JPH04140534A - タイミングベルト振動抑制装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、タイミングベルト振動抑制装置に関し、詳し
くはエンジンの駆動力をカムシャブトに伝達するタイミ
ングベルトの振動抑制装置に関する。

（従来の技術） 第５図に示すように、エンジンの駆動力をカムシャフト
に伝達するタイミングベルトａとしては、クランクシャ
フトプーリｂ１カムシャフトプーリｃ１．ｃ２、及びテ
ンションプーリｄやアイドルプーリｅ１．ｅ２等の補助
プーリに巻回されるものが知られている。

ところで、エンジンの駆動力つまりクランクシャフトに
発生する発生トルクか変動すると、該発生トルクの変動
は出力側例えばフライホイールや上記タイミングベルト
に伝達される。

フライホイールに伝達されるトルク変動は出力側機器の
損傷を生じる虞れがあるので、フライホイールに伝達さ
れるトルク変動を吸収する必要かあり、そのための装置
として実開昭６３−１３９７４３号公報に示されるよう
なトルク変動吸収装置が知られている。

一方、タイミングベルトに伝達されるトルク変動はタイ
ミングベルトを大きく振動させるという現象が生じる。

また、第６図はＶ型６気筒エンジン（エンジン回転数＋
　１０００　ｒｐｍ）におけるカムシャフト回転角と駆
動トルクとの関係を、第７図はＶ型８気筒エンジン（エ
ンジン回転数：１０１０００ｒｐにおけるカムシャフト
回転角と駆動トルクとの関係を各々示し、両図において
、破線は吸気用カムシャフトにおける駆動トルクの変動
を、−点鎖線は排気用カムシャフトにおける駆動トルク
の変動を、実線は両駆動トルクを合成したちの変動を各
々示しており、これら第６図及び第７図から明らかなよ
うに、カムシャフトの回転に伴ってカムシャフトにおけ
る駆動トルクが変動し、これに伴ってタイミングベルト
にカムシャフトの駆動トルク変動か作用する。

このため、タイミングベルトには、クランクシャフトの
発生トルク変動に加えてカムシャフトの駆動トルク変動
が作用し、タイミングベルトかばねのように伸縮するた
め、タイミングベルトに大きな強制振動が発生する。そ
して、このタイミングベルトに発生する強制振動に起因
してタイミングベルトの耐久性の低下、点火タイミング
の／くラッキ或いは騒音の増大という種々の問題が生じ
る。

そこで、このタイミングベルトに発生する強制振動を抑
制する装置として、上記第５図における各種のプーリの
うちカムシャフトプーリＣ１，Ｃ２の間に配置されるア
イドルプーリｅ２をダンパープーリで構成してなる構造
、つまりアイドルプーリｅ２を、タイミングベルトａを
懸装せしめるリング部材と該リング部材を支持するハブ
部材とに分割すると共に両者の間に弾性体を介在させた
構造にしてなる装置が提案されている。

（発明が解決しようとする課題） しかるに、上記のようなダンパープーリを設けるタイミ
ングベルト振動抑制装置においては、上記のように構造
が複雑にならざるを得ない。

上記に鑑みて、本発明は、簡単な構造によってタイミン
グベルトに生じる強制振動を抑制し、これによりタイミ
ングベルトの耐久性の向上、点火タイミングのバラツキ
の防止及び騒音の低減を図ることを目的とする。

（課題を解決するための手段） 上記の目的を達成するため、請求項（１）の発明は、タ
イミングベルトにおけるクランクシャフトプーリに懸装
される部位から最も遠い部位を大きな慣性モーメントを
有するプーリに懸装させてタイミングベルトの伸縮を低
減させ、これによりタイミングベルトの振動低減を図る
ものである。

具体的に請求項（１）の発明が講じた解決手段は、エン
ジンのクランクシャフトの駆動力をカムシャフトに伝達
するためクランクシャフトプーリ、カムシャフトプーリ
、及びアイドルプーリやテンションプーリ等の補助プー
リに巻回されるタイミングベルトの振動抑制装置を対象
とし、上記タイミングベルトにおける上記クランクシャ
フトプーリに懸装される部位から最も遠い部位を懸装す
るように配設され、上記補助プーリの慣性モーメントよ
り大きい慣性モーメントを有する振動抑制用プーリを備
えている構成とするものである。

また、請求項（２）の発明は、エンジンの形式か■型エ
ンジンである場合を対象とし、Ｖ型エンジンの場合、タ
イミングベルトにおける各バンクのカムシャフトプーリ
間の振動が大きい点に鑑み、請求項（１）の振動抑制用
プーリを、両バンク間の位置であって上記タイミングベ
ルトにおける各バンクのカムシャフトプーリに懸装され
る部位の中間部を懸装するように配設する構成を付加す
るものてある。

さらに、請求項（３）の発明は、クランクシャフトの不
釣合力及びカムシャフトにおける駆動トルクの変動を消
去するため、請求項（２の構成に、振動抑制用プーリに
クランクシャフトの不釣合力を消去するバランスシャフ
トか連結され、該バランスシャフトにカムシャフトにお
ける駆動トルクの変動を消去するバランスウェイトが設
けられている構成を付加するものである。

（作用） 請求項（１）の発明の構成により、タイミングベルトに
補助プーリの慣性モーメントより大きい慣性モーメント
を有する振動抑制用プーリが懸装されているため、タイ
ミングベルトはクランクシャフトに懸装される部位と振
動抑制用プーリに懸装される部位との間で各々伸縮する
。そして、振動抑制用プーリはタイミングベルトにおけ
るクランクシャフトプーリに懸装される部位から最も遠
い部位を懸装するように配設されているため、タイミン
グヘルドにおけるクランクシャフトプーリに懸装される
部位から振動抑制用プーリに懸装される部位までの距離
が両方向で等しくなり、タイミングベルトにおける伸縮
長さか最短になるので、タイミングベルトは伸縮し難く
なって振動が抑制される。

また、請求項（ａの発明の構成により、振動抑制用プー
リは、タイミングベルトにおける各バンクのカムシャフ
トプーリに懸装される部位同士の中間部を懸装するよう
に配設されているため、Ｖ型エンジンに装着されるタイ
ミングベルトにおける伸縮の大きい部分の振動が抑制さ
れる。

また、振動抑制用プーリは両バンクの間に配設されてい
るため、振動抑制用プーリの慣性モーメントを大きくす
るにも拘らず、エンジンのコンパクト化が図られている
。

さらに、請求項（３）の発明の構成により、振動抑制用
プーリにバランスシャフトが連結され該バランスシャフ
トにバランスウェイトが設けられているため、バランス
シャフトによるクランクシャフトの不釣合力の消去及び
カムシャフトの駆動トルク変動の消去という本来の機能
が発揮されると共に、振動抑制用プーリ自体の直径を大
きくすることなく振動抑制用プーリの慣性モーメントを
大きくすることができる。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は、本発明の第１実施例であってＶ型エンジンに
適用されるタイミングベルト振動抑制装置の正面構造を
示し、同図において、１はクランクシャフトに装着され
るクランクシャフトプーリ、２Ｌは左バンクのカムシャ
フトに装着される左バンクカムシャフトプーリ、２Ｒは
右バンクのカムシャフトに装着される右バンクカムシャ
フトプーリであって、これらクランクシャフトプーリ］
、左右バンクカムシャフトプーリ２Ｌ、２Ｈにはクラン
クシャフトの駆動力を左右カムシャフトに伝達するため
のタイミングベルト３が巻回されている。また、同図に
おいて、４はタイミングベルト３の張力を調整するため
のテンションプーリ、５はタイミングベルト３の位置を
調整するためのアイドルプーリである。

本実施例の特徴として、両バンクの間であって、タイミ
ングベルト３におけるクランクシャフトプーリ１に懸装
される部位３ａから最も遠い部位３ｂを懸装するように
振動抑制用プーリ６が配設されており、該振動抑制用プ
ーリ６にはタイミングベルト３における左右バンクカム
シャフトプーリ２Ｌ、２Ｂに懸装される部位３ｃ、３ｃ
同士の中間部か懸装されている。

そして、振動抑制用プーリ６の慣性モーメントはテンシ
ョンプーリ４及び他のアイドルプーリ５等よりなる補助
プーリの慣性モーメントより大きく設定されている。こ
の場合、振動抑制用プーリの直径を補助プーリ４，５の
直径より大きくする等により振動抑制用プーリ６の質量
を補助プーリ４．５の質量より大きくし、これにより、
振動抑制用ブー９６の慣性モーメントを補助プーリ４゜
５の慣性モーメントより大きくすることができる。

一般に、タイミングベルト３の緩み側においては、ベル
トの振動か張り側よりも大きいため振ｌ抑制用プーリ６
を配置することが効果的であるカベルトとプーリとの間
の摩擦力が小さいという中性を有しており、逆にタイミ
ングベルト３の張仁側においては、ベルトとプーリとの
間の摩擦カカ大きいため振動抑制用プーリ６を配置する
こと力効果的であるが、ベルトの振動が緩み側より小さ
いという特性を有している。

従って、上記のように、慣性モーメントが大きい振動抑
制用プーリ６を、タイミングベルト３におけるクランク
シャフトプーリ１に懸装される部位３ａから最も遠い部
位３ｂが懸装されるように配設することにより、タイミ
ングベルト３における上記部位３ａから上記部位３ｂま
での左右両側の距離つまりタイミングベルトにおける張
り側と緩み側の距離が略等しくなるので、振動の大きさ
と摩擦力の大きさとのバランスがとれ、タイミングベル
トに対する振動の抑制が効果的になる。

また、上記第１実施例においては、振動抑制用プーリ６
にはタイミングベルト３における左右バンクカムシャフ
トプーリ２Ｌ、２Ｂに懸装される部位間の中間部が懸装
されているため、これら左右バンクカムシャフトプーリ
２Ｌ、２Ｒ間におけるタイミングベルトの振動を効果的
に抑制することができる。

さらに、上記第１実施例においては、振動抑制用プーリ
６の直径はテンションプーリ４及び他のアイドルプーリ
５，５の直径より大きいか、振動抑制用プーリ６は左右
側バンク間に配設されているため、エンジンのコンパク
ト化が図られている。

第２図は、上記振動抑制用プーリによる振動抑制効果を
確認するために行なったテストの結果であって、同図は
エンジン回転数と振動抑制用プーリ６の荷重との関係を
示している。この第２図から明らかなように、慣性モー
メントか大きくなるほど振動抑制用プーリ６の荷重が低
減しており、振動抑制用プーリ６を配設した効果を確認
することができる。

第３図は、本発明の第２実施例であってＤＯＨＣ式のＶ
型エンジンに適用されるタイミングベルト振動抑制装置
を示しており、同図において、１．４．６は各々上記第
１実施例と同様、クランクシャフトプーリ、テンンヨン
プーリ及び振動抑制用プーリ、３はタイミングベルトで
ある。また、同図において、２Ｌ、及び２Ｌ２は各々左
バンクの吸気用力ムシャフトプーリ及び排気用カムシャ
フトプーリ、２Ｒ１及び２　Ｒ２は各々右バンクの吸気
用力ムシャフトプーリ及び排気用カムシャフトプーリ、
７はエンジン補益を駆動するための補器用プーリであっ
て、本実施例ではテンションブーツ４によって補助プー
リか構成されている。

本第２実施例の特徴として、振動抑制用プーリ６はテン
ションプーリ４と直径が略同径に形成されている代わり
に、該振動抑制用プーリ６にはクランクシャフトに生じ
る２次或いは３次の不釣合力を消去するためのバランス
シャフト８（第４図参照）が連結されている。

このように、本第２実施例では、バランスシャフト８を
振動抑制用プーリ６に連結することにより、振動抑制用
プーリ６の直径をテンションプーリ４の直径より大きく
することなく、振動抑制用プーリ６の慣性モーメントを
テンションプーリ４の慣性モーメントより大きくするこ
とかできる。

つまり本第２実施例においては、バランスシャフト８に
、クランクシャフトに生じる不釣合力を消去するという
本来の機能に加えて振動抑制用プーリ６の慣性モーメン
トを大きくする機能を持たせている。

また、バランスシャフト８には左右の各カムシャフトに
おける駆動トルクの変動を消去するためのバランスウェ
イト９が設けられている。

このようにしてバランスシャフト８に、カムシャフトの
駆動トルクの変動を消去するバランスウェイト９を設け
ることにより、駆動トルクの変動か抑制されるので、タ
イミングベルト３の振動が一層抑制される。

（発明の効果） 以上説明したように、請求項（１）の発明に係るタイミ
ングベルト振動抑制装置によると、タイミングベルトに
おけるクランクシャフトプーリに懸装される部位から最
も遠い部位を懸装するように配設され補助プーリの慣性
モーメントより大きい慣性モーメントを有する振動抑制
用プーリを備えているため、タイミングベルトにおける
クランクシャフトプーリに懸装される部位から振動抑制
用プーリに懸装される部位までの距離が両方向で等しく
なりタイミングベルトにおける伸縮長さが最短になるの
で、タイミングベルトは伸縮し難くなって振動が抑制さ
れる。

このため、請求項（１）の発明によると、簡単な構造に
よってタイミングベルトに生じる振動か抑制され、タイ
ミングベルトの耐久性か向上し、点火タイミングのバラ
ツキが防止され、騒音か低減する。

また、請求項（２）の発明に係るタイミングベルト振動
抑制装置によると、振動抑制用プーリをタイミングベル
トにおける各バンクのカムシャフトプーリに懸装される
部位の中間部が懸装されるように配設したため、Ｖ型エ
ンジンのタイミングベルトにおける伸縮の大きい部分の
振動か抑制される。

また、振動抑制用プーリを両バンクの間に配設したため
、振動抑制用プーリの慣性モーメントを大きくするにも
拘らずエンジンの大型化を防止できる。

このため、請求項（２）の発明によると、両バンクに設
けられるカムシャフトの駆動トルクの変動によって振動
が大きくなり易いタイミングベルトの振動を、エンジン
を大型化することなく且つ簡η１な構造によって抑制す
ることかできる。

また、請求項（３）の発明に係るタイミングベルト振動
抑制装置によると、振動抑制用プーリにバランスシャフ
トが連結されているためクランクシャフトの不釣合力が
消去されると共に、バランスシャフトにバランスウェイ
トが設けられているためカムシャフトの駆動トルク変動
が消去されてタイミングベルトの振動か抑制される。さ
らに、振動抑制プーリにバランスシャフト及びバランス
ウェイトが設けられているため、振動抑制用プーリ自体
の直径を大きくすることなく慣性モーメントを大きくし
てタイミングベルトの振動を抑制することかてきる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１実施例であるタイミングベルト振
動抑制装置の概略１面図、第２図は上記第１実施例にお
けるエンジン回転数と振動抑制用プーリの荷重との関係
を示す特性図、第３図は本発明の第２実施例であるタイ
ミングベルト振動抑制装置の斜視図、第４図は上記第２
実施例におけるバランスウェイト及びバランスウェイト
の斜視図、第５図は従来のタイミングベルト振動抑制装
置の概略正面図、第６図はＶ型６気筒エンジンにおける
カムシャフト回転角と駆動トルクとの関係を示す特性図
、第７図はＶ型８気筒エンジンにおするカムシャフト回
転角と駆動トルクとの関係を示す特性図である。 １・・クランクシャフトプーリ ２Ｌ・・左バンクカムシャフトプーリ ２Ｒ・・・右バンクカムシャフトプーリ２Ｌ１・・・左
バンク吸気用カムシャフトプーリ２Ｌ２・・・左バンク
吸気用カムシャフトプーリ２　Ｒｔ・・・右バンク吸気
用カムシャフトプーリ２Ｒ２・・・左バンク吸気用カム
シャフトプーリ３・・・タイミングベルト ４・・・テンションプーリ（補助プーリ）５・・・アイ
ドルプーリ（補助プーリ）６・・・振動抑制用プーリ ７・・・補器用プーリ ８・・・バランスシャフト ９・・バランスウェイト １　クラノクノヤフトブーリ ２Ｌ　左バ／クカムンヤフトブーリ ２Ｒ・右バンクカム／ヤフトブーリ ２Ｌ、　　・左バンク級気用カムンヤフトブーリ２Ｌ２
・・・左バ／り吸気用カムンヤフトブーリ２Ｒ，・・右
バンク吸気用カムンヤフトブーリ２Ｒ２左バック吸気用
カムンヤフトブーリ３・タイミングベルト ４・テンンテノブーリ（補助プーリ） ５・アイドルプーリ（補助ブー１月 ６・・・振動抑制用プーリ ７・・補器用プーリ ８・・バランスシャフト ９・・・バランスウェイト 第１図 工）ジンロー （ｒｐｍ） 第２図 第５図 カム回転角 第６図 （°） 力ムロ転角 じ） 第７図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）エンジンのクランクシャフトの駆動力をカムシャ
   フトに伝達するためクランクシャフトプーリ、カムシャ
   フトプーリ、及びアイドルプーリやテンションプーリ等
   の補助プーリに巻回されるタイミングベルトの振動抑制
   装置であって、上記タイミングベルトにおける上記クラ
   ンクシャフトプーリに懸装される部位から最も遠い部位
   を懸装するように配設され、上記補助プーリの慣性モー
   メントより大きい慣性モーメントを有する振動抑制用プ
   ーリを備えていることを特徴とするタイミングベルト振
   動抑制装置。
2. （２）上記エンジンはＶ型エンジンであり、上記振動抑
   制用プーリは、両バンク間の位置であって上記タイミン
   グベルトにおける各バンクのカムシャフトプーリに懸装
   される部位の中間部を懸装するように配設されているこ
   とを特徴とする請求項（１）に記載のタイミングベルト
   振動抑制装置。
3. （３）上記振動抑制用プーリにクランクシャフトの不釣
   合力を消去するバランスシャフトが連結され、該バラン
   スシャフトにカムシャフトにおける駆動トルクの変動を
   消去するバランスウェイトが設けられていることを特徴
   とする請求項（２）に記載のタイミングベルト振動抑制
   装置。