JPH04151242A - プラスチック部品および光学部品 - Google Patents

プラスチック部品および光学部品

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JPH04151242A
JPH04151242A JP27591690A JP27591690A JPH04151242A JP H04151242 A JPH04151242 A JP H04151242A JP 27591690 A JP27591690 A JP 27591690A JP 27591690 A JP27591690 A JP 27591690A JP H04151242 A JPH04151242 A JP H04151242A
Authority
JP
Japan
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composition
molded article
methyl methacrylate
plastic part
acrylic
Prior art date
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Pending
Application number
JP27591690A
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English (en)
Inventor
Ryoichi Sudo
須藤 亮一
Chiyoko Iwano
岩野 知代子
Hiroaki Miwa
広明 三輪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
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Publication of JPH04151242A publication Critical patent/JPH04151242A/ja
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、メチルメタクリレート系重合体を有する成形
物と光硬化性樹脂とを組み合わせて製造されるプラスチ
ック部品および光学部品に関する。
[従来の技術] プラスチック部品、例えば、テレビジョン用投射型スク
リーン、フレネルレンズ、レンズ、光デイスク基板、回
折格子などの光学部品を製造する時には、これらの表面
に凹凸や一定の曲面を作成する必要がある。
そのために、これらの表面は、光硬化性樹脂とし、母型
からこの光硬化性樹脂に凹凸等を転写することが行なわ
れている。
また、透明成形物同士を光硬化性樹脂により接着して、
光学部品を形成することが行なわれている。
このような従来技術として、例えば、第1図に示すよう
に、透明成形物1と母型2との空間3に光硬化性樹脂4
を注入し、上記樹脂4を光源5からの光線により硬化さ
せた後、母型2を光硬化性樹脂4からはがして、透明成
形物1と光硬化性樹脂4の硬化物から成る光学部品6を
得るものがある(特開昭53−86756号公報および
特開昭61−177215号公報に記載の技術)。
さらに、光学部品を製造する別の方法として。
光硬化性樹脂を接着剤として使うものがある。
これを第2図に示す。
これは、以下の順に製造が行なわれる。
2つの透明形成物7.8の間の空間3に光硬化性樹脂4
をはさみ込み、上記樹脂を光源5からの光線により硬化
させる。次に、2つの透明成形物7.8を貼合わせて、
透明成形物7.8と光硬化性樹脂4からなる光学部品1
0を得る。
なお、光ディスクの製造工程の途中において、材料に表
面処理をする技術として特開昭63−197611号公
報記載の技術がある。
しかし、この技術は表面の接着性を良くするものではな
く、逆に表面の接着性を悪くすることを目的としている
。また、その方法もフロン系ガスの雰囲気中でプラズマ
処理して表面を不活性化するものである。
[発明が解決しようとする課題] 透明成形物としては、透明性が優れ、光学歪が小さく、
比較的に低価格のメチルメタクリレート系重合体がひろ
く用いられている。
しかしながら、メチルメタクリレート系重合体は、前述
の光硬化性樹脂と接着し難いため、光学部品の内部剥離
という不良を生じ易かった。
本発明の目的は、メチルメタクリレート系重合体の成形
物と光硬化性樹脂とを有し、これらの接着性を向上させ
たプラスチック部品を提供することである。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明においては、メチル
メタクリレート系重合体を有する成形物と、アクリル系
および/またはメタクリル系樹脂を有する組成物とを接
触させた後、光照射により上記組成物を硬化させて作ら
れる、上記組成物と上記成形物とを有するプラスチック
部品において、上記成形物は、上記成形物と上記組成物
とを接触させる前にあらかじめ上記成形物の表面に波長
400nm以下の紫外線を照射されることとしたもので
ある。
メチルメタクリレート系重合体を有する成形物としては
、メチルメタクリレート成分を50%以上含むものなら
特に限定はないが、メチルメタクリレート成分が多いも
のほど紫外線照射による接着性向上効果は顕著となる。
メチルメタクリレート系重合体としては、例えば、ポリ
メチルメタクリレート、メチルメタクリレートとメチル
アクリレートとの共重合体、メチルメタクリレートとエ
チルアクリレートとの共重合体、メチルメタクリレート
とスチレンとの共重合体などが有用である。
本発明においては、光硬化性樹脂としてアクリル系およ
びメタクリル系の光硬化性樹脂を用いる場合は、1分子
中に1つ以上のアクリル基またはメタクリル基を有し、
ラジカル重合する七ツマと光重合開始剤を有するもので
あればよく、例えば、次の物質の組合せを成分物質とし
て含む物が有用である。
(1)1官能モノマの場合。
フェニルアクリレートまたはメタクリレート、ベンジル
アクリレートまたはメタクリレート、2−フェノキシエ
チルアクリレートまたはメタクリレート、2−エチルへ
キシルアクリレートまたはメタクリレート、ボルニルア
クリレートまたはメタクリレート、イソボルニルアクリ
レートまたはメタクリレート、ジシクロペンテニルアク
リレートまたはメタクリレート。
(2)2官能モノマの場合。
ビスフェノールAジクリシジルエーテルジアクリレート
またはジメタクリレート、ビスフェノールFジグリシジ
ルエーテルジアクリレートまたはジメタクリレート、2
.2−ビス(4−アクリロイルオキシポリエチレンオキ
シフェニル)プロパンまたは2,2−ビス(4−メタク
リロイルオキシポリエチレンオキシフェニル)プロパン
、ネオペンチルグリコールジアクリレートまたはジメタ
クリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート
またはジメタクリレート、1.10−デカンジオールジ
アクリレートまたはジメタクリレート。
(3)多官能モノマの場合。
ペンタエリスリトールテトラアクリレートまたはテトラ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサクリレ
ートまたはへキサメタクリレート。
以上のアクリル系樹脂またはメタクリル系樹脂の組合せ
については、どちらか一方のみを有するものでも良い。
また、上記の1官能モノマ、2官能モノマ、多官能モノ
マのリストに示された成分(リストアツブされた組合せ
ではなく各々の成分)または成分の任意の組合せとして
も良い。
次に、光重合開始剤について述へる。
本発明において、アクリル系およびメタクリル系光硬化
性樹脂を用いる場合は、光重合開始剤については、光硬
化性樹脂の中にあって、光によりラジカルを生し、アク
リル系またはメタクリル基のラジカル重合を開始させる
ものならば特に限定はないが、例えば、次のものが有用
である。
ベンジル、メチル−〇−ベンゾエートなどのベンジル類
、 ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイ
ソプロエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどの
ベンゾイン類、 ベンゾフェノン、4−メトキシベンゾフェノンなどのベ
ンゾフェノン類、 アセトフェノン、2−2−ジェトキシアセトフェノンな
どのアセトフェノン類、 ベンジルメチルケタール、1−ヒドロキシシクロへキシ
ルフェニルケトン、1−4−(イソプロピルフェニル)
−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、 などがあり、これらを単独もしくは2種以上混合して用
いられる。
次に、光源について述へる。
メチルメタクリレート系重合体の表面に照射する紫外線
は、波長400nm以下のものならば、特に限定はない
が、低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライド灯、キャ
ノン灯等により供給される。
特に有効な波長は365nm以下の高エネルギーな紫外
線である。
光強度は10〜200 m w / aIiが望ましい
。光強度が10 m w / al以下になると光照射
の効果が顕著に現われにくく、200 m w / a
Ii以上になると、重合体表面が過熱され、成形物の変
形などを生ずることがある。
また、アクリル系およびメタクリル系の光硬化性樹脂の
硬化は、従来使われている光源でよいが、上述した光源
を使用することもできる。
[作 用] メチルメタクリレート系重合体の成形物は、分子量が5
万〜30万程度のものが射出成形、押出成形、圧縮成形
用として実用化されている。
また、メチルメタクリレートモノマに1部の多官能アク
リル系およびメタクリル系モノマーを加えてから、注形
し、反応させた成形物も実用されている。
これらのメチルメタクリレート系重合体を有する成形物
は、光硬化性樹脂1例えば、アクリル系およびメタクリ
ル系の光硬化性樹脂と相溶し難く。
上記光硬化性樹脂の硬化物との接着性が劣る傾向があっ
た。
本発明に係る紫外線照射を、メチルメタクリレート系重
合体の表面に行うと、メチルメタクリレート系重合体の
表面は、部分的に解重合を起し、表面部分の分子量が低
くなって、アクリル系およびメタクリル系光硬化性樹脂
の成分物質と部分的に相溶するようになり、上記光硬化
性樹脂の硬化物との接着性が良好になる。
[実施例] 次に、本発明の実施例を詳述する。
第1実施例について、第3図、第9図により説明する。
本実施例では、以下に示す組成のアクリル系およびメタ
クリル系樹脂を有する組成物(光硬化性樹脂組成物)を
接着剤とし、メチルメチルメタクリレート系重合体の試
験片2枚を接着した、プラスチック部品を製作した。
光硬化性樹脂組成物は、2,2−ビス(4−アクリロイ
ルオキシポリエチレンオキシフェニル)プロパン(第9
図に化学式を示す)を68wt%。
ベンジルメタクリレートを30wt%、光重合開始剤[
1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン]を2w
t%含む物を均一に混合して、作製した。
また、メチルメタクリレート系重合体として、メチルメ
タクリレートとメチルアクリレートとの共重合体(メチ
ルアクリレートを3wt%含み、分子量は約10万であ
り、アメリカ材料試験協会(ASTM)の規格No、A
STMD1238に規定された方法で測定したメルトイ
ンデックス(Melt Index)が230℃、3.
8kgの条件において10 g / 10m1n)であ
るものを押出成形して、厚さ3mnの平板とし、この平
板から長さ50mm、巾20rrnの試験片を2枚作製
した。
この試験片表面に高圧水銀灯(波長365nmにおいて
150 m w / al 、波長256nmにおいて
110mw/a#の強度で発光する)を用いて光処理を
行なった。
2枚の前記試験片を、先に用意した光硬化性樹脂組成物
を用いて貼り合わせ(接着層の厚さ=80μm、接着面
積=20X10n*n2)、25℃において、30分放
置した後、試験片の片側より、前記高圧水銀灯により1
5秒間光照射し、光硬化性樹脂を硬化させ、2つの試験
片を接合した。
せん断接着試験結果を第3図上段に示す。
第3図の横軸は、貼り合わせる前に、光処理を行なった
時間を示す。
接着強さが3 M P aを超えるものは、接合層では
なく試験片(基板)が破壊したものであり、これより剪
断接着強さが3MPa以上あることがわかる。
これらについては、3 M P aと表示する。
また、この試験片の接合部断面を顕微鏡観察したところ
、メチルメタクリレートをメチルアクリレートとの共重
合体中へ光硬化性樹脂成分が浸透していることがll1
l察された。
浸透層の厚さを第3図下段に示す。
第3図から、3MPa以上の接着強さを有するためには
、1μm以上の浸透層を有すればよいことがわかる。
これより、メチルメタクリレート系重合体の光処理によ
り、光硬化性樹脂とメチルメタクリレート系重合体との
親和性が増し1両者間の接着強さが著しく向上すること
が判る。
第2の実施例について、第4図により説明する。
本実施例は、光硬化性樹脂で2枚の試験片を接着する時
に、プライマの有無による接着力の違いを確認するため
に実施したものである。
光硬化性樹脂組成物は、2.2−ビス(4−アクリロイ
ルオキシフェニル)プロパンを78wt%、ベンジルメ
タクリレートを20wt%、光重合開始剤として[1−
4−(イソプロピルフェニル)2−ヒドロキシ−2−メ
チルプロパン−1−オン]を2wt%含む物を均一に混
合して作製した。
また、メチルメタクリレート系系重合体として、ポリメ
チルメタクリレート(分子量は約16万、ASTMD1
238によるメルトインデックスは230°C13,8
kgの条件において、1.5 g / l0m1nであ
るもの)を押出成形して、厚さ2mの平板とし、この平
板から長さ50iin、1120 mmの試験片を作製
した。
試験を2つのグループに分け、1つのグループの試験片
の表面には、高圧水銀灯(波長365nmにおいて15
0rTI W / cnI 、波長256nrnにおい
て、110mw/cy:)を用いて70秒間光処理を行
なった もう1つのグループは、光処理を行なわなかった。
次に両刃のグループに吋して、試験片の接、′Gしよう
とする闇−1−に、プライマとしてのベンジルメタクリ
レートをふてを1月いて44.シ、2乙°(二において
所定時間放置した。
この試験片を先に用がした光硬化性樹脂組成物を用いて
貼り合わせ(接着層の厚::8oμm、接着面積: 2
0 X 1Onn2) 、ただちに、試験片の片側より
、高圧水銀灯(波長36 、’5 n mにおいて33
mw/a+f、波長256nmにおいて25 m w 
/ at )により30秒間光照射し、光硬化性樹脂を
硬化させ、2つの試験片を接合して、プラスチック部品
を作製した。
この部品について実施しだせん断接着試験により求めた
接着強さとプライマ放置時間との関係を、光処理の有無
をパラメータとして、第4図上段に示す。
また、ポリメチルメタクリレート試験片へのプライマと
光硬化性樹脂の浸透程度を浸透層厚さで求め、第4図下
段に示す。
これにより、光処理をしたものは、しないものに比べて
、接着強さが太きく(3MPa以上)、また、浸透層厚
さが大きい(1μm以上)ことがわかる。
これより、接着強さが大きい理由は以下の様に考えられ
る。
試験片を接着する前にあらかじめ光処理を施したものは
、プライマとして用いたベンジルメタクレートが表面に
浸透し易くなり、光硬化性樹脂と良く接着すると考えら
れる。一方、光処理を施さないものは、プライマと光硬
化性樹脂が浸透し難いため、接着強さが向上しないと考
えられる。
第3実施例について、第8図により説明する。
本実施例は、材料の組合せについては第1実施例や第2
実施例における組合せとは別の組合せとし、製作方法に
ついては、第1の実施例と同様にして、プラスチック部
品を作製したものである。
そして剪断断接着試験を行なったものである。
光処理については、30秒間の光処理をしたものと光処
理をしないものとに分けた。
第8図に示す4種のメチルメタクリレート系重合体を用
い、実施例1と同様の方法で接着試験片を作製した。
試験片にあらかじめ光処理を30秒流したものは、せん
断接着試験をしたときに、いずれも3 M P a以上
の接着強さを示し、接着面剥離でなく、試験片自体の破
壊であった。
それに対して、試験片に光処理を施さないものは、接着
強さがいずれもI M P a以下となり、接着面剥廂
を示した。
第4の実施例について、第5図(a)、 (b)により
説明する。
本実施例は、本発明に係る方法でフレネルレンズを作製
したものである。
第5図(a)に例示するように、大きさが970X73
0X3mmのメチルメタクリレート系重合体対であるポ
リメチルメタクリレート(分子量は約16万)製の押出
し成形平板51を用意し、この板の片面に高圧水銀灯9
(波長365nmにおいて50mw、/a+!、波長2
56nmにおいて38 m w / ciの照射強度を
有する)を用いて、均一に30秒間光処理を施した。
次に、第51ffi (b)に例示するように、光処理
平板51と同面積の真ちゅう製フレネルパターン付金型
52とを約5mの間隔をあけて配置(光処理面を金型面
に向ける)した。
そして、空間53に第1の実施例で用いた光硬化性樹脂
54を注入し、そのまま常温において20分間放置した
後、光処理をした平板51と金型52との間隔を約0.
2μmまで縮めった。
次に、光処理をした平板51の側から、高圧水銀灯5に
より30秒間光照射し、光硬化性樹脂54を硬化させた
後、金型52をはがし、光処理をした平板51と光硬化
性樹脂54とを有する、フレネルレンズであるフレネル
板55を得た。
高圧水銀灯5としては、高圧水銀灯9を用いても良い。
一方、光処理を施さないポリメチルメタクリレート平板
を用いて、同一の製造工程を行なうと、ポリメチルメタ
クリレート平板と光硬化性樹脂との間に十分な接着性が
得られないため、両者間が剥離し、良好なフレネル板が
得られなかった。
(以下余白) 第5の実施例について、第5図(a)、(c)により説
明する。
本実施例は、接着性を良くするためのプライマを有する
フレネル板である。第4の実施例と同様に、第5図(a
)に示す光処理をポリメチルメタクリレートの成形平板
51に施した。
次に、第5図(C)に示すように、光処理平板51の面
にプライマ60としてベンジルメタクリレート(光重合
開始剤1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン2
 w t%添加品)を約2μmの厚さにスプレーで塗布
した後、そのまま常温において20分間放置した。
次に、プライマ処理平板51.60と同面積の真ちゅう
製フレネルパターン付金型52とを約5mの間隔をあけ
て配置した。
そして、空間53に第2の実施例で用いた光硬化性樹脂
57を注入した後、プライマ処理平板51.60と金型
S2との間隔を約0.2μmまで縮めた。
次に、プライマ処理平板51.60の側から第4の実施
例で用いたのと同様の高圧水銀灯5により30秒間光照
射し、光硬化性樹脂57を硬化させた後、金型52をは
がし、プライマ処理平板51.60と光硬化性樹脂57
から成るフレネル板56を得た。
一方、光処理を施さないポリメチルメタクリレート平板
を用いて、同一の製造工程を行なうと、ポリメチルメタ
クリレート平板と光硬化性樹脂との間に十分な接着性が
得られないため、両者間が剥離し、良好なフレネル板が
得られなかった。
第6の実施例について、第6図(a) 、 (b)によ
り説明する。
本実施例は、2枚の、メチルメタクリレート系重合体を
有する光学用レンズを光硬化性樹脂で貼り合わせて1枚
のレンズとしたものである。
メチルメタクリレートとメチルアクリレートとの共重合
体(メチルアクリレートを3wt%含む、分子量が約1
0万であるもの)を射出成形して、直径50mnの凹レ
ンズ63と凸レンズ62を作った。
また、ビスフェノールAジクソシジルエーテルジアクリ
レートを68wt%、2−フェノキシエチルメタクリレ
ートを30wt%、光重合開始剤〔1−ヒドロキシシク
ロへキシルフェニルケトンコを2wt%含む物を均一に
混合して、光硬化性樹脂組成物64を作製した。
第6図(a)に示すように、凹レンズ62と凸レンズ6
3の接合しようとする面に、高圧水銀灯9(波長365
nmにおいて50 m w / ci、波長256 n
 m ニおいて38 m w / al、の強度を有す
る)を用いて均一に3o秒間光処理を施した。
次に、第6図(b)に示すように、凹レンズ62と凸レ
ンズ63とを約1mnの間隔をあけて配置し、空間73
に上記光硬化性樹脂組成物64を注入し、そのまま常温
において20分間放置した後、両レンズの間隔を約0.
1■まで縮める。次に、凹レンズ62の側より上記高圧
水銀灯5により30秒間光照射し、光硬化性樹脂組成物
64を硬化させて、両レンズの接合体(光学用レンズ)
66を形成した。
第7の実施例について、第6図(a)、(c)により説
明する。
本実施例は、第6の実施例において、2枚の光学用レン
ズ62.63を貼り合わせる時に、プライマを用いたも
のである。
第6図(a)に示すように2枚のレンズ62゜63の貼
り合わせる面に紫外線を照射した。
次に、第6図(c)に示すように、光処理したレンズ6
2.63の表面にプライマ65として2−フェノキシエ
チルメタクリレート(光重合開始剤1−ヒドロキシシク
ロへキシルフェニルケトンを2wt%添加したもの)を
約2μmの厚さにはけ塗りした後、そのまま常温におい
て20分間放置した。
プライマ処理を施した凹レンズ62.65と凸レンズ6
3.65を、約1(財)の間隔をあけて配置し、空間6
3に第6の実施例と同じ光硬化性樹脂組成物64を注入
した後、両レンズの間隔を約0.1画まで縮めた。
そして、凹レンズの側より高圧水銀灯5により30秒間
光照射し、光硬化性樹脂組成物64を硬化させて、両レ
ンズの接合体67を形成した。
一方、光処理を施さないメチルメタクリレートとメチル
アクリレート共重合体から作られた凹曲面レンズを上記
と同様の方法で接合したものは。
光硬化性樹脂組成物の硬化に伴ってレンズと該光硬化性
樹脂との間ではがれが生じ、光学用レンズとして使用不
能となった。
第8の実施例について第7図(a)、(b)により説明
する。
本実施例は、第4、第5の実施例で得られたフレネル板
を用いて、テレビジョン用投射型スクリーンを作り、こ
のスクリーンを有する投射型テレビジョンとしたもので
ある。
第7図(b)に示すように、発光チューブ16、組レン
ズ17、ミラー18.テレビジョン用投射型スクリーン
19を有する投射型テレビジョン20において、スクリ
ーン19を、フロント板21と1本発明に係るフレネル
板22とを有することとしたものである。
フレネル板は、第4または第5の実施例により作製した
ものを使った。
第4の実施例または第5の実施例で得られたフレネル板
は、板の巾100m当りのそりが0.1−以内であり、
フレネル面は、ピッチ0.11mmの鋸歯状断面を金型
より正確に転写されている。
このフレネル板は入力側焦点を859nuとしたときの
出力側焦点が9800mnとなり、焦点バラツキについ
ては、目標の10%以内に保つことができた。
投射型テレビジョンの実働試験の結果1色ずれ、像ひず
みが認められず、本発明に係るフレネル板は十分に実用
できることを見い出した。
また、この投射型テレビジョンは、温度40℃、湿度9
5%RHの条件下で、1000hの放置試験後も像に異
常は認められなかった。
以上述べたように、本発明によれば、透明性が優れ、光
学歪の小さいメチルメタクリレート系重合体と光硬化性
樹脂との接着性が著しく改善されるため、高性能の光学
部品を低価格で製造することができる。
「発明の効果コ 以上述へたように、本発明によれば、メチルメタクリレ
ート系重合体の成形物と光硬化性樹脂とを有し、これら
の接着性を向上させたプラスチック部品を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図と第2図は光学部品の製造に係る従来技術を示す
工程図、第3図は本発明に係る光処理の効果を示すグラ
フ、第4図は本発明に係るプライマ処理の効果を示すグ
ラフ、第5図と第6図は本発明に係る光学部品の製造法
を示す説明図、第7図は本発明に係るフレネル板と5そ
れを有する投射型テレビジョンの断面図、第8図は第3
の実施例で使われるメチルメタクリレート系重合体を示
す説明図、第9図は第1の実施例で使われる光硬化性樹
脂の1成分の分子式を示す説明図である。 1・透明成形物、2・・・母型、3 空間、4・光硬化
性樹脂、5.9 光源、6,10 光学部品、10.1
5  プライマ、16・・・発光チューブ、17・・・
組レンズ、18・・ミラー、19 テレビジョン用投射
型スクリーン、20・・投射型テレビジョン、21・・
・フロント板、22・・・フレネル板、55.56・・
フレネル板、66.67・・光学用レンズ、7,8・透
明成形物。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、メチルメタクリレート系重合体を有する成形物と、
    アクリル系および/またはメタクリル系樹脂を有する組
    成物とを接触させた後、光照射により上記組成物を硬化
    させて作られる、上記組成物と上記成形物とを有するプ
    ラスチック部品において、 上記成形物は、上記成形物と上記組成物とを接触させる
    前にあらかじめ上記成形物の表面に波長400nm以下
    の紫外線を照射されることを特徴とするプラスチック部
    品。 2、メチルメタクリレート系重合体を有する成形物と、
    表面に凹凸を有する母型との間に、アクリル系および/
    またはメタクリル系樹脂を有する組成物を配置し、上記
    組成物を光照射により硬化後、上記組成物の硬化物と母
    型との間をはがして作られる、上記成形物と上記組成物
    とを有するプラスチック部品において、 上記成形物は、上記成形物と上記組成物とを接触させる
    前にあらかじめ上記成形物の表面に波長400nm以下
    の紫外線を照射されることを特徴とするプラスチック部
    品。 3、2つの、メチルメタクリレート系重合体を有する成
    形物の間に、アクリル系および/またはメタクリル系樹
    脂を有する組成物を配置し、上記組成物を光照射により
    硬化させて作られる、上記2つの成形物と上記組成物と
    を有するプラスチック部品において、 上記成形物は、上記組成物を上記成形物の間に配置する
    前にあらかじめ上記成形物の表面に波長400nm以下
    の紫外線を照射されることを特徴とするプラスチック部
    品。 4、上記のプラスチック部品は光学部品であることを特
    徴とする請求項1記載のプラスチック部品。 5、上記プラスチック部品は、光学用レンズであること
    を特徴とする請求項1、2または3記載のプラスチック
    部品。 6、上記プラスチック部品は、光ディスクであることを
    特徴とする請求項1または2記載のプラスチック部品。 7、上記プラスチック部品はフレネルレンズであること
    を特徴とする請求項1または2記載のプラスチック部品
    。 8、上記プラスチック部品は、テレビジョン用投射型ス
    クリーンであることを特徴とする請求項1または2記載
    のプラスチック部品。 9、請求項8記載のテレビジョン用投射型スクリーンを
    有することを特徴とする投射型テレビ。 10、上記メチルメタクリレート系重合体が、ポリメチ
    ルメタクリレート、メチルメタクリレートとメチルアク
    リレートとの共重合体、メチルメタクリレートとエチル
    アクリレートとの共重合体またはメチルメタクリレート
    とスチレンとの共重合体であることを特徴とする請求項
    1、2、3、4、5、6、7、8または9記載のプラス
    チック部品。 11、メチルメタクリレート系重合体を有する成形物の
    表面に波長400nm以下の紫外線を照射し、 次に、上記重合体とアクリル系またはメタクリル系樹脂
    を有する組成物とを接触させ、 そして、光照射により上記組成物を硬化させることを特
    徴とするプラスチック部品の製造方法。 12、メチルメタクリレート系重合体を有する成形物と
    、アクリル系および/またはメタクリル系樹脂を有する
    組成物とを接触させた後、光照射により上記組成物を硬
    化させて作られる、上記組成物と上記成形物とを有する
    プラスチック部品において、 上記成形物は、上記成形物と上記組成物とを接触させる
    前にあらかじめ上記成形物の表面に波長400nm以下
    の紫外線を照射され、上記成形物と上記組成物の接触部
    において、上記組成物が上記成形物に1μm以上浸透し
    ている浸透層を有することを特徴とするプラスチック部
    品。 13、メチルメタクリレート系重合体を有する成形物と
    、アクリル系および/またはメタクリル系樹脂を有する
    組成物とを接触させた後、光照射により上記組成物を硬
    化させて作られる、上記組成物と上記成形物とを有する
    プラスチック部品において、 上記成形物は、上記成形物と上記組成物とを接触させる
    前にあらかじめ上記成形物の表面に波長400nm以下
    の紫外線を照射され、 上記組成物を硬化させた後の上記成形物と上記組成物間
    の剪断接着強さが3MPa以上であることを特徴とする
    プラスチック部品。 14、メチルメタクリレート系重合体を有する、表面に
    波長400nm以下の紫外線を照射した成形物と、アク
    リル系および/またはメタクリル系樹脂を有する組成物
    とを有し、上記成形物と上記組成物とを接触させた後、
    光照射により上記組成物を硬化させて作られることを特
    徴とするプラスチック部品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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