JPH0415157B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自転車フレームに関するもので、さら
に詳しくはフレームの各部材が溶接或は鑞付け以
外の手段で結合された自転車フレームに関するも
のである。

多くの軽量のツーリングまたはレース用自転車
のフレームはハンドルバーステムとフオークステ
ムを受支するスリーブを備えたヘツドチユーブ
と、ペダルクランク組立体の受支するボトムブラ
ケツトおよび自転車シートのシートポストを受支
するシートブラケツトを備えている。これら３部
材はそれぞれ単一円筒状のチユーブで結合される
が、この結合には通常溶接または鑞付けが使用さ
れている。

自転車の前輪はヘツドチユーブに軸支されたフ
オークステムを含む前部フオークによりこのフレ
ームに取付けられる。また後輪はシートブラケツ
トから後輪方向に延出する１対のシートマストス
テーとボトムブラケツトから後輪方向に延出する
１対のチエンステーによりこのフレームに取付け
られる。これら各１対のステーは各ブラケツトに
溶接または鑞付けにより取付けられる。

この型式の自転車では、チユーブとブラケツト
およびステーは通常、強力で安価であり、また溶
接或は鑞付けが比較的容易な鋼で作られている。
しかしこの他にも例えばアルミニウム合金の如
く、充分の強度と剛性を有し、しかも鉄より軽い
材料がある。従つてフレームの重量を軽減するた
めには、或部材或は全部材をアルミニウム合金等
の軽い材料で置換して自転車フレームを構成する
ことが望まれる。特にその大きさからみて、各ブ
ラケツトを結合するチユーブにおいて鋼をアルミ
ニウム合金等で置換することが望まれる。ところ
が鋼製部材を溶接または鑞付けによりアルミニウ
ム製部材に結合する技術は量産には不向きである
ため、このようなフレームを組立てるための代替
手段が種々利用されている。

例えばクライネベンネの西ドイツ実用新案G81
17 517.5には管部材がヘツドチユーブ、ボトムブ
ラケツトおよびシートブラケツト等に接着剤によ
り取付けられた自転車フレームが開示されてい
る。ここではヘツドチユーブと各ブラケツトはソ
ケツトを有し、これにテーパー端部を有する管状
の付属部材が圧入、鑞付けもしくは溶接等により
固着されており、各チユーブの端部は上記付属部
材に適合するサイズにテーパー加工されている。
そしてチユーブ端部を付属部材に係合し、硬化し
凝固して実際直接に部材を結合はしないが機械的
相互ロツクにより部材の相互移動を抑止する嫌気
性接着剤で固定する。実施例ではチユーブの両端
部と付属部材には周方向の溝を有し、付属部材と
チユーブ間の間隙またはポケツト内に保持される
接着剤に加え、両方の溝が接着剤を保持する環状
の通路を形成している。

この装置の他の実施例では環状の付属部材は円
筒形をなし、粗い外周面を有し、この粗面が接着
剤を保持する微細なポケツトを形成している。付
属部材はほぼ全長にわたりややプレス嵌合する寸
法に作られている。この実施例ではフレーム部材
は最初ややプレス嵌合することにより保持され、
次に主としてチユーブとヘツドチユーブおよび各
ブラケツトに固定された付属部材間の間隙に充填
され硬化した接着剤により保持される。

このタイプのフレームは異種の金属を使用する
ことができ、従つて全部材が鋼製の同様形状のフ
レームより軽量に作ることができるが、これにも
不利な点がある。例えば円錐形付属部材の上記環
状の通路は接着剤を環状に保持する。このような
形状は結合部に加わる引張荷重には強いがねじり
外力には余り強くない。

これに加え連結すべきチユーブとプレス嵌合す
る付属部材が粗面を有するフレームでは接着剤が
付属部材の外面に均一に分布されることが困難
で、また付属部材をプレス嵌合する際しばしば接
着剤が外面から掻き取られ、なくなつて終うこと
がある。さらにチユーブ端部を付属部材に結合し
た際、チユーブ端部がソケツトの壁に係合して連
続した結合を得ることがしばしば困難となる。こ
の困難は通常の組立誤差および部材の寸度誤差か
ら生ずる。この適正な連結ができないとチユーブ
とソケツトの間に間隙を生じてフレームの外観を
損じ、また鋭利なエツジ部を生じて自転車に乗る
人を傷付けることになる。

従つて鋼とアルミニウムの如き異種金属で、し
かも費用と時間の掛る鑞付けなどの作業を要せず
に自転車フレームを作ることが自転車フレームに
対する要望の１つになつている。また部材が迅速
かつ安価に組立てられ、チユーブと付属部材の強
力な結合が得られる如き自転車フレームに対する
要望がある、また組立に際し、見栄えのよくない
間隙などを生ぜず、また完成したフレームに鋭利
なエツジ部などのないとこも要望される。

本発明はヘツドチユーブとシートブラケツトお
よびボトムブラケツトが各１対の外方に延出する
挿入部を有し、このヘツドチユーブと各ブラケツ
ト部材がその挿入部にプレス嵌合と接着ボンドの
併用によつて取付けたチユーブにより相互に結合
された自転車フレームである。ヘツドチユーブと
シートブラケツトおよびボトムブラケツトはそれ
ぞれ少なくとも１対の挿入部を形成するラグを有
し、これによりフレームのチユーブと結合される
点において実質的に同様であるから、以下これら
の部材をラグ部材と総称する。

本発明の一形態によれば、ラグ部材の各挿入部
は第１の外径を有する内側の圧入嵌合部と、その
外端に傾斜移行部を介して位置する第１の外径よ
り小径の第２の外径を有する外側案内部を備えて
いる。連結チユーブは挿入部の案内部とすべり嵌
合を形成し、内側の圧入嵌合部とプレス嵌合を形
成している。チユーブ内径は案内部の外径より大
きいが内側の圧入嵌合部より小さい。

金属接着剤が案内部に施こされ、案内部とこれ
に重合するチユーブ端部の間に接着ボンドが形成
される。斯くして各ラグ部材は対応するチユーブ
に接着ボンドとプレス嵌合により強固に取付けら
れる。

本発明の１実施例においては、各挿入部の案内
部がその外周面に等間隔に配置された複数の長手
方向に延出する溝を有している。各案内部はまた
案内部から内側大径部に移行する部分に環状の溝
を有している。この環状および長手方向の溝は案
内部の第２の外径より小径の外径を有する区帯を
形成し、金属接着剤のためのポケツトを提供して
チユーブ端部が案内部上をすべり嵌合する際、チ
ユーブ端部により接着剤が案内部から掻き取られ
ることを防止し、接着剤が案内部の長手方向およ
び周方向に均一に分布されるようにしている。挿
入部の案内部に溝を設けることの他の１利点は溝
の深さを適当に設定することにより接着剤の厚さ
が適正に保持されることである。

案内部に接着剤を均一に分布し得ることに加え
て、長手方向の溝はチユーブの長手方向に平行に
延出する接着剤の保持区帯を提供し、これがチユ
ーブと挿入部の結合部分に加えられるねじり外力
に対する抵抗力を付与する利点がある。接着剤に
はこのほか、挿入部とチユーブ間にクツシヨン作
用を付与し、自転車フレームに加わる衝撃を緩和
し得る利点がある。

本発明のフレーム構造の従来のフレームより優
れた点は、挿入部の形状がフレームの組立を容易
にする点である。フレームの各部材はラグ部材の
案内部をチユーブ端部にすべり嵌合でゆる目に結
合した後、この状態のフレームを治具または固定
具に載せてチユーブ端部を挿入部の内側の圧入嵌
合部にプレス嵌合すれば容易に組立てられる。

プレス嵌合は挿入部の直径方向の縮少によるよ
りチユーブ端部の拡張によるものであるから、強
力で均一なプレス嵌合を得るためにはチユーブの
壁厚を適当に設定する必要がある。アルミニウム
合金チユーブを鋼の挿入部にプレス嵌合する場合
は、チユーブのアルミニウム合金が挿入部の鋼よ
り変形し易いので、チユーブの壁厚は挿入部の壁
厚とほぼ同じでよい。しかし本発明のフレーム構
造は、チユーブが挿入部より変形が容易であれば
鋼製チユーブまたは他の材料のチユーブを使用す
ることもでき、また鋼以外の材料からなるラグ部
材を使用することもできる。またチユーブが材料
の弾性限を超えて拡張しないように部材の寸度を
設定することが望ましい。その理由は弾性限を超
えて変形した場合、プレス嵌合部の強度が低下す
るからである。

また本発明の実施例においては、チユーブ端面
が直角で、対応する挿入部基部の肩部も直角であ
り、これによりチユーブが挿入部の内側大径部に
嵌合した際、チユーブの端部が肩部に衝合する。
また部品製作上通常起り勝な寸度のばらつきと整
合の不備を補償するため、トリムリングがラグ部
材の直角な肩部とチユーブの直角端面の間に配置
される。トリムリングはラグ部材もしくはチユー
ブの何れよりも柔軟な材料で作られ、これにより
衝合の際変形して結合部材間に存在する間隙を充
填する。従つてトリムリングはフレーム部材を迅
速に組立てることができ、しかも外観の見栄えが
よく、かつ結合部材間に鋭利なエツジ部の存在し
ない完成品を得ることができる。

従つて本発明の目的はラグ部材とチユーブを溶
接或は鑞付け以外の方法で結合して作られた自転
車フレーム；各部材が接着剤で結合され、この接
着剤が部材の結合面に均一に分布されてフレーム
組立操作により攪乱されない自転車フレーム；各
部材がプレス嵌合による結合に加え接着ボンドに
より結合され、このためフレームを治具或は固定
具から取外して接着剤硬化のため貯蔵しておくこ
とができる自転車フレーム；および各部材がプレ
ス嵌合により結合され、結合部に見栄えの悪い間
隙や鋭利なエツジ部を生じない自転車フレーム；
これらの要望を満足する自転車フレームを提供す
ることである。

本発明の他の目的および利点は以下の詳細な説
明と添付の図面および特許請求の範囲の記載等か
ら明らかとなるであろう。

第１図に示すように、総括的に符号１０で示す
本発明に係る自転車フレームはヘツドチユーブ１
２とボトムブラケツト１４およびシートブラケツ
ト１６の三個のラグ部材を有している。ヘツドチ
ユーブ１２は図示しないがその上下端部にそれぞ
れハンドバーステムとフオークステムを回動自在
に受支するようにしたタイプのものである。ボト
ムブラケツト１４は図示しないがクランク組立体
を受支するようになつており、またシートブラケ
ツト１４は図示しないがシートポストを貫通受支
するようにしたタイプのものである。

ヘツドチユーブ１２はシートブラケツト１６は
トツプチユーブ１８で結合され、ヘツドチユーブ
１２とボトムブラケツト１４は下りチユーブ２０
で結合され、またシートブラケツト１６とボトム
ブラケツト１４はシートマスト２２で結合されて
いる。

チユーブ１８，２０，２２は中空でほぼ円筒形
である。本発明の要点ではないがこれらチユーブ
の内径はほぼ同じ寸度である。

フレーム１０はまたボトムブラケツト１４から
後方に延出する１対のチエンステー２４とシート
ブラケツト１６から後下りに延出する１対のシー
トマストステー２６を有している。チエンステー
２４とシートマストステー２６は各ブラケツト１
４，１６に鑞付けにより取付けられており、この
点においてフレーム１０は多くの高性能のレース
用およびツーリング用自転車フレームに類似して
いる。しかしチエンステー２４とシートマストス
テー２６も各ブラケツト１４，１６に、以下に述
べるチユーブ１８，２０，２２とラグ部材１２，
１４，１６の結合と同様な方法で取付けることが
できる。

各ラグ部材は第１図の点線で示す如き比較的短
い挿入部２８を有し、これがチユーブ１８，２
０，２２の端部に挿入固定される。ラグ部材１
２，１４，１６の挿入部２８の構造はチユーブ１
８，２０，２２と各ラグ部材を結合する点におい
てほぼ同じである。従つて以下フレーム１０の構
造をトツプチユーブ１８とヘツドチユーブ１２の
結合について述べるが、これは他の部材の結合に
も同様に適用されるものと理解されるべきであ
る。

第２図および第３図に示すように、挿入部２８
はヘツドチユーブ１２と一体的に形成されている
が、ヘツドチユーブ１２に適当なソケツトを設け
てこれに別体の管状部材として形成された挿入部
２８を差し込み圧入、溶接、もしくは鑞付け等に
より固定してもよい。挿入部２８はほぼ円筒状を
なし、第１の外径を有する内側の圧入嵌合部３０
と、第１の外径より小径の第２の外径を有する外
側の案内部３２を備えている。案内部３２は先端
に傾斜面を有し、また長手方向に延びる４個の溝
３４と、案内部３２と圧入嵌合部３０との間の傾
斜移行部に配置された環状の溝３６を備えてい
る。溝３４と３６は案内部３２の外径より小径の
区帯を形成している。尚、圧入嵌合部３０の周面
は平滑で、溝を有していない。（第２図，第５
図）。

挿入部２８の基部は直角な環状の肩部３８を有
している。肩部３８の厚さは望ましくはほぼトツ
プチユーブ１８の壁厚と同じになつている。トツ
プチユーブ１８は直角開口端４０を有し、この開
口端４０は挿入部２８の案内部３２とすべり嵌合
を形成し、圧入嵌合部３０とプレス嵌合を形成す
る寸法の内径を有している。第３図および第６図
に示す如く、組立てたとき直角開口端４０はヘツ
ドチユーブ１２の肩部３８に当接する。しかし直
角開口端４０と直角肩部３８の僅かではあるが避
けることのできない寸法形状のばらつきのため、
チツプチユーブ１８とヘツドチユーブ１２の結合
の際、間隙を形成し、或は鋭利なエツジ部が現わ
れるおそれがあるが、これはフレームの外観を損
い、また安全の見地から許されない。

従つて直角肩部３８に座着し、チユーブ端部４
０の直角端面に当接するようにしたトリムリング
４２が設けられる。トリムリング４２はトツプチ
ユーブ１８もしくはヘツドチユーブ１２の何れよ
りも軟かな材料で作られているために、組立てら
れたとき変形し、これにより直角開口端４０と直
角肩部３８間の間隙が比較的僅少に保たれる。ト
リムリング４２の使用はチユーブ１８，２０，２
２とその対応する各直角肩部３８の精密な結合の
必要がなくなり、また間隙を塞ぐ充填材等も不用
となり、所定品質のフレームを得るための許容誤
差が緩和されるので、部材の製造単価が低下し、
組立時間も短縮される効果がある。

第３図に示す如く、金属接着材４４が案内部３
２の長手方向の溝３４と環状の溝３６に施こさ
れ、案内部とトツプチユーブ１８の内壁の間の接
着ボンドが形成される。この結合に使用する接着
剤はニユージヤージー州エングルウツドのナシヨ
ナル・スターチ・アンド・ケミカル・コーポレー
シヨン製のパーマボンド・イー・エス・ピー級が
適当している。案内部３２の外周に等間隔に設け
た長手方向の溝３４と環状の溝３６は接着剤を案
内部の周囲に平均に分布し、これにより挿入部２
８とトツプチユーブ１８間に強力なボンドが形成
される。さらに接着剤４４は溝３４の側面と底面
にも固着するので結合部に加わるねじり外力に対
する抵抗力が増大する。

溝３４，３６の他の利点は案内部３２とトツプ
チユーブ１８間の接着ボンドの厚さが密接に溝の
深さに対応するので、溝の深さを変化させること
により接着ボンドの厚さを調整することができ、
フレームのラグ部材とチユーブ間の各結合に適切
な接着ボンドの厚さが維持できることである。チ
ユーブ１８の案内部３２に対するすべり嵌合によ
つてチユーブ１８と溝３４，３６は接触しないの
で、この接着ボンドの厚さはチユーブとラグ部材
の組立操作によつて攪乱されることはない。

このフレーム１０を組立てるには、先ずトリム
リング４２を各挿入部２８の直角肩部３８に取付
けてヘツドチユーブ１２、ボトムブラケツト１４
およびシートブラケツト１６を用意する。次に接
着剤４４を未硬化の状態で各挿入部２８の案内部
３２の溝３４，３６に施こす。次に各挿入部２８
の案内部３２を対応するチユーブ１８，２０，２
２の直角開口端にすべり嵌合の状態で挿入する。
第５図はこの状態をヘツドチユーブ１２とトツプ
チユーブ１８の結合について示している。この時
点で直角開口端４０は挿入部２８の傾斜移行部の
ところに止まつている。

次にチユーブの開口端４０はトリムリング４２
を直角肩部３８に押し付けるところまで各ラグ部
材１２，１４，１６の挿入部２８の内側大径部３
０にプレス嵌合される。第４図と第６図はこの状
態をトツプチユーブ１８とヘツドチユーブ１２の
結合について示している。チユーブ１８〜２２を
対応する圧入嵌合部３０にプレス嵌合すること
は、チユーブの両端に対向状に取付けたラグ部材
をプレス内で続けて繰返し押圧してチユーブの開
口端４０を漸次各対応する内側大径部３０にプレ
ス嵌合することにより達成される。このプレス作
業はこの目的に設計された治具または固定具に取
付けて行つてもよい。

斯くしてプレス作業が完了すればラグ部材１２
〜１６と各チユーブ１８〜２２間に強力な結合が
得られるので、フレーム１０は運搬されてその後
の接着剤の硬化のため貯蔵されるか、硬化炉中に
置かれる。この場合、各部材の適正な相互間隔を
保つため治具もしくは他の固定具に固定する必要
はない。

実際に構成された１実施例では、挿入部２８は
C1010鋼で管壁の厚さ0.047in.（1.2mm）、第１の内
側大径部３０の外径1.160in.（29.5mm）に作られ
た。第２の案内部３２は外径1.144in.（29.05mm）
であつた。チユーブ１８〜２２は標準の2024 T3
アルミニウムで作られ、外径1.25in（31.75mm）、
内径1.152in（29.26mm）でプレス嵌合は締めしろ
0.008〜0.009in.（0.20〜0.23mm）の間で行われた。
前記パーマボンド接着剤に対する適正な溝の深さ
は0.033in.（0.48mm）であつた。

軸方向の長さ1in.（25.4mm）で前記プレス嵌合は
フレームに治具または固定具なしで取扱うに充分
な硬さと剛性を接着剤の硬化前に付与することが
できた。アルミニウム合金製チユーブはプレス嵌
合を行う際変形したが弾性限を超える変形ではな
かつた。

接着剤４４の硬化後は、チユーブとラグ部材間
の結合はこの接着剤ボンド、およびチユーブと挿
入部２８の内側大径部３０間の締り嵌合により著
しく強大となる。

このフレームには、トリムリング４２としてゼ
ロテンパーのアルミニウムまたはナイロンの如き
軟質の材料を使用することができる。

上述の如く構成された本発明の自転車フレーム
は次の如き効果を有している。即ち (1) ラグ部材の挿入部２８が上述の如く圧入嵌合
部３０とその外端に傾斜移行部を介して位置
し、チユーブ内壁とすべり嵌合を形成する案内
部３２の２部分に形成され、案内部３２に接着
剤４４を保持する溝を設け、圧入嵌合部３０の
周面を平滑面としたので、チユーブに圧入した
場合、圧入嵌合部３０の全面でチユーブの端部
を保持することができ、この部に溝などを設け
たものなどに比べ保持力が極めて大きく、且つ
溝などを設けた場合に比べチユーブ内壁が溝縁
により傷付けられるおそれもなくなり、上記案
内部３２の溝に施された接着剤４４と相俟つて
強力にチユーブを接続することができ、また上
記圧入嵌合部３０の保持力により、フレーム組
立後接着剤の硬化中も各部材の適正な相互間隔
を保つための治具、固定具等を要しない等の利
点を有している。

(2) 上述の如くラグ部材の挿入部２８を圧入嵌合
部３０とその外端に傾斜移行部を介して設けた
案内部３２の２部分に形成したので、上述の如
くチユーブの開口端４０を先ず小径の案内部３
２にゆるく嵌合して方向を定めた後、圧入嵌合
部３０を圧入するだけで極めて容易にフレーム
を組立てることができる。

茲に記載された構造は本発明の実施例であり、
本発明はこの構造の詳細な形状に制限されるもの
ではなく、特許請求の範囲に規制された本発明の
範囲から逸脱することなく、種々の変更をなすこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明自転車フレームの実施例を示し、
第１図はフレームの側面図、以下部分的に拡大し
て示し、第２図はトツプチユーブを対応する挿入
部から取外した状態を示すヘツドチユーブの斜視
図、第２図は第１図における３−３線断面図、第
４図は第３図における４−４線断面図、第５図は
トツプチユーブが挿入部の案内部だけに係合して
いる状態を示す第４図と同様な断面図、第６図は
第４図における６−６線矢視平面図である。 １０……フレーム、１２……ヘツドチユーブ、
１４……ボトムブラケツト、１６……シートブラ
ケツト、１８……トツプチユーブ、２０……下り
チユーブ、２２……シートマスト、２４……チエ
ンステー、２６……シートマストステー、２８…
…挿入部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 各複数の外方に延出するほぼ円筒状の挿入部
   ２８を有する複数のラグ部材１２，１４，１６
   と、該ラグ部材の挿入部２８の特定部分と締り嵌
   合を形成する内径寸度の開口端４０を有し該ラグ
   部材間に延出してこれを結合する複数の中空ほぼ
   円筒状のチユーブ１８，２０，２２を備えたタイ
   プの自転車フレームであつて、上記挿入部が第１
   の外径部分を有する圧入嵌合部３０と、その外端
   に傾斜移行部を介して位置する上記第１の外径部
   分より小径の第２の外径部分を有する案内部３２
   を備え、上記チユーブ端部の内径が上記挿入部の
   案内部３２とすべり嵌合を形成し、上記圧入嵌合
   部３０と締り嵌合を形成する寸度を有し、かつ上
   記案内部とチユーブ端部の内壁間に施されてその
   間にボンドを形成するようにした接着剤４４を備
   え、上記圧入嵌合部３０の周面を平滑面とすると
   共に、上記接着剤４４を上記案内部３２とチユー
   ブ端部の内壁間に保持するため、上記案内部３２
   に適当な深さの溝を設けたことを特徴とする自転
   車フレーム。 ２ 上記溝が上記案内部３２の長手方向に延出す
   る溝３４である特許請求の範囲第１項に記載の自
   転車フレーム。 ３ 上記溝が上記案内部３２の周面に環状に設け
   られている特許請求の範囲第１項に記載の自転車
   フレーム。 ４ 上記溝が接着剤の適正な厚さにほぼ等しい間
   隙をチユーブ１８，２０，２２との間に形成する
   特許請求の範囲第２項もしくは第３項に記載の自
   転車フレーム。 ５ 上記各ラグ部材１２，１４，１６がその各挿
   入部の基部近辺に形成された環状の肩部３８を有
   し、上記チユーブ端部４０が直角端面を有し、該
   チユーブ端部が上記肩部と衝合結合を形成した特
   許請求の範囲第１項乃至第４項に記載の自転車フ
   レーム。 ６ さらにそれぞれ上記各挿入部２８に取付けら
   れ、各対応するラグ部材１２，１４，１６の肩部
   ３８とチユーブ１８，２０，２２の開口端部４０
   に衝合状態で配置された複数のトリムリング４２
   を備えた特許請求の範囲第５項に記載の自転車フ
   レーム。 ７ 上記トリムリング４２を近接するチユーブ端
   部４０とほぼ同径である特許請求の範囲第６項に
   記載の自転車フレーム。 ８ 上記トリムリング４２が上記チユーブ１８，
   ２０，２２および肩部３８の材料より可撓性の大
   きな材料から作られている特許請求の範囲第７項
   に記載の自転車フレーム。 ９ 上記挿入部２８が上記チユーブ端部４０の半
   径方向の延び抵抗より大きな半径方向の圧縮抵抗
   を有するよう作られ、上記チユーブ端部の方が挿
   入部より容易に変型して上記圧入嵌合部３０と締
   まり嵌合を形成し得るようにした特許請求の範囲
   第１項乃至第８項に記載の自転車フレーム。 １０ 上記挿入部２８の外端に傾斜端面を有する
   特許請求の範囲第１項乃至第９項に記載の自転車
   フレーム。