JPH04157089A

JPH04157089A - ぬれ性・耐酸化性の優れたＮｉ基耐熱ロウ材

Info

Publication number: JPH04157089A
Application number: JP27789290A
Authority: JP
Inventors: Takashi Tanaka; 隆田中; Yutaka Morimoto; 裕森本; Shozo Nagai; 省三永井; Kensuke Hidaka; 日高　謙介
Original assignee: Fukuda Metal Foil and Powder Co Ltd; Nippon Steel Corp
Current assignee: Fukuda Metal Foil and Powder Co Ltd; Nippon Steel Corp
Priority date: 1990-10-18
Filing date: 1990-10-18
Publication date: 1992-05-29
Anticipated expiration: 2013-03-18
Also published as: JP2728973B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、表面に緻密な酸化皮膜などを形成する耐酸化
性の良好なステンレス鋼や超合金などをロウ材する際に
使用するロウ材て、特にぬわ性と耐酸化性に優れたＮｉ
基耐熱ロウ材に関するものである。

［従来の技術］従来、Ｎｉ基耐熱ロウ材は、主にステンレス鋼や超合金
のロウ材に使用されてきた。ＪＩＳ規格（ＪＩＳ、Ｚ、
３２６５）に代表されるように融点降下元素としてＢ、
Ｓｊ　、Ｐなどを含有し、高温強度に優れ、耐酸化性、
耐食性にも優れている。そのため、高温に使用される熱
交換器やガスタービン、航空機部品、原子炉機器などを
製作するときのロウ材にＮｉ基耐熱ロウ材は広く使われ
ている。

Ｂ、Ｓｉ　、Ｐなどは、ロウ材の融点を下げ、流動性を
与える元素として貴重なものであるか、−方、ロウ材さ
れた部品の使用環境によっては、それら元素がロウ付継
手部の高温強度の低下を招いたり耐酸化性を劣化させる
ことかある。例えば、ＡｆＬを含有して表面に緻密な酸
化皮膜を形成することにより耐酸化性の優れたステンレ
ス鋼や超合金を、Ｂを含有するＮ１０つ材＜ＢＮｉ−１
，ＩＡ、２，３．４）でロウ材するとロウのぬれ性は良
好であるかそのロウ付部は、Ｂ化合物を形成してロウ付
部の耐酸化性は著しく低下する。したがって、酸化性の
厳しい雰囲気に曝される場所にはＢ入りＮｉロウ材を使
用することは適切ではない。

また。Ｓｉを含有するＮｉロウ材（Ｂ　Ｎ　ｉ−５）は
、固相線温度が約１０８０℃と高く高温での継手強度の
観点からすれば良好なロウ材ではあるが、表面にＡｉの
酸化皮膜などを形成してぬれ性の悪いような材料に対す
るロウ材としては、ぬれ性に不十分な点かある。Ｐを含
有するＮｉロウ材（Ｂ　Ｎ　ｉ−６，７）は、固相線温
度が約８７５℃〜８ｇＯ℃と低くロウ付温度を低く設定
できる利点はあるが、継手部の高温強度に難点がある。

以上のように、現状のＮｉ基耐熱ロウ材では、高温でし
かも耐酸化性雰囲気で使用される／ｌなどを含有するス
テンレス鋼や超合金のロウ材に対応することばてきない
。

尚、特開昭６４−５３７９６号公報には、Ｎ　ｉ−Ｃｒ
−３ｉを基にし、それにＡ１．Ｆｅ、Ｃｏをそれぞれ組
み倉わせて添加した耐熱ロウか開示されている。

［発明が解決しようとする課題］本発明の目的は、ｆｌｕなどを含有して表面に緻密な酸
化皮膜を形成しロウ材のぬわ性の良くないステンレス鋼
や超合金のロウ材に対して、ぬれ性も良好でしかも耐酸
化性もよく高温強度の高いロウ付納手を形成できるＮｉ
基耐熱ロウ材を提供することにある。

［課題を解決するための手段］本発明者らは、母材の表面にｉｌｌ酸化物があっても、
耐酸化性を損なわすしかも高温強度も低下しなくてぬわ
性か良好になるロウ材成分を見つけるためにＮ　ｉ−Ｃ
ｒ−５ｉ系を基本成分として研究を進めてきた。それは
、Ｂ　Ｎ　１−５０つ材のぬれ性を改善することにより
課題を解決てきると考えたからである。その結果、Ｎ　
ｉ−Ｃｒ−３ｉ合金にＺｒ。

Ｔ　ｉ、ＲＥ　Ｖを適当な量たけ添加すると表面にＡＭ
酸化物を形成するような材料であっても本発明による合
金は良好なぬれ性を発揮することが明らかになった。ま
た、Ｚ　ｒ、Ｔ　ｊ、ＲＥ　Ｍの添加は耐酸化性も向上
し高温強度も低下せずぬれ性が向上することを見出した
。その知見に基づき、以下のような本発明がなされた。

即ち、本発明は、重量％において、Ｚ　ｒ、Ｔ　ｉ−方
ないしは両方を０．３％〜５％、および／またはＲＥＭ
を０．０１〜０．３％含み、】５〜２３％のＣｒ、８〜
１２％のＳｉを含有し、残部が実質Ｎｉがうなることを
特徴とするぬれ性と耐酸化性に優れたＮｉ基耐熱ロウ材
である。

［作用］本発明のＮ　ｉ−Ｃｒ−３ｊの基本成分系はＪＩＳ規格
に規定されるＢ　Ｎ　ｊ−５を基本としているが、ぬれ
性、耐酸化性、高温強度、じん性とＺｒ、Ｔｊ、ＲＥＭ
の添加による高温特性の変化からそれら成分範囲は多少
変化している。以下の％表示に付いては重量％を示すも
のである。

Ｃｒ　：これは、ロウ付部の高温耐酸化性向上のために
添加するが、ＡＭ含存ステンレス鋼並のＣｒｆ！０−添
加することにより母材と同等の耐酸化性を維持する。１
５％未満ては高温耐酸化性を期待することはてきす、ま
た２３％を越えて添加するとロウ付部の延性か低下し、
しん性が劣化する。このため、Ｃ「の添加範囲を１５〜
２３％とした。

Ｓｉ　：この元素はロウ材の融点を降下させるものてあ
り、ロウ付性を維持するために必要な元素である。８％
未満では融点降下度が不十分でロウ付性か悪くなり、一
方、１２％を越えると、ロウ付部も劣化し脆くなりロウ
流れ性も悪くなる。以上のことより、Ｓｉの含有量を８
〜＋２％とした。

Ｚｒ、Ｔｉ　　：これらの元素はロウ材のぬれ性を向上
させるために添加するものであり、同時にロウ付部の耐
酸化性も向１させる。０．３％未満では、際たってロウ
材のぬれ性を向上させるところまで行かない。また、５
％を越えるとロウ付部の劣化が著しくなり脆くなる。し
たがって、Ｚ　ｒ、Ｔ　ｉの添加範囲は、０．３〜５％
かロウ材としての適正範圏である。また、ＺｒとＴｉの
両方を同時に添加するときも、その添加範囲は、０．３
〜５％かロウ材としての適正範囲である。

ＲＥＭ　：この元素はロウ材のぬれ性を向上させるため
に添加するものであり、同時にロウ付部の耐酸化性も向
上させる。０．０１％未満では、際たつ′（ロウ材のぬ
れ性を向トさせるところまて行かない。また、　０．３
％を越えるとロウ付部の劣化が著しくなり脆くなる。し
たがって、ＲＥＭの添加範囲は、０．０１〜０．３％か
ロウ材としての適正範囲である。

ＡＱを含有するステンレス鋼は、たとえ高真空中でロウ
材する場合でもロウ材が溶融する前にステンレス鋼表面
に薄いＡ２の酸化皮膜が生成する。この酸化皮膜は、ロ
ウ材のぬれ性を阻害し、ロウの流れ性を悪くする。した
かつて、ロウのぬわ性を向１−させるためには、Ａ党の
酸化皮膜を破壊してぬれ性を阻害する要因を除去するこ
とか必要である。Ｚ　ｒ、Ｔ　ｉ、ＲＥ　Ｍは、いずれ
も活性金属と叶ばれて反応性の高い元素である。Ｎ　ｉ
−Ｃｒ−３ｉ合金にＺ　ｒ、Ｔ　ｉ、ＲＥ　Ｍを添加す
るとその合金か溶融したときに溶融合金中のＺ　ｒ、Ｔ
　ｉ、ＲＥ　Ｍと母材表面皮膜の／ｌ酸化物が反応しＡ
２酸化皮膜か壊される、そのことによりＺ　ｒ、Ｔ　ｉ
、ＲＥ　Ｍを含有する合金のぬれ性は向上し、母材とよ
くぬれて良好なロウ材が成し遂げられる。２ｒ、Ｔｉ、
ＲＥＭの添加がＮ　ｉ−Ｃｒ−３ｉ合金のぬれ性を向上
させるのに有効な理由は以上のように推測している。ま
た、Ｚ　ｒ、Ｔ　ｉ、ＲＥ　Ｍはそれ自身においても耐
酸化性に有効であり、ロウ付部の耐酸化性を向上させる
のに役に立つ。

［実施例］本発明の実施例と比較例の合金成分と拡がり性実験の結
果を表１に示す。合金Ｎｏ、Ａ１−Ａ１４まては、本発
明に基すく合金成分であり、Ｚ　ｒ、Ｔ　ｉ。

ＲＥＭの含有Ｉを変化させている。８１〜Ｂ８までは、
本発明に対する比較例である。比較例の８１は、市販の
Ｎｉ基ロウ材のＢ　Ｎ　ｉ−５である。それぞれの合金
は、ロウ付可能なようにガスアトマイズ法により粉末状
に成形された。拡がり性実験は、以下の要領で執り行わ
れた。まず、５％八へを含む２０％Ｃｒフェライト系ス
テンレス鋼を母材として、第１図（ａ）に示すように母
材上に約１００μｍの直経を有する合金粉末を乗せてロ
ウ付熱処理を行う３．ロウ付熱処理後、第１図（ｂ）に
示すように合金粉末が溶けて漬れて広がった面積Ｓを計
測しその而ＭＳをロウ付前の球状合金粉末の投影面ＭＳ
。で割った数値Ｗ　（−ｓ／ｓｏ　）を拡かり係数と呼
び、その合金粉末の今回使用した母材に対するぬれ性の
指標とした。ロウ付熱処理は、１１８０℃で１５分間、
１０−”ｔｏｒｒ台の真空中で行われた。

Ｚ　ｒ、Ｔ　ｉ、ＲＥ　Ｍか含有された合金は、含有さ
れていない合金、比較例Ｂｌ　（ＢＮｉ−５）に比べて
拡がりり係数が大きくなっており、ぬれ性が改善されて
いることかわかる。比較例Ｂ２に示すＺｒが０２％の含
有ては、拡がり性に目だった効果がない。０．３％以上
になると拡かり性は格段に改善される。しかし、５％を
越えて６％（比較例Ｂ３）になると拡がり性はそれ以上
向上しないか、ロウ付部が脆くなる。Ｔｉについても比
較例Ｂ４．５からＺｒと同様のことが言える。実施例か
らみるとＺ　ｒ、Ｔ　ｉの拡がり性およびロウ付部の特
性に良好な影響を及ぼす範囲は０．３％〜５％である。

また、ＺｒとＴｉの同時添加の場合も比較例Ｂ６に示す
ように両方の合計か５％を越えると拡かり性はそれ以上
良くならず、ロウ付部が脆くなるのて適正範囲は、０，
３〜５％である。

また、ＲＥＭ添加に付いても実施例へ８〜１１に示すよ
うに　０．１〜０．３％含有の範囲で良好なぬれ性を示
している。比較例Ｂ７の０．００５％の含有ては目たっ
た効果はなく、比較例Ｂ８の０．４％の含有ては拡がり
性はもうそれ以上向上しないがロウ付部が脆くなる。以
上のことから。ＲＥＭの拡かり性およびロウ付部の特性
に良好な影響を及ぼす範囲は０．Ｏ１％〜０．３％であ
る。

また、実施例のロウ材をＡ２を含有するステンレス鋼の
上て溶融させて１１００℃で２００時間大気中て加熱し
たところ、比較例のＢ　Ｎ　１−５０つ材と比へて異常
酸化の発生はなく耐酸化性も向上していることがわかっ
た。

表１＊　Ｂａ１．は、残部を表わす。

［発明の効果コ以上説明したように、本発明のＺ　ｒ、Ｔ　ｉ、ＲＥ　
Ｍを含有したＮ　ｉ−Ｃｒ−８ｉ系合金は、従来までの
ＢＮｉ〜５０つ材に比へてぬれ性が著しく改善される。

特に、ＡＱを含有するようなステンレス鋼や超合金に対
して従来までのＮｉ基耐熱ロウ材では、母材表面のＡｎ
酸化物皮膜の形成によりぬれ性か阻害されていたか、本
発明のＺ　ｒ、Ｔ　ｉ、ＲＥ　Ｍを含有するＮｉ基耐熱
ロウ材を使えば、ぬれ性か改善され十分に有効なロウ付
が可能である。また、ロウ付部にＺ　ｒ、Ｔ　ｉ、ＲＥ
　Ｍが含有されているとそれ自身か耐酸化性に有効な働
きがあり、高温酸化性雰囲気で使用されるロウ材として
も適している。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）、（ｂ）は、ロウ材の拡かり性を説明する
ために使用した模式図である。図において、１は母材、２はロウ付熱処理前の球状合金
粉末、３はロウ付熱処理後の溶けて流れて広かった合金
である。Ｓｏは球状合金粉末の投影面積、Ｓはロウ付熱
処理後の合金の拡かり面積である。

Claims

【特許請求の範囲】１、重量％において、Ｚｒ、Ｔｉの一方ないしは両方の
合計で０．３〜５％含有し、そのほか１５〜２３％のＣ
ｒ、８〜１２％のＳｉを含んで、残部が実質Ｎｉからな
ることを特徴とするぬれ性・耐酸化性に優れたＮｉ基耐
熱ロウ材。２、重量％において、ＲＥＭを０．０１〜０．３％含有
し、そのほか１５〜２３％のＣｒ、８〜１２％のＳｉを
含んで、残部が実質Ｎｉからなることを特徴とするぬれ
性・耐酸化性に優れたＮｉ基耐熱ロウ材。３、重量％において、Ｚｒ、Ｔｉの一方ないしは両方の
合計で０．３〜５％とＲＥＭを０．０１〜０．３％含有
し、そのほか１５〜２３％のＣｒ、８〜１２％のＳｉを
含んで、残部が実質Ｎｉからなることを特徴とするぬれ
性・耐酸化性に優れたＮｉ基耐熱ロウ材。