JPS61275654A - ヒトの肺表面活性物質の測定方法及びそれに用いる試薬キツト - Google Patents

ヒトの肺表面活性物質の測定方法及びそれに用いる試薬キツト

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JPS61275654A
JPS61275654A JP11673885A JP11673885A JPS61275654A JP S61275654 A JPS61275654 A JP S61275654A JP 11673885 A JP11673885 A JP 11673885A JP 11673885 A JP11673885 A JP 11673885A JP S61275654 A JPS61275654 A JP S61275654A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、ヒトの肺表面活性物質のアポ蛋白に対するモ
ノクローナル抗体を利用した、ヒトの肺表面活性物質の
測定方法、及びそのために用いられる試薬キットに関す
るものである。
(○)従来の技術 動物の肺胞には、肺表面活性物質と称するリン脂質を主
成分とする生理活性物質が存在する。これは肺胞の内壁
を覆い、肺胞上皮保護作用を有すると共に、動物が呼吸
機能を維持する上に積装な生理的機能を有している。即
ち、肺表面活性物質は、呼気時、吸気時における肺胞内
面の表面張力を変化させるといった特異な表面活性を有
しており、肺胞相互間の安定性に寄与して、抗無気肺作
用を示すと云われている。かかる肺表面活性物質が不足
すると肺胞は虚脱し、安定した換気能力を維持できなく
なり例えば、新生児呼吸窮迫症候群(IRDS)のごと
き症状が現われる。
かかる疾患を有する新生児の出生を予防するためには、
胎児肺の成熟度と関連のある羊水中の肺表面活性物質の
量を測定し、胎児が未熟肺のまま出生しようとしている
場合には、例えば、ステロイド投与による肺表面活性物
質の分泌促進といった、子宮内治療を行なうことが可能
である。
そして、従来、羊水中の肺表面活性物質の量を測定又は
推定する方法としては、いくつかの方法が提案されてい
る。例えば、肺表面活性物質のマーカーとして、羊水中
のL/S比(レシチンとスフィンゴミエリンの比)や羊
水中のジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC
)Iが測定されているが、前者の方法は、肺表面活性物
質の主成分であるリン脂質を測定するものではなく、I
RDSとの相関性が低いという欠点があり、後者の方法
は、感度が悪いという問題点がある。ところで、肺表面
活性物質の約90%はリン脂質や中性脂質等の脂質であ
るが、約10%は蛋白であり、これらは脂質と蛋白の複
合体、即ちリボ蛋白として存在している。肺表面活性物
質から脂質を除去すると水不溶性の蛋白が得られ、これ
をアポ蛋白と呼んでいるが、分子量約36,000 (
36K >の蛋白が主成分である。リン脂質に比べ、蛋
白は特異性に優れまた高感度に検出し得るので、肺表面
活性物質のマーカーとして蛋白を用いることも検討され
、いわゆるポリクローナル抗体による免疫学的定量も行
なわれてぎた。しかしながら、ポリクローナル抗体を用
いる方法は、測定に長時間を要しまた感度も十分ではな
いという問題点があった。
(ハ) 発明が解決しようとする問題点以上の問題点を
解決し、羊水等の検体中に存在する微量の肺表面活性物
質を、短時間に感度よく測定するためには、肺表面活性
物質を構成するアポ蛋白に対するモノクローナル抗体を
得る必要があるが、現在までその様なモノクローナル抗
体は得られていない。
に)問題点を解決するための手段 本発明者らは、肺表面活性物質が大量蓄積する肺胞蛋白
症患者の気管支肺洗浄液から、肺表面活性物質のアポ蛋
白を分離精製し、そのアポ蛋白に特異的な2種類のモノ
クローナル抗体を作製し、これらを用いて免疫学的測定
法の検討を行った。
その結果、本発明に係る2つのモノクローナル抗体は、
肺表面活性物質の測定用試薬として極めて有用であるこ
とを知見し、本発明に到達した。
即ち、本発明は、免疫学的方法により検体中のヒトの肺
表面活性物質を測定する方法において、ヒトの肺表面活
性物質のアポ蛋白を認識する第一のモノクローナル抗体
と、該アポ蛋白を認識するが第一のモノクローナル抗体
とは異なる抗原部位と結合する第二のモノクローナル抗
体を用いることを特徴とする、検体中のヒトの肺表面活
性物質の測定方法である。本発明におけるモノクローナ
ル抗体の中で反応性や安定性の点で特に好ましいのは、
分子団が約62,000及び/又は約34 、000〜
37.000のアポ蛋白を認識する抗体であり、しかも
1(IG型のマウス抗体が好ましい。
本発明におけるモノクローナル抗体は、好ましくは、ヒ
トの肺表面活性物質のアポ蛋白で免疫された動物の抗体
産生細胞と、ミエローマ細胞とを融合させることによっ
て、該アポ蛋白を認識するモノクローナル抗体を産生ず
るハイブリドーマを得、次いで、該ハイブリドーマ及び
/又はそれに由来する細胞株を培養し、培養物からヒト
の肺表面活性物質のアポ蛋白を認識するモノクローナル
抗体を採取することによって得られる。
本発明における肺表面活性物質は、ヒトの肺及び/又は
気管支の洗浄液から、好ましくは肺胞蛋白症患者の気管
支肺洗浄液から分離・採取される。
肺表面活性物質は、約90%の脂質と約10%の蛋白と
の複合体(リボ蛋白)であり、これから公知の方法、例
えばF rO3O1onoの方法(J、 LipidR
es、 11. 439−457(1970)参照)に
よって肺表面活性物質を得、次いで脂質を除去すると、
本発明におけるアポ蛋白が得られる。アポ蛋白は分子」
約62.000と約36.000の蛋白が主成分である
が、分子6約36,000の蛋白は、ソジウムドデシル
サルフエートーポリアクリルアミドゲル電気泳動(SD
S−PAGE)では幅広いバンドとして分離し、この中
には分子6約37,000と約34,000の蛋白も含
んでいると考えられる。従って、本発明におけるアポ蛋
白とは、これらの蛋白及びその他のすべてのアポ蛋白又
はそれらのフラグメントを意味するものである。なお、
蛋白の分子量は5O8−PAGEにより測定した。
アポ蛋白を認識するモノクローナル抗体を産生ずるハイ
ブリドーマは、手法それ自体は公知である1ll111
融合法によって製造することができる。まず、アポ蛋白
でサル、ウマ、ウシ、ヤギ、ヒツジ。
ウサギ、ラット、マウス等の動物を免疫し、次いでこれ
らの動物の牌臓やリンパ節等から抗体産生細胞(リンパ
球)を採取し、そして、この細胞をヒト又は動物のミエ
ローマ細胞と融合させる。ミニ[コーマ細胞としてはマ
ウスのミエローマ細胞を用いるのが便利であり、これら
の例としては、BALB/CマウスのP 3−X 63
−’A g8. P 3−X 63−Ag8− Lj 
1  、P3−N S 1 / 1−A+74−1.P
3−X63−A(186,5,3,5P210−Ao1
4  、  FO,MPC11−45,6TG 1.7
などがある。
細胞融合の条件は、例えば次の通りである。抗体産生細
胞とミエローマ細胞を10:1〜1〜10゜好ましくは
1:1〜1:3の比率で混合し、適当な細胞融合用溶液
、例えば約35%ポリエチレングリコール(分子量1,
000〜6,000程度)および約7.5%ジメチルス
ルホキシドを含むRPM I 1640を加えて、室温
〜37℃で1〜数分間撹拌し、その後10%FC37J
ORPM 11640T−徐々1.l釈シ、洗浄の後H
AT (ヒボキサンチン−アミノプテリン−チミジン)
選択培養液にて細胞濃度が1〜5X105個/meとな
るように調整する。これを0 、2 meずつ、例えば
96穴プレートに分注し、5%CO2を含む空気中で3
5〜38℃で2〜331i4間@養する。
SAT培養液中ではハイブリドーマのみが存在し、8−
アザグアニン耐性のミエローマ細胞及びミエローマ同士
の融合細胞は生存し得ない(未融合の抗体産生細胞は数
日で死滅する)。次に、このハイブリドーマ集落から、
アポ蛋白に対し特異的なモノクローナル抗体を分泌する
ものだけ選別する。
この選別工程(スクリーニング)は、それぞれのバイプ
リドーマより産生されたモノクローナル抗体が、目的と
するアポ蛋白と抗原抗体反応をするか否かを酵素抗体法
で調べることによって行なう事ができる。目的とするモ
ノクローナル抗体を分泌するハイブリドーマは、次にク
ローニングによりクローン化細胞にしなくてはならない
。この工程は、具体的には限界希釈法を用い行う事がで
きる。約2〜3遍間後、96穴のプレート中で生育した
コロニーを拾い、再び酵素抗体法でアポ蛋白に対する抗
体活性を調べ選別したハイブリドーマを培養して、所望
のアポ蛋白に特異的なモノクローナル抗体を生成させる
モノクローナル抗体を得るためのもう一つの方法は、抗
体産生細胞にエプスタイン・バー・ウィルス(E ps
tein −B arr V 1rus、以下E−Bウ
ィルスと略称する)を感染させて形質転換細胞を作成し
、該形質転換細胞及び/又はそれに由来する細胞株を培
養し、培養物からアポ蛋白に結合する性質を有するモノ
クローナル抗体を採取する方法である。
E−8ウイルスは、バーキットリンパ種や鼻咽頭ガンの
原因ウィルスとされている、ヘルペスウィルス群に属す
るウィルスである。抗体産生細胞をE−8ウイルスに感
染させ、約2〜3週間、5%CO2インキユベータで培
養し、多くの異質集落から成る形質転換細胞(トランス
7オームドセル)を形成させる。次に、この形質転換細
胞から、アポ蛋白に対し特異的なモノクローナル抗体を
分泌するものだけを、前記と同様な方法で選別する。
そして、前記と同様にして、クローン化された形質転換
細胞を得ることができる。
次に、本発明においては、選択したハイブリドーマ又は
形質転換細胞を培養して、所望の特異的モノクローナル
抗体を生成させる。クローニングによって選択された、
肺表面活性物質のアポ蛋白を認識する抗体を産生ずるハ
イブリドーマ又は形質転換は凍結して保存することがで
き、また、これを適当な方法で大量に培養することもで
きる。
そして、培養上清からアポ蛋白に特異的に結合するモノ
クローナル抗体を得ることができる。また、かかる細胞
を動物に移植して腫瘍化し、その腹水や血清から目的と
する抗体を得ることもできる。
本発明におけるモノクローナル抗体の精製は、プロティ
ンA等を用いるアフィニティクロマトグラフィー等の方
法によって行なわれる。
本発明においては、前述の如き方法によって、ヒトの肺
表面活性物質のアポ蛋白を認識する2種類のモノクロー
ナル抗体PC6とP E 10が得られた。これらは、
アポ蛋白のお互いに異なる抗原部位を認識するモノクロ
ーナル抗体であった。
従って、両抗体のサンドイッチによる固相酵素免疫測定
法(enzyme−1inked immuhosor
bent aSS−ay、ELISA)が可能となった
ELISA法の検討では、固相PC6とビオチン化P 
E 10の組合せが、アポ蛋白を最も感度よく測定でき
た。このサンドイッチELISIAを用いて、各動物種
の肺アポ蛋白の測定を行った。この結果、ヒト肺、ヒト
羊水のみが測定可能で、他勅物種肺およびヒト血清では
、全く測定されなかった。即ち、両抗体はヒト肺、羊水
に特異的であり、本発明におけるアポ蛋白は血清由来で
はないことが明らかとなった。
また、2点同時免疫測定法(tWo−8it135il
tlltaneous imunoassay) 、即
ち、マイクロプレートに固定した第一のモノクローナル
抗体(1次抗体)。
抗原(アポ蛋白)、ビオチン化した第二のモノクローナ
ル抗体(2次抗体)を同時に反応せしめることで、測定
時間を短縮することもできた。また、ブロッキング剤に
スキムミルク(脱脂乳)を用いてバックグランドを著明
に低下できた。
本発明においては、1次抗体を担体に固定化しておくの
が好ましいが、固定化の方法は公知の方法を採用でき、
担体としては固相の、例えば、ポリスチレン、ポリエチ
レン、ポリアクリレート。
テフロン、ポリアセタール等を用いた、ボール。
ビーズ、ギヤ、マイクロプレートが好ましく使用される
また、標識化の方法や手段、それの検出方法や手段は何
ら限定されるものではなく、公知の方法や手段、例えば
、放射性物質又は酵素若、シクは螢光物質で標識された
抗免疫グロブリン抗体またはブドウ球菌蛋白Aとの2次
反応により測定することができる。標識剤としては、酵
素を用いる方法(EIA>ではホースラデイシュパーオ
キシダーゼ、β−D−ガラクトシダーゼ、アルカリフォ
スファターゼ等の酵素が、放射性物質を用いる方法(R
IA>では138■、  aH等が、螢光物質を用いる
方法(FIA)ではフルオレセンインチオサイアネート
等が通常使用されるが、その標識剤の活性が測定可能で
あれば、その他のものであってもよい。
標識剤が酵素である場合には、その活性を測定するため
に基質が用いられる。基質としては例えば、ホースラデ
ィツシュパーオキシダーゼの基質として、2.2′ ア
ジノジ−[3−エチルベンズチアゾリンスルホン酸]ア
ンモニウム酸(ABTS)−Hz 02.5−アミノサ
リチル酸−Hz 02 。
O−フェニレンジアミン−H202,4−アミノアンチ
ピリン−Hz Ozなどが、β−D−ガラクトシダーゼ
の基質として、フルオレセイン−ジー(β−D−ガラク
トピラノシド)、o−ニトロフェノール−β−D−ガラ
クトピラノシドなどを挙げることが出来る。測定のため
には、これらの試薬以外にも溶解剤、洗浄剤9反応停止
剤等の公知の試薬が使用される。
本発明において、好ましく用いられるのは、ピオチン化
抗体と、酵素標識化アビジンの組み合せである。アビジ
ンとは卵白中に存在する谷子量約68.000の塩基性
糖蛋白質であり、ビタミンHとして知られるビオチンと
極めて高い親和性(II相性定数10” M −1)を
有することが知られている。アとジンは、4個のサブユ
ニットから成ることが知られているが、本発明のアビジ
ンとはこれらのサブユニットも含む。
本発明は、また、前述した様な抗体及び試薬類のキット
化したものも、その範囲に含むものである。この好まし
い例は、(1)ヒトの肺表面活性物質のアポ蛋白をli
H!する、担体に固定された第一のモノクローナル抗体
(1次抗体)と、(2)該アポ蛋白をil識するが1次
抗体とは異なる抗原部位と結合する、標識化された第二
のモノクローナル抗体(2次抗体)と、(3)必要によ
り、該標識化抗体の検出試薬を主要構成成分とする、免
疫学的方法により、ヒト羊水やヒト肺又は気管支洗浄液
中に存在する肺表面活性物質を測定するための、試薬キ
ットである。
(菊 発明の効果 この方法で、肺表面活性物質中のアポ蛋白は10−64
0no/ifの範囲で測定可能で、変動係数(V ar
iation coerrtctent)は6%以下で
あった。
ヒト羊水は、水沫により0.21で測定可能である。
そして、この方法によれば、後述の第1表に示す通り、
妊娠30週前のアポ蛋白濃度は非常に低いが、34週か
ら36週の間ではこの値の6.5倍となり、37週以降
は15.5倍に増加した。即ち、羊水中の肺表面活性物
質のアポ蛋白濃度は、出産前に激増する。
そして、この妊娠運用における羊水アポ蛋白のパターン
は、羊水リン脂質(L/S比、DPPC)の胎生用増量
パターンによく一致した。
(へ)以下、実施例により本発明を詳述する。
実施例1 (1)肺胞蛋白症患者の肺及び気管支を、治療の目的で
、0.15 M塩化ナトリウム溶液で洗浄し、気管支洗
浄液中 LFを300x gで10分間遠心分離し、細胞及び細
胞破片を除去した。次いで、得られた上清を48000
x gで20分間遠心分離し、沈渣画分を採取した。
この沈渣画分を、1451Mの塩化ナトリウム、11M
のエチレンジアミン西遊酸二ナトリウムを含む101M
のトリス1衝液(ph7,4 ) 80m1!に懸濁し
、0.25 Mと0.65 Mの不連続ショ糖密度勾配
による遠心分離を、40000X 9で60分間行なっ
た。
0.25 Mと0.65 Mのショ糖溶液のIB画分を
採取し、上記緩衝液400dに再懸濁した。そして、こ
の懸濁液を、48000X 9で30分間遠心分離し、
沈澱物(肺表面活性物質)を得た。
アルブミン等の不純物を除くためにこの沈澱物を、1%
のトリトンX−100(ポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテル)、3mMのEDTA、1g+Mのフェ
ニルメチルスルホニル70リド。
0.5 mMのジチオスレイトールを含む5 giMの
トリス緩衝液(E)H7,8,以後トリトン緩衝液とい
う) 27IIIに静かに分散させた。この分散液を1
50000×9で60分間遠心分離し、沈澱物(精製肺
表面活性物質)を得た。
この沈澱物を、上記トリトン緩衝液4I11に再分散し
、この再分散液に4dのブタノール−エタノール混合液
(容8比6:1)を添加し、激しく振とうして、0℃で
10分間放置し脂質を抽出除去した後、2000r、p
)、で15分間遠心分離し、沈澱物(アポ蛋白)を得た
。この操作をもう3回繰り返し、最終的なアポ蛋白の沈
澱を得た。
この沈澱物をトリトン緩衝液20mに懸濁し、同じトリ
トン緩衝液に対してセロハン膜を用いて透析しくブタノ
ールエタノールの除去)、透析内液を得た。この透析内
液を、150000x gで60分間遠心分離し上清を
得た。沈澱物には再びトリトン緩衝液20mを添加し可
溶化した後、150000x gで60分間遠心分離し
上清を得た。この操作をもう6回行ない上清を集めた。
得られた上清は合算して1501gであった。この上清
を、トリトン緩衝液で平衡化したブルーセファロース4
Bカラム(直径1.8ca X 3.5CIA>に注加
し、同緩衝液を用いて溶出し、素通り画分を採取するこ
とによって混在するアルブミンを完全に除去した。
この画分を、トリトン緩衝液で平衡化したDEAE−ト
ーヨーバールカラム(直径1.4α×19α)に注加し
、まず、同緩衝液200dを用いて流速15si! /
 hr、で溶出し、次に、同緩衝液に含まれる塩化ナト
リウムの濃度を0から0.5Mまで直線的に連続的に上
げながら溶出し、塩化ナトリウム濃度が0.30 Mと
0.35 Mの間の画分を得た。この画分に含まれる蛋
白の分子量は約62000と約36000であった。
(a 前記の塩化ナトリウム濃度が0.30 Mと0.
35 Mの間で溶出された両分に含まれるLSアポ蛋白
を、以下の実験に用いた。
LSアポ蛋白を70インド完全アジユバントに乳化し、
BALB/Cマウスの腹腔に投与した。
そして、30日後にマウスに追加免疫を行った。一方、
15%の牛胎児血清を添加したRPMI  1640(
ギブコ社製)で、ミエローマ細胞P3−X63−Ao8
−Lllを維持培養しておいた。追加免疫3日後、マウ
スから得た牌臓細胞とP3−X63−AQ8−Ulを、
Qi等の方法(S electiVe methods
in  cellular immunology 1
980. p351−372.参照)によりポリエチレ
ングリコール4000を用い細胞融合させ、96穴マイ
クロプレートにまいた。細胞融合後、培地を100μM
ヒボキサンチン、0.4μMアミノプテリン、16μM
チミジンを添加したRPMI培地(HAT培地)に置き
換えた。HAT培地で培養中2〜3週間で、牌臓細胞と
ミエローマ細胞のバイブリドーマのみが生育した。ハイ
ブリドーマの培養液中の抗体活性を、以下に述べるEL
ISA法で調べた。
[抗体のスクリーニング] L’Sアポ蛋白をELISA用のプレートに付着させ、
101Mリン酸生理食塩液(1)87.4)に3%(W
 /v )のBSAを添加した液で、ブロッキングを行
った。ブロッキング後、ハイブリドーマ培養液50μ磨
をELISAプレートに添加し、室温で2時間又は4℃
で一夜培養した。その後、ビオチン化つマ抗マウス1g
Gイムノグロブリン(2μ9/al)50μ磨の2次抗
体を添加、室温で1時間反応させ。これに、50μ文の
西洋ワサビパーオキシダーゼアビジンD溶液(1μ9/
d)を加え、LSアポ蛋白に結合した抗体を、100μ
受の基質溶液(0,1%0−フェニレンジアミン。
0.015%H202、0,1Mクエン酸緩衝液、  
pH4,6)を加える事により検出した。
(3)LSアポ蛋白に対する抗体を産生ずるハイブリド
ーマを選別し、更に限界希釈法によるクローニングを行
ない、最終的に単一クローンのハイブリドーマ2種が得
られた。このハイブリドーマを、それぞれ、プリスタン
投与BALB/Cマウスの腹腔で増殖させ、モノクロー
ナル抗体を含む腹水を得た。得られた腹水に50%飽和
硫安を加え抗体を沈澱させ、この沈澱物を0.1Mリン
酸生理食塩液(1)88.0)に溶解させた。そして透
析後、プロティンA−セファロースCL4Bカラム(フ
ァルマシア社製)にかけ、抗体を0.2Mグリシン−塩
酸バッファー(1)83.0)で溶出して精製した。
2種類のハイブリドーマから得られたモノクローナル抗
体を、それぞれPO2,PE10と命名した。
(4)モノクローナル抗体の性質 ウェスタン ブロッティング(Western blo
t−ting)法で、PO2とP E 10は、肺胞蛋
白症患者の気管支肺洗浄液の18画分から得られた36
にと62にの両アポ蛋白を認識した。また、両抗体はヒ
ト羊水と正常ヒト気管支肺洗浄液中の、37にと34K
及び62にアポ蛋白を認識した。36に蛋白は5DS−
PAGEで幅広いバンドとして分離し、この中に37に
と34に蛋白を含むので、36に蛋白と37K。
34に蛋白は同一の蛋白である。PO2とPEl0は、
ドツト−免疫結合(dat −in+munobind
ing )法による交叉反応の結果から、近接する相互
に異なったエピトープ(抗原部位)を認識することが示
された。これらの抗体は、ヒトの肺表面活性物質のアポ
蛋白に特異的であり、ラット、ブタ、ウサギ等の動物の
肺表面活性物質のアポ蛋白とは反応せず、またヒトの血
清蛋白とも反応しなかった。
[ウェスタン ブロッティング法] モノクローナル抗体に特異的な抗原を、T owb−i
n等の方法(Pro、 N、 A、 S、 76 43
5G−4354)によるウェスタン ブロッティング法
を用いて同定した。最初に肺表面活性物質のアポ蛋白を
有する抗原を5O8−PAGEにかけた。5DS−PA
GE後電解液バッファーが2511Mトリス−塩酸DH
8,3,1921Mグリシン、20%(V /V )メ
タノールであり、電圧傾斜が7V/α、2時間の条件で
スラブ(slab)ゲルからニトロセルロースシートへ
蛋白を移した。ニトロセルロースシートの各レーンを切
り離した。片一方のシートを、アミドブラックで蛋白染
色を行い、他方は次の様な酵素免疫アッセイに処した。
3%(w /v )BSA/PBSでブロッキング後、
1次抗体としてモノクローナル抗体(PCB又はP E
 10)を加えた。2次抗体としてビオチン化ウマ抗マ
ウスI(JGイムノグロブリンを加えた。
各シートは0.05%(V /V ) )−ウィーン(
T ween) 20を含むPBSで洗浄した。西洋ワ
サビパーオキシダーゼアビジンDでインキュベート後、
基質溶液(0,05%ジアミノベンジジン。
0.03 %H202、0,01M P B S ) 
ヲ加エルコとにより検出し同定した。
実施例2 (1)不溶化モノクローナル抗体の調製(モノクローナ
ル抗体の担体への固定)未処理マイクロタイタープレー
ト(D VnateChL aboratories 
I N C製)の各ウェルに、モノクローナル抗体PC
6の10μg/Idの0.1M炭酸水素ナトリウム水溶
液200mを加えて、20℃で一昼夜インキユベートし
た。次に、各ウェルの溶液を吸引除去した後、2%のス
キムミルク及び1%のトリトンx−100を含有するP
BS (0,85%NaC1含有0.01 MリンwI
緩衝液、  pH7,4)溶液(以下、Tx/SM/P
BSJI液という)を加えて、室温で30分間ポストコ
ーティング処理を行ない、処理終了後、マイクロタイタ
ープレートを上記溶液で洗浄後、使用まで一20℃で保
存した。
(2)  ビオチン標識モノクローナル抗体の調製モノ
クローナル抗体p [: 10の1.0HI/I11の
PBS溶液を、0.1M炭酸水素ナトリウム水溶液で透
析した後、モノクローナル抗体10容量に対して、N−
ヒドロキシサクシンイミドビオチン(P 1erce 
Chemicals製)の1.04/dジメチルスルホ
キシド溶液1容量を添加混合し、室温で4時間インキュ
ベートし、次いで50mMPBS溶液に対して透析する
ことにより、ビオチン標識モノクローナル抗体を得た。
(3)2点間時免疫測定法による肺表面活性物質のアポ
蛋白の定憬 モノクローナル抗体PC6を固定したマイクロタイター
プレートを室温に戻し、TX/SM/PBS溶液で洗浄
した後、精製した肺表面活性物質のアポ蛋白10n(1
/d 〜640nl;l/dを含有するTX/SM/P
BS溶液を、標準物質溶液として各ウェルに100μ皇
ずつ加えた。また、これとは別に、測定試料としてヒト
羊水の2〜256倍希釈TX/SM/PBS溶液を、1
00μ旦ずつ別なプレート各ウェルに加えた。そして、
次に、ビオチン標識モノクローナル杭体P E 10を
、2μ9/ll11の濃度で含有するT X / S 
M / P B S溶液を、前記標準物質溶液又は測定
試料溶液を充填したウェルに100μ文ずつ加え、37
℃の温度で90分間インキュベートした後、溶液を吸引
除去してからTX/SM/PBS溶液で洗浄した。
次いで、各ウェルにホースラディツシュ・ペルオキシダ
ーゼ(+−I RP )標識アビジンD(V eoto
r L aboratortes、 I N C、製)
をTX/SM/PBS溶液で1200倍に希釈した溶液
を200μ文ずつ添加し、室温で20分間インキュベー
トした後、溶液を吸引除去してから°1%トリトンX−
100含有PBS溶液で洗浄した。
更に、0.1%O−フェニレンジアミン、  0.01
5%H2O2を含有する0、1Mクエン酸緩衝液(+)
8 4.6)からなる基質溶液を各ウェルに添加し、室
温で30分間反応させた後、2M硫酸を100μ文加え
て反応を停止させた。反応停止後、各ウェルについて波
長500rv−610n−の吸収強度を自動マイクロプ
レート・リーダーで測定し、標準物質の濃度及び吸収強
度をプロットして第1図の如き検量線を作製した。そし
て、この検量線を用いて、各測定試料の濃度を求めた。
このような方法を用いて、妊娠23〜41週の妊娠の羊
水サンプル59検体中のアポ蛋白濃度を測定し、第1表
に示した如き、妊娠連数の増加と共にアポ蛋白濃度の増
加する結果を得た。
第1表 ≦30      0.84 (13)31−33  
   1.54 (10)34−36     5.4
6 (13)37−41     13.10 (23
)へ 実施例3 (1)  モノクローナル抗体不溶化ビーズのgl製ポ
リスチレン製ビーズをよく洗浄してから、モノクローナ
ル抗体PC6の20μg/I11の濃度を有するPBS
 (1)H7,4)溶液中に、4℃の温度で1昼夜放置
した。その後、ビーズをPBS溶液で洗浄してから、0
.5%牛血清アルブミン(BSA)水溶液中に、4℃の
温度で1昼夜放置してポストコーティング処理を実施し
て、モノクローナル抗体不溶化ビーズを得た。
(2)  ホースラディツシュ・ペルオキシダーゼ標識
モノクローナル抗体の調製 モノクローナル抗体P E 10の1.0jIy/−の
PBS溶液に、N−(m−マレイミド安息香酸)−Nサ
クシンイミドエステル(MBS)の10q/dの濃度の
ジメチルホルムアミド溶液50aeを添加し、25℃の
温度で30分間反応させた。次いで、セファデックスG
−25を充填したカラムを用い、0,1Mリン酸緩衝液
(pH6,0)でゲル濾過を行ない、マレイミド化モノ
クローナル抗体と未反応MBSとを分離した。
一方、ホースラディシュ・ペルオキシダーゼ(HRP)
(7) 1.O#/me(7)PBS溶液に、N−サク
シンイミジルー3−(2−ピリジルチオ)プロビオネー
ト(SPDP)の10mg/+d(1)ll1度ノエタ
ノール溶液を添加し、25℃で30分間反応させた。
次いで、セファデックスG−25を充填したカラムを用
い、0.OI M酢酸緩衝液(pH4,5)でゲル濾過
して精製し、ピリジルジスルフィド化HRPを含有する
画分を採集して、コロジオンバック中において水冷下に
約10倍に濃縮した。次に、これに0.85%NaC1
と0.1Mジチオスレイトールとを含有する0、1M酢
酸m衝液(pH4,5) 1 Idを添加し、25℃で
30分間撹拌して、HRP分子中に導入したピリジルジ
スルフィド基を運9元した。
次いで、セファデックスG−25カラムにかけてゲル濾
過し、チオール化HRPを含有する画分を得た。
上記の如くして得られたマレイミド化モノクローナル抗
体とチオール化HRPとを混合し、コロジオンバックを
用いて水冷下に4qの蛋白質濃度まで濃縮し、4℃で1
昼夜放置した後、ウルトロゲルACA44を充填したカ
ラムでゲル濾過し、HRP標識モノクローナル抗体を得
た。
(3)二点同時免疫測定法(同時ナンドインチ法)によ
るアポ蛋白の定量 モノクローナル抗体PC6を不溶化したピー281個と
、精製した肺表面活性物質のアポ蛋白10ng/af 
〜64onO/wll (標準物質)を含有する0、5
%BSA及び1%トリトンX−100含有PBS溶液(
DH7,4)  200μ磨と、HRP41識モノクロ
ーナル抗体P E 10を含有する0、5%BSA及び
1%トリトンX−100含有PBS溶液(DH7,4)
200μ隻とを各試験管に添加して、37℃の温度で1
時間インキュベートした。次に、試験管内の溶液を吸引
除去した後、1%トリトンX−100含有PBSで洗浄
してから、2.2′ −アジフジ−3−エチルベンズチ
アゾリン−6−スルホン酸(ABT S )  0.0
5%、 H2020,003%を含有する0、1Mリン
酸−クエン酸緩衝液([)H4,5)を0.5−ずつ各
試験管内に加え、37℃の温度で30分間インキュベー
トした後、反応停止剤として0.2Mシュウ酸水溶液を
1dずつ加えて酵素反応を停止させた。
次いで、この溶液を分光光度計を用いて420nmの波
長の吸収強度を測定し、これを標準物質の濃度に対して
プロットすることにより、濃度依存性の良い検量線を得
た。結果を第2図に示した。
【図面の簡単な説明】
第1図と第2図は、本発明のモノクローナル抗体を用い
た、二点同時免疫測定法の検量線を示す。 第1図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、免疫学的方法により検体中のヒトの肺表面活性物質
    を測定する方法において、ヒトの肺表面活性物質のアポ
    蛋白を認識する第一のモノクローナル抗体と、該アポ蛋
    白を認識するが第一のモノクローナル抗体とは異なる抗
    原部位と結合する第二のモノクローナル抗体とを用いる
    ことを特徴とする、検体中のヒトの肺表面活性物質の測
    定方法。 2、第一のモノクローナル抗体が担体に固定されており
    、第二のモノクローナル抗体が標識化されていることを
    特徴とする、特許請求の範囲第1項記載のヒトの肺表面
    活性物質の測定方法。 3、第二のモノクローナル抗体がビオチン化抗体である
    、特許請求の範囲第1項又は第2項記載のヒトの肺表面
    活性物質の測定方法。 4、ブロッキング剤としてスキムミルクを用いることを
    特徴とする、特許請求の範囲第2項又は第3項記載のヒ
    トの肺表面活性物質の測定方法。 5、免疫学的方法により検体中のヒトの肺表面活性物質
    を測定する試薬キットであって、(1)ヒトの肺表面活
    性物質のアポ蛋白を認識する、担体に固定された第一の
    モノクローナル抗体と、(2)該アポ蛋白を認識するが
    第一のモノクローナル抗体とは異なる抗原部位と結合す
    る、標識化された第二のモノクローナル抗体と、(3)
    必要により、該標識化抗体の検出試薬を主要構成成分と
    する試薬キット。 6、モノクローナル抗体が、分子量約62,000及び
    /又は約34,000〜37,000のアポ蛋白を認識
    するものである特許請求の範囲第5項記載の試薬キット
    。 7、モノクローナル抗体がIgG型のマウス抗体である
    、特許請求の範囲第5項又は第6項記載の試薬キット。 8、標識化された第二のモノクローナル抗体がビオチン
    化抗体である、特許請求の範囲第5項記載の試薬キット
    。 9、標識化抗体の検出試薬が酵素標識化アビジンである
    、特許請求の範囲第8項記載の試薬キット。
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