JPH0415104B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、感熱式または熱転写式の記録装置に
おけるサーマルヘツド保護装置に関する。

従来技術 一般に、感熱式または熱転写式の記録装置にあ
つては、その制御系の異常動作によつてサーマル
ヘツドを所定の印字時間以上にわたつて駆動し続
けたり、またはサーマルヘツドをブロツク単位で
時分割駆動する際に同一ブロツクを連続して選択
してしまつたりすると、サーマルヘツド部分の温
度が異常に上昇してそれが熱破壊に至つてしまう
という問題がある。

そのため従来では、印字時間監視回路を設けて
印字時間が一定以上になつたときにサーマルヘツ
ドの駆動系統を強制的にしや断させるとともに、
サーマルヘツドのブロツク選択をなすセレクタの
監視回路を設けて同一のセレクタが連続して選択
されたときにサーマルヘツドの駆動系統を強制的
にしや断させる手段をとるようにしたものが開発
されている（特公昭57−20150号参照）。

しかし、このような従来のサーマルヘツドの保
護手段をとるのでは、制御系における異常発生時
にサーマルヘツドの駆動系統をしや断させるため
にタイマやゲートなどの付加回路を要して全体の
回路構成が複雑なものになつてしまつている。

目 的 本発明は以上の点を考慮してなされたもので、
制御系の異常発生時にサーマルヘツドの駆動系統
をしや断させるなどのハード手段を何らとること
なく、そのときの記録データの書換えを行なわせ
るというソフト手段によつてサーマルヘツドを熱
破壊から保護するようにしたサーマルヘツド保護
装置を提供するものである。

構 成 以下、本発明の一実施例について詳述する。

本発明によるサーマルヘツド保護装置にあつて
は、感熱式または熱転写式の記録装置におけるサ
ーマルヘツド駆動制御系の異常が検出されたとき
に、そのときデータバツフアにストアされている
記録データを全て白画情報に変換させることによ
つてサーマルヘツドの駆動が行なわれないように
する手段をとるようにするものである。

第１図は本発明を具体的に実施するためのシス
テム構成例を示すもので、制御回路１からクロツ
クCLKとともに送られてくる記録データDATA
をデータバツフア２に一時集合的にストアさせた
のち、制御回路１から出されるストローブ信号
STBによりアンドゲート３を開いてそのデータ
バツフア２にストアされている記録データ
DATAをサーマルヘツド４に与えてその駆動を
行なわせるものにあつて、制御回路１から出され
るストローブ信号STBの状態から制御系の異常
動作を検出する異常検出回路５を設けるととも
に、制御回路１においてその検出出力を読み込ま
せて異常発生時にデータバツフア２にクリア信号
CLを与えてその内容を全て白画情報“０”に変
換させることができるようにしている。

しかしてこのように構成されたものにあつて
は、ストローブ信号STBが出されたときに、デ
ータバツフア２にストアされている記録データ
DATAのうちで黒画情報“１”となつているビ
ツトに対応するサーマルヘツド４における各発熱
素子にストローブ信号STBのパルス幅に応じた
時間だけ記録電源V_HDがそれぞれ投入されて感熱
または熱転写による記録がなされることになる。

その際、制御回路１が異常動作してストローブ
信号STBのパルス幅が所定以上に長くなつたと
き、それが異常検出回路５により検出されて異常
検出信号Ｄが制御回路１に与えられ、それに応じ
て制御回路１はデータバツフア２をクリヤしてサ
ーマルヘツド４の駆動を停止させる。

また、第２図はサーマルヘツド４を複数のブロ
ツクＢ１〜Bnに分けて、各ブロツクの時分割駆
動を行なわせるようにしたときの構成例を示して
いる。この場合には、ブロツク単位の記録データ
DATAがデータバツフア２′にストアされるたび
に各ストローブ信号STB１〜STBnが順次出され
るようになつているが、制御回路１が異常動作し
て同一のストローブ信号が連続して出されたと
き、それが異常検出回路５′により検出されて異
常検出信号Ｄが制御回路１に与えられ、それによ
り直ちにそのときのデータバツフア２′の内容が
クリヤされてサーマルヘツド４の駆動が停止され
るようになつている。なお、この場合にあつても
各ストローブ信号STB１〜STBnのパルス幅が異
常に長くなつたときに、前述と同様にしてデータ
バツフア２′のクリヤ動作が実行される。

また、サーマルヘツド４の周囲温度が高くなつ
たり、あるいは黒ベタ画像の記録が広範囲にわた
つて行なわれたりするような場合にサーマルヘツ
ド４の温度が異常に上昇してしまうことがあるた
め、本発明ではこの点を特に考慮したうえで、第
１図および第２図に示すように特にサーマルヘツ
ド４部分の温度を検知する温度センサ６を設け
て、そのセンサ出力Ｓを異常検出回路５または
５′に読み込ませるようにしている。しかして異
常検出回路５または５′は、サーマルヘツド４部
分の温度が許容温度以上になつたことを検出した
とき、異常検出信号Ｄを制御回路１に与えてデー
タバツフア２または２′をクリヤさせ、それ以上
のサーマルヘツド４部分の温度上昇を極力避ける
ようにしている。なお、その際、予め設定された
回数のクリヤ動作を行なわせても未だサーマルヘ
ツド４部分の検出温度が下がらずに異常検出回路
５または５′から異常検出信号Ｄが出されている
ときには、制御回路１により記録動作を中断させ
るような強行手段がとられる。

また本発明では、制御回路１に異常検出回路５
による異常検出状態に応じてデータバツフア２ま
たは２′のクリヤ後に記録を再開させるかまたは
停止させるかの判断機能をもたせるようにしてい
る。すなわち、制御系にノイズが混入することに
よつて発生した異常が異常検出回路５または５′
により一時的に検出されたときには、次の記録デ
ータDATAをデータバツフア２または２′にスト
アさせて記録を再開させる。また、異常発生が連
続的に検出されたときには、そのとき発生した異
常がサーマルヘツド４を熱破壊に至らしめる致命
的なものであるとしてその後の記録動作を停止さ
せる。

その際、制御回路１において異常検出回路５ま
たは５′から送られてくる検出情報から発生した
異常の種類を判断させて記憶表示させる手段をと
るようにすれば、異常発生の原因を容易に把握さ
せることができるようになる。

効 果 以上、本発明によるサーマルヘツド保護装置に
あつては、分割された記録データを順次蓄積する
記憶手段を設け、記録データが前記記憶手段に蓄
積される度に制御回路から出力されるストローブ
信号のパルス幅に応じた時間だけ発熱抵抗体を駆
動して記録が行なわれる記録装置において、前記
記憶手段に蓄積した前記記録データを白画情報に
書換える書換え手段と、前記ストローブ信号によ
り前記制御回路の異常を検出する手段、または前
記発熱抵抗体の温度の異常を検出する手段の少な
くとも一方の検出手段とを備え、前記検出手段で
異常が検出された場合に前記書換え手段により前
記記憶手段に蓄積した前記記録データを白画情報
に書換えるようにしたもので、従来のようにサー
マルヘツドの駆動系をしや断させるなどの何らハ
ード手段をとることなく、記録データの書換えを
行なわせるというソフト手段をとることによつて
サーマルヘツドを熱破壊から保護させることがで
きるという優れた利点を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本発明によるサーマルヘ
ツド保護装置を具体的に実施するためのシステム
構成例をそれぞれ示すブロツク図である。 １……制御回路、２，２′……データバツフア、
４……サーマルヘツド、５，５′……異常検出回
路、６……温度センサ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 分割された記録データを順次蓄積する記憶手
   段を設け、記録データが前記記憶手段に蓄積され
   る度に制御回路から出力されるストローブ信号の
   パルス幅に応じた時間だけ発熱抵抗体を駆動して
   記録が行なわれる記録装置において、前記記憶手
   段に蓄積した前記記録データを白画情報に書換え
   る書換え手段と、前記ストローブ信号により前記
   制御回路の異常を検出する手段、または前記発熱
   抵抗体の温度の異常を検出する手段の少なくとも
   一方の検出手段とを備え、前記検出手段で異常が
   検出された場合に前記書換え手段により前記記憶
   手段に蓄積した前記記録データを白画情報に書換
   えることを特徴とするサーマルヘツド保護装置。