JPH04147297A - 鍵盤装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の技術分野］ この発明は電子鍵盤楽器等の鍵１１１ｔｅ置に関する。

［従来技術とその問題点］ 電子ピアノ等の電子鍵１１峯器では、鍵によるスイッチ
操作で楽音を発生させるようになっているので、そのま
までは、鍵タツチ感がアコースティックピアノのそれと
大きく興なってしまうことになる。すなわち、アコース
ティックピアノでは、鍵が打鍵されると、その打鍵力は
ウィペン、ジャックを介してハンマーに伝達され、ハン
マーが回動して弦を打弦することにより、楽音を発生さ
せるようになっているので、打鍵の初期段階ではウィペ
ン等による反力を受けることにより指に受ける荷重が急
激に重くなり、打鍵の中期段階ではハンマーがフリーと
なることにより指に受ける荷重が急激に軽くなるといっ
た。鍵タッチ感が得られるようになっている。

そこで、従来の電子鍵盤楽器には、鍵の下方に所定の重
量の錘りを有するハンマーアームを上下方向に回動自在
に設け、鍵の打鍵動作に伴ってハンマーアームがそれ自
身の重量に抗して回動することにより、鍵に所定の荷重
を付与し、これによりアコースティックピアノに近似し
た鍵タッチ感を得ることができるようにしたものがある
。

さらにアコースティックピアノの鍵タッチ感に近ずける
には弱く打鍵したときには鍵タッチ感が軽く、強く打鍵
したときには鍵タッチ感が重く、かつ、速い速度の演奏
に対応できるように鍵の戻り速度が速いことが必要であ
る。

しかしながら、鍵タッチ感を軽くし、鍵の戻りヲ速くす
るためにはハンマーアームの錘りを軽くするか、その重
心を支点に近くしなければならず、鍵タッチ感を重くす
るためには、錘りを重くするか、錘りの重心を支点から
遣くしなけれがならないと言う相反する要求を満足させ
なければならなかった。

そこで、従来においては、この相反する要求を満足させ
ようとして重い鍵タッチ感を得るために錘りを重くシ、
鍵の戻り速度を速くシ、かつ、弱く押鍵したとき軽い鍵
タッチ感を得られるように錘りの重心を支点に近くなる
ようにしていた。

しかし、従来においては錘りは固定されているため、ど
うしてもハンマーアーム、ンは単純となり、ハンマーア
ームに連動する鍵の動作も単純化され、良好な鍵タッチ
感は得られないと言う問題があった。

［発明の目的］ この発明は上述した事情に鑑みてなされたもので、その
目的とするところは、弱く打鍵したとき軽いタッチ感が
得られ、強く打鍵したとき重いタッチ感が得られる鍵盤
装置を提供することにある。

また、この発明の他の目的とするところは鍵の戻り速度
を速くすることができる鍵盤１１ｃ置を提供することに
ある。

［発明の要点］ 上述した目的を達成するために、請求項１記載の発明は
ハンマーアームに打鍵時において遠心力によりハンマー
アームの回動支点から遠ざかる方向に移動する錘りを設
けたことを要点とする。

また、請求項２記載の発明は、ハンマーアームに前記錘
りをハンマーアームの回動支点に近ずく方向に復帰させ
る復帰手段を設けたことを要点とする。

［実施例］ 以下、第１図〜第７図と共にこの発明の一実施例を詳細
に説明する。

鍵ｍ装置は複数個の長い白鍵ｌと短い黒鍵２とを備え、
６鍵ｌ、２の基端は軸３を介してシャーシ４に固定され
た支持部材５に回動自在に軸承されている。

６鍵ｌ、２の下側には６鍵ｌ、２とｌ対ｌに対応してハ
ンマーアーム６が配置されている。各ハンマーアーム６
はシャーシ４に形成された開口部７を通って上側に延び
る上側アーム８と、シャーシ４の下側に延びる下側アー
ム９とを有する０両アーム８，９の連結部がシャーシ４
に固定された支持部材ｌＯに突設された軸１１に回動自
在に軸承されている。ハンマーアーム６の下１１アーム
９には後述するように錘り１２が摺動自在に設けられて
おり、この錘り１２によってハンマーアーム６は、回動
支点となる軸１１を中心として図中、時計方向に回動習
性を与えられており、上側アーム８の先端がパッド１３
を介して、６鍵ｌ、２の側板１４の下端縁に接し、６鍵
ｌ、２に対し、軸３を中心として１図中、時計方向への
回動習性を与えている。

ハンマーアーム６の下側アーム９の上側には例えば十字
状に形成された押圧部１５が突設されており、この抑圧
部１５と対応してシャーシ４側にはゴムスイッチ１６が
設けられている。

ゴムスイッチ１６はベース部１７を有し、このベースｉ
１７がシャーシ４とその上側に固定されたプリント基板
１８との間に挟持されて固定されており、ゴムスイッチ
１６の図示していない可動接点が同じく図示していない
プリント基板１８の固定接点と対応している。また、シ
ャーシ４の下面にはハンマーアーム６の下側アーム９の
下端部の上面が接する緩衝材からなるハンマーストッパ
１９が固定されている。

シャーシ４の手前側の端部近傍には白鍵用ガイド２０が
垂直に突設され、その奥側には黒鍵用ガイド２１が垂直
に突設されている。これらガイド２０．２１は６鍵１，
２の手前側の端部の下方に向って長く突設された側板２
２．２３間に嵌合され、６鍵１，２の昇降時に横ぶれが
生じないように案内する。

白鍵ｌの途中に形成されたフック２４と黒鍵２の側板２
３に形成されたフック２５はシャーシ４の垂直部に形成
された開口＠２６からハンマーアーム６方向に向って突
出している。フック２４．２５の上端は通常はシャーシ
４の下面に固定された上限ストッパ２７に接し、フック
２４．２５の下端は押鍵されたときシャーシ４上に固定
された下限ストッパ２８に接する。

一方、この実施例にあってはハンマーアーム６の下側ア
ーム９内に遠心力で移動し、復帰手段によりハンマーア
ーム６の支点側に復帰する錘り１２が摺動自在に設けら
れている。

即ち、下側アーム９の直線部には第１図に示すように中
空部２９が形成されており、この中空部２９中には錘り
１２が摺動自在に嵌合されている。

錘り１２と中空部２９の軸（支点）１１側の端縁との間
には復帰手段である復帰スプリング３１が張架されてお
り、錘り１２を７Ｘンマーアーム６の支点である軸１１
側へ引張る力を与えている。

また、中空部２９の軸１１から最も離れた側の端部には
緩衝材からなるストッパ３２が固定されている。

次に、以上のように構成された本実施例の動作について
説明する。

打鍵動作を行なわない鍵の静止状態にあっては、第１図
に示すように錘り１２は復帰スプリング３１の引張力に
よりハンマーアーム６の支点である軸１１に近ずく方向
に引き付けられて停止している。

この状態で、例えば白鍵ｌが強く打鍵されると、白鍵１
は軸３を中心として、反時計方向に回動され、第２図に
示すようにフック２４の下端は下限ストッパ２８に接し
て停まる。この白鍵ｌの回動動作により、ハンマーアー
ム６の上側アーム８に先端はパッド１３を介して白鍵１
の側板１４によって強く押され、ハンマーアーム６は支
点である軸１１を中心にして反時計方向に強く回動され
る。すると、ハンマーアーム６の下側アーム９には慣性
力である遠心力が強く作用し錘り１２は復帰スプリング
３１の引張力に抗して軸（支点）１１から離れる方向に
移動しストッパ３２に当って停まる。同時に押圧部１５
がゴムスイッチ１６を押圧し、打鍵入力がなされる。

このように、強く打鍵した場合には、錘り１２はハンマ
ーアーム６の支点である軸１１から離れる方向に最大限
移動しつつハンマーアーム６が回動されるため、ハンマ
ーアーム６の慣性モーメントは大きくなり１重いタッチ
感が得られる。

上述した動作を第６図および第７図を用いて詳細に説明
する。第６図はハンマーアームの回動動作の反力として
鍵が受ける荷重の時間変化を示し、第７図は鍵の時間変
位を示している。

強く押鍵（打鍵）した場合には、打鍵の初期段階で錘り
１２は大きな遠心力を受け、打鍵直後からハンマーアー
ム６の支点である軸１１から離れる方向に移動しつつハ
ンマーアーム６が回動される。即ち、錘り１２の位置に
よって決まる慣性モーメントを増大させつつハンマーア
ーム６が回動されるため、鍵に作用する荷重は第６図に
曲線Ａで示す曲線部のように急勾配で増大し、やがて最
大荷重Ｐに達する。

この結果、アコースティックピアノと同様に打鍵の初期
段階で指に受ける荷重が急激に重くなると言う鍵タッチ
感が得られる。

鍵に対して最大荷重Ｐが加わった時点ではハンマーアー
ム６は大きな慣性モーメントを持っているため、飛ぶよ
うにし高速度で回動されているため、白鍵ｌの回動速度
より速くなり、ハンマーアーム６の上端が白Ｉ！ｌから
離れる。

このため、鍵に作用する荷重は第６図に符号Ｂで示す曲
線部のように急勾配で減少する。

この結果、アコースティックピアノと同様に押鍵の中期
段階で指に受ける荷重が急激に軽くなると言う鍵タッチ
感が得られる。

やがて打鍵の終期段階に入り、鍵は時間１．で下限スト
ッパ２８に当たり、第６図に符号Ｃで示す曲線部で示す
ように下限ストッパ２８による大きな停止荷重が加わり
始め、鍵の下降は停止され鍵タッチ感は急激に重くなる
。

Ｆ述した動作を鍵の変位の面から見ると第７図に「行き
」で示す打鍵時の変位曲線となり、強く打鍵したときの
この変位曲線は急勾配となる。

打鍵動作は時間ｔ２で終了し、ゴムスイッチ１６を介し
て打鍵入力がなされ、楽音が発生するが、指は直ちに鍵
からは離れず、第７図に示すように短時間の「ホールド
タイム」があり、この間に錘り１２は復帰スプリング３
１の力により元の位置に復帰し、やがて指は鍵から離れ
、離鍵動作が時間ｔ３で開始される。

離鍵時には既に錘り１２は第４図に示すように元の位置
に復帰し、軸１１に最も近い位置にあり、振り子のひも
が短かくなったときと同様にハンマーアーム６は素速く
元の状態に戻り、鍵も連動して第７図に「戻り」で示す
直線のように時間ｔ４で素速く戻る。

ところで、第７図に符号Ｘで示す曲線は錘り１２を元の
位置に復帰させる復帰スプリング３１を備えていない場
合の戻り曲線で、この場合には靜り１２がハンマーアー
ム６の回動支点に復帰しないため、戻り時間ｔ５となり
、復帰スプリング３１を備えている場合と比較して戻り
速度が遅くなる。

一方、弱く打鍵した場合には、第３図に示すように錘り
１２は全く動かないか、またはほとんど動かず、ハンマ
ーアーム６の支点である軸１１の近くにある。従って、
第５図に符号りで示す曲線部のように錘り１２の移動に
よる慣性モーメントの増大は生じず急激な荷重は鍵に加
わらず、時間ｔ６で白鍵ｌは下限ス）−／バク８に当っ
てとまる。この結果、軽い鍵タッチ感が得られると共に
、離鍵時には錘り１２がハンマーアーム６の支点の近く
にあるためハンマーアーム６および白鍵ｌの戻り速度は
速くなる。

このように、この実施例に示す鍵盤装置では、ハンマー
アーム６内に打鍵時のハンマーアーム６の回動によって
生じる遠心力によりハンマー７−ム６の支点である軸１
１から遠ざかる錘り１２を摺動自在に設けると共に、こ
の錘り１２をハンマーアーム６の支点である軸１１に近
ずく方向に復帰させる復帰スプリング３１を設けた構造
を採用しているため、強く打鍵したときには錘り１２が
ハンマーアーム６の支点である軸１１から遠くなる方向
へ移動しつつハンマー７−ム６が回動し、慣性モーメン
トが増大し１重い鍵ター、チ感が得られ、弱く打鍵した
時には錘り１２はほとんど移動せず、ハンマーアーム６
の支点である軸１１の近くにあるため、軽い鍵タッチ感
が得られる。

また、離鍵時においては錘り１２は復帰スプリング３１
によりハンマーアームの支点である軸１１に近ずく方向
へ復帰しているため、ハンマーアーム６およびこれと連
動関係にある鍵ｌ、２の戻り速度は速くなり、速い演奏
にも十分に対応できる。

なお、上述した実施例では復帰スプリングな引責ばねと
して例示したが、圧縮ばねとし、図示の例とは反対側で
ある錘り１２の外側、即ち、軸１１から離れた側に設け
てもよく、スプリングではなくゴムその他の伸縮する弾
性部材を復帰手段として設けてもよい。

［発明の効果］ 以上説明したように、この発明の請求項１記載の発明に
よれば、ハンマー７−ムに遠心力によってハンマーアー
ムの支点から遠ざかる方向に摺動自在な錘りを設けた構
造を採用しているため、弱く打鍵したときには軽い鍵タ
ッチ感が得られ、強く打鍵したときには重い鍵タツチ感
が得られる。

また、この発明の請求項２記載の発明によれば、錘りを
ハンマーアームの回動支点側に復帰させる復帰手段を設
けであるため、離鍵時には復帰手段の力により錘りがハ
ンマーアームの支点側へ復帰しているため、ハンマーア
ームおよびこれと連動関係にある鍵の戻り速度を速くす
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図はこの発明の一実施例を説明するもので
、＃Ｉ１図は静止状態における鍵盤装置の断面図、第２
図は強く打鍵したときの鍵盤装置の断面図、第３図は弱
く打鍵したときのＵ装置の断面図、第４図は戻り動作を
説明する鍵ｇ１装置の断面図、第５図は弱い打鍵時の鍵
の荷重変化を示す線図、第６図は強い打鍵時の鍵の荷重
変化を示す線図、＄７図は鍵の変位を説明する線図であ
る。 １・・・・・・白鍵、 ２・・・・・・黒鍵、 ３、 ｌ・・・・・・軸、 ６・・・・・・ハンマーアーム、 １２・・・・・・錘り、 ２９・・・・・・ 中空部、 ３１・・・・・・復帰スプリング。 特 許 出 願 人 カシオ計算機株式会社 へ　Ｏ へ　へ Ｎ　。 Ｎ　ヘ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）回動自在に備えられた鍵と、この鍵と連動して、
   回動支点を中心として回動されるハンマーアームを備え
   た鍵盤装置において、 前記ハンマーアームに、打鍵時の遠心力により前記ハン
   マーアームの回動支点から遠ざかる方向に移動する錘り
   を摺動自在に設けたことを特徴とする鍵盤装置。
2. （２）前記ハンマーアームには前記錘りを前記ハンマー
   アームの回動支点側に復帰させる復帰手段を設けたこと
   を特徴とする請求項１記載の鍵盤装置。