JPH04166219A - 親水化膜の製造方法 - Google Patents

親水化膜の製造方法

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JPH04166219A
JPH04166219A JP29254190A JP29254190A JPH04166219A JP H04166219 A JPH04166219 A JP H04166219A JP 29254190 A JP29254190 A JP 29254190A JP 29254190 A JP29254190 A JP 29254190A JP H04166219 A JPH04166219 A JP H04166219A
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岡本 健彦
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は親水化膜の製造方法、特に蛋白等の吸着が少な
く、かつ耐汚染性に優れた親水化膜の製造方法に関する
ものである。
(従来の技術) 近年、分離操作において選択透過性を有する分離膜を用
いた技術の進展はめざましく、各種の用途で実用化され
ている。かかる分離膜として、通常セルロース系、ポリ
イミド系、ポリアクリロニトリル系、ポリビニルアルコ
ール系、ポリスルホン系等の素材が使用されている。な
かでもポリスルホン系樹脂のような疎水性高分子は、耐
熱性、耐酸性、耐アルカリ性、耐酸化剤性等の物理的お
よび化学的性質に優れ、また製膜も容易な点から、各種
用途に盛んに使用されている。
しかし、疎水性高分子からなる分離膜は、膜を乾燥させ
ると透過性能が著しく減少し、再度使用するためには湿
潤化処理をしなければならない。
また、蛋白等の吸着がおこりやすく膜の汚染や目詰まり
をおこしやすいなどの欠点がある。これらの欠点は膜素
材の疎水性に起因しているところが大きく、これらを解
決する方法として疎水性の分離膜に親水性を付与させる
ことか提案されている。
かかる疎水性分離膜に親水性を付与させる方法として、
例えば次のような方法がある。
(1)混合原液法 疎水性高分子にポリビニルピロリドン等の親水性高分子
を混合した原液を用いて製膜し、膜中に親水性高分子を
残存させることにより親水性をもたせる方法(特開昭5
11104940号公報、同6〇−97001号公報、
同81−93801号公報など)(2)膜表面改質法 製膜後に膜素材に物理的または化学的手法でスルポン酸
基等の親水基を導入する方法(特開昭59−19632
2号公報、同60−87803号公報、同62−453
03号公報など) (3)含浸法 膜を親水性高分子の溶液中に含浸させて膜中に親水性高
分子を残存させる方法(特開昭61−161103号公
報、同61−268032号公報、同63−22910
8号公報なと) (発明が解決しようとする課題) (1)の方法は分離膜の製造が容易ではあるか、親水性
高分子を膜中に均一に分散させるために親水性高分子を
比較的大量に添加する必要がある。
[5かし、膜素材と親水性高分子の溶媒中での相溶性が
製膜原液の安定性に影響を与えるため、疎水性高分子と
混合できる親水性高分子の種類や添加量が限定される。
また(2)の方法は反応させる薬品が危険物であること
か多く取扱いに注意を要Jるうえ、反応中に膜素材の分
解や膜の変質がおこる思ムかあるため反応の制御が非常
に難しい。また製造工程が長く、工業的規模での実施に
は不適当である。
さらに(3)の方法は限外が過レベルの孔径の小さな膜
では親水性高分子を含浸さゼることか困難であり、まに
親水性高分子の溶液中に浸漬させたときに膜のボアを詰
ぬてしまうため、適用される分離膜が比較的ポーラスな
精密濾過膜等に限定される。さらに膜性能の制御も困難
である。
したがって、本発明の目的は、膜素材や製造条件の限定
のない、製造が容易な親水化膜の製造方法を提供するこ
とにある。
(課題を解決するたtの手段) 本発明者らは、上記従来技術の問題点を徹底的に検討し
た結果、凝固液に親水性高分子を含有させると、凝固時
に親水性高分子が膜内部に拡散するが、この膜内部に拡
散した親水性高分子は、意外にも洗浄によって完全に抽
出されず膜内部及び膜表面に残存することを見出し、さ
らに検討した結果本発明に到達したものである。すなわ
ち本発明は、疎水性高分子と溶媒、非溶媒、または膨潤
剤からなる溶液をノズルから凝固液へ押1.出して製膜
する際に、凝固液として0.1〜20重量%の親水性高
分子を含有する溶液を用いることを特徴とする親水化膜
の製造方法である。
本発明の特徴は、凝固液に親水性高分子を含有した溶液
を使用(2、凝固時に親水性高分子の拡散により該親水
性高分子を膜表面や膜内部に残存させて親水性効果をも
たすことにある。そのため、製膜溶液と凝固液に含有さ
れる親水性高分子の組合せは特に限定はない。したがっ
て、製膜溶液は公知の技術をそのまま使用できる。膜素
材も例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポ
リアミド、ポリイミド、ポリアクリロニトリル、ポリス
チレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリ
メタクリル酸メチル等乾湿式または湿式法を使用できる
ものであれば制限はなく、様々な疎水性高分子か適用で
きる。
また、凝固液に添加する親水性高分子も膜素材や製膜原
液に制限されず、例えば、ポリビニルアルコール、ポリ
酢酸ビニル、ポリヒニルビロリドン、ポリエチレンオキ
サイド、ポリアクリル酸、アクリルアミド系、カルボキ
ンメヂルセルロースやエヂルセルロース等のセルロース
系、ニチレン・ビニルアルコール共重合体及びこれらの
変性ポリマーやコポリマー等を用いることができる。乾
湿式または湿式法では従来より凝固液として水を主成分
とした凝固液を使用することが多いため、本発明におい
ては水溶性高分子が好適に用いられる。
ただし、水溶性高分子の場合は、膜の使用時に親水性高
分子か若干量溶出する恐れがあるため、物理的または化
学的に架橋して不溶化できるものか望ましい。中でも、
ポリビニルアルコールはカチオンやアニオン変性等の誘
導体が数多く有り、またアセタール化等で容易に架橋で
きるために特に好適である。
これらの膜素材や親水性高分子の選択は任意であり、用
途や処理液の特性等を考慮にいれて選択することができ
る。
本発明の製造方法は限外l濾過模、精密が過膜、透析膜
等いずれにも適用できる。また公知の乾湿式または湿式
法か適用でき、膜の形状も平膜状、中空糸状、チューブ
状等特に限定されることはない。特に中空糸状は2重環
状ノズルの中心部より押1−2出す内部凝固液に親水性
高分子を添加すれば親水性高分子の濃度の制御が容易で
あり、効率よく均一に親水性効果をもたすことができる
。また、親水性高分子量が少なくてすむのでコスト的に
も有利である。
凝固液には、例えば水、アルコール類、グリコール類等
膜素材に対して非溶媒または貧溶媒の単独または2種類
以上の混合溶液、またはそれらと溶媒との混合溶液等に
親水性高分子を添加した系が用いられるが、それらの非
溶媒または貧溶媒は親水性高分子が溶解でさ、かつ凝固
時に膜中に拡散させ膜に取り込ませる必要かある。した
がって、親水性高分子はできるだ(十分子量の低い方が
均一に分散し易く好ましいか、高分子量であわば添加量
か少量で済む利点がある。凝固液中の親水性高分子の添
加量は、種類や分子量によって異なるが、通常01〜2
0重量%、好ましくはt−10重量%である。01重量
%以下では充分な親水性効果か得られず、20重量%以
上では過剰な親水性高分子の洗浄に時間がかかり経済的
ではない。また、中空糸膜では内部凝固液にのみ添加し
たり、外部凝固液にのみ添加することによって、片側の
面、例えば処理液と接する面の方をより親水性高分子の
残存率を高めて親水性を増大化させることも可能である
次に、凝固液に浸漬して得られた膜は水洗や熱水処理を
して溶媒、非溶媒または膨潤剤を抽出する。この際、親
水性高分子として水溶性高分子を用いた場合は同時に抽
出されるが、抽出される親水性高分子はほとんどが過剰
分であ′つて親水性高分子が完全に抽出されることはな
い。これは、凝固時に親水性高分子が膜素材に取り込ま
れた状態で残るためと推測できる。そのため水溶性高分
子であっても親水性効果を発揮するデは充分に残存する
。しかし、水溶性高分子はこのままだと使用時にわオか
なから溶出する恐れかあり、食品関係やメディカル関係
等の用途によって問題となる場合かある。このような場
合には物理的または化学的手段で親水性高分子を不溶化
させることが好ましL)。
このようにして製造された膜は、親水性に優れ−こおり
、乾燥しても透水性能が低下することがなし)たy)完
全トライ膜としても使用できる。これによって、(ジュ
ール化、その保存や運搬等の作業性か大幅に向上するt
;ヌ、製造コストの低下につなげることができる。
(実施例) 次に本発明の製造方法を実施例によって更に詳[2く説
明する。
なお、透水性の測定は、有効か適長15cmのモジュー
ルを作成し、膜に25℃の純水て1kg/c+++’の
水圧をかけ、透過した純水の量を測定して算出した。
実施例1 ポリスルホン(UDEL  P−1700アモコ社製)
19屯!%S1ポリエチレングリコール(# 600三
洋化成社製)29重量%、ジメチルホルムアミド52重
量%を混合溶解して製膜溶液とした。これをアブl) 
)1−一ターを用い30℃でガラス板」二にキャスティ
ングし、10秒間空気中に放置した後に、ポリビニルア
ルコール(PVA−217クラ1)社製)2重量%、ジ
メチルホルムアミl”78重量%、水2o重景%からな
る50℃の凝固液に浸漬(2凝固させた。できた膜を充
分に水洗またのちに、硫酸存在下でグルタールアルデビ
ドを用いてポリビニルアルコールを架橋し、90℃の熱
水で1時間洗浄(7た。これを60°Cで5時間乾燥し
た後、分M膜の透水性を測定したところ4m3/ m”
h+”kg/ cm″であった。コノ膜を75Ili 
11%のエタノ・−ルで湿潤化した後と、更に再転燥し
7た後の透水性を測定したが、どちらも最初の透水性と
変わらず、恒久的な親水性を有1.τいることが認めら
れた。
実施例2 実施例1で用いた製膜溶液を30℃に保ち、外径1 、
6+nm、内径0.8+amの2重環状ノズルより内部
凝固液としてポリビニルアルコール(P V A−20
5りラレ社製)3重量%、ジメチルポルムアミド79重
量%、水18重量%からなる30℃の混合溶液と同時に
吐出し、100I11の加湿空気中を通した後、外部凝
固液である50℃の水に浸漬して、外径1.3mm、内
径0.8mmの中空糸膜を得た。この膜を水洗して溶媒
、ポリエチレングリコール及び過剰のポリビニルアルコ
ールを洗浄除去後、実施例1と同様にポリビニルアルコ
ールの架橋と熱水処理を行い、60℃で8時間乾燥した
。この膜の透水性は2.7m’/i−hr−kg/cI
l+′であり、湿潤化した後と再乾燥した後の透水性の
変化はみられず恒久的な親水性が認められた。
実施例3 内部凝固液にポリビニルアルコール(P V A −2
O3) 8重量%、エタノール75重量%、水17重量
%で構成される溶液、外部凝固液にポリビニルアルコー
ル(PVA−203)2重量%水溶液を使用した以外は
実施例2と同様にして中空糸膜を得た。この膜の湿潤化
した後と再乾燥した後の透水性はいづれも0.8m”/
 I!l’−hr−kg/ Cm”であり、実施例2と
同様に恒久的な親水性が認められに。
実施例4 内部凝固液としてカルボン酸変性ボリヒニルアルコール
(K L −506クラレ社製)3重量%、ジメチルホ
ルムアミド75重量%、水22重量%の混合溶液を用い
た以外は実施例2同様に1.て中空糸膜を得た。この膜
の湿潤化(7た後と再乾燥した後の透水性はいづれし1
.6m3/ m”hr−kg/ cm2であり、実施例
2と同様に恒久的な親水性が認められノニ。
実施例5 ポリスルホン19重量%、無水塩化リチウム1重量%、
ツメチルホルムアミド80重量%を混合溶解して製膜原
液とした。これを内部凝固液と1−でポリビニルピロリ
ドン(K−30JAF’社製)5重量%、ジメチルホル
ムアミド80重量%、水15重量%で構成される溶液と
共に外径0.9mm、内径0.4mmの2重環状ノズル
から40℃で吐出し、15cmの加湿空気中を通した後
、外部凝固液である406Cの水に浸漬した。更に水洗
30分、熱水処理60分を行い、60℃で乾燥して外径
0 、6mm、内径0.4mmの中空糸膜を得た。この
膜を160℃で8時間乾熱処理しポリビニルピロリドン
を不溶化させた。得られた膜の湿潤化後と再乾燥した後
の透水性はいづれも34m3/ m”hr−kg/ c
m”で、実施例2と同様に恒久的な親水性か認められた
実施例6 内部凝固液としてビニルピロリドン・4級化ツメチルア
ミノエチルメタクリレート共重合体(GAFQUAT 
 #755 GAF社製)2重量%、ジメチルホルムア
ミド75重量%、水23重量%を使用した以外は実施例
5と同様にして中空糸膜を得た。
湿潤化後と再乾燥した後の透水性は1.5m3/m″・
hr・kg/es+”で、実施例2と同様に恒久的な親
水性が認められた。
実施例7 ポリスルボン酸17重量%、ポリエチレングリコール3
4重量%、ジメチルアセトアミド49重量%を混合溶解
して製膜原液とした。これを内部凝固液としてポリビニ
ルアルコール(P V A−203) 1重量%、ジメ
チルアせドアミド50重量%、水49重量%て構成され
る溶液と共に外径0.5mm、内径025mmの2重環
状ノズルから50°Cで吐出し、5cmの加湿空気中を
通した後、外部凝固液である50°Cの水に浸漬した。
次に、水洗30分、熱水処理30分を行い膜を洗浄した
後に、実施例2と同様な方法でポリビニルアルコールを
不溶化し、更に60℃の温水で1時間水洗し50 ’C
で8時間乾燥さ且て外径290μm、内径200μmの
中空糸膜を得た。この膜の透水性は0.25m”/m″
・hr4g/ ctrl’で実施例2と同様に恒久的な
親水性が認められた。
次に、この膜を9600本束ねて打効面積1.7m’の
人工腎臓用モジュールを作製した。このモノニールを用
いた透析性能の評価結果を表−1荷示す。
Curea、    198(mQ/ ’m1n)Cc
reat、   170(IIl12/ m1n)Sc
Alb、    < 0.01 Scinu、       1.0 QB= 200mC/ min、  Qo= 500m
C/ min実施例8 ポリイミF (2080D  アツブノヨン社製)18
重量%、エチし・フグリコール18重量%、ジメチルホ
ルムアミド64重量%を混合溶解し製膜溶液としf二。
この溶液を30℃に保ち、外径1 、6mm、内径0.
8mmの2重環状ノズルより内部凝固液としてポリビニ
ルアルコール(PVA−205)3重量%、ジメチルホ
ルムアミド70重量%、水27重景%で構成される30
℃の混合溶液と同時に吐出し、15cmの加湿空気中を
通した後、外部凝固液である30°Cの水に浸漬j5外
径1 、3mm、内径0.8mmの中空糸膜を得た。こ
の膜を水洗して溶媒、エヂレングリール、過剰のポリビ
ニルアルコールを洗浄除去後、実施例1と同様にポリビ
ニルアルコールの架橋と熱水処理を行い、60℃で8時
間乾燥した。この膜の透水性は1.2m3/ m”hr
=kg/ cm’であり、湿潤化した後と再乾燥した後
の透水性の変化は全くみられず恒久的な親水性が認めら
れた。
(発明の効果) 以上のように特定量の親水性高分子を含有する凝固液を
用いることによって、製膜溶液を変えず、工程もあまり
増えず、しかも凝固液に親水性高分子を含有させるとい
うわずかの操作で、各用途に適した物性を存する親水性
膜を容易に製造することができる。そのため、工業用途
やメディカル用途等幅広い分野での使用が可能である。
特許出願人 株式会社 り ラ L=

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 疎水性高分子と溶媒、非溶媒、または膨潤剤からなる溶
    液をノズルから凝固浴へ押し出して製膜する際に、凝固
    液として0.1〜20重量%の親水性高分子を含有する
    溶液を用いることを特徴とする親水化膜の製造方法。
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