JPH04142390A - 粉末顆粒状土壌改良剤及びその製造法 - Google Patents

粉末顆粒状土壌改良剤及びその製造法

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JPH04142390A
JPH04142390A JP26306690A JP26306690A JPH04142390A JP H04142390 A JPH04142390 A JP H04142390A JP 26306690 A JP26306690 A JP 26306690A JP 26306690 A JP26306690 A JP 26306690A JP H04142390 A JPH04142390 A JP H04142390A
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室屋 数盛
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、木炭を主成分とした高吸水性樹脂を含む保
水性と通気性の良好な植物の生育に適した粉末顆粒状土
壌改良剤及びその製造法に関する。
〔従来の技術〕
従来、団粒構造を有する土壌は、植物の生育に適するこ
とで農業関係者に広く知られている。また、土壌を団粒
化するために、腐植の補給が有効であるとされている。
しかし、腐植は生分解され易く、毎年補給する必要があ
ることから、これに代わる物質として、水溶性高分子が
土壌団粒化剤として提案されている。このような水溶性
高分子を含む土壌団粒化剤として、例えば、特開昭61
73790号公報に開示された易溶解性粉末土壌団粒化
側がある。
また、乾燥地における植物生育促進のため、保水作用の
ある高吸水性樹脂を土壌に混合することが提案されてい
る。このような高吸水性樹脂を混合した土壌の製造方法
として、例えば、特開昭57−94011号公報に開示
された吸水性の優れた高分子材料の製造方法、或いは、
特開昭61−44784号公報に開示された農園芸用肥
料及びその製造方法がある。
更に、特公昭62−34363号公報には、土壌に吸水
性高分子物質と水溶性高分子物質を混合し−た植物育成
用培土が開示されている。
ところで、従来から物理的な土壌改良剤として、ゼオラ
イトなどの多孔質改良剤が使用されていたが、更に最近
の研究により、植物の栽培において木炭の効用が注目さ
れている。即ち、木炭は、通常、例えば、85〜98%
の炭素を含有する多孔質固体製品であり、セルロース、
木、泥炭等の炭素質物質を空気不存在下において約50
0〜600℃で葎し焼きしたものであるが、多孔質で空
気を多く含み、保水性、透水性、通気性及び吸着性があ
り、植物の水分、養分を保ち、弱アルカリ性で腐敗菌が
繁殖し難いという特性がある。この木炭の特性に注目し
、植物栽培において、木炭を施し、植物の成長を促進さ
せることが行われている。
また、植物と一部微生物との共生は、よく知られている
ところであるが、植物に木炭を施したところ、植物共生
面(根粒菌、VA菌等)の有用微生物が増殖したという
研究報告もある。これは、木炭が、高温で焼かれ無菌状
態となっており、有i物が無いため腐生性の微生物が入
っておらず、そのためこれを土の中に入れると、他の微
生物との競争に弱い共生微生物が逃げ込むための最適の
環境となり、木炭が微生物のヘットになるためと考えら
れている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記の高吸水性樹脂を土壌と混合する植
物育成用培土等は、いずれも、土壌自体の保水性や通気
性を改良するためのものである。
従って、植物育成用培土等に対して必要に応じて肥料成
分、土壌改良剤、その地固様のものを混合しなければな
らず、単独で積極的に共生微生物等の増殖を助長し、植
物の成長を促進させるものではない。
更に、植物栽培に木炭を施すことが有効であることによ
り植物を栽培する際に、木炭を施すとしても、最近では
、木炭を日常入手することは困難であり、また土壌の中
に木炭を入れ込む作業をしなければならず煩わしさがあ
ると共に、汚れたりする原因となる等の問題点がある。
この発明の目的は、上記の課題を解決することであり、
保水性、透水性、通気性及び吸着性を有し、また共生微
生物の増殖を助長し、植物の成長を促進させ、更に土壌
中の腐敗ガスの吸着及び脱臭効果もあり、環境等に対し
ても極めて好ましく、特に、高吸水性樹脂に対して木炭
粉体を良好に接着させた粉末顆粒状の保水炭として容易
に取り扱いができ、保水性を有すると共に木炭の上記効
用を有効に発揮させることができる粉末顆粒状土壌改良
剤及びその製造法を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、上記の目的を達成するために、次のように
構成されている。即ち、この発明は、木炭粉体を主成分
として、1〜20重量%の高吸水性樹脂粉末、及び前記
木炭粉体と前記高吸水性樹脂とのバインダーとして0.
5〜5重量%の水溶性有機高分子と適量の水分を含有す
ることを特徴とする粉末顆粒状土壌改良剤に関する。
また、この粉末顆粒状土壌改良剤において、前記木炭粉
体として、やしがら炭、ゴムの木炭、雑木炭、骨炭、タ
イヤ等のゴム炭、各種活性炭を一種または二種以上使用
したものである。
また、この粉末顆粒状土壌改良剤において、前記高吸水
性樹脂として、ポリアクリル酸塩、ポリアクリロイロオ
キシエチルトリアルキルアンモニウム塩、カルボキシル
メチルセルロース、ビニルアルコール・アクリル酸塩共
重合物、イソブチレン無水マレイン酸共重合物、又は澱
粉・アクリル酸グラフト共重合物から選ばれるものであ
る。
また、この粉末顆粒状土壌改良剤において、前記水溶性
有機高分子として、ポリアクリル酸塩、ポリアクリルア
ミド系、ポリメタクリル酸エステル系、ポリアミン系、
ジシアンジアミド系高分子凝集側又は凝結側から選ばれ
るものである。
或いは、この発明は、木炭粉体を主成分として1〜20
重量%の高吸水性樹脂粉末を混合すると共に、前記木炭
粉体と前記高吸水性樹脂とのバインダーとして0.5〜
5重量%の水溶性有機高分子と適量の水分とを混合する
ことを特徴とする粉末顆粒状土壌改良剤の製造法に関す
る。
〔作用〕
この発明による粉末顆粒状土壌改良剤は、以上のように
構成されており、次のような作用を有す即ち、この粉末
顆粒状土壌改良剤は、木炭を主成分として高吸水性樹脂
とバインダーとして水溶性高分子及び水分とを混合して
いるので、製造工程において、高吸水性樹脂粉体は吸水
して粒径は大きくなり、水溶性有機高分子と水分とのバ
インダーの作用によって粒径の大きくなった高吸水性樹
脂の表面には粒径の小さい木炭粉体が接着し、該高吸水
性樹脂の表面は木炭粉体で覆われる。しかも、木炭粉体
と高吸水性樹脂とは水溶性有機高分子と水分との作用で
凝集した顆粒状粉体となり、含水率が30%でもべとつ
かず、木炭粉体が飛散することもなく、取り扱い易いも
のとなる。
この粉末顆粒状土壌改良剤を土壌に1〜5%添加すると
、木炭及びその他の成分との相乗効果により、土壌の通
気性、透水性を損なうことなく、保水性の優れた土壌に
改良することができる。また、植物との共住徽生物の増
殖を助長し、しかも木炭中には、植物に必要な微量成分
であるカリウム、リン等のミネラル即ち灰分が含まれて
いること等により、植物の発育成長にとって最適の条件
を有することになる。更に、木炭が存する吸着性、脱臭
性等により、肥料等の好ましくない臭い、周囲の悪臭等
を脱臭することができる。
更に、粉末顆粒状土壌改良剤について、高吸水性樹脂に
よる保水効果を望む時には、添加量5%前後と多めに施
用し、また、木炭の効果を期待する時には、10%前後
と多めに施用する。
〔実施例〕
以下、この発明による粉末顆粒状土壌改良剤及びその製
造法の実施例について説明する。
この粉末顆粒状土壌改良剤については、全乾木炭粉体に
対し、5〜20重量%の高吸水性樹脂と0.5〜5重量
%の水溶性有機高分子を混合し、50〜100重量%の
水分を噴霧攪拌することによって製造できる。
微細な木炭粉体としては、60メツシユ以下、好ましく
は100メツシユ以下のやしがら炭、ゴムの木炭、骨炭
、タイヤのゴム炭、雑木炭、活性炭等の85%以上の炭
素を含有する多孔質固体である。
高吸水性樹脂としては、ポリアクリル酸塩、ポリアクリ
ロイロオキシエチルトリアルキルアンモニウム塩、カル
ボキシルメチルセロース、ビニルアルコール・アクリル
酸塩共重合物、イソブチレン・無水マレイン酸共重合物
、澱粉・アクリル酸グラフト共重合物等が挙げられる。
この高吸水性樹脂は、微粒子状態で土中に分散すること
が必要であり、乾燥状態での粉砕、或いは木炭粒との混
練り後、含水状態での粒径が3m以下、望ましくは2鶴
以下であることが必要である。
高吸水性樹脂は、全乾木炭粉末量の5〜20重量%を混
合するが、土中への分散性から20メツシユ(目開き0
.85m)から60メツシユ(目開き0.25m)まで
の粒径が好ましい。含水状態の高吸水性樹脂粒の表面が
木炭粒子で覆われるためには、高吸水性樹脂粒子が比較
的大きければ、木炭の粒径は60メソシユ以下でよく、
100メツシユ以下が好ましい。木炭粉末が微粉であれ
ば、高吸水性樹脂の割合を増やせるが、実用的な木炭粒
度が100メツシユとすれば、高吸水性樹脂の添加量は
10〜20%であることが好ましい。
この発明に用いる水溶性有機高分子は、ポリアクリル酸
塩、ポリアクリルアミド(部分加水分解物)、ポリメタ
クリル酸エステル系、ポリアミン系、ジシアンジアミド
系等のアニオン系高分子凝集剤、カチオン系高分子凝集
側及び凝結剤等で木炭粉体、高吸水性樹脂粒間相互のバ
インダーとして0.5〜5重量%を加える。添加順序は
、木炭粉体と高吸水性樹脂粉体とを混合し、次いで水溶
性有機高分子粉体を加えても、又は王者を同時に混合し
てもよいものである。
この粉末顆粒状土壌改良剤を製造する場合に、木炭粉体
、高吸水性樹脂粉体及び水溶性有機高分子粉体を混合し
た後、木炭の半量がら同量の水分を霧状に噴霧し、混合
粉体を加湿する。この結果。
高吸水性樹脂粉体は、含水膨潤し、木炭粉体がその周囲
に付着し被覆する。木炭粉体と高吸水性樹脂粒は、それ
ぞれ水溶性有機高分子のバインダ作用で凝集成いは接着
される。添加水分量が多ければ乾燥が必要となるが、含
水率30%程度であれば木炭微粉が発生せず、取り扱い
易く、乾燥する必要もない。
第1図、第2図及び第3図は、この発明による粉末顆粒
状土壌改良剤の実施例を示す拡大説明図である。
第1図において、この粉末顆粒状土壌改良剤について、
1個の高吸水性樹脂粒Sの回りに多数の木炭粉体Cが付
着し被覆しており、高吸水性樹脂Sと木炭粉体Cとの間
、木炭粉体Cと木炭粉体Cとの間に水溶性有機高分子F
が位置し、水溶性有機高分子Fが高吸水性樹脂Sと木炭
粉体C1或いは木炭粉体C同士に対してバインダーの作
用を果たし、高吸水性樹脂Sに木炭粉体Cが接着した状
態が示されている。
第2図において、この粉末顆粒状土壌改良剤は、2個の
高吸水性樹脂粒Sの回りに多数の木炭粉体Cが付着し被
覆しており、高吸水性樹脂Sと木炭粉体Cとの間、木炭
粉体Cと木炭粉体Cとの間、及び高吸水性樹脂Sと高吸
水性樹脂Sとの間に水溶性有機高分子Fが位置し、水溶
性有機高分子Fが高吸水性樹脂Sと木炭粉体C1高吸水
性樹脂S同士或いは木炭粉体C同士に対してバインダー
の作用を果たし、高吸水性樹脂Sに木炭粉体Cが接着し
た状態が示されている。
第3図において、この粉末顆粒状土壌改良剤は、3個の
高吸水性樹脂粒Sの回りに多数の木炭粉体Cが付着し被
覆しており、上記と同様に、水溶性有機高分子Fが高吸
水性樹脂Sと木炭粉体Cとを接着した状態が示されてい
る。
また、第4図(A)、第4図(B)及び第4図(C)は
、この発明による粉末顆粒状土壌改良剤の製造時及び吸
水時の形態を拡大して示す説明図である。
第4図(A)に示すように、粉末顆粒状土壌改良剤の製
造時には、高吸水性樹脂Sの周囲は木炭粉体Cで被覆さ
れているが、第4図(B)に示すように、粉末顆粒状土
壌改良剤が水分を吸水すると、第4図(C)に示すよう
に、粒径が数倍以上となり、木炭粉体Cの間隔が開くが
、水溶性有機高分子Fの凝集作用により木炭粉が高吸水
性樹脂Sの周囲を多重に包囲し、高吸水性樹脂Sの連続
被膜を住じなく、吸水性#M脂Sの一体化を防止するこ
とができる。
即ち、この粉末顆粒状土壌改良剤は、その製造工程にお
いて、高吸水性樹脂粉Sの表面が、より粒径の小さい木
炭粉体Cで覆われるが、更に、水溶性有機高分子Fと水
分の作用で凝集した顆粒状粉体となる。
この粉末顆粒状土壌改良剤は、上記のようにして製造し
ており、含水率が30%でも、べとつがず、木炭粉が飛
散せず取り扱い易い。従って、この粉末顆粒状土壌改良
剤を、土壌に混ぜる場合に、多少の風でも飛散したり、
空気中の湿気を吸って溶ける等の現象は起こらない。ま
た、この粉末顆粒状土壌改良剤は、土中でも水を吸うと
、高吸水性樹脂は、膨潤し軟化し、表面を覆う木炭粉体
の細孔に一部浸透し、木炭粉として分離するような現象
は発生しない。
この粉末顆粒状土壌改良剤は、従来の高吸水性樹脂単体
又は木炭混合物のように高吸水性樹脂の被膜形成を起こ
さないので、土壌の透水性、及び通気性を損うようなこ
とがない。また、木炭粉体で覆われた高9水性樹脂の吸
水倍率は、樹脂のみの場合と変わらない。更に、この粉
末顆粒状土壌改良剤は、木炭の特性により高吸水性樹脂
の劣化を防ぎ、長期間にわたり保水性が維持される。
(実施例1) やしがら戻粉体(100Me、 Pa5s )を水洗後
、水切りし、水分20%以下、好ましくは10%以下に
加熱し、乾燥した。
木炭粉体1呟に、高吸水性樹脂としてポリアクリル酸ソ
ーダ(商品名:アラソーブ) 100g、水溶性有機高
分子としてカチオン系高分子凝集側粉末10gを加えて
混合した。混合粉体に水分1.1kgを均等に濡れるよ
うに、攪拌しながら噴霧した。
高吸水性樹脂粉体が含水し、その周囲に木炭粉体が付着
して顆粒状となるが、この木炭粒、高吸水性樹脂粒がバ
インダーの水溶性高分子と水分の作用で更に凝集または
相互に接着され、高吸水性樹脂を核とした粉体、顆粒体
の混合物となった。なお、該混合物に対して特別の乾燥
は行わなかった。
この顆粒物は、水分33%、固形分67%であり、その
内訳は、木炭粉体が58.9%(水分量;0)、高吸水
性樹脂が7.4%、バインダーとしての高分子凝集側が
0.7%であった。100 ccのガラス容器に粉体を
充填したところ、その重さは37gで見掛けの比重は0
.37であり、比容積が2.7であった。
(実施例2) 実施例1で製造した土壌改良剤を10cc容器に採取し
たところ、重量3gで水分量は50%であった。従って
、木炭粉は1.5g、これに加えた高吸水性樹脂量は1
0%弱0.135gであった。
この土壌改良iFJ3gを200ccの水を入れたビー
カーに投入した。攪拌して放置10分後に、濾紙で濾過
し、吸水時の容積を測定した0分離水は順調に濾過され
、透水性は良好であった。ゲル状の高吸水性樹脂粉体と
木炭粉体との混合物の膨潤度は、体積比が約7倍、浸漬
時間により6〜8倍であった。即ち、木炭と膨潤した高
吸水性樹脂混合物の容積は、50〜70ccであり、こ
れに含まれる木炭量は10ccなので、吸水量は40〜
60ccとなる。従って、高吸水性樹脂0.13gに対
しては300〜450倍となり、高吸水性樹脂単独の吸
水倍率と同程度であった。
また、この土壌改良剤に水を加えた場合のpHは、6〜
9で植物への影響は認められなかった。
(実施例3) この土壌改良剤5g及びLogを砂質土壌11に混合し
、5号素焼鉢に入れて充分潅水し、土中水分の経時変化
を測定した。その結果は、下記表に示す、      
  (以下、この頁余白)更に、この粉末顆粒状土壌改
良剤を、標準使用量5%以下使用し、該土壌改良剤をプ
ラスチック鉢に入れて充分潅水し、土中水分の経時変化
を測定した。その結果は、下記表に示す。
表 この発明による粉末顆粒状土壌改良剤の各試料を、土壌
と混合し、プラスチック鉢に充填し、木葉2葉発生時の
葉物植物を1ポツト当たり3本を移植し、栽培試験を行
った。
2日に1回、ハイボネソクス(5−10−5)1000
倍希釈液を潅水し、地上部と地下部の乾燥重量を測定し
た。その生長促進を確認した。
(実施例4) この発明による粉末顆粒状土壌改良剤の各試料を土壌と
混合し、プラスチック鉢に充填し、充分潅水し、土中水
分の経緯変化を測定して、その結果を第5図に示す。
川砂50%入り土壌と腐葉土入り土壌との保水性を比較
すると、川砂50%入り土壌は乾燥し易く、該土壌に本
発明の粉末顆粒状土壌改良剤を3゜5%混入した状態で
も腐葉土入り土壌には及ばなかった。土壌含水率が飽和
状態から40%になるまでの放置日数を次の表に示す。
(以下、この頁余白) 〔発明の効果〕 この発明による粉末顆粒状土壌改良剤は、上記のように
構成されており、次のような効果を有する。即ち、この
粉末顆粒状土壌改良剤は、木炭粉体と高吸水性樹脂粉体
を水溶性高分子と水分をバインダーとして混合、結合さ
せているので、凝集粒子間に空隙が多く、木炭そのもの
は多孔質であり、植物栽培に求められる土壌の保水性、
透水性、通気性を付与させ、木炭中に含まれる灰分が植
物に必要な微量成分であるカリウム、リン等のミネラル
を供給し、植物の発育成長にとって最適の条件を有する
。しかも、木炭粒自体は高吸水性樹脂粒に良好に水溶性
有機高分子で接着されているので、木炭物体が高吸水性
樹脂粉体と一体的に成って土壌中に存在し、植物の有害
分泌物を吸着し、更に植物の生長に太き(働く共生微生
物の増殖にとって、高吸水性樹脂による保水状態で木炭
粒自体を保氷炭として最適環境を作り出すという優れた
効果を有する。
また、多雨、多湿の季節においても透水、通気性がある
ので、根腐れ等の障害を起こさないし、高吸水性樹脂を
単体で使用する場合に比べ、この発明による粉末顆粒状
土壌改良剤中の高吸水性樹脂の割合は20%以下で、表
面が木炭粉体で覆われるので、空気中の湿気の影響が少
なく、取り扱い易い、そして、木炭自体の多孔性と有機
物吸着性を利用し、植物育成に有効な物質、肥料分、腐
植質、ミネラル、植物ホルモン、各種アミノ酸等を添加
することも可能である。
更に、木炭の吸着性、脱臭等の特性により、肥料等の好
ましくない臭い、周囲の悪臭等を脱臭、吸着することが
でき、空気を浄化する機能をも有するという種々の優れ
た効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明による粉末顆粒状土壌改良剤の一実施
例を示す拡大説明図、第2図はこの発明による粉末顆粒
状土壌改良剤の別の実施例を示す拡大説明図、第3図は
この発明による粉末顆粒状土壌改良剤の更に別の実施例
を示す拡大説明図、第4図(A)はこの粉末顆粒状土壌
改良剤の製造時の状態を示す拡大説明図、第4図(B)
はこの粉末顆粒状土壌改良剤の吸水時の状態を示す拡大
説明図、第4図(C)はこの粉末顆粒状土壌改良剤の吸
水時の状態を示す拡大説明図、及び第5図はこの粉末顆
粒状土壌改良剤を混入した川砂入り土壌と腐葉土入り土
壌、川砂入り土壌及び腐葉土入り土壌の保水性の比較を
示すグラフである。 C−・−木炭粉体、F −−−−−−−水溶性有機高分
子、S−・−高吸水性樹脂。 出願人  協立ハウスヒール株式会社 代理人  弁理士 尾 仲 −宗 第 図 (A) 第 図 (B) 第 図 (C) 第 図 経過日数(日) 手 続 補 正 書(自発) 平成2年10月19日

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)木炭粉体を主成分として、1〜20重量%の高吸
    水性樹脂粉末、及び前記木炭粉体と前記高吸水性樹脂と
    のバインダーとして0.5〜5重量%の水溶性有機高分
    子と適量の水分を含有することを特徴とする粉末顆粒状
    土壌改良剤。
  2. (2)前記木炭粉体として、やしがら炭、ゴムの木炭、
    雑木炭、骨炭、タイヤ等のゴム炭、各種活性炭を一種ま
    たは二種以上使用したことを特徴とする請求項1に記載
    の粉末顆粒状土壌改良剤。
  3. (3)前記高吸水性樹脂として、ポリアクリル酸塩、ポ
    リアクリロイロオキシエチルトリアルキルアンモニウム
    塩、カルボキシルメチルセルロース、ビニルアルコール
    ・アクリル酸塩共重合物、イソブチレン無水マレイン酸
    共重合物、又は澱粉・アクリル酸グラフト共重合物から
    選ばれることを特徴とする請求項1に記載の粉末顆粒状
    土壌改良剤。
  4. (4)前記水溶性有機高分子として、ポリアクリルアミ
    ド系、ポリメタクリル酸エステル系、ポリアミン系、ジ
    シアンジアミド系高分子凝集剤又は凝結剤から選ばれる
    ことを特徴とする請求項1に記載の粉末顆粒状土壌改良
    剤。
  5. (5)木炭粉体を主成分として5〜20重量%の高吸水
    性樹脂粉末を混合すると共に、前記木炭粉体と前記高吸
    水性樹脂とのバインダーとして0.5〜5重量%の水溶
    性有機高分子と適量の水分とを混合することを特徴とす
    る粉末顆粒状土壌改良剤の製造法。
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