JPH0413634B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は米や麦などの穀物を大量に乾燥調整貯
蔵する施設に関する。

このような施設においては、穀物を乾燥機に２
度以上通過させて徐々に乾燥するのであるが、そ
のために乾燥が仕上つた穀物を貯蔵するコンデン
スタンクの他に、乾燥機より排出する未乾の穀物
を再び乾燥機へ返送する目的で一時的に貯留する
テンパリングタンクが設置してある。

通常、タンパリングタンクもコンデンスタンク
も複数基づつ設置するが、従来はテンパリングタ
ンクは未乾穀物専用タンクで、コンデンスタンク
は仕上がり穀物専用タンクであるため、コンデン
スタンクが全基満杯になると仕上がり穀物の貯蔵
場所が無くなりコンデンスタンクの穀物を機外に
排出するまで乾燥作業を中断せざるを得ないとい
う欠点があつた。

このようにコンデンスタンクが全基満杯になつ
てもテンパリングタンクに空タンクまたは仕上り
穀物を混合しても支障のないタンクがあれば、そ
れに仕上り穀物を収容できるとコンデンスタンク
の排出中に乾燥作業を中断することなく続行でき
る。

本発明はこの点に着目したもので、テンパリン
グタンク及びコンデンスタンクの全基に、タンク
内が満杯であるか否かを検出する満杯センサを取
付けると共に、乾燥機より各タンクに張込む穀物
の含水分を測定する水分計を設け、これらの測定
データより穀物を張込むべきタンクを選出して穀
物搬送機器に制御信号を出力するタンク選出装置
を備え、コンデンスタンクが全基満杯の場合にテ
ンパリングタンクに空タンクまたは仕上り穀物を
混合しても支障のないタンクが２基以上あればそ
の１基に仕上り穀物を投入し、他の１基には未乾
の穀物を投入して乾燥作業を中断せずに続行させ
処理能率を向上することを目的とする。

本発明を図面に示す実施例について説明する
と、１は荷受タンクで、その排出口を荷受用コン
ベア２を介し張込エレベータ３の下部取入口に接
続し、その上部取出口を２方向切換弁４を介し、
連続流下式乾燥機５および中間ホツパ６に接続す
る。７は乾燥機５のバーナ、８はその吸引排気フ
アンを示す。

そして乾燥機５の排出口を乾燥機排出用コンベ
ア９およびローテーシヨン用エレベータ１０を経
て中間ホツパ６に接続する。１１は中間ホツパ６
の排出口にのぞむ正逆転自在な振分けコンベア
で、その一端をテンパリングタンク張込用コンベ
ア１２に、またその他端をコンデンスタンク張込
用コンベア１３にそれぞれ接続する。

１４はコンベア１２の下方にのぞむ複数基のテ
ンパリングタンク、１５はコンベア１３の下方に
のぞむ複数基のコンデンスタンクで、各タンクの
上部投入口と下部排出口にはそれぞれシヤツタ１
６，１７，１８および１９を取付ける。

２０はテンパリングタンク１４の下部排出口に
のぞむ排出ローテーシヨン用コンベアで、その送
出端を張込エレベータ３の下部取入口に接続す
る。また中間ホツパ６には水分計２１を取付ける
と共に、その排出口には排出バルブ２２を設け
る。

次にテンパリングタンク１４及びコンデンスタ
ンク１５の各タンク全基に、穀物が満杯であるか
否かを検出する満杯センサTS１〜TSnおよびCS
１〜CSnをそれぞれ取付け、これらセンサをＩ／
Ｏインターフエース回路２３を介しタンク選出装
置２４に接続する。

タンク選出装置２４は比較演算回路２５と、こ
れに接続する乾燥穀物データ入力回路２６および
タンク穀物データ記憶用メモリ２７とから成り、
比較演算回路２５にはＡ／Ｄコンバータ２８を介
し水分計２１を接続すると共に、その出力側には
穀物搬送機器駆動回路２９を接続する。

穀物搬送機器駆動回路２９はシヤツタ１６〜１
９を開閉するシヤツタ開閉装置３０、エレベータ
３，１０を駆動するエレベータ駆動装置３１、コ
ンベア１２，１３および２０を駆動するコンベア
駆動装置３２、並びにバルブ４および２２を操作
するバルブ駆動装置３３を備えると共に、これら
駆動装置３０〜３３に、比較演算回路２５が出力
するそれぞれの所定の制御信号を取出すシヤツタ
制御回路３４、エレベータ制御回路３５、コンベ
ア制御回路３６およびバルブ制御回路３７を各ド
ライブ回路３８〜４１を介して接続して成る。

そして荷受タンク１に投入した荷受穀物を荷受
用コンベア２および張込エレベータ３を経て、連
続流下式乾燥機５へ張込み乾燥したのち、これを
乾燥機排出用コンベア９に排出し、さらにローテ
ーシヨン用エレベータ１０、中間ホツパ６、振分
けコンベア１１およびテンパリングタンク張込用
コンベア１２を経てテンパリングタンク１４に供
給し、ここで一時貯留して穀物の含水分を調整す
る。

その後、テンパリングタンク１４の穀物を排出
ローテーシヨン用コンベア２０に排出し、再び張
込エレベータ３を経て乾燥機５へ戻して乾燥す
る。

このように乾燥機５とテンパリングタンク１４
の間を循環し、所定の含水分に乾燥完了したら振
分コンベア１１を逆転し、コンデンスタンク張込
用コンベア１３を経てコンデンスタンク１５に投
入する。

しかして荷受タンク１に荷受けする穀物の品種
や初期含水分を乾燥穀物データ入力回路２６のキ
ーボードあるいはデジタルスイツチにより入力す
る。そして乾燥中の含水分の変化を水分計２１に
より検出し、水分計２１の検出データと満杯セン
サTS１〜TSnおよびCS１〜CSnの検出データに
従い、各タンクの状態つまりタンクに収容する穀
物が未乾状態か乾燥完了した仕上り状態である
か、またタンクが満杯であるかどうかをタンク穀
物データ記憶用メモリ２７に記憶し、その記憶デ
ータを乾燥が進行するに従い書き替える。

そして比較演算回路２５において、乾燥穀物デ
ータ入力回路２６およびタンク穀物データ記憶用
メモリ２７の各出力データ並びに満杯センサTS
１〜TSnおよびCS１〜CSn並びに水分計２１の
検出データにより比較演算および論理判断を行
い、張込経路確定のための制御信号を出力する。

そしてコンデンスタンク１５に空タンクがある
か、あるいはコンデンスタンク１５に空タンクが
無くとも仕上り穀物を混入できるタンクがあれ
ば、仕上り穀物をそれに供給すると共に、未乾穀
物は上述のとおりテンパリングタンク１４のいづ
れかを循環用のローテーシヨンタンクに指定し、
これに収容する。

しかしコンデンスタンク１５に空タンクが無く
しかも仕上り穀物を混入できる余裕のあるタンク
もない場合、テンパリングタンク１４に２基以上
の空タンク、もしくは仕上り穀物を混入しても支
障のないタンクがあるかどうかを判別し、それが
あればその１基に仕上り穀物を投入し、他の１基
のテンパリングタンク１４をローテーシヨンタン
クに指定してこれに未乾穀物を供給する。

このように、テンパリングタンク１４を暫定的
なコンデンスタンクとして利用し、乾燥を中断せ
ずに続行し、その間にコンデンスタンク１５の仕
上り穀物を次行程へ排出する。

コンデンスタンク１５が空になつたらテンパリ
ングタンク１４に貯留した仕上り穀物を排出し、
張込エレベータ３の２方向切換バルブ４を切換
え、中間ホツパ６を経て空のコンデンスタンク１
５に収容する。

これを要するに本発明においてはテンパリング
タンク１４及びコンデンスタンク１５の全基に、
タンク内が満杯であるかを検出する満杯センサを
取付けると共に、乾燥機５より各タンクに張込む
穀物の含水分を測定する水分計２１を設け、各満
杯センサと水分計２１の測定データよりコンデン
スタンク１５が全基満杯で、且つテンパリングタ
ンク１４に空タンクまたは仕上り穀物を混合して
も支障ないタンクが２基以上あることを判別し、
そのうちの１基のタンクに仕上り穀物を投入すべ
く、穀物搬送機器駆動回路２９に制御信号を出力
するタンク選出装置２４を備えているのでコンデ
ンスタンク１５が全基満杯の場合に、テンパリン
グタンク１４に空タンクまたは仕上り穀物を混入
しても支障のないタンクが２基以上あれば、その
１基に仕上り穀物を投入し、他の１基に未乾の穀
物を供給して乾燥作業を中断せずに続行すること
ができ、能率が向上すると共に乾燥機を通過中の
穀物が作業中断により機内に停滞することがない
ため乾燥ムラも発生するおそれがないという効果
を生ずる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明実施例の全体系統図、第２図は
そのブロツク図、第３図はその制御手順を示すフ
ローチヤートである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ テンパリングタンク及びコンデンスタンクの
   全基にタンク内が満杯であるか否かを検出する満
   杯センサを取付けると共に、乾燥機より各タンク
   に張込む穀物の含水分を測定する水分計を設け、
   各満杯センサと水分計の測定データよりコンデン
   スタンクが全基満杯で、且つテンパリングタンク
   に空タンクまたは仕上り穀物を混合しても支障な
   いタンクが２基以上あることを判別し、そのうち
   の１基のタンクに仕上り穀物を投入すべく、穀物
   搬送機器駆動回路に制御信号を出力するタンク選
   出装置を備えて成る穀物乾燥調整貯蔵施設。