JP4867267B2 - 賦型シート - Google Patents

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Description

本発明は繊細な凹凸形状を有し、高級感のある緻密な賦型をすることができ、また光沢のある部分と艶消し部分を容易に制御することができ、意匠性に優れ、かつ離型性にも優れた賦型シートおよび該賦型シートにより賦型された化粧板に関する。
家具、机の天板、各種カウンターやドアーなどの住宅機器および内装材として用いられる建材としては、一般に合成樹脂系材料を賦型した化粧板、例えばメラミン樹脂化粧板などが幅広く用いられている。
従来、表面に凹凸形状を有する熱硬化性樹脂化粧板には、エンボス金型や樹脂凹凸シートにより凹凸形状を形成したものと、賦型シートにより凹凸形状を形成したものがある。しかし、凹凸形状を形成したエンボス金型を使用した場合は、金型をブラスト、エッチング等の表面処理する必要があるため凹凸形状および模様の緻密さに限界が生じてしまう。さらに熱硬化性樹脂化粧板製造時に、高価な型板及び予備の型板が必要となり、化粧板作製の手間と費用の負担が増えるため、製造コストも大幅に増加し製品が高価なものとなる。また、樹脂凹凸シートの場合は、熱硬化性樹脂化粧板が樹脂の硬化後、剥離しにくくなるために型板との間に、アルミニウム箔、ポリプロピレンフィルム等を挟む必要があり、微細な凹凸模様をシャープに形成することは非常に難しい。
ところで、近年の消費者の高級品指向により、家具や机、あるいは内装材などに対しても高級感が求められるようになり、これらに用いられる化粧板においても、高級感を与える外観を有するものが望まれている。そのため、質感の付与も重要となってきており、繊細な凹凸形状を化粧板に付与する方法が種々提案されている。
例えば、基材シートの表面に電離放射線硬化性樹脂で凹凸形状を設けた賦型シートであって、賦型シートを剥離するときに凹凸形状が割れたりしないような架橋密度を有することにより所望される模様形状を忠実に再現し、かつ繰返し使用できる賦型シートが提案されている(特許文献1、特許請求の範囲参照)。しかし、賦型シートを作製する際にロール凹版から剥離する工程を介するため、凹部が細い場合には凹凸形状の表現に限界がある。
また、この方法では凹部が細い場合には、凹凸がきれいに出ないという問題がある一方、ある程度の太さの凹部がある場合には、基材表面に凹凸模様は得られるものの、隆起部の高さ以上の凸部が生じ、外観及び手触り感がよくないという問題もある。
さらに、基材シートの表面に無機系フィラーとバインダー樹脂からなる樹脂組成物を用いて凹凸層を形成するもので、撥液性樹脂で形成された絵柄模様上に塗布された微細な凹凸層形成用の樹脂組成物だけがはじかれて凹凸層が形成される賦型シートが提案されている(特許文献2、特許請求の範囲参照)。しかし、凹凸層形成用の樹脂組成物をはじくことにより凹凸層を形成するため、凹凸形状による柄の安定性に欠けていることや、凹凸層の硬化のために一定期間のエージングを要するため、賦型シートの製作に非常に時間がかかってしまうので消費者の多様化するニーズに迅速に対応ができないという問題がある。
特開平7−164519号公報 特開平5−92484号公報
本発明は、このような状況下で、繊細な凹凸形状を有し、高級感のある緻密な賦型をすることができ、また光沢のある部分と艶消し部分を容易に制御することができ、意匠性に優れ、かつ離型性にも優れた賦型シートおよび該賦型シートにより賦型された化粧板を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、基材上に少なくとも、全面に設けられた離型剤を含有する透明又は半透明の艶消し下塗層と、該下塗層上に表面賦型層を有する賦型シートであって、該表面賦型層が離型剤及び艶消し剤を含有する硬化性樹脂組成物の架橋硬化したものを用いることによって、前記課題を解決し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)基材上に少なくとも、全面に設けられた離型剤を含有する透明又は半透明の艶消し下塗層と、該下塗層上に部分的に設けられた表面賦型層を有する賦型シートであって、該表面賦型層が離型剤及び艶消剤を含有する硬化性樹脂組成物の架橋硬化したものであることを特徴とする賦型シート、
(2)前記艶消し下塗り層中の離型剤が反応性シリコーンであり、表面賦型層中の離型剤がシリコーン(メタ)アクリレートである上記(1)に記載の賦型シート、
(3)硬化性樹脂組成物が電離放射線硬化性樹脂組成物である上記(1)又は(2)に記載の賦型シート、
(4)電離放射線硬化性樹脂組成物が電子線硬化性樹脂組成物である上記(3)に記載の賦型シート、
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の賦型シートを基板に賦型してなる化粧板、
(6)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の賦型シートを、加熱圧板間に圧締して成型される基板と、圧板の間に挿入して、成型したことを特徴とする化粧板、
(7)基板がメラミン樹脂化粧板である上記(5)又は(6)に記載の化粧材、及び
(8)基板がジアリルフタレート(DAP)樹脂化粧板である上記(5)又は(6)に記載の化粧板、
を提供するものである。
本発明によれば、繊細な凹凸形状を有し、高級感のある緻密な賦型をすることができ、また光沢のある部分と艶消し部分を容易に制御することができ、意匠性に優れ、かつ離型性にも優れた賦型シート及び該賦型シートにより賦型された繊細な凹凸形状を有した化粧板を得ることができる。
本発明の賦型シートは、基材上に少なくとも、全面に設けられた離型剤を含有する透明又は半透明の艶消し下塗層と、該下塗層上に部分的に設けられた表面賦型層を有し、該表面賦型層が離型剤及び艶消剤を含有する硬化性樹脂組成物の架橋硬化したものであることを特徴とする。
本発明の賦型シートの構造について、図1を用いて説明する。図1は本発明の賦型シート1の断面を示す模式図である。図1に示す例では、基材2上に全面を被覆する一様均一な浸透防止層5、艶消し下塗層3、及び硬化性樹脂組成物が架橋硬化した表面賦型層4がこの順に積層されたものである。表面賦型層4は部分的に設けられ、全体として微細な凹凸形状を有する賦型シートを形成する。
以下、図1を用いて、基材、各層の構成について詳細に説明する。
本発明で用いられる基材2は、通常賦型シートの基材として用いられるものであれば、特に限定されず、各種の紙類、プラスチックフィルム、プラスチックシート等を用途に応じて適宜選択することができる。これらの材料はそれぞれ単独で使用してもよいが、紙同士の複合体や紙とプラスチックフィルムの複合体等、任意の組み合わせによる積層体であってもよい。
これらの基材、特にプラスチックフィルムやプラスチックシートを基材として用いる場合には、その上に設けられる層との密着性を向上させるために、所望により、片面または両面に酸化法や凹凸化法などの物理的または化学的表面処理を施すことができる。
上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸化処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線処理法などが挙げられ、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理は、基材の種類に応じて適宜選択されるが、一般にはコロナ放電処理法が効果及び操作性などの面から好ましく用いられる。
また、該基材は基材と各層との層間密着性の強化等のために、プライマー層を形成する等の処理を施してもよい。
基材として用いられる各種の紙類としては、薄葉紙、クラフト紙、チタン紙などが使用できる。これらの紙基材は、紙基材の繊維間ないしは他層と紙基材との層間強度を強化したり、ケバ立ち防止のため、これら紙基材に、更に、アクリル樹脂、スチレンブタジエンゴム、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂を添加(抄造後樹脂含浸、又は抄造時に内填)させたものでもよい。例えば、紙間強化紙、樹脂含浸紙等である。
プラスチックフィルム又はプラスチックシートとしては、各種の合成樹脂からなるものが挙げられる。合成樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン樹脂;ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂等のビニル系樹脂;ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート−イソフタレート共重合樹脂、ポリエステル系熱可塑性エラストマー等のポリエステル樹脂;ポリ(メタ)アクリル酸メチル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エチル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル樹脂等のアクリル樹脂;ナイロン6又はナイロン66等で代表されるポリアミド樹脂;三酢酸セルロース樹脂、セロファン等のセルロース系樹脂;ポリスチレン樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリアリレート樹脂;又はポリイミド樹脂等が挙げられる。
これらのうち、基材2としては、耐熱性と寸法安定性に優れた材質が好ましく、中でもポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルムが特に好ましい。
基材2の厚さについては特に制限はないが、プラスチックを素材とするシートを用いる場合には、厚さは、通常20〜150μm程度、好ましくは30〜100μmの範囲であり、紙基材を用いる場合には、坪量は、通常20〜150g/m2程度、好ましくは30〜100g/m2の範囲である。
図1に示される浸透防止層5は、所望により設けられる層であって、艶消下塗層3を構成する樹脂、及び表面賦型層4を構成する硬化性樹脂が、基材2中に浸透することを抑制する機能を持つものであり、基材2が紙や不織布などの浸透性基材である場合に特に効果を発揮する。従って、浸透防止層5は基材2と艶消し下塗層3の間に位置すればよい。通常は、艶消下塗層3を構成する樹脂と密着性がある硬化性樹脂が架橋硬化した一様均一な層を、図1に示すように基材2と艶消し下塗層3の間に設ける。このことにより、基材2と艶消下塗層3との接着性を高める機能をも併せて果たすものである。また、浸透防止層5は、艶消し下塗層の艶再現性の安定化のためにも、紙基材の場合は設けることが好ましい。
本発明の賦型シートは、全面に設けられた離型剤を含有する透明又は半透明の艶消し下塗層3を有することを特徴とする。
艶消し下塗層3は、通常、艶消剤を含有する無色あるいは着色透明インキにより構成される。具体的には、ベヒクル成分として、アクリル系、ポリエステル系、アクリルウレタン系、ウレタン系の樹脂で水酸基、カルボキシル基、アミノ基等の官能基を有する樹脂に、硬化剤としてポリイソシアネートを添加した2液硬化型樹脂が望ましい。なお、艶消し下塗層3によって光沢部を賦型し、表面賦型層4によって艶消部を賦型する場合には、艶消し下塗層3中には艶消剤を含有しなくてもよい。艶消剤については後に詳述する。
また、艶消し下塗り層3は離型剤を含有する。艶消し下塗り層3中に含有する離型剤としては、反応性シリコーンが好ましく、具体的には、変性シリコーンオイル側鎖型、変性シリコーンオイル両末端型、変性シリコーンオイル片末端型、変性シリコーンオイル側鎖両末端型等であって、導入する有機基がアミノ変性、エポキシ変性、メルカプト変性、カルボキシル変性、カルビノール変性、フェノール変性、メタクリル変性、異種官能基変性等であるものが挙げられる。反応性シリコーンは、2液硬化型樹脂に使用するポリイソシアネートと架橋反応することにより固定される。従って、本発明の化粧板を熱圧成型によって成型する際に、化粧板の表面にブリードアウトしないので、本発明の賦型シートと化粧板との密着を著しく向上させて、微細な凹凸形状を有する繊細な意匠を、化粧材に賦型することが可能となる。
添加量としては、使用するシリコーンの種類等に応じて適宜選定されるが、通常、インキ固形分100質量部あたり、0.1〜10質量部の範囲が好ましい。この範囲であると表面賦型層4のグラビア印刷時にシリコーンが表面賦型層4に転移することがなく、また、架橋後の密着を阻害しない。
また、艶消し下塗り層3に電離放射線硬化成分である重合モノマーや重合性オリゴマーを添加することが好ましい。艶消し下塗り層3の耐熱性を向上させることができ、また、表面賦型層4との密着性を向上できる。
このほか、艶消し下塗り層3には、体質顔料やレベリング剤、消泡剤等の各種添加剤を適宜使用することが出来る。
次に、表面賦型層4は上述のように硬化性樹脂組成物が架橋硬化したもので構成される。より具体的には、模様の形成されたグラビア印刷版にて印刷を行ない、下塗り層上に部分的に設けられた表面賦型層4を形成する。その後硬化性樹脂を硬化させ表面賦型層を得る。
表面賦型層4を形成する硬化性樹脂組成物としては特に制限はないが、例えば、メラミン系、ユリア系、エポキシ系、ケトン系、ジアリルフタレート系、不飽和ポリエステル系、及びフェノール系等の熱硬化性樹脂組成物、電離放射線硬化性樹脂組成物を挙げることができる。中でも、電離放射線硬化性樹脂組成物が好ましい。
ここで、電離放射線硬化性樹脂組成物とは、電磁波または荷電粒子線の中で分子を架橋、重合させ得るエネルギー量子を有するもの、すなわち、紫外線または電子線などを照射することにより、架橋、硬化する樹脂組成物を指す。具体的には、従来電離放射線硬化性樹脂組成物として慣用されている重合性モノマー及び重合性オリゴマーないしはプレポリマーの中から適宜選択して用いることができる。
印刷にて、表面賦型層を形成するには、印刷適正が必要で、パターンを形成するには、グラビア版から、賦型シートに転移したとき、転移パターンがだれない様に設定する必要がある。従って、常温での粘度の高い樹脂を主に使用する必要がある。具体的には、重合性オリゴマーやプレポリマーを主な樹脂とし、体質顔料を添加し、インキのチクソ性を向上させる。さらに、溶剤希釈を行い、印刷可能な粘度まで下げて、印刷でパターンを形成後、加熱での溶剤乾燥を行い、加熱、電離放射線照射などの方法にて架橋硬化する。また、耐熱性、架橋密度を上げるため、多官能の重合性モノマーを添加しても良い。
代表的には、重合性モノマーとして、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレート単量体が好適であり、(メタ)アクリレート単量体を含むことが好ましい。
(メタ)アクリレート単量体としては、多官能性(メタ)アクリレートが好ましい。なお、ここで「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート又はメタクリレート」を意味する。多官能性(メタ)アクリレートとしては、分子内にエチレン性不飽和結合を2個以上有する(メタ)アクリレートであればよく、特に制限はない。具体的にはエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの多官能性(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
次に、重合性オリゴマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つオリゴマー、例えばエポキシ(メタ)アクリレート系、ウレタン(メタ)アクリレート系、ポリエステル(メタ)アクリレート系、ポリエーテル(メタ)アクリレート系のオリゴマーなどが挙げられる。ここで、エポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えば、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂のオキシラン環に、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得ることができる。また、このエポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマーを部分的に二塩基性カルボン酸無水物で変性したカルボキシル変性型のエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーも用いることができる。ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、例えば多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリエーテル(メタ)アクリレート系オリゴマーは、ポリエーテルポリオールの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
さらに、重合性オリゴマーとしては、他にポリブタジエンオリゴマーの側鎖に(メタ)アクリレート基をもつ疎水性の高いポリブタジエン(メタ)アクリレート系オリゴマー、主鎖にポリシロキサン結合をもつシリコーン(メタ)アクリレート系オリゴマー、小さな分子内に多くの反応性基をもつアミノプラスト樹脂を変性したアミノプラスト樹脂(メタ)アクリレート系オリゴマー、あるいはノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族ビニルエーテル、芳香族ビニルエーテル等の分子中にカチオン重合性官能基を有するオリゴマーなどがある。
電離放射線硬化性樹脂組成物として紫外線硬化性樹脂組成物を用いる場合には、光重合用開始剤を樹脂組成物100質量部に対して、0.1〜5質量部程度添加することが望ましい。光重合用開始剤としては、従来慣用されているものから適宜選択することができ、特に限定されず、例えば、分子中にラジカル重合性不飽和基を有する重合性モノマーや重合性オリゴマーに対しては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2(ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタールなどが挙げられる。
また、分子中にカチオン重合性官能基を有する重合性オリゴマー等に対しては、芳香族スルホニウム塩、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等が挙げられる。
また、光増感剤としては、例えばp−ジメチル安息香酸エステル、第三級アミン類、チオール系増感剤などを用いることができる。
本発明においては、電離放射線硬化性樹脂組成物として電子線硬化性樹脂組成物を用いることが好ましい。電子線硬化性樹脂組成物は無溶剤化が可能であって、環境や健康の観点からより好ましく、また光重合用開始剤を必要とせず、安定な硬化特性が得られるからである。
本発明の賦型シートは、表面賦型層4に離型剤を含有することを特徴とし、該離型剤としてはシリコーン(メタ)アクリレートが好ましい。表面賦型層4に離型剤を含有させることで、離型性が向上し、反復継続的使用に対する耐性が向上する。
ここでシリコーン(メタ)アクリレートとは、シリコーンの側鎖、末端にエチレン性不飽和2重結合を有するアクリレート、メタクリレートを導入したものをいい、電離放射線で硬化時に樹脂と反応し、結合して一体化する。従って、本発明の化粧板を熱圧成型によって成型する際に、化粧板の表面にブリードアウトしない(滲み出ない)ため、本発明の賦型シートと化粧板との密着性を著しく向上させることができ、微細な凹凸形状を有する繊細な意匠を化粧材に賦型することが可能となる。
また、被賦型体にパール顔料などの添加剤又は充填剤が含まれている場合には、化粧板の製造過程において、被賦型体に含まれる添加剤又は充填剤の脱離を抑制する効果がある。
上記シリコーン(メタ)アクリレートの使用量は、電離放射線硬化性樹脂100質量部あたり、約0.1〜10質量部の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは約0.5〜5質量部の範囲である。シリコーン(メタ)アクリレートの使用量が0.1質量部以上であると、化粧板と賦型シートの表面との剥離が十分となり、賦型シートの表面の凹凸形状が維持され、より長期間の使用に耐えうる。一方、シリコーン(メタ)アクリレートの使用量が10質量部以下であると、電離放射線硬化性樹脂組成物を基材に塗工する際に、はじきが発生せず、塗膜面が荒れず、塗料安定性が向上する。
また、本発明の賦型シートは、硬化性樹脂組成物にさらに艶消剤を配合することを必須とする。艶消剤は、賦型したときの意匠性を考慮し、また艶消し下塗層に含まれる艶消剤との関係で、その含有量、粒径、粒径分布、材質、形状を決定する。
例えば、含有量については、添加量の大きいほうが、艶消効果が高く、表面賦型層4中の艶消剤の含有量を、艶消し下塗層3中の艶消剤の含有量よりも相対的に多くすれば、表面賦型層4により賦型される部分が艶消し部と認識され、艶消し下塗層3が露出している部分に対応する部分が光沢部として認識される。逆に、艶消し下塗層3中の艶消剤の含有量を相対的に多くすれば、表面賦型層4により賦型される部分が光沢部と認識される。具体的には、艶消剤の含有量は0〜15質量部の範囲で制御することが好ましく、この範囲で制御することによって、光沢部及び艶消部による高い意匠性を確保することができる。
なお、本発明において、艶消し下塗層3によって光沢部を賦型し、表面賦型層4によって艶消部を賦型する場合には、艶消し下塗層3中に艶消剤を含まなくてもよい。また、表面賦型層4中の艶消剤の含有量は、表面賦型層を構成する樹脂組成物100質量部に対して、0.1〜15質量部の範囲であることが好ましい。
次に、艶消剤の粒径としては、平均粒径がある範囲で艶消効果が高く、具体的には、該粒径は1〜10μmの範囲で制御されることが好ましく、さらには1〜5μmの範囲で制御されることが好ましい。
艶消剤は無機微粒子及び有機微粒子のいずれであってもよい。当該微粒子の例としては、無機粒子として、シリカ、アルミナ、アルミノシリケート、カオリナイト、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ガラスなどの粒子を挙げることができ、有機微粒子として、アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ウレタン系樹脂、尿素系樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ベンゾグアナミン−メラミン−ホルムアルデヒド縮合物などの粒子を挙げることができる。これらのうち、艶消効果が高く、制御が容易に行えるという点からシリカ粒子が好適である。また、これらの微粒子は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また本発明における硬化性樹脂組成物には、得られる硬化樹脂層の所望物性に応じて、各種添加剤を配合することができる。この添加剤としては、例えば、重合禁止剤、帯電防止剤、酸化防止剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、消泡剤、充填剤、溶剤などが挙げられる。
重合禁止剤としては、例えばハイドロキノン、p−ベンゾキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、t−ブチルカテコールなどが、架橋剤としては、例えばポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、金属キレート化合物、アジリジン化合物、オキサゾリン化合物などが用いられる。
充填剤としては、例えば硫酸バリウム、タルク、クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムなどが用いられる。
本発明においては、前記の硬化成分である重合性モノマーや重合性オリゴマー及び各種添加剤を、それぞれ所定の割合で均質に混合し、硬化性樹脂組成物からなる液を調製する。この液の粘度は、グラビア印刷により、基材の表面に未硬化樹脂のパターンを形成し得る粘度であればよく、特に制限はない。
本発明においては、部分的に設けられた架橋後の表面賦型層の厚さは、1〜5μmであることが好ましい。
本発明においては、このようにして形成された未硬化樹脂層に、加熱処理又は電子線、紫外線等の電離放射線を照射して該未硬化樹脂層を硬化させる。ここで、電離放射線として電子線を用いる場合、その加速電圧については、用いる樹脂や層の厚みに応じて適宜選定し得るが、通常加速電圧70〜300kV程度で未硬化樹脂層を硬化させることが好ましい。
なお、電子線の照射においては、加速電圧が高いほど透過能力が増加するため、基材として電子線により劣化する基材を使用する場合には、電子線の透過深さと樹脂層の厚みが実質的に等しくなるように、加速電圧を選定することにより、基材への余分の電子線の照射を抑制することができ、過剰電子線による基材の劣化を最小限にとどめることができる。
また、照射線量は、樹脂層の架橋密度が飽和する量が好ましく、通常5〜300kGy(0.5〜30Mrad)、好ましくは10〜50kGy(1〜5Mrad)の範囲で選定される。
さらに、電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型などの各種電子線加速器を用いることができる。
電離放射線として紫外線を用いる場合には、波長190〜380nmの紫外線を含むものを放射する。紫外線源としては特に制限はなく、例えば高圧水銀燈、低圧水銀燈、メタルハライドランプ、カーボンアーク燈等が用いられる。
次に、本発明の化粧板は、前記賦型シートを基材に賦型してなる化粧板である。特に加熱圧板間に圧締して成型される成型品と圧板の間に前記賦型シートを挿入して成型することにより、化粧板が表面に微細な凹凸形状を有し、好ましい。具体的には、図2に示すように、熱圧成型後、賦型シート1を化粧板9から剥離することにより、一定の形状が賦型された化粧板9が得られる。
また、本発明の化粧板9は、本発明の賦型シートを使用して作製される化粧板であれば特に限定されないが、表面が硬く、耐熱性や耐汚染性にも優れ、かつ意匠性の面でも豊富な色柄が選択出来ることから、メラミン樹脂化粧板、ジアリルフタレート(DAP)樹脂化粧板が好適である。これらの化粧板を製造するには、公知の一般的になされる方法であれば、特に限定されないが、例えば以下にあげる製造方法により得られる。
メラミン樹脂化粧板は、フェノール樹脂含浸コア紙4枚程度の上にメラミン樹脂含浸シート、さらにその上にメラミン樹脂を含浸したオーバーレイ紙を積層し、2枚の鏡面金属板の間に挟み、表面に前記賦型シートを挿入して、例えば、7.8MPa(80kg/cm2)、160℃で20分間加熱圧締を行い、室温まで放冷した後、前記賦型シートを剥離することにより得られる。
また、ジアリルフタレート(DAP)樹脂化粧板は、ジアリルフタレート樹脂含浸紙を板状基材の上に順次積み重ねて、メラミン樹脂化粧板の製造方法と同様に、鏡面金属板の間で、前記賦型シートを使用して、140〜150℃、0.98MPa(10kg/cm2)、5分程度加熱圧締を行い、室温まで放冷した後、前記賦型シートを剥離することにより得られる。いずれも、繊細な凹凸形状を有する化粧板となる。
本発明の化粧板9は、各種基板に貼着して使用することができる。具体的には、図3に示すように、基板8に接着剤層7を介して化粧板9を貼着するものである。
被着体となる基板は、特に限定されず、木材などの木質系の板、窯業系素材、金属板等を用途に応じて適宜選択することができる。
金属板としては、例えばアルミニウム、鉄、ステンレス鋼、又は銅等からなるものを用いることができ、またこれらの金属をめっき等によって施したものを使用することもできる。
木質系の板としては、杉、檜、欅、松、ラワン、チーク、メラピー等各種素材の突板、木材単板、木材合板、パーチクルボード、中密度繊維板(MDF)等の木質材等が挙げられる。これらは単独で、または積層して用いることもできる。なお、木質系の板には、木質板に限らず、紙粉入りのプラスチック板や、補強され強度を有する紙類も包含される。
窯業系素材としては、石膏板、珪酸カルシウム板、木片セメント板などの窯業系建材、陶磁器、ガラス、琺瑯、焼成タイル、火山灰を主原料とした板等が例示される。
これらの他、繊維強化プラスチック(FRP)の板、ペーパーハニカムの両面に鉄板を貼ったもの、2枚のアルミニウム板でポリエチレン樹脂を挟んだもの等、各種の素材の複合体も基板として使用できる。
このようにして接着剤層7を介して毎葉ごとにあるいは連続して化粧板9が載置された基板8を、コールドプレス、ホットプレス、ロールプレス、ラミネーター、ラッピング、縁貼り機,真空プレス等の貼着装置を用いて圧締して、化粧板9を基板8の表面に接着する。
接着剤はスプレー、スプレッダー、バーコーター等の塗布装置を用いて塗布する。この接着剤には、酢酸ビニル樹脂系、ユリア樹脂系、メラミン樹脂系、フェノール樹脂系、イソシアネート系等の接着剤を、単独であるいは任意混合した混合型接着剤として用いられる。接着剤には、必要に応じてタルク、炭酸カルシウム、クレー、チタン白等の無機質粉末、小麦粉、木粉、プラスチック粉、着色剤、防虫剤、防カビ剤等を添加混合して用いることができる。一般に、接着剤は固形分を35〜80質量%とし、塗布量50〜300g/m2の範囲で基板表面に塗布される。
化粧板9の基板8上への貼着は、通常、本発明の化粧板9の裏面に接着剤層7を形成し、基板8を貼着するか、基板8の上に接着剤を塗布し、化粧板9を貼着する等の方法による。
以上のようにして製造される建材は、該建材を任意切断し、表面や木口部にルーター、カッター等の切削加工機を用いて溝加工、面取加工等の任意加飾を施すことができる。そして種々の用途、例えば、壁、天井、床等の建築物の内装または外装材、窓枠、扉、手すり、幅木、廻り縁、モール等の建具の表面化粧板、キッチン、家具又は弱電、OA機器等のキャビネットの表面化粧板、車両の内装、外装等に用いることができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、この例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
既に易接着処理されたポリエステルフィルム(東洋紡績(株)製「A4100(50μm)」)の易接着処理面上の全面に、プライマーインキ((株)昭和インク工業所製アクリル系インキ「EBF同調プライマー」)をグラビア印刷して浸透防止層5(プライマー層)を形成した。その全面に、艶消しクリアーインキ(昭和インク製「GBSクリアー」)を用いて、厚さ3μmの艶消し下塗層3をグラビア印刷法にて形成した。
GBSクリアーの組成は以下のとおりである。
アクリルポリオール 30質量部
艶消剤(シリカ 平均粒径2μm) 5質量部
反応性シリコーン(片末端アミノ基変性) 1質量部
ポリイソシアネート(HMDI系) 10質量部
溶剤 (酢酸エチル/メチルイソブチルケトン(MIBK)=1/1) 70質量部
さらに、艶消し下塗層3の上に、電子線硬化性樹脂(大日精化工業(株)製「REB−N」)を厚さ2μmとなるように、下塗り層上に、木目導管の逆版のパターンをグラビア印刷した。なお、ここで逆版とは、導管部分のみ印刷を行なわないパターンをいう。
REB-Nの組成は以下のとおりである。
ウレタンアクリレート 70質量部
多官能モノマー(6官能) 5質量部
艶消剤(シリカ 平均粒径 3μm) 10質量部
充填剤(微小シリカ 平均粒径0.5μm) 5質量部
離型剤(シリコーンメタクリレート) 3質量部
希釈溶剤(イソプロパノール(IPA))20質量部
印刷時の粘度は、ザーンカップ#3粘度計で30秒であった。次いで、80℃で熱風乾燥後、加速電圧175kV、照射線量30kGy(3Mrad)の電子線を照射して、電子線硬化性樹脂組成物を硬化させて表面賦型層4とし、賦型シートを得た。
実施例2
フェノール樹脂含浸コア紙4枚程度の上に、メラミン樹脂含浸シート、さらにその上に35g/m2程度のオーバーレイ紙にメラミン樹脂を含浸したものを積層し、2枚の鏡面金属板の間に挟み、表面に凹凸形状を形成した実施例1で製造された賦型シートを挿入して、7.8MPa(80kg/cm2)のプレス加圧で、160℃で20分間、加熱圧締を行った。室温まで放冷した後、賦型シートを剥離することにより、表面が繊細な凹凸形状を有したメラミン樹脂化粧板を得た。
導管部分、すなわち艶消し下塗層3が露出している部分に対応する部分がマット部(低光沢領域)として認識され、光沢部及び艶消部のめりはりのある意匠性の優れた化粧板であった。
実施例2で得られた化粧板は凹凸形状が非常に繊細であり、高級感のある意匠表現が可能となった。また、実施例1により得た賦型シートは、耐久性に富み、成型を10回繰り返しても、表面形状及び賦型後の剥離性(剥離しやすさ)は全く変化が見られなかった。
比較例1
電子線硬化性樹脂組成物中に艶消剤を添加しなかったこと以外は実施例1及び2と同様にして、化粧板を得た。光沢部及び艶消部のめりはりが実施例2の化粧板に比較して不十分であった。
本発明によれば、繊細な凹凸形状を有し、高級感のある緻密な賦型をすることができ、また光沢のある部分と艶消し部分を容易に制御することができ、意匠性に優れ、かつ離型性にも優れた賦型シートおよび該賦型シートにより賦型された繊細な凹凸形状を有した化粧板を得ることができる。
本発明の賦型シートの断面を示す模式図である。 本発明の賦型シートの剥離過程を示す模式図である。 建材の断面を示す模式図である。
符号の説明
1.賦型シート
2.基材
3.艶消し下塗層
4.表面賦型層
5.浸透防止層
6.凸形状
7.接着剤層
8.基板
9.化粧板

Claims (4)

  1. 基材上に少なくとも、全面に設けられた、水酸基、カルボキシル基、又はアミノ基を有するアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルウレタン樹脂、又はウレタン樹脂をベヒクル成分とし、ポリイソシアネートを硬化剤として含む2液硬化型樹脂、及び該ポリイソシアネートと架橋反応する反応性シリコーンを離型剤として含有するインキからなる透明又は半透明の艶消し下塗層と、該下塗層上に部分的に設けられた表面賦型層を有する賦型シートであって、該表面賦型層が硬化性樹脂、離型剤としてのシリコーン(メタ)アクリレート及び艶消剤を含有する硬化性樹脂組成物の架橋硬化したものであり、該離型剤の含有量が該硬化性樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部であり、該艶消剤の含有量が表面賦型層を形成する樹脂組成物100質量部に対して0.1〜15質量部であり、かつ該艶消剤の平均粒径が1〜10μmであることを特徴とする賦型シート。
  2. 硬化性樹脂組成物が電離放射線硬化性樹脂組成物である請求項1に記載の賦型シート。
  3. 電離放射線硬化性樹脂組成物が電子線硬化性樹脂組成物である請求項2に記載の賦型シート。
  4. 艶消し下塗層が、さらに艶消剤を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の賦型シート。
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