JPH0414567Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、建物外壁を構成するカーテンウオー
ルに形成される反射映像を調整する装置に関す
る。

従来の技術 カーテンウオールはパネルを上下、左右に連続
して配設したものであり、各パネルには隣接する
建物などの外観が反射されて反射映像を形成して
いる。

この反射映像は建物の美観に重要な影響を及ぼ
し、見栄えの良い反射映像を形成することが大切
である。

そこで実開昭61−110709号公報に示すように、
上枠と下枠と左右縦枠より成る方形枠にパネルを
装着してカーテンウオールユニツトとし、このカ
ーテンウオールユニツトの上下を方立に引寄せボ
ルト、押しボルトで連結して、カーテンウオール
ユニツトの方立に対する取付姿勢を調整してパネ
ルの取付角度を調整することで反射映像を調整で
きるようにしたものが知られている。

考案が解決しようとする問題点 かかる調整装置であるとカーテンウオールユニ
ツトを方立に取付けるユニツト式カーテンウオー
ルに適用することができるが、方立間に横架した
上下の横材間にパネルユニツトを取付けるように
したパネルユニツト式カーテンウオールには適用
することができないと共に、押しボルトと引寄せ
ボルトとを操作して重量のあるカーテンウオール
ユニツト全体を方立に対して変位するので反射映
像の調整操作が面倒となつてしまう。

そこで本考案は、パネルユニツト式カーテンウ
オールにおけるパネルユニツトの取付角度を簡単
な操作で調整できるようにしたカーテンウオール
における反射映像調整装置を提供することを目的
とする。

問題点を解決するための手段及び作用 パネルの両縦縁裏面に左右方向に向う略コ字状
の係止溝を有する縦フレームを接着してパネルユ
ニツトとし、この縦フレームの係止溝に室内外側
方向に相対変位しないように係合する掛止板と方
立の前面とに相互に接する垂直面に対して室内外
側方向に斜めとなつた傾斜当接面を有する第２調
整具と第１調整具とをそれぞれ取着すると共に、
掛止板と第２、第１調整具を貫通する貫通ボルト
を方立の前面に螺合して掛止板を方立に連結し
て、貫通ボルトを弛めて第２調整具とともに掛止
板を上下に移動することで掛止板と方立との取付
距離を変更できるようにしたものである。

実施例 カーテンウオールは第７図に示すように、左右
に隣接する方立１，１間に横材２を上下方向に間
隔を置いて複数架設し、この上下の横材２，２間
における左右に隣接する方立１，１間に形成した
開口内にパネルユニツト３をそれぞれ装着してあ
る。

前記方立１は第１図に示すように、中空形状の
基体４と、その室外壁４ａに一体形成した突出片
５と、その突出端に一体形成した取付片６と、突
出片５の長手方向中間部に一体形成した左右一対
の中間横片７，７とより成り、その基体４が図示
しないフアスナーで建物躯体に連結されるように
してある。

前記横材２は第２図に示すように、室内、外側
縦板１０，１１と上下横板１２，１３とで中空形
状の長尺材となり、室内側縦板１０には凹条溝１
４が長手方向に亘つて形成されていると共に、上
横板１２の室外側には押縁１５が係着されて上向
きのパネルユニツト取付溝１６を形成し、下横板
１３は鉤形に折曲して下向きのパネルニツト取付
溝１７を形成していると共に、方立１の突出片５
にボルト・ナツト１８でＬ型の取付金具１９を取
着し、その取付金具１９を前記凹条溝１４に挿入
したプレート２０に支承したボルト２１とナツト
２２で横材２に連結して横材２を取付金具１９で
方立１に連結してある。

前記パネルユニツト３は第１図、第２図、第６
図に示すように、パネル３０の背面周縁に左右一
対の縦フレーム３１，３１と上下横フレーム３
２，３３を接着シール３４で接着固定したもの
で、その上下縁部が横材２の下向き、上向きのパ
ネルユニツト取付溝１７，１６内に嵌合されて下
部がセツテングブロツク３５上に載置してあり、
その後に横コーキング材３６でシールしてあると
共に、縦フレーム３１の背面と、方立１の中間横
片７と取付片６とに亘つて取着したカバー３７と
の間が縦コーキング材３８でシールしてあり、３
９はそのシール受け材、４０は前記横コーキング
材３６のシール受け材、４１は接着シール３４の
バツクアツプ材であると共に、左右の縦フレーム
３１の上下は調整機構５０で前記方立１の取付片
６にそれぞれ連結してある。

前記縦フレーム３１は室内、外側板３１ａ，３
１ｂと、内、外板３１ｃ，３１ｄとで断面略コ字
状となつて側方に開口した係止溝４２を有すると
共に、その室内側板３１ａの上下には切欠き４３
が第６図に示すようにそれぞれ形成してある。

前記調整機構５０は第１図及び第３図に示すよ
うに、第１調整具５１と第２調整具５２と掛止板
５３とより成り、第１調整具５１は垂直取付面５
１ａと傾斜当接面５１ｂとを有するクサビ形状と
なり、その垂直取付面５１ａが方立１の取付片６
にビス５４と裏板５５で締付けて傾斜当接面５１
ｂが室外側に向いかつ室内、外側方向に斜めの傾
斜面となつていると共に、第２調整具５２は傾斜
当接面５２ａと垂直取付面５２ｂとを有するクサ
ビ形状となり、垂直取付面５２ｂが掛止板５３の
巾方向一端側の室内側面５３ａにビス５６で固着
されて傾斜当接面５２ａが室内側に向つていると
共に、上下方向の長孔５７を挿通した貫通ビス５
８が裏板５５に螺合している。

前記掛止板５３の巾方向他端側５３ｂは厚肉と
なつて係止溝４２に係合するようにしてあり、前
記上下方向の長孔５７と同一長さの上下方向の長
孔５９を対向して形成してある。

このようであるから、貫通ボルト５８を弛めて
掛止板５３とともに第２調整具５２を長孔５７，
５９に沿つて第１調整具５１に対して上下に移動
すれば、第４図、第５図に示すように掛止板５３
と方立１の取付片６との取付距離d₁，d₂が変更
し、掛止板５３が室内、外側方向に移動するので
パネルユニツト３の縦フレーム３１が室内、外側
方向に移動してパネルユニツト３の取付姿勢が変
更して反射映像を調整できる。

なお、パネルユニツト３を取付けるには、方立
１の取付片６に左右一対の調整機構５０，５０を
それぞれ取着し、縦フレーム３１に形成した切欠
き４３を掛止板５３に位置合せして係止溝４２内
に嵌め込み、この状態でパネルユニツト３を上下
に移動して下端縁をセツテングブロツク３５上に
載置して上下の横材２，２間に仮取付けすると共
に、この状態で貫通ボルト５８を弛めて第２調整
具５２とともに掛止板５３を上下に移動すること
で反射映像を調整し、その後にコーキング材を装
着して取付け完了する。

考案の効果 貫通ボルト５８を弛めて掛止板５３を第２調整
具５２とともに上下移動することによつて掛止板
５３と方立１の前面との取付距離を変更できるの
で、上下の横材２，２間に配設したパネルユニツ
ト３の取付姿勢を変更してカーテンウオールに形
成される反射映像を調整することできる。

また、方立や横材は変位させずに第２調整具５
２とともに掛止板５３を移動させるだけで良いか
ら、反射映像の調整操作が簡単に行なえる。

また、第１調整具５１の傾斜当接面５１ｂと第
２調整具５２の傾斜当接面５２ａを面接触させた
状態で方立１に対してパネルユニツト３を支持し
ているため、反射映像調整後のパネルユニツト３
の支持状態が安定する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図、第２図
は第７図の−線、−線断面図、第３図は
調整機構の斜視図、第４図、第５図は断面図、第
６図はパネルユニツトの正面図、第７図はカーテ
ンウオールの正面図である。 １は方立、２は横材、３はパネルユニツト、３
０はパネル、３１は縦フレーム、４２は係止溝、
５１は第１調整具、５１ｂは傾斜当接面、５２は
第２調整具、５２ａは傾斜当接面、５３は掛止
板、５７は長孔、５８は貫通ボルト、５９は長
孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 建物躯体へ固定した複数の方立１間に複数の横
   材２を架設固定して左右の方立１，１と上下の横
   材２，２に囲まれた開口を形成し、その開口内に
   パネルユニツト３を取付けたカーテンウオールに
   おいて、前記パネルユニツト３はパネル３０の少
   なくとも両縦縁裏面に左右方向に向う略コ字状の
   係止溝４２を有する縦フレーム３１を接着したも
   のとすると共に、前記方立１の前面におけるパネ
   ルユニツト３の縦フレーム３１上下と対向する位
   置に、垂直面に対して室内外側方向に斜めとなつ
   た傾斜当接面５１ｂを有する第１調整具５１をそ
   れぞれ取着し、該傾斜当接面５１ｂと接する垂直
   面に対して室内外側方向に斜めとなつた傾斜当接
   面５２ａを有する第２調整具５２を、所定の幅と
   長さを有し幅方向他端側が前記縦フレーム３１の
   係止溝４２に係合する形状の掛止板５３における
   幅方向一端側の室内側面に取着すると共に、この
   掛止板５３と第２調整具５２とに設けた長孔５
   ９，５７を貫通した貫通ボルト５８で前記第１調
   整具５１を方立１の前面に連結し、前記掛止板５
   ３の幅方向他端側を前記係止溝４２内に室内、外
   側方向に相対移動しないように係合連結したこと
   を特徴とするカーテンウオールにおける反射映像
   調整装置。