JPH04168042A - プレススルーパック用蓋材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本発明は、医薬品等の内容物を個別に収納するための容
器であるプレススルーバンクの蓋材に関するものである
。

【従来の技術】

従来より、プレススルーパックとして、ポリ塩化ビニル
又はポリプロピレン等の合成樹脂製の容器本体と、この
容器本体の口部を封緘するためのアルミニウム箔製の蓋
材とよりなるものが知られている。容器本体には、多数
のポケットが存在し、そのポケット内に医薬品等の錠剤
が収納されている。錠剤を取り出す際には、ポケットを
外部から押圧し、この押圧力によって蓋材を破裂させる
のである。 従来、この蓋材としては、ＪＩＳ　Ｈ０００１において
記号ＨＸ８で定義される硬度以上の硬度を持ついわゆる
硬質アルミニウム箔が用いられている。この硬質アルミ
ニウム箔は、破断強度が高く且つ低伸度であり、プレス
スルーパックの蓋材として好適に使用されている。ここ
で、破断強度が高いのは、プレススルーパックの製造中
や輸送中に蓋材が破断しないようにするためである。ま
た、低伸度であるのは、容器本体に収納された錠剤を取
り出す際に、蓋材が容易に破裂するようにするためであ
る。 しかしながら、この蓋材は以下の如き欠点を有シテいた
。即ち、プレススルーパックは、容器本体と硬質アルミ
ニウム箔とを積層した後、２００°Ｃ程度の温度及び０
．１秒程度の時間で熱封緘し、その後冷却して製造する
。この製造時において、プレススルーパックが容器本体
側に反るという欠点があった。これは、容器本体の熱収
縮率に比較して、蓋材の熱収縮率が小さく、蓋材に負荷
される荷重を蓋材自身が変形して吸収しえないためであ
る。即ち、硬質アルミニウム箔は、変形荷重が大きいの
である。プレススルーパックに反りが生しると、箱詰め
包装しにくくなったり、また保管しにくくなるという欠
点が生じる。 このようなことから、ＪＩＳ　Ｈ０００１において記号
０で定義される硬度のいわゆる軟質アルミニウム箔を蓋
材として使用すれば、これは変形荷重が小さいために、
蓋材に負荷される荷重を吸収することができ、プレスス
ルーパックが容器本体側に反るという欠点を回避できる
。しかし、軟質アルミニウム箔は、高伸度であるため、
容器本体番こ収納された錠剤を取り出す際に、蓋材が破
裂せずに延びるだけになってしまうということがあった
。

【発明が解決しようとする課題】

以上の如き欠点を解決するために、本件出願人は、特願
平２−１５３０３９号に係る発明（以下、「先行発明」
という。）を提案した。先行発明は、硬度の異なる二枚
のアルミニウム箔を貼合して、プレススルーパックの蓋
材とすることにより、プレススルーパックが容器本体側
に反るという欠点を防止すると共に、容器本体に収納さ
れた錠剤を取り出しやすいようにするというものである
。 本発明は、先行発明における硬度の異なる二枚のアルミ
ニウム箔として、ある特定の条件を満足する厚みのもの
を採用することにより、先行発明に係る効果をより助長
しようというものである。

【課題を解決するための手段】

即ち、本発明は、ＪＩＳ　Ｈ０００１において記号Ｏ乃
至記号ＨＸ４で定義される硬度を持つ軟アルミニウム箔
と、ＪＩＳ　Ｉ（０００１において記号ＨＸ８で定義さ
れる硬度以上の硬度を持つ硬アルミニウム箔とが接着剤
で貼合されてなり、該軟アルミニウム箔の厚さ（ｔｏ）
と該硬アルミニウム箔の厚さ（ｔｌ）とは、０．４０≦
ｔｏ　／　（ｔ、＋　ｔｈ　）≦０．７５の関係を満足
し、且つ該軟アルミニウム箔側に、容器本体の口を封緘
するための熱封緘層が設けられていることを特徴とする
プレススルーパック用蓋材に関するものである。 本発明で使用する軟アルミニウム箔は、ＪＩＳ　Ｈｏｏ
ｏｌにおいて記号Ｏ乃至記号ＨＸ４で定義される硬度を
持つものである。即ち、記号ＯからＨＩ３の範囲の硬度
を持つものである。具体的には、記号０．ＨＸＩ、ＨＩ
２．ＨＩ３．ＨＩ３（７）硬度を持つアルミニウム箔が
使用される。ここで、記号Ｏの意味は、アルミニウム箔
が最も軟らかい状態に得るように焼なましたものである
。また、記号ＨＸ４は、引張強度が、記号Ｏと記号ＨＸ
８の中間のものである。なお、記号ＨＸＩは、引張強度
が、記号０と記号ＨＸ２の中間のものであり、記号ＨＸ
２は、引張強度が、記号０と記号ＨＸ４の中間のもので
あり、記号ＨＸ３は、引張強度が、記号ＨＸ２と記号Ｈ
Ｘ４の中間のものである。 本発明で使用する硬アルミニウム箔は、ＪＩＳ　Ｈｏｏ
ｏｌにおいて記号Ｈχ８で定義される硬度以上の硬度を
持つものである。ここで、記号ＨＸ８の意味は、断面減
少率がほぼ７５％になるように冷間加工したときに得ら
れる引張強度のものを指す。そして、本発明では記号Ｈ
Ｘ８のものが持つ硬度以上の硬度を持つものを、硬アル
ミニウム箔として使用する。 本発明において、前記の軟アルミニウム箔の厚さ（ｔｏ
）と前記の硬アルミニウム箔の厚さ（ｔｌ）とは、次の
ような関係を満足する必要がある。 即ち、０．４０≦ｔ０／　（ｔ０＋ｔｈ　）≦０．７５
の関係を満足する必要がある。軟アルミニウム箔の厚さ
の割合が、軟アルミニウム箔及び硬アルミニウム箔の厚
さの総和に対して０．４未満であると、以下の理由によ
り、プレススルーパックに反りが生じるので、好ましく
ない。即ち、軟アルミニウム箔の厚みが所定の割合より
少ないと、プレススルーパックの製造時において、容器
本体と蓋材との熱収縮率の差によって生じる、蓋材に負
荷される荷重を、軟アルミニウム箔が十分に吸収できず
、プレススルーパックに反りが生じるのである。また、
軟アルミニウム箔の厚さの割合が、軟アルミニウム箔及
び硬アルミニウム箔の厚さの総和に対して０．７５を超
えると、以下の理由により、容器本体に収納された錠剤
を取り出しにくくなるので、好ましくない。即ち、高伸
度の軟アルミニウム箔の厚みが所定の割合より多いと、
蓋材自身も高伸度となり、蓋材が破裂しにくくなって、
容器本体に収納された錠剤を取り出しにくくなるのであ
る。 本発明においては、前記の如き軟アルミニウム箔と硬ア
ルミニウム箔とを接着剤で貼合する。接着剤としては、
従来公知の種々のものを採用しうるが、特に溶液状のウ
レタン系ドライラミネート用接着剤を使用するのが好ま
しい。 また、本発明に係るプレススルーバンク用蓋材において
は、軟アルミニウム箔の表面に、容器本体の口を封緘す
るための熱封緘層が設けられている。熱封緘層を構成す
る接着剤としては、従来公知のものが使用しうる。特に
、ジカルボン酸変性ポリプロピレン、具体的にはマレイ
ン酸又は無水マレイン酸変性ポリプロピレンを使用する
のが、好ましい。熱封緘層を軟アルミニウム箔側に設け
る理由は、軟アルミニウム箔と容器本体とが当接するよ
うにして、容器本体の収縮によって生じる負荷荷重を、
軟アルミニウム箔が吸収しやすくするためである。この
ように、軟アルミニウム箔が容器本体側に配置されるた
め、硬アルミニウム箔は外側に配置されることになる。 従って、硬アルミウニ箔の表面に、エポキシ樹脂又はニ
トロセルロース樹脂等よりなるオーバコート層を設けて
、硬アルミニウム箔の耐蝕性を向上させるのが好ましい
。 ところで、アルミニウム箔は、−船釣には片面が艶面で
あり他面が消面となっている。これは、アルミニウム箔
を冷間圧延する際、二枚重ねて冷間圧延するため、圧延
ロールに接触した面は艶面となり、他のアルミニウム箔
に接触している面が消面となるのである。本発明で使用
する軟アルミニウム箔及び硬アルミニウム箔の場合も、
片面が艶面であり他面が消面となっている場合が多い。 一方、プレススルーパックの蓋材としてアルミニウム箔
を使用する際、両面とも消面になっているのが好ましい
。これは、蓋材に印刷された識別記号や品質番号等を目
視によって検査する際、検査者の目が疲れないようにす
るためである。そこで、本発明においても、軟アルミニ
ウム箔と硬アルミニウム箔とを貼合するとき、両アルミ
ニウム箔の艶面同士が対向するようにして、接着剤で貼
合するのが好ましい。艶面同士を接着剤で貼合すると、
得られる蓋材の両面は消面となる。従って、検査者等の
目が疲れにくい蓋材が得られ、好適に使用することがで
きるのである。

【実施例】

第１表に示した軟アルミニウム箔及び／又は硬アルミニ
ウム箔を用い、溶液状ウレタン系ドライラミネート用接
着剤を使用してプレススルーパック用蓋材Ｎｏ、１〜１
１を得た。蓋材には第１表に示したアルミニウム箔表面
に無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂を塗布し、熱
封緘層を設けた。なお、実施例で使用した軟アルミニウ
ム箔は、ＪＩＳＨ０００１において記号０で定義される
硬度を持つものであり、硬アルミニウム箔は、ＪＩＳ　
Ｈ０００１において記号ＨＸ８で定義される硬度を持つ
硬アルミニウム箔ものである。 以上の蓋材Ｎｏ、１〜１１と、容器本体（大成化工■製
ＴＡＳ２２３０　）とを積層し、ブリスター包装機（シ
ーケーディ■製Ｍ−２型）を使用して、温度２２０°Ｃ
１圧力４ｋｇ／ｃ１１Ｎ、速度２ｍ／１ｌｉｎで熱封緘
してプレススルーパックを得た。なお、容器本体は、巾
３７Ｉで長手方向に２列のポケット群を有するものであ
った。 このプレススルーパックの反りの高さを測定したところ
、第１表に示すとおりであった。 （以下余白） この第１表に示した結果から明らかなように、実施例に
係るプレススルーパック用蓋材は、エリクセン値が小さ
く、破裂しやすいものである。また、プレススルーパッ
クを製造したとき、プレススルーパックの反りも小さい
ものである。これに対して、比較例における蓋材Ｎｏ、
　５〜７は、軟アルミニウム箔が蓋材に使用されていな
いので、得られたプレススルーパックの反りが著しい。 また、蓋材Ｎｏ、８及び９は、硬アルミニウム箔が使用
されていないか、又は硬アルミニウム箔の割合が少ない
ので、蓋材が破裂しにくいものである。更に、蓋材Ｎｏ
、１０は軟アルミニウム箔の割合が少ないので、得られ
たプレススルーバックの反りが大きく、蓋材Ｎｏ、１１
は硬アルミニウム箔表面に熱封緘層が設けられているの
で、容器本体の収縮による荷重を軟アルミニウム箔が吸
収しにくいので、得られたプレススルーパックの反りが
大きい。

【作用及び発明の効果】

本発明に係るプレススルーパック用蓋材は、所定の厚さ
の軟アルミニウム箔と硬アルミニウム箔とが接着剤で貼
合されてなり、軟アルミニウム箔表面に熱封緘層が設け
られてなるものである。従って、プレススルーパックを
製造する際に、容器本体と蓋材との熱収縮率の相違によ
って蓋材に外力が負荷されても、軟アルミニウム箔自身
の変形によって外力が吸収される。依って、プレススル
ーパックが容器本体側に反るのを防止でき、プレススル
ーパックを箱詰め包装しやすくなり、また保管しやすく
なるという効果を奏するものである。 また、容器本体のポケットに収納された錠剤を取り出す
際にも、ポケットの加えられた押圧力によって、まず外
側の硬アルミニウム箔が破裂し、この破裂に伴い軟アル
ミニウム箔に押圧力が集中し、軟アルミニウム箔も破裂
する。従って、容器本体から蓋材を破って錠剤を取り出
しやすいと共に、−挙に蓋材が破裂しない（即ち、硬ア
ルミニウム箔と軟アルミニウム箔とが同時に破裂しない
で順次破裂する）ため、大きな破裂音が生じにくく、患
者に不快感を呼び起こさないという効果も奏する。 更に、軟アルミニウム箔及び硬アルミニウム箔の消面が
外表面となるように貼合すれば、即ち軟アルミニウム箔
及び硬アルミニウム箔の艶面同士が対向するようにして
貼合すれば、蓋材表面に印刷された識別記号や品質記号
等を目視によって検査しても、目が疲れにくいという効
果を奏するものである。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）ＪＩＳＨ０００１において記号Ｏ乃至記号ＨＸ４
   で定義される硬度を持つ軟アルミニウム箔と、ＪＩＳＨ
   ０００１において記号ＨＸ８で定義される硬度以上の硬
   度を持つ硬アルミニウム箔とが接着剤で貼合されてなり
   、該軟アルミニウム箔の厚さ（ｔ＿ｏ）と該硬アルミニ
   ウム箔の厚さ（ｔ＿ｈ）とは、０．４０≦ｔ＿ｏ／（ｔ
   ＿ｏ＋ｔ＿ｈ）≦０．７５の関係を満足し、且つ該軟ア
   ルミニウム箔側に、容器本体の口を封緘するための熱封
   緘層が設けられていることを特徴とするプレススルーパ
   ック用蓋材。
2. （２）片面は艶面であり他面が消面である軟アルミニウ
   ム箔及び硬アルミニウム箔の艶面同士を接着剤で貼合し
   てなる請求項第（１）項記載のプレススルーパック用蓋
   材。