JPH04176647A - ジアリルフタレート系樹脂化粧板の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、例えば、ドア、壁材、床材、家具、厨房関係
用具等の用途に供されるジアリルフタレート系樹脂化粧
板の製造方法に関する。

［従来の技術］ 熱圧成形体からなる硬化型樹脂化粧板に対して、その表
面に、硬化型樹脂の塗工層を形成することにより、レベ
リング性、深み、光沢等において優れた作用を奏する化
粧板が製造されている。

前記硬化型樹脂による塗工層を有する硬化型樹脂化粧板
は、硬化型樹脂の熱圧成形体の表面をサンディング処理
に付した後、該処理面に対して硬化型樹脂の塗工層を形
成することによリ、接着強度の十分な塗工層が形成され
ている。

［発明が解決しようとする課題］ しかるに、前述の硬化型樹脂の熱圧成形体の表面にサン
ディング処理を行なう方法は、オーバーサンディングに
よって、含浸用材に付されている印刷柄が消失する危険
性が高く、そのコントロールが煩雑であり、また、端部
にだれが発生し易い等により、均質な高品質の化粧板を
得ることが甚だ困難である。

また、サンディング処理に代えて、硬化型樹脂の熱圧成
形体の表面にブライマー処理を施すことも考えられるが
、硬化型樹脂成形体に対して十分な接着性を有するプラ
イマー処理については、未だ見出されていないのが実情
である。

これに対して本発明では、硬化型樹脂の熱圧成形体と該
成形体の表面に形成されている硬化型樹脂による塗工層
との間の接着力が十分てあり、しかも、表面の全面にお
いて均一な性質を有する化粧板を、容易、かつ、確実に
得る方法を提供する。

［課題を解決するための手段］ 本発明の化粧板の製造方法の製造方法は、含浸用の硬化
型樹脂としてジアリルフタレート系樹脂を利用するもの
で、化粧板用基材に対して、含浸用材ジアリルフタレー
ト系樹脂が含浸されている含浸材と、該含浸材における
ジアリルフタレート系樹脂のラジカル重合抑制剤が塗布
されている離型シートとを、含浸材と離型シートにおけ
るラジカル重合抑制剤の塗布面とが接当するようにして
順次載置することによって重ね合わせ体を得る工程と、 得られた重ね合わせ体を熱圧成形に付した後に、熱圧成
形体から離型シートを剥離することによって、表面部分
のみが未硬化状態の熱圧成形体を得る工程と、 表面部分のみが未硬化状態の熱圧成形体の表面に、電離
放射線硬化型樹脂による塗工剤を塗布した後、該塗工剤
の塗布面にｔ離散射線を照射することにより、塗工剤の
硬化を行なう工程とにより、 目的製品である表面に硬化型樹脂の塗工層を有するジア
リルフタレート系樹脂化粧板を得ることからなる。

前記構成からなる本発明のジアリルフタレート系樹脂化
粧板の製造方法において、化粧板用基材には、化粧板に
要求される厚さ及び強度を具備するものが利用され、例
えば、木９合板。

パーティクルボード等の木質基板、石膏ボード、石膏ス
ラグボード等の石膏系基板、パルプセメント板９石綿セ
メント板、木片セメント板等の繊維セメント板、軽量発
泡コンクリート板（ＡＬＣ板）、ガラス繊維強化コンク
リート板（ＧＲＣ板）、中空押出セメント板等のセメン
ト板、鉄板、ステンレス鋼板、亜鉛メツキ鋼板。

銅板、アルミニューム板等の金属板、さらには、珪酸カ
ルシウム板８石綿スレート板等の各種の基材、及び、こ
れらの複合材等が利用される。

ジアリルフタレート系樹脂が含浸される含浸用材には、
この種の化粧板の製造の際に利用さる通常の用材、例え
ば、チタン紙、薄葉紙、クラフト紙等の紙、綿織布、綿
不織布、ガラス織布、ガラス不織布、さらには、突板等
が利用され、必要に応じて印刷による絵柄が付されてい
るものが使用される。

含浸用材に含浸されるジアリルフタレート系樹脂は、ジ
アリルフタレートプレポリマーと不飽和ポリエステル樹
脂あるいは多官能アクリレート系樹脂との混合樹脂、及
び、熱硬化触媒、さらに必要に応じて添加される添加成
分、例えば、ジアリルフタレート系樹脂含浸材のポット
ライフを長くしたりあるいは安定化させたりするための
硬化抑制剤を初め、内部離型剤、充填剤等の混合物であ
る。

なお１表面部分のみが未硬化状態にある熱圧成形体の表
面に適用される電離放射線硬化型樹脂による塗工剤の硬
化を、紫外線の照射によって行なうときには、前述の含
浸用のジアリルフタレート系樹脂中には、例えば、ベン
ジル、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾ
フェノン、アセトフェノン、ベンジルジメチルケタール
、ベンゾイルベンゾエート、テトラメチルチウラムモノ
サルファイド等の光重合開始剤や、ｎ−ブチルアミン、
トリメチルアミン。

トリーローブチルホスフィン等の光増感剤等が、必要に
応じて添加される。

ジアリルフタレート系樹脂に対するラジカル重合抑制剤
が塗布されている離型シートは、片面にシリコーン樹脂
が塗布、硬化されている紙、ポリエーテルやポリプロピ
レン樹脂がコートされている紙、さらには、ボリエリレ
ンやポリプロピレン等の単体フィルム等からなる離型シ
ートに対して、ジアリルフタレート系樹脂の熱硬化を抑
制するラジカル重合抑制剤、例えば、ハイドロキノン、
メトキノン、アルミニュームキレート化合物等のラジカ
ル重合抑制剤を含有する塗工剤を、印刷あるいは塗工す
ることによって得られる。

離型シートに対して適用されるラジカル重合抑制剤の量
は、化粧板用基材とジアリルフタレート系樹脂が含浸さ
れている含浸材とラジカル重合抑制剤が塗布されている
離型シートとの重ね合わせ体を熱圧成形することによっ
て得られる成形体の表面が、クロロホルムの接触で艶変
化が発生する程度の未硬化状態となる程度に塗布される
。

化粧板用基材とジアリルフタレート系樹脂が含浸されて
いる含浸材とラジカル重合抑制剤が塗布されている離型
シートとの重ね合わせ体を熱圧成形する工程において、
離型シートの上に載置される成型板には、プレス成形に
よる通常の化粧板の製造の場合と同様に、例えば、フラ
ット仕上げやエンボスし上げのジュラルミン板、ステン
レススチール板等の金属板が利用される。

化粧板用基材と、ジアリルフタレート系樹脂が含浸され
ている含浸材と、該含浸材に含浸されているジアリルフ
タレート系樹脂に対するラジカル重合抑制剤が塗布され
ている離型シートとの重ね合わせ体の熱圧成形は、熱盤
の温度１２０〜１７０℃、圧力５〜１００　ｋｇ／ｃｍ
”程度で行なわれ、成形時間は化粧板用基材の種類によ
って適宜選択される。

熱圧成形によって得られた成形体から離型シートを剥離
することによって、表面部分のみが未硬化状態の熱圧成
形体を得た後に、該熱圧成形体の表面、すなわち、未硬
化状態の表面に対して適用される塗工剤は、電子線また
は紫外線によって硬化する電離放射線硬化型樹脂による
塗工剤であり、例えば、ウレタンアクリレート、エポキ
シアクリレート、ポリエーテルアクリレート、トリアジ
ンアクリレート、ホスファゼン樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂等のラジカル重合性不飽和基を有する樹脂の単独
、あるいは、混合物等による塗工剤が利用される。

なお、前記塗工剤中にさらにラジカル重合性不飽和単量
体を添加することにより、架橋密度の更に高い塗工層を
形成することができる。

また、後工程における前記塗工剤の硬化が紫外線の照射
によって行なわれる場合には、塗工剤中には、例えば、
ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベ
ンゾフェノン、アセトフェノン、ベンジルジメチルケタ
ール、べンゾイルベンゾエート、テトラメチルチウラム
モノサルファイド等の光重合開始剤や、ｎ−ブチルアミ
ン、トリメチルアミン、トリーローブチルホスフィン等
の光増感剤等が、必要に応じて添加されることは勿論で
ある。

表面部分のみが未硬化状態になっている熱圧成形体への
塗工剤の適用は、例えば、スプレー法、フローコーター
法、フィルム法等によって行なわれる。なお、フィルム
法による塗工剤の塗工方法においては、光沢仕上げ、半
光沢仕上げ、艶消し仕上げ、エンボス仕上げ等の表面仕
上げを、必要に応じて適宜実施し得る。

塗工剤の塗布工程に続いて行なわれる電離放射線の照射
は、電子線あるいは紫外線によって行なわれ、電子線の
場合には、各種の電子線加速器から放出される５０〜１
０００ＫｅＶ、好ましくは、１００〜３００　Ｋｅ’Ｖ
のエネルギーを有する電子線が、また、紫外線照射の場
合には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カー
ボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等
の光源を利用した紫外線源から発生する紫外線が利用さ
れる６ ［実施例］ 以下本発明のジアリルツクレート系樹脂化粧板の製造方
法の具体的な構成を、実施例に基づいて説明する。

実施例１ １１五二１１ 印刷インキによる木目模様が付されている８　０　ｇ−
７ｍ２のチタン紙に、下記の樹脂組成［Ａ］からなる含
浸用樹脂を８０（固形分）　ｇ／ｍ２の含浸量で含浸さ
せ、ジアリルフタレート系樹脂による含浸材［ａコを得
た。

［ダイソー　（株）・グイソーダツブ］・・・・・・６
０重量部 不飽和ポリエステル樹脂 ［昭和高分子　（株１　　：　６２００ｘ　］・・・・
１１００重量 部酸化ベンゾイル　・・・　　６重量部光重合開始剤 ［和光紬薬　（株）：ＰＳ−１１］ ・・・・・・・３重量部 充填材 ［徳山曹達　（株）：トクシールＵ］ ・・・・・・　５重量部 アセトン　　　　　・・・・・・８０重量部刑レシート
６ 厚さ２５μのポリエチレンテレフタレートフィルムの片
面に対して、下記のインキ組成［Ｂ］による全面ベタ印
刷を、グラビア印刷機を利用して行ない、ジアリルフタ
レート樹脂のラジカル重合抑制剤が塗布されている離型
シート［ｂ］を得た。

ヱ２！Ｌ証羞−り凪エ アミノアルキッド系樹脂 ・・・・・・６０重量部 ハイドロキノン　　　　・・・・　０．２重量部顔料　
　　　　　　　・・　　１０重量部トルエン　　　　　
　　・　３０重量部キシレン　　　　　　・　・・３２
重量部仁肚工旦ＪＪ 厚さ３ｍｍの合板の上に、ジアリルフタレート系樹脂に
よる含浸材［ａｌと、ラジカル重合抑制剤が塗布されて
いる離型シート［ｂ］とを、含浸材［ａｌと離型シート
［ｂ］におけるラジカル重合抑制剤の塗布面とが接当す
るようにして順次載置し、さらにその上にジュラルミン
板を載置した重ね合わせ体を、１４０℃、１０ｋｇ／ａ
ｍ”、　　１０分間のプレス成形に付した。

得られた熱圧成形体からジュラルミン板と離型シートと
を除去し、表面部分のみが未硬化状態の熱圧成形体［Ｃ
］を得た。

なお、得られた熱圧成形体［Ｃ］の表面は、クロロホル
ムの接触で計度化が発生する程度の未硬化状態であった
。

続いて、前述の表面部分のみが未硬化状態の熱圧成形体
［ｃ］の表面に、ホスファゼン樹脂塗料［出光石油化学
　（株）］を、ナイフコーター法によって厚さ１００μ
に塗布した後、塗布面に対して、４００Ｗの水銀ランプ
［東芝　（株）・Ｈ４００Ｆ］による３分間の照射を行
ない、本発明の目的製品の１例である硬化型樹脂による
塗工層を有するジアリルフタレート系樹脂化粧板を得た
。

得られた化粧板における塗工層は、クロスカット試験、
衝撃試験、コインによる摩擦試験のいずれによっても、
剥離するようなことがなく、しかも、該化粧板には塗工
層による十分な深みが現出されていた。

実施例２ 実施例１の工程によって得られた表面部分のみが未硬化
状態の熱圧成形体［Ｃ］の表面に、光重合開始剤［和光
紬薬　（株１　　：ＰＳ−１１］７重量％を含有するウ
レタンアクリレート樹脂塗料「新中村化学工業　（株）
　　：　ＮＫＥＳＴＥＲＵ−４ＨＡ］を、ナイフコータ
ー法によって厚さ１００μに塗布した後、塗布面に対し
て、４００Ｗの水銀ランプ［東芝　（株１　　：　Ｈ４
００Ｆ］による３分間の照射を行ない、本発明の目的製
品の１例である硬化型樹脂による塗工層を有するジアリ
ルフタレート系樹脂化粧板を得た。

得られた化粧板における塗工層は、クロスカット試験、
衝撃試験、コインによる摩擦試験のいずれによっても、
剥離するようなことがな（、しかも、該化粧板には塗工
層による十分な深みが現出されていた。

実施例３ １１杯二重１ 厚さ０．２ｍｍの突板に、実施例１で説明した樹脂組成
［Ａ］からなる含浸用樹脂を８０（固形分）　ｇ／ｍ２
の含浸量で含浸させ゛、ジアリルフタレート系樹脂によ
る含浸材［ｄ］を得た。

翌１仮二１１ 厚さ３ｍｍの合板の上に、ジアリルフタレート系樹脂に
よる含浸材［ｄ］と、実施例１で説明したラジカル重合
抑制剤が塗布されている離型シート［ｂ］とを、含浸材
［ｄ］と離型シート［ｂ］におけるラジカル重合抑制剤
の塗布面とが接当するようにして順次載置し、さらにそ
の上にジュラルミン板を載置した重ね合わせ体を、１４
０℃、　　１０ｋｇ／ｃ＋ａ”、　　１０分間のプレス
成形に付した。

得られた熱圧成形体からジュラルミン板と離型シートと
を除去し、表面部分のみが未硬化状態の熱圧成形体［ｅ
ｌを得た。

なお、得られた熱圧成形体［ｅｌの表面は、クロロホル
ムの接触で計度化が発生する程度の未硬化状態であった
。

続いて、前述の表面部分のみが未硬化状態の熱圧成形体
［ｅｌの表面に、ホスファゼン樹脂塗料［出光石油化学
　（株）］を、ナイフコーター法によって厚さ１ＯＯＬ
Ｌに塗布した後、塗布面に対して、４００Ｗの水銀ラン
プ［東芝　（株）：Ｈ４００Ｆ］による３分間の照射を
行ない、本発明の目的製品の１例である硬化型樹脂によ
る塗工層を有するジアリルフタレート系樹脂化粧板を得
た。

得られた化粧板における塗工層は、クロスカット試験、
衝撃試験、コインによる摩擦試験のいずれによっても、
剥離するようなことがなく、しかも、該化粧板には塗工
層による十分な深みが現出されていた。

［発明の効果］ 本発明のジアリルフタレート系樹脂化粧板の製造方法に
おいては、前記実施例によって明らかな通り、優れた表
面物性を有する均質な硬化型樹脂の塗工層を有するジア
リルフタレート系樹脂化粧板が、容易、かつ、確実に得
られる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、化粧板用基材と、ジアリルフタレート系樹脂が含浸
   されている含浸材と、該含浸材に含浸されているジアリ
   ルフタレート系樹脂のラジカル重合抑制剤が塗布されて
   いる離型シートとを、含浸材と離型シートにおけるラジ
   カル重合抑制剤の塗布面とが接当するようにして順次載
   置することによって重ね合わせ体を得る工程と、得られ
   た重ね合わせ体を熱圧成形に付した後に、熱圧成形体か
   ら離型シートを剥離することによって、表面部分のみが
   未硬化状態の熱圧成形体を得る工程と、表面部分のみが
   未硬化状態の熱圧成形体の表面に、電離放射線硬化型樹
   脂による塗工剤を塗布した後、該塗工剤の塗布面に電離
   放射線を照射することにより、塗工剤を硬化させること
   を特徴とするジアリルフタレート系樹脂化粧板の製造方
   法。