JPH0816220B2 - 粉末顆粒状土壌改良剤及びその製造法 - Google Patents

粉末顆粒状土壌改良剤及びその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、木炭粉体を主成分とした高吸水性樹脂を
含む保水性と通気性の良好な植物の生育に適した粉末顆
粒状土壌改良剤及びその製造法に関する。
〔従来の技術〕
従来、団粒構造を有する土壌は、植物の生育に適する
ことで農業関係者に広く知られている。また、土壌を団
粒化するために、腐植の補給が有効であるとされてい
る。しかし、腐植は生分解され易く、毎年補給する必要
があることから、これに代わる物質として、水溶性高分
子が土壌団粒化剤として提案されている。このような水
溶性高分子を含む土壌団粒化剤として、例えば、特開昭
61−73790号公報に開示された易溶解性粉末土壌団粒化
剤がある。
また、乾燥地における植物生育促進のため、保水作用
のある高吸水性樹脂を土壌に混合することが提案されて
いる。このような高吸水性樹脂を混合した土壌の製造方
法として、例えば、特開昭57−94011号公報に開示され
た吸水性の優れた高分子材料の製造方法、或いは、特開
昭61−44784号公報に開示された農園芸用肥料及びその
製造方法がある。
更に、特公昭62−34363号公報には、土壌に吸水性高
分子物質と水溶性高分子物質を混合した植物育成用培土
が開示されている。
ところで、従来から物理的な土壌改良剤として、ゼオ
ライトなどの多孔質改良剤が使用されていたが、更に最
近の研究により、植物の栽培において木炭の効用が注目
されている。即ち、木炭は、通常、例えば、85〜98%の
炭素を含有する多孔質固体製品であり、セルロース、
木、泥炭等の炭素質物質を空気不存在下において約500
〜600℃で蒸し焼きしたものであるが、多孔質で空気を
多く含み、保水性、透水性、通気性及び吸着性があり、
植物の水分、養分を保ち、弱アルカリ性で腐敗菌が繁殖
し難いという特性がある。この木炭の特性に注目し、植
物栽培において、木炭を施し、植物の成長を促進させる
ことが行われている。
また、植物と一部微生物との共生は、よく知られてい
るところであるが、植物に木炭を施したところ、植物共
生菌(根粒菌、VA菌等)の有用微生物が増殖したという
研究報告もある。これは、木炭が、高温で焼かれ無菌状
態となっており、有機物が無いため腐生性の微生物が入
っておらず、そのためこれを土の中に入れると、他の微
生物との競争に弱い共生微生物が逃げ込むための最適の
環境となり、木炭が微生物のベットになるためと考えら
れている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記の高吸水性樹脂を土壌の混合する
植物育成用培土等は、いずれも、土壌自体の保水性や通
気性を改良するためのものである。従って、植物育成用
培土等に対して必要に応じて肥料成分、土壌改良剤、そ
の他同様のものを混合しなければならず、単独で積極的
に共生微生物等の増殖を助長し、植物の成長を促進させ
るものではない。
更に、植物栽培に木炭を施すことが有効であることに
より植物を栽培する際に、木炭を施すとしても、最近で
は、木炭を日常入手することは困難であり、また土壌の
中に木炭を入れ込む作業をしなければならず煩わしさが
あると共に、折れたりする原因となる等の問題点があ
る。
この発明の目的は、上記の課題を解決することであ
り、保水性、透水性、通気性及び吸着性を有し、また共
生微生物の増殖を助長し、植物の成長を促進させ、更に
土壌中の腐敗ガスの吸着及び脱臭効果もあり、環境等に
対しても極めて好ましく、特に、水膨潤性の高吸水性樹
脂に対して木炭粉体を良好に接着させた粉末顆粒状の保
水炭として容易に取り扱いができ、保水性を有すると共
に木炭の上記効用を有効に発揮させることができる粉末
顆粒状土壌改良剤及びその製造法を提供することであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、上記の目的を達成するために、次のよう
に構成されている。即ち、この発明は、木炭粉体を主成
分として、1〜20重量%の水膨潤性の高吸水性樹脂粉
末、及び前記木炭粉体と前記高吸水性樹脂とのバインダ
ーとしての0.5〜5重量%の水溶性有機高分子と適量の
水分を含有することを特徴とする粉末顆粒状土壌改良剤
に関する。
また、この粉末顆粒状土壌改良剤において、前記木炭
粉体として、やしがら炭、ゴムの木炭、雑木炭、骨炭、
タイヤ等のゴム炭、各種活性炭を一種または二種以上使
用したものである。
また、この粉末顆粒状土壌改良剤において、前記水膨
潤性の高吸水性樹脂として、ポリアクリル酸塩、ポリ
(メタ)アクリロイロキシエチルトリアルキルアンモニ
ウム塩、カルボキシルメチルセルロース、ビニルアルコ
ール・アクリル酸塩共重合物、イソブチレン無水マレイ
ン酸共重合物、又は澱粉・アクリル酸グラフト共重合物
から選ばれるものである。
また、この粉末顆粒状土壌改良剤において、前記水溶
性有機高分子として、ポリアクリル酸塩、ポリアクリル
アミド系、ポリメタクリル酸エステル系、ポリアミン
系、ジシアンジアミド系高分子凝集剤又は凝結剤から選
ばれるものである。
或いは、この発明は、主成分としての木炭粉体に1〜
20重量%の水膨潤性の高吸水性樹脂粉末を混合すると共
に、前記木炭粉体と前記高吸水性樹脂とのバインダーと
して0.5〜5重量%の水溶性有機高分子と適量の水分と
を前記木炭粉体と前記高吸水性樹脂粉末とに混合し、前
記高吸水性樹脂粉末と前記木炭粉体とを前記バインダー
で結合したことを特徴とする粉末顆粒状土壌改良剤の製
造法に関する。
〔作用〕
この発明による粉末顆粒状土壌改良剤及びその製造法
は、以上のように構成されており、次のような作用を有
する。
即ち、この発明は、木炭を主成分として高吸水性樹脂
とバインダーとして水溶性高分子及び水分とを混合した
粉末顆粒状土壌改良剤であるので、その製造工程におい
て、水膨潤性の高吸水性樹脂粉体は吸水して粒径は大き
くなり、水溶性有機高分子と水分とのバインダーの作用
によって粒径の大きくなった高吸水性樹脂の表面には粒
径の小さい木炭粉体が接着し、該高吸水性樹脂の表面は
木炭粉体で覆われる。しかも、木炭粉体と高吸水性樹脂
とは水溶性有機高分子と水分との作用で凝集した顆粒状
粉体となり、含水率が30%でもべとつかず、木炭粉体が
飛散することもなく、取り扱い易いものとなる。
この粉末顆粒状土壌改良剤を土壌に1〜10%添加する
と、木炭及びその他の成分との相乗効果により、土壌の
通気性、透水性を損なうことなく、保水性の優れた土壌
に改良することができる。また、植物との共生微生物の
増殖を助長し、しかも木炭中には、植物に必要な微量成
分であるカリウム、リン等のミネラル即ち灰分が含まれ
ていること等により、植物の発育成長にとって最適の条
件を有することになる。更に、木炭が有する吸着性、脱
臭性等により、肥料等の好ましくない臭い、周囲の悪臭
等を脱臭することができる。
更に、粉末顆粒状土壌改良剤について、高吸水性樹脂
による保水効果を望む時には、添加量5%前後とし、ま
た、木炭の効果を期待する時には、10%前後と多めに施
用する。
〔実施例〕
以下、この発明による粉末顆粒状土壌改良剤及びその
製造法の実施例について説明する。
この粉末顆粒状土壌改良剤については、全乾木炭粉体
に対し、5〜20重量%の高吸水性樹脂と0.05〜5重量%
の水溶性有機高分子を混合し、50〜100重量%の水分を
噴霧攪拌することによって製造できる。
微細な木炭粉体としては、60メッシュ以下、好ましく
は100メッシュ以下のやしがら炭、ゴムの木炭、骨炭、
タイヤのゴム炭、雑木炭、活性炭等の85%以上の炭素を
含有する多孔質固体である。
水膨潤性の高吸水性樹脂としては、ポリアクリル酸
塩、ポリ(メタ)アクリロイロキシエチルトリアルキル
アンモニウム塩、カルボキルシメチルセロース、ビニル
アルコール・アクリル酸塩共重合物、イソブチレン・無
水マレイン酸共重合物、澱粉・アクリル酸グラフト共重
合物等が挙げられる。高吸水性樹脂は、微粒子状態で土
中に分散することが必要であり、乾燥状態での粉砕、或
いは木炭粒との混練り後、含水状態での粒径が3mm以
下、望ましくは2mm以下であることが必要である。
水膨潤性の高吸水性樹脂は、全乾木炭粉体量の5〜20
重量%を混合するが、土中への分散性から20メッシュ
(目開き0.85mm)から60メッシュ(目開き0.25mm)まで
の粒径が好ましい。含水状態の高吸水性樹脂粒の表面が
木炭粒子で覆われるためには、高吸水性樹脂粒子が比較
的大きければ、木炭を粒径は、60メッシュ以下でよく、
100メッシュ以下が好ましい。木炭粉末が微粉であれ
ば、高吸水性樹脂の割合を増やせるが、実用的な木炭粒
度が100メッシュとすれば、高吸水性樹脂の添加量は10
〜20%であることが好ましい。
この発明に用いる水溶性有機高分子は、ポリアクリル
酸塩、ポリアクリルアミド(部分加水分解物)、ポリメ
タクリル酸エステル系、ポリアミン系、ジシアンジアミ
ド系等のアニオン系高分子凝集剤、カチオン系高分子凝
集剤及び凝結剤等で木炭粉体、高吸水性樹脂粒間相互の
バインダーとして0.5〜5重量%を加える。添加順序
は、例えば、木炭粉体と高吸水性樹脂粉体とを混合し、
次いで水溶性有機高分子粉体を加えてもよいし、高吸水
性樹脂粉体と水溶性有機高分子粉体とを混合した粉体に
木炭粉体を加えてもよく、三者を同時に混合してもよい
ものである。
この粉末顆粒状土壌改良剤を製造する場合に、木炭粉
体、高吸水性樹脂粉体及び水溶性有機高分子粉体を混合
した後、木炭の半量から同量の水分を霧状に噴霧し、混
合粉体を加湿する。この結果、高吸水性樹脂粉体は、含
水膨潤し、木炭粉体がその周囲に付着し被覆する。木炭
粉体と高吸水性樹脂粒は、それぞれ水溶性有機高分子の
バインダ作用で凝集或いは接着される。添加水分量が多
ければ乾燥が必要となるが、含水率30%程度であれば木
炭微粉が発生せず、取り扱い易く、乾燥する必要もな
い。
第1図、第2図及び第3図は、この発明による粉末顆
粒状土壌改良剤の実施例を示す拡大説明図である。
第1図において、この粉末顆粒状土壌改良剤につい
て、1個の高吸水性樹脂粒Sの回りに多数の木炭粉体C
が付着し被覆しており、高吸水性樹脂Sと木炭粉体Cと
の間、木炭粉体Cと木炭粉体Cとの間に水溶性有機高分
子Fが位置し、水溶性有機高分子Fが高吸水性樹脂Sと
木炭粉体C、或いは木炭粉体C同士に対してバインダー
の作用を果たし、高吸水性樹脂Sに木炭粉体Cが接着し
た状態が示されている。
第2図において、この粉末顆粒状土壌改良剤は、2個
の高吸水性樹脂粒Sの回りに多数の木炭粉体Cが付着し
被覆しており、高吸水性樹脂Sと木炭粉体Cとの間、木
炭粉体Cと木炭粉体Cとの間、及び高吸水性樹脂Sと高
吸水性樹脂Sとの間に水溶性有機高分子Fが位置し、水
溶性有機高分子Fが高吸水性樹脂Sと木炭粉体C、高吸
水性樹脂S同士或いは木炭粉体C同士に対してバインダ
ーの作用を果たし、高吸水性樹脂Sに木炭粉体Cが接着
した状態が示されている。
第3図において、この粉末顆粒状土壌改良剤は、3個
の高吸水性樹脂粒Sの回りに多数の木炭粉体Cが付着し
被覆しており、上記と同様に、水溶性有機高分子Fが高
吸水性樹脂Sと木炭粉体Cとを接着した状態が示されて
いる。
また、第4図(A)、第4図(B)及び第4図(C)
は、この発明による粉末顆粒状土壌改良剤の製造時及び
吸水時の形態を拡大して示す説明図である。
第4図(A)に示すように、粉末顆粒状土壌改良剤の
製造時には、高吸水性樹脂Sの周囲は木炭粉体Cが被覆
されているが、第4図(B)に示すように、粉末顆粒状
土壌改良剤が水分を吸水すると、第4図(C)に示すよ
うに、粒径が数倍以上となり、木炭粉体Cの間隔が開く
が、水溶性有機高分子Fの凝集作用により木炭粉が高吸
水性樹脂Sの周囲を多重に包囲し、高吸水性樹脂Sの連
続被膜を生じなく、吸水性樹脂Sの一体化を防止するこ
とができる。
即ち、この粉末顆粒状土壌改良剤は、その製造工程に
おいて、高吸水性樹脂粉Sの表面が、より粒径の小さい
木炭粉体Cで覆われるが、更に、水溶性有機高分子Fと
水分の作用で凝集した顆粒状粉体となる。
この粉末顆粒状土壌改良剤は、上記のようにして製造
しており、含水率が30%でも、べとつかず、木炭粉が飛
散せず取り扱い易い。従って、この粉末顆粒状土壌改良
剤を、土壌に混ぜる場合に、多少の風でも飛散したり、
空気中の湿気を吸って溶ける等の現象は起こらない。ま
た、この粉末顆粒状土壌改良剤は、土中でも水を吸う
と、高吸水性樹脂は、膨潤し軟化し、表面を覆う木炭粉
体の細孔に一部浸透し、木炭粉として分離するような現
象は発生しない。
この粉末顆粒状土壌改良剤は、従来の高吸水性樹脂単
体又は木炭混合物のように高吸水性樹脂の被膜形成を起
こさないので、土壌の透水性、及び通気性を損うような
ことがない。また、木炭粉体で覆われた高吸水性樹脂の
吸水倍率は、樹脂のみの場合と変わらない。更に、この
粉末顆粒状土壌改良剤は、木炭の特性により高吸水性樹
脂の劣化を防ぎ、長期間にわたり保水性が維持される。
(実施例1) やしがら炭粉体(100Me,Pass)を水洗後、水切りし、
水分20%以下、好ましくは:10%以下に加熱し、乾燥し
た。
木炭粉体1kgに、高吸水性樹脂としてポリアクリル酸
ソーダ(商品名:アラソープ)100g、水溶性有機高分子
としてカチオン系高分子凝集剤粉末10gを加えて混合し
た。混合粉体に水分1.1kgを均等に濡れるように、攪拌
しながら噴霧した。高吸水性樹脂粉体が含水し、その周
囲に木炭粉体が付着して顆粒状となるが、この木炭粒、
高吸水性樹脂粒がバインダーの水溶性高分子と水分の作
用で更に凝集または相互に接着され、高吸水性樹脂を核
とした粉体、顆粒体の混合物となった。なお、該混合物
に対して特別の乾燥は行わなかった。
この顆粒物は、水分33%、固形分67%であり、その内
訳は、木炭粉体が58.9%(水分量;0)、高吸水性樹脂が
7.4%、バインダーとしての高分子凝集剤が0.7%であっ
た。100ccのガラス容器に粉体を充填したところ、その
重さは37gで見掛けの比重は0.37であり、比容積が2.7で
あった。
(実施例2) 実施例1で製造した土壌改良剤を10cc容器に採取した
ところ、重量3gで水分量は50%であった。従って、木炭
粉は1.5g、これに加えた高吸水性樹脂量は10%弱の0.13
5gであった。
この土壌改良剤3gを200ccの水を入れたビーカーに投
入した。攪拌して放置10分後に、濾紙で濾過し、吸水時
の容積を測定した。分離水は順調に濾過され、透水性は
良好であった。ゲル状の高吸水性樹脂粉体と木炭粉体と
の混合物の膨潤度は、体積比が約7倍、浸漬時間により
6〜8倍であった。即ち、木炭と膨潤した高吸水性樹脂
混合物の容積は、50〜70ccであり、これに含まれる木炭
量は10ccなので、吸水量は40〜60ccとなる。
従って、高吸水性樹脂0.13gに対して膨潤した高吸水
性樹脂混合物は300〜450倍となり、高吸水性樹脂単独の
吸水倍率と同程度であった。また、この土壌改良剤に水
を加えた場合のpHは、6〜9で植物への影響は認められ
なかった。
(実施例3) この土壌改良剤5g及び10gを砂質土壌1に混合し、
5号素焼鉢に入れて充分灌水し、土中水分の経時変化を
測定した。その結果は、下記表1に示す。
更に、この粉末顆粒状土壌改良剤を、標準使用量5%
以下使用し、該土壌改良剤をプラスチック鉢に入れて充
分灌水し、土中水分の経時変化を測定した。その結果
は、下記表2に示す。
この発明による粉末顆粒状土壌改良剤の各試料を、土
壌と混合し、プラスチック鉢に充填し、本葉2葉発生時
の葉物植物を1ポット当たり3本を移植し、栽培試験を
行った。
2日に1回、ハイポネックス(5−10−5)1000倍希
釈液を灌水し、地上部と地下部の乾燥重量を測定した。
その生長促進を確認した。
(実施例4) この発明による粉末顆粒状土壌改良剤の各試料を土壌
と混合し、プラスチック鉢に充填し、充分潅水し、土中
水分の経時変化を測定して、その結果を第5図に示す。
川砂50%入り土壌と腐葉土入り土壌との保水性を比較
すると、川砂50%入り土壌は乾燥し易く、該土壌に本発
明の粉末顆粒状土壌改良剤を3.5%混入した状態でも腐
葉土入り土壌には及ばなかった。土壌含水率が飽和状態
から40%になるまでの放置日数を次の表3に示す。
〔発明の効果〕 この発明による粉末顆粒状土壌改良剤及びその製造法
は、上記のように構成されており、次のような効果を有
する。即ち、この発明は、木炭粉体と水膨潤性の高吸水
性樹脂粉体を水溶性高分子と水分をバインダーとして混
合し、結合させた粉末顆粒状土壌改良剤であるので、凝
集粒子間に空隙が多く、木炭そのものは多孔質であり、
植物栽培に求められる土壌の保水性、透水性、通気性を
付与させ、木炭中に含まれる灰分が植物に必要な微量成
分であるカリウム、リン等のミネラルを供給し、植物の
発育成長にとって最適の条件を有する。
しかも、木炭粒自身は高吸水性樹脂粒に良好に水溶性
有機高分子で接着されているので、木炭粉体が高吸水性
樹脂粉体と一体的に成って土壌中に存在し、植物の有害
分泌物を吸着し、更に植物の生長に大きく働く共生微生
物の増殖にとって、高吸水性樹脂による保水状態で木炭
粒自体を保水炭として最適環境を作り出すという優れた
効果を有する。
また、多雨、多湿の季節においても透水、通気性があ
るので、根腐れ等の障害を起こさないし、高吸水性樹脂
を単体で使用する場合に比べ、この発明による粉末顆粒
状土壌改良剤中の高吸水性樹脂の割合は20%以下で、表
面が木炭粉体で覆われるので、空気中の湿気の影響が少
なく、取り扱い易い。そして、木炭自体の多孔性と有機
物吸着性を利用し、植物育成に有効な物質、肥料分、腐
植質、ミネラル、植物ホルモン、各種アミノ酸等を添加
することも可能である。
更に、木炭の吸着性、脱臭等の特性により、肥料等の
好ましくない臭い、周囲の悪臭等を脱臭、吸着すること
ができ、空気を浄化する機能をも有するという種々の優
れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明による粉末顆粒状土壌改良剤の一実施
例を示す拡大説明図、第2図はこの発明による粉末顆粒
状土壌改良剤の別の実施例を示す拡大説明図、第3図は
この発明による粉末顆粒状土壌改良剤の更に別の実施例
を示す拡大説明図、第4図(A)はこの粉末顆粒状土壌
改良剤の製造時の状態を示す拡大説明図、第4図(B)
はこの粉末顆粒状土壌改良剤の吸水時の状態を示す拡大
説明図、第4図(C)はこの粉末顆粒状土壌改良剤の吸
水時の状態を示す拡大説明図、及び第5図はこの粉末顆
粒状土壌改良剤を混入した川砂入り土壌と腐葉土入り土
壌、川砂入り土壌及び腐葉土入り土壌の保水性の比較を
示すグラフである。 C……木炭粉体、F……水溶性有機高分子、S……高吸
水性樹脂。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】木炭粉体を主成分として、1〜20重量%の
    水膨潤性の高吸水性樹脂粉末、及び前記木炭粉体と前記
    高吸水性樹脂とのバインダーとしての0.5〜5重量%の
    水溶性有機高分子と適量の水分を含有することを特徴と
    する粉末顆粒状土壌改良剤。
  2. 【請求項2】前記木炭粉体として、やしがら炭、ゴムの
    木炭、雑木炭、骨炭、タイヤ等のゴム炭、各種活性炭を
    一種または二種以上使用したことを特徴とする請求項1
    に記載の粉末顆粒状土壌改良剤。
  3. 【請求項3】前記水膨潤性の高吸水性樹脂として、ポリ
    アクリル酸塩、ポリ(メタ)アクリロイロキシエチルト
    リアルキルアンモニウム塩、カルボキシルメチルセルロ
    ース、ビニルアルコール・アクリル酸塩共重合物、イソ
    ブチレン無水マレイン酸共重合物、又は澱粉・アクリル
    酸グラフト共重合物から選ばれることを特徴とする請求
    項1に記載の粉末顆粒状土壌改良剤。
  4. 【請求項4】前記水溶性有機高分子として、ポリアクリ
    ルアミド系、ポリメタクリル酸エステル系、ポリアミン
    系、ジシアンジアミド系高分子凝集剤又は凝結剤から選
    ばれることを特徴とする請求項1に記載の粉末顆粒状土
    壌改良剤。
  5. 【請求項5】主成分としての木炭粉体に1〜20重量%の
    水膨潤性の高吸水性樹脂粉末を混合すると共に、前記木
    炭粉体と前記高吸水性樹脂とのバインダーとして0.5〜
    5重量%の水溶性有機高分子と適量の水分とを前記木炭
    粉体と前記高吸水性樹脂粉末とに混合し、前記高吸水性
    樹脂粉末と前記木炭粉体とを前記バインダーで結合した
    ことを特徴とする粉末顆粒状土壌改良剤の製造法。
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