JPH0415917Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、店舗や銀行あるいは工場等の無人自
動閉鎖することができる安全制御装置付電動シヤ
ツターに関するものである。

（従来の技術） 一般に、電動シヤツターを遠隔操作することに
よつて、店舗や工場あるいは銀行やキヤツシユコ
ーナー等を無人自動閉鎖する場合には、シヤツタ
ーカーテンの降下に伴う障害物との衝突による人
的危険やシヤツターの損傷を防止する必要があ
る。

その要求に応じ得るものの１つとして、従来、
特公昭54−25745号公報（特開昭51−46737号公
報）に開示される技術がある。

この従来技術は、電動シヤツターの下端に設け
られた座板の下面に障害物との接触時に作動する
検出器を取着し、該検出器がシヤツター降下中に
障害物を検出した場合、一旦シヤツターカーテン
を停止させ、一定の高さまで上昇させて再停止さ
せ、続いて下降させて上記障害物が取り除かれる
まで上記動作を繰り返して行なわせるようにした
ものである。

このような従来技術においては、障害物検出器
は上下に摺動するシヤツターカーテンに配設され
ているものであるから、リード線等の有線による
電力供給や、信号の伝達は困難であるので、その
検出器は、バツテリー電源を用い、検出信号は無
線や光線等により伝達が行なわれている。

しかしながら、このようなバテツリー電源が用
いられたシヤツターカーテン、特に、シヤツター
カーテンの下端部に電源を有する障害物検出器が
配設されたシヤツターは、その構成上、シヤツタ
ーの閉鎖状態、すなわち、シヤツターカーテンの
着地状態において、その着地位置である床面等に
より障害物検出器が作動し、シヤツターの閉鎖状
態の間中、継続して作動し続けるので、電源消耗
上の問題を有すると共に、障害物検出器が着地位
置である床面等に接触し続けていることによる雨
水等の検出器への侵入等の問題も有するものであ
る。

（考案が解決しようとする課題） 本考案は、上述した問題点を解決するためにな
されたもので、簡単な構成により、閉鎖状態にお
いて、確実に床面から離れた状態で閉鎖できる安
全制御装置付電動シヤツターを提供することを目
的とするものである。

（課題を解決するための手段） 本考案は、シヤツターカーテンの下端部に障害
物検出器を有する安全制御装置付電動シヤツター
において、着地位置検出器と、モーターを停止さ
せるモーター停止手段と、モーターを逆転させる
モーター逆転手段を有し、前記着地位置検出器の
作動後は前記障害物検出器の検出出力に基づい
て、前記モーター停止手段を作動させ、ついで、
前記モーター逆転手段を少時作動させて閉鎖停止
を行なうようにしたことを特徴とするものであ
る。

上記構成において、障害物検出器は、複数個配
設してもよく、あるいは、テープスイツチ等長尺
の検知領域をもつ検出器を用いることができる。

（作用） シヤツターカーテンの下端が着地近傍の所定範
囲内において、障害物検出器が作動した場合は、
検出信号により、シヤツターカーテンの降下を直
ちに停止し、ついで、少時モーターを逆転させて
シヤツターカーテンを上昇させて停止する。した
がつて、シヤツターカーテンを閉鎖する場合は、
床面より少し上昇した位置で閉鎖停止するから、
障害物検出器が作動を継続することはなく、雨水
等の検出器への侵入等の問題も解決できる。

（実施例） 本考案の安全制御装置付電動シヤツターの一実
施例を図面にしたがつて説明する。

１は、シヤツターカーテン１０の下端に設けら
れた座板９の下面に取り着けられた障害物との接
触時に作動する障害物検出器であり、この実施例
では、ゴム製の外装１５の内側に一対のテープ状
の端子１４が取着されており、この一対の端子１
４が接触することにより、障害物や床面１２との
接触を検出するものである。

また、障害物検出器１は、その電源として座板
９の上面にバツテリー１３を有しており、上記障
害物検出器１が作動した場合は、このバツテリー
１３の電源を利用して下記の制御盤３に信号を発
するものである。

２は、シヤツターカーテン１０の巻き取りドラ
ム下方に配設された着地位置検出器であり、シヤ
ツターカーテン１０の下端が床面である着地位置
に至る手前（例えば10cm程度手前）に繰り出され
た時に、シヤツターカーテンに付されたマークや
透孔等を光電的に検出することにより繰り出し量
を計測して、着地の手前の位置を検出するもので
ある。

３は、遠隔操作あるいは定時刻にシヤツターの
開閉を自動的に行なうための制御盤であり、シヤ
ツターカーテン降下時において、上記障害物検出
器が作動した場合に、シヤツターカーテン１０を
駆動するためのモーター５と連繋した開閉器４を
制御して、直ちにシヤツターカーテン１０の降下
を停止させ、続いて一定の高さまで上昇させた後
再下降させ、障害物が取り除かれるまでその動作
を繰り返し行なうようになつている。

また、制御盤３は、この繰り返し動作が、タイ
マー６で設定時間により検知する所定回数を越え
て繰り返された場合には、そのタイマー６の信号
を受けて、以後の繰り返し動作を停止させると共
に、シヤツター周辺に異状を知らせるランプ等の
異状表示部７を点灯させ、警備会社等の遠隔操作
部８に異状を知らせるべく信号を発するものであ
る。

さらに、制御盤３は、上記着地位置検出器２が
作動してその信号を受けた後に、障害物検出器１
が作動した場合は、シヤツターカーテン１０の着
地すなわち閉鎖状態であると認識して、開閉器４
にモーター５を停止させ続いてモーター５を逆転
させるべく信号を発し、シヤツターカーテン１０
を僅少上昇（例えば1.5cm程度）させて障害物検
出器１が作動しない状態でシヤツターを閉鎖する
ものである。

１１はシヤツターカーテン１０が摺動するため
のガイドレールである。

本考案は、上記実施例に限定されるものではな
く、例えば、シヤツターカーテンの繰り返し動作
等は、シーケンス制御してもよい。

（考案の効果） 以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、シヤツターカーテン下端に配設された障害物
検出器が、シヤツターの閉鎖状態において障害物
検出器が作動し続けることもなく、電力の消費を
必要最小限にできると共に、障害物検出器に、シ
ヤツター閉鎖状態におけるシヤツターの荷重が掛
かり続けること、および、その検出器に雨水等の
侵入することを防止できる等の効果を有するもの
である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案による安全制御装置付電動シヤツ
ターを示すものであり、第１図は、系統図、第２
図は、要部正面図、第３図は、第２図の要部右側
面図、第４図は、障害物検出器の取り付け状態を
示す要部拡大斜視図である。 １……障害物検出器、２……着地位置検出器、
３……制御盤、４……開閉器、５……モーター、
６……タイマー、７……異状表示部、８……遠隔
操作部、９……座板、１０……シヤツターカーテ
ン、１１……ガイドレール、１２……床面、１３
……バツテリー、１４……端子、１５……外装。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シヤツターカーテンの下端部に障害物検出器を
   有する安全制御装置付電動シヤツターにおいて、
   着地位置検出器と、モーターを停止させるモータ
   ー停止手段と、モーターを逆転させるモーター逆
   転手段を有し、前記着地位置検出器の作動後は前
   記障害物検出器の検出出力に基づいて、前記モー
   ター停止手段を作動させ、ついで、前記モーター
   逆転手段を少時作動させて閉鎖停止を行なうよう
   にしたことを特徴とする安全制御装置付電動シヤ
   ツター。