添加され、グリセロールの場合は通常50wtように添
加さ九、グリセロールの場合は通常50−L/vo1%
前後の濃度が好ましく用いられる。
アビジンとビオチン化タンパク質の反応は通常、室温で
行われ1反応時間は通常数十分乃至数時間、好ましくは
1時間前後である。またアビジンとビオチン化タンパク
質の混合割合はアビジン1モルに対し、通常ビオチン化
タンパク質0.1〜10モル好ましくは1〜2モル、よ
り好ましくは1.5モル前後が用いられる。
本発明に係るアビジン−ビオチン化タンパク質複合体溶
液は長期間安定に保存可能であり、しかも、使用したい
時にはそのまますぐに使用できる(用時調製の場合のよ
うに30分間の熟成時間を要さない、、)。
本発明に係るアビジン−ビオチン化タンパク質複合体溶
液を免疫組織染色、酵素免疫測定法、ウェスタンブロン
ティング、ハイブリドーマのスクリーニング等に使用す
ると、極めて高感度にこれを実施することができる。
即ち1本発明に係るアビジン−ビオチン化タンに使用す
れば操作は簡便で、感度も高く、試液の無駄もない。
以下に実施例により、本発明を更に詳細に述べるが、本
発明はこれらにより何等限定されるものではない。
[実施例コ 実施例1.安定なストレフトアビジン−ビオチン化ペル
オキシダーゼ複合体溶液の調製 グリセロールを50wt/vo1%含有する0、1Mリ
ン酸緩衝液(pH6,0)  95+nlにストレフト
アビジン1mg及びビオチン化ペルオキシダーゼ1mg
を加えてよく攪拌し、室温下1時間静置した後、反応停
止剤のZamboni固定液5IIIJを加えよく攪拌
して、ストレフトアビジン−ビオチン化ペルオキシダー
ゼ複合体溶液を得た。
尚、この時の複合体の分子量はHPLCより約20万と
推定された。
実施例2.実施例1のストレフトアビジン−ビオチン化
ペルオキシダーゼ複合体溶液による組織抗原の染色(光
学顕微鏡観察による) (操作手原) 1)組織を10%ホルマリンで固定し、常法に従ってパ
ラフィン切片とした後、脱パラフィン、水洗、3%過酸
化水素水で15分間インキュベートした。
2) 0.OIMリン酸緩衝生理食塩水(以下、PBS
と略記する。)にて5分間ずつ3回洗浄した。
3ン次に10%正常ヤギ血清で室温10分間反応させた
後、更に各種抗原に対応する200倍に希釈したウサギ
抗体と室温で1時間反応させた。
4)5分間ずつ3回PBS洗浄した後、ビオチン化抗ウ
サギ抗体で室温10分間反応させた。
5)PBSで5分間ずつ3回洗浄した後、実施例1でm
製したストレフトアビジン−ビオチン化ペルオキシダー
ゼ複合体溶液と室温15分間反応させた。
6)PBSで5分間ずつ3回洗浄した後、色素混合液で
5分間反応させ、然る後蒸留水で充分に洗浄した。
7)マイヤーへマドキシリン溶液で3分間後染色し、股
木、透徹、封入して光M試料とした。
(結果) ■ 横紋筋の組織切片を試料としたものでは、D e 
s m i nが(+)にでた。
■ 胃癌の組織切片を試料としたものでは、HMAが(
+)にでた6 ■ 大腸癌の組織切片を試料としたものでは、CEAが
(+)にでた。
■ リンパ節の組織切片を試料としたものでは、LCA
が(+)にでた。
尚、上記のから■のいずれの場合も特異性に優れ従来の
複合体による方法と相関し、且つ染色像も極めて鮮明で
あった。
尚、実施例1に於てZamboni固定液の代わりにP
LP固定液、パラホルムアルデヒド、グルタルアルデヒ
ドを夫々反応停止剤として用いて得られたストレフトア
ビジン−ビオチン化ペルオキシダーゼ複合体溶液を1本
実施例で用いた該複合体溶液の代わりに用いた場合も、
本実施例と全く同様の結果が得られた。
比較例1.従来法によるストレフトアビジン−ビオチン
化ペルオキシダーゼ複合体溶液の調製0、IMリンWR
緩衝液(pH6,0) 100m1にストレフトアビジ
ン1mz、ビオチン化ペルオキシダーゼlll1gを混
合し室温に30分間おき、熟成させた。
実施例3.実施例1と比較例1のストレフトアビジン−
ビオチン化ペルオキシダーゼ複合体溶液の保存安定性の
比較(ELISAによる)(操作手順) 1)抗原(ウサギIgG)を20 μg#+1.2 μ
g/ml、0.2μg/ml、0.02 μg/ml、
0.002 μg/mlの各濃度に調製後、96六マイ
クロプレートに100μl/wellずつ分注し、37
℃で1時間インキュベートした後、0.05%Twee
n20 (花王■登録商標)添加PBS (以下、PB
S−Tweenと略記する。)で3回洗浄した。
2)1%ウシ血清アルブミン含有PBS−Tすeenを
200μm7%4e11ずつ分注し、37°Cで1時間
インキュベートした後、PBS−T%Jeenで3回洗
浄した。
3)ビオチン化抗ウサギIgGをPBS4weenで5
0倍希釈し100μl/wellずつ分注し、37℃で
10分間インキュベートした後、PBS−Tweenで
3回洗浄した。
4)実施例1又は比較例1で調製したストレフトアビジ
ン−ビオチン化ペルオキシダーゼ複合体溶液を100μ
l/wellずつ分注し、37℃で5分間インキュベー
トした後、PBS−Tweenて3回洗浄した。
5)発色試液(o−フェニレンジアミン、H2O。溶液
)を100μl/wellずつ分注し、室温で3分間反
応させた。
6)6N硫酸を50μl/IIellずつ分注し1発色
反応を停止させた。
7)分光光度計で0D49□nm値を測定した。
(結果) 表   1 表1より明らかな如く、本発明に係る複合体溶液は4℃
で1年間保存しても、調製直後の複合体溶液とELIS
Aの感度に差は認められなかった。これに対し、従来の
複合体溶液は4℃で1週間保存すると調製直後と比べて
著しい感度の低下が認められた。
尚、実施例1に於てZamboni固定液の代わりにP
LP固定液、パラホルムアルデヒド、り′ルタルアルデ
ヒドを夫々反応停止剤として用いて得られたストレフト
アビジン−ビオチン化ペルオキシダーゼ複合体溶液を、
実施例1で得られた該複合体溶液の代わりに用いた場合
も、実施例1で得られた複合体溶液の場合とほぼ同様の
結果が得られた。
[発明の効果] 以上述べた如く1本発明の方法により得られたアビジン
−ビオチン化タンパク質複合体溶液は長期間安定に保存
可能であり、しかも随時使用可能なので、使用の都度調
製せずに済み、操作が簡便となり、経済的且つ効率的で
あり、斯業に貢献するところ極めて大なる発明である。
手続補正書 平成3年9月11日 1、事件の表示 平成2年特許願第302645号 2、発明の名称 安定なアビジンービオチノ化タンパク質複合体溶液の製
造方法 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 郵便番号 541 住所 大阪府大阪市中央区道修町三丁目1番2号6 純
正の内容 (1)明細書7頁1行目1こJ8載の「よう1こ添加さ
れ、グリセロールの場合1ま通常50vLjを肖;1除
する。
〈2)明細書7頁20行目1こJ8載の[アビジン−ビ
オチン化タンjのあと1こ、 「ノクク質複合体を各種
アビシノービオチン/ステム」を挿入−rる。
以  上

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)アビジンとビオチン化タンパク質とを一定時間反
    応させた後、反応停止剤を加えて反応を停止させること
    を特徴とする安定なアビジン−ビオチン化タンパク質複
    合体溶液の製造方法。
  2. (2)安定化剤の存在下にアビジンとビオチン化タンパ
    ク質とを反応させる請求項(1)に記載の製造方法。
  3. (3)安定化剤がポリオール類である請求項(2)に記
    載の製造方法。
  4. (4)ポリオール類がグリセロールである請求項(3)
    に記載の製造方法。
  5. (5)ビオチン化タンパク質がビオチン化酵素である請
    求項(1)〜(4)の何れかに記載の製造方法。
  6. (6)ビオチン化酵素がビオチン化ペルオキシダーゼで
    ある請求項(5)に記載の製造方法。
  7. (7)アビジンがストレフトアビジンである請求項(1
    )〜(6)の何れかに記載の製造方法。
  8. (8)反応停止液がグルタルアルデヒド、パラホルムア
    ルデヒド、Zamboni固定液、又はPLP固定液で
    ある請求項(1)〜(7)の何れかに記載の製造方法。
  9. (9)請求項(1)に記載の製造方法により得られたア
    ビジン−ビオチン化タンパク質複合体溶液。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995016205A1 (en) * 1993-12-10 1995-06-15 Ciba-Geigy Ag Rapid immunoassay for detection of antibodies or antigens incorporating simultaneous sample extraction and immunogenic reaction
JP2011503568A (ja) * 2007-11-12 2011-01-27 ユーロ−ディアグノスティカ アーベー 固体支持体上への捕捉分子の固定化のための方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1995016205A1 (en) * 1993-12-10 1995-06-15 Ciba-Geigy Ag Rapid immunoassay for detection of antibodies or antigens incorporating simultaneous sample extraction and immunogenic reaction
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