JPH0414751Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、スクリーン印刷に関し、より詳細
には、スクリーン印刷に使用するスクリーン版に
感光性フイルムを貼り付けるために用いられる装
置に関する。

（従来の技術） スクリーン印刷に用いるスクリーン版は、例え
ば、スクリーンの一面にフイルムを接触させ、他
面から感光乳剤をスキージ塗布にフイルムを貼り
付け（直間法）このスクリーンを感光させて調製
されている。手作業によるこの貼り付けは、スク
リーン版枠よりやや小さめに切つたフイルムを、
その乳剤面を上にして置き、版枠に張つたスクリ
ーンをフイルムに重ね、次いでスクリーンの上に
感光乳剤を帯状に注ぎ、この感光乳剤をスキージ
塗布して行なわれる。

上記の貼り付けを行なう従来の装置は、スクリ
ーン版枠によつて垂直に保持されたスクリーン
と、このスクリーンのスクージ面に沿つて上昇し
て感光乳剤を塗布するバケツトと、版枠よりやや
小さめに切つたフイルムをスクリーンに圧着しか
つフイルム接触面側に設けられたバツクボートか
らなる。この塗布・貼付装置によつて前述の手作
業よりも塗布時間が短縮され、またより均一な膜
厚が得られる。

（考案が解決しようとする問題点） 従来の装置では、フイルムを一枚一枚切断した
上で装置のスクリーンに圧着している。このフイ
ルム切断およびそのフイルムの装置の適用は手間
のかかる手作業で行なわざるを得ないので、フイ
ルムが塵埃、指紋等によつて汚染され、不良のス
クリーン版になる恐れがある。

この考案は、上述の事情を背景にしてなされた
ものであり、その目的とするところは、効率よく
塗布・貼付できると共に、均一な膜厚ならびにフ
イルム汚染のないフイルム貼り付け装置を提供す
ることである。

（問題点を解決するための手段） 本考案者は、種々の改良・試作をフイルム貼り
付け装置に加えた結果、この考案を完成するに至
つた。

すなわち、この考案のスクリーン印刷用フイル
ム貼り付け装置は、スクリーンの一面にフイルム
を接触させ、他面から感光乳剤をスキージ塗布し
てフイルムを貼り付ける装置であつて、スクリー
ン版枠によつて垂直に保持されたスクリーンと；
このスクリーンのスキージ面に沿つて上昇して感
光乳剤を塗布するバケツトと；フイルム接触面側
のスクリーン上方に設けられかつフイルムを垂下
させるフイルム連続送り出し装置、好ましくはフ
イルムロールと；垂下されたフイルムをスクリー
ンに圧着しかつフイルム接触面側に設けられた支
持具、好ましくは、バケツトに対向して移動する
ローラー、丸棒、または横長板と；を備えること
を特徴とするものである。

（実施例） この考案のスクリーン印刷用フイルム貼り付け
装置を、以下の添付図面に示す実施例によつてよ
り具体的に説明する。

第１図は、この考案の貼り付け装置の一実施例
を示す概略斜視図であり、第２図はその断面図で
ある。

この貼り付け装置１は、スクリーン矩形版枠３
によつて垂直に保持されたスクリーン５と、この
スクリーンのスキージ面ａ（第２図）に沿つて上
下して感光乳剤を塗布する樋形バケツト７（第２
図）と、フイルム接触面ｂ（第２図）のスクリー
ン上方に設けられかつフイルム９を垂下させるフ
イルムロール１１と、垂下するフイルム９をスク
リーン５に近ずけるガイドパイプ１３と、垂下さ
れたフイルム９をスクリーン５に圧着し、フイル
ム接触側に設けられ、バケツト７に対向して移動
するローラ１５とを備えている。

次で、この装置例の運転操作・機能を説明す
る。

まず、スクリーン５の張つた版枠３を垂直に取
り付ける。所望の幅に切断されたフイルムロール
１１をフイルムロール支持パイプに通してセツト
する。フイルムロール１１からフイルム９を、ガ
イドパイプ１３を介して送り出し垂下させる。フ
イルム９をスクリーン５の下部まで垂下させ、フ
イルム下端を適当な手段で押えて固定する。

バケツト７に感光乳剤を満し、スクリーン５下
部にセツトする。バケツト７を上方に移動させ、
バケツト７から感光乳剤をスクリーン５およびフ
イルム９にスキージ塗布する。このまバケツト７
の移動に伴つてローラ１５が対向に移動する。必
要に応じて複数回、バケツト７を上下することも
できる。

感光乳剤の塗布によつてフイルム９がスクリー
ン５に貼り付けされる。このフイルム９が貼り付
けられた後、スクリーン上部でフイルムを切断
し、フイルムロール１１から分離し、スクリーン
版を取り外して、スクリーン印刷用のスクリーン
版を得ることができる。

この考案の貼り付け装置は、上記の実施例に限
定されず、種々の変形が可能である。例えば、バ
ケツトに対向して移動するローラに代えて、丸
棒、または横長板にも用いることができ、更にフ
イルム面全体を圧着するバツクボートに代えるこ
ともできる。

（考案の効果） この考案の貼り付け装置によつて次のような効
果を得ることができる。

(a) 手作業よりも塗布時間を短縮することがで
き、効率であり、しかも、より均一な膜厚のス
クリーン版を得ることができる。

(b) 塗布・貼り付けの前に、一枚一枚、フイルム
を切断して装置する必要がなく、塗布・貼り付
け後に切断を行なうのでフイルムへの塵埃・指
紋等の汚染を防止することができ、より精密か
つ良好なスクリーン版を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の一実施例を示す概略的斜
視図、第２図は第１図に示す装置の断面図であ
る。 １……貼り付け装置、３……版枠、５……スク
リーン、７……バケツト、９……フイルム、１１
……フイルムロール、１３……ガイドパイプ、１
５……ローラ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ スクリーンの一面にフイルムを接触させ、他
   面から感光乳剤をスキージ塗布してフイルムを
   貼り付ける装置であつて、スクリーン版枠によ
   つて垂直に保持されたスクリーンと、このスク
   リーンのスキージ面に沿つて上下して感光乳剤
   を塗布するバケツトと、フイルム接触面のスク
   リーン上方に設けられかつフイルムを垂下させ
   るフイルム連続送り出し装置と、垂下されたフ
   イルムをスクリーンに圧着しかつフイルム接触
   面側に設けられた支持具とからなることを特徴
   とするスクリーン印刷用フイルム貼り付け装
   置。 ２ フイルム連続送り出し装置がフイルムロール
   である、実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   貼り付け装置。 ３ 支持具がバケツトに対向して移動するローラ
   ー、丸棒または横長板である、実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の貼り付け装置。