JPH04131490A - 木質防火戸 - Google Patents

木質防火戸

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JPH04131490A
JPH04131490A JP2253301A JP25330190A JPH04131490A JP H04131490 A JPH04131490 A JP H04131490A JP 2253301 A JP2253301 A JP 2253301A JP 25330190 A JP25330190 A JP 25330190A JP H04131490 A JPH04131490 A JP H04131490A
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JP
Japan
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wood
inorganic
fire
insoluble
door
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Pending
Application number
JP2253301A
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English (en)
Inventor
Kenji Onishi
兼司 大西
Hiroaki Usui
宏明 碓氷
Yoshihiro Ota
義弘 太田
Yukihiko Yusa
遊佐 幸彦
Hiroyuki Ishikawa
博之 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、一般住宅、集合住宅、高層建築物等に用い
られる木質防火戸に関する。
〔従来の技術〕
従来、一般住宅、集合住宅、高層建築物等に用いられる
防火戸は、金属製のものがほとんどである。
しかし、金属製の戸では、木材に特有の「やわらかさ」
や「あたたかさ」といった木質感が得られず、美観を損
なうという問題があった。
一方、木質戸は、前記木質感を有する反面、防火性(耐
火性)に劣るため、特に、集合住宅、ホテル等では、防
火規制の関係で、木材を用いた戸が使えないのが現状で
ある。しかし、ニーズの多様化に伴い、木質戸の要望も
ますます高くなっている。
そこで、発明者らは、以下に述べるような、乙種防火戸
相当の防火性を有し、しかも木質感の豊かな戸を開発し
、すでに特許出願している(特開平1.−131777
号公報等参照)。すなわち、面状に構成された骨組み材
の表裏両面に、内部に不溶性不燃性無機物を含む木材か
らなる表面板が合わせられている木質防火戸である。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、その後の検討で、上述した新規開発の木質防
火戸は、乙種防火戸相当の防火性を有しているが耐火性
に欠き、そのため、高度な防火性ばかりでなく高度な耐
火性も有する木質防火戸の要求が高まってきた昨今の状
況に対しては、その性能が不充分であるという問題点を
有していることがわかった。
このような事情に鑑み、この発明は、防火性ばかりでな
く耐火性にも優れている木質防火戸を提供することを課
題とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するため、発明者らは、種々検討を重ね
た。その結果、次のようなことがわかったのである。す
なわち、上記従来品では、骨組み材が耐火性の低い金属
材料、非金属系無機系材料、木材等でできている。火災
発生時にこれらの材料が加熱されると、金属材料の場合
は、熱変形しやすい。また、金属材料の場合は、熱伝導
性が高いため、加熱面側の表面板から骨組み材を経由し
て非加熱面側の表面板に熱が伝わりやすく、非加熱面側
の表面板の温度が短時間で上昇してしまい、非加熱面側
の木材が早期に炭化し、剥離・脱落して、非加熱面側へ
の延焼を引き起こす。非金属系無機系材料の場合は、も
ろくなり強度が低下する。木材の場合は、木材が炭化収
縮により変形し強度が低下する。そのため、戸の耐火性
が低いものとなってしまうということである。
そこで、戸の耐火性が低くなる原因を除くため、発明者
らは、難燃処理が施された木材と高耐熱性の無機系材料
との合わせ材で骨組み材を構成することとし、このよう
にすれば、戸の耐火性が向上することを実験により確認
して、この発明を完成した。
したがって、この発明にかかる木質防火戸は、面状に構
成された骨組み材の表裏両面に、少なくとも最外面が木
材である表面板が合わせられている木質防火戸であって
、前記骨組み材が、難燃処理が施された木材と高耐熱性
の無機系材料との合わせ材で構成されていることを特徴
とするものである。
この発明では、骨組み材が、難燃処理が施された木材と
高耐熱性の無機系材料との合わせ材で構成されているこ
とが必要である。
骨組み材を構成する合わせ材の構成部材として用いられ
る高耐熱性の無機系材料としては、特に限定されるわけ
ではないが、たとえば、高耐熱性を有するばかりでなく
、戸の耐火性をより向上させるために50 kgf/c
tJ以上の曲げ強度を有する無機系材料が好ましい。こ
のような無機系材料としては、特に限定はされないが、
たとえば、ゾノライト系の無機系材料等が挙げられる。
骨組み材を構成する合わせ材の構成部材として用いられ
る難燃処理が施された木材(以下、これを単に「難燃処
理木材」と称する。)については、その樹種は何ら限定
されない。材構成についても特に限定されず、1枚板、
合板等を問わない。
前記難燃処理木材の種類としては、特に限定されず、た
とえば、リン酸アンモニウムやホウ酸系無機塩を注入し
た市販の難燃合板、有機高分子化合物を木材に注入し複
合させたwpc、あるいは、後で詳しく述べる、内部に
不溶性不燃性無機物を含む木材等が挙げられる。これら
のうちでも、戸の防火性をより高めるために、内部に不
溶性不燃性無機物を含む木材の使用が好ましい。これら
の難燃処理木材は、一種のみ使用してもよいし、複数種
を併用、たとえば、市販難燃合板と、内部に不溶性不燃
性無機物を含む木材とを併用してもよい。
骨組み材の構造としては、特に限定はされないが、たと
えば、四周囲の枠のみで構成されているものや、枠内部
に縦桟や横桟が挿入されたもののほか、枠内部に、格子
組み、輪組み、弧状組み等が組み込まれているもの等が
挙げられる。これらの骨組み材の空隙は空間であっても
よいが、必要に応じては、骨組み材の空隙に、充填材と
して、戸の断熱性を高める等の目的でロックウール、ガ
ラスウール等の断熱材や、セル構造を持つコア材等が充
填されていてもよいし、あるいは、市販の合板や、戸の
防火性を高める等の目的で前記難燃処理木材等の木質系
材料が充填されていてもよい。前記コア材については、
ロールコア状、ハニカムコア状等、特に限定されず、そ
の材質も、可燃性、難燃性、不燃性を問わない。これら
のコア材のセル内は空間であってもよいが、必要に応じ
ては、さらに戸の断熱性を高めるためにセル内にガラス
ウール、ロックウール等の断熱材が挿入されていでもよ
い。以下では、骨組み材単独、または、骨組み材の空隙
に充填材が充填されてなる構成体を「芯材」と称するこ
とがある。
骨組み材を構成する難燃処理木材と高耐熱性の無機系材
料との合わせ材を作製する際の、難燃処理木材と高耐熱
性の無機系材料との合わせ方法については、特に限定は
されず、たとえば、板状の難燃処理木材と板状の高耐熱
性の無機系材料とを単に積層する方法、ブロック状の難
燃処理木材とブロック状の高耐熱性の無機系材料とを集
成する方法、等が挙げられる。N燃処理木材と高耐熱性
の無機系材料との合わせ部分の形状についても、特に限
定されず、たとえば、平面、相しゃくり、はぞ加工等が
挙げられる。難燃処理木材と高耐熱性の無機系材料との
接合は、接着剤を用いて行ってもよいし、釘やボルト等
を用いて行ってもよく、何ら限定されない。なお、特に
限定されるわけではないが、戸の木質感をより豊かにす
るために、戸の周囲端面に表れる骨組み材部分は、難燃
処理木材とし、高耐熱性の無機系材料は、戸の外から見
えない骨組み材部分に配置するようにすることが好まし
い。
この発明の木質防火戸の表面板は、全体が木材で構成さ
れている必要は必ずしもなく、戸に木質感を持たせるた
めには、少なくとも最外面が木材であればよい。すなわ
ち、最外面を除く部分に木材以外の材料が使われていて
もよいのである。また、戸の防火性をより向上させるた
めに、表面板に用いられる木材の少なくとも一部が前記
難燃処理木材であることが好ましく、その難燃処理木材
の少なくとも一部が、後で詳しく述べる、内部に不溶性
不燃性無機物を含む木材であることがより好ましい。し
かし、これに限定されるわけではなく、たとえば、表面
板に用いられる木材の全部が未処理の木材であってもよ
い。それらの木材の樹種については、何ら限定されない
以上の材料を用いて木質防火戸を作製する際の、加工、
組み立て方法等は、特に限定されない。
また、この発明にかかる木質防火戸の型式は、フラッシ
ュドア型、かまちドア型等、特に限定されない。
なお、前述したように、この発明では、戸の難燃処理木
材部分の少なくとも一部に、内部に不溶性不燃性無機物
を含む木材を用いてもよい。この内部に不溶性不燃性無
機物を含む木材は、以下に説明するような理由により、
極めて難燃性に優れた木材である。
一般に、木材に難燃性を付与するための改質方法は、以
下のような難燃化のメカニズムに基づいて大別されてい
る。
fa)  無機物による被覆 (bl  炭化促進 (C)  発炎燃焼における連鎖反応の阻害fd)  
不燃性ガスの発生 (e)  分解・結晶水放出による吸熱ff)  発泡
層による断熱 ここで、木材中に不溶性不燃性無機物を含ませるという
改質方法は、以下に説明するように、上記(a)以外に
も、無機物の種類によっては、(kl)、(C1、(d
)等による効果も併せて期待できる優れた方法である。
しかも、不溶性不燃性無機物は、−旦、木材組繊内に定
着させられれば、木材から溶は出す恐れが少ないので、
前記効果が薄れるといった心配も少ない。
上記(a)から(dlまでの難燃化のメカニズムについ
て、次に詳しく説明する。
(alの無機物による被覆は、たとえ可燃性の材料であ
っても、それを不燃性の無機物と適当な配合比で複合す
ることにより難燃化しうるということである。たとえば
、従来知られている木片セメント板は、可燃性木材を不
燃性のセメントと約3対工ないし1対1の重量配合比で
混合し、板状に成形したものであって、JISで準不燃
材料として認められている。
(1111の炭化促進は、次のようなメカニズムである
。木材は、加熱されると熱分解して可燃性ガスを発生し
、これが発炎燃焼するわけであるが、この時、リン酸あ
るいはホウ酸が存在すると、木材の熱分解、すなわち炭
化が促進され、速やかに炭化層が形成される。この炭化
層が断熱層として作用し、難燃効果が生じる。したがっ
て、不溶性不燃性無機物がリン酸成分あるいはホウ酸成
分を含む場合は、難燃効果が一層高いものとなる。
fc)の発炎燃焼における連鎖反応の阻害とは、ハロゲ
ンにより寄与されるものであり、炎中でのラジカル的な
酸化反応において、ハロゲンが連鎖移動剤として作用す
る結果、酸化反応が阻害されて難燃効果が生じるという
メカニズムである。したがって、不溶性不燃性無機物が
ハロゲンを含んでおれば、このメカニズムによる難燃効
果も得られる。
(d)の不燃性ガスの発生は、次のようなメカニズムで
ある。すなわち、炭酸塩、アンモニウム塩等の化合物が
、熱分解により炭酸ガス、亜硫酸ガス、ハロゲン化水素
などの不燃性ガスを発生し、これらのガスが可燃性ガス
を希釈することにより燃焼を妨げるというメカニズムで
ある。したがって、不溶性不燃性無機物が炭酸塩等の不
燃性ガスを発生しうるちのを含んでいれば、このメカニ
ズムによる難燃効果も併せて得られる。
内部に不溶性不燃性無機物を含む木材を得るための方法
としては、特に限定はされないが、次のような方法が好
ましい。
すなわち、混合することにより不溶性不燃性無機物を生
じさせるカチオン含有処理液とアニオン含有処理液の組
み合わせのうちの一方を原料木材に含浸させた後に他方
を含浸させて木材組繊内に前記不溶性不燃性無機物を生
成・定着させるようにする方法である(特開昭61−2
46003号公報等参照)。この方法によれば、不溶性
不燃性無機物を、固体粒子として浸透させるのではなく
、イオンの形で水などの媒体中に溶存させた状態で浸透
させるので、含浸が容易であり、極めて多量の不溶性不
燃性無機物を効率良く木材内に含ませることができる。
このような方法により内部に不溶性不燃性無機物を含む
木材を得るための原料木材としては、特に限定はされず
、原木丸太、製材品、スライス単板、合板等が例示され
る。それらの樹種等についても何ら限定されることはな
い。
この方法において、木材中に生成させて木材組繊内に分
散・定着させる不溶性不燃性無機物(不溶性生成物)と
しては、特に限定はされないが、たとえば、ホウ酸塩、
リン酸塩、リン酸水素塩、炭酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩
、ケイ酸塩、硝酸塩、水酸塩等の各種塩が挙げられる。
これらの塩のうち、たとえば炭酸塩について具体例を挙
げると、BaCO5、CaCO5、FeCO5、MgC
0s 、M n COs 、N I COs 、Z n
 COs等である。これらは、2種以上が木材中に共存
するようであってもよい。木材内の不溶性不燃性無機物
は、木材セルロースと反応した形で定着していてもよい
なお、1種の不溶性不燃性無機物中に、後述のカチオン
および/またはアニオン部分がそれぞれ2種以上含まれ
ていてもよい。
前記の不溶性不燃性無機物を木材組繊内で生成させるた
めには、同不溶性不燃性無機物のカチオン部分を構成す
る1群の無機化合物で調製された水溶液、すなわちカチ
オン含有処理液と、アニオン部分を構成する他の1群の
無機化合物で調製された水溶液、すなわちアニオン含有
処理液とを別々に順次木材組繊内に含浸浸透させる。カ
チオン含有処理液およびアニオン含有処理液は、交互に
1回または複数回含浸させることができる。複数回含浸
させる場合は、交互でなく、連続して含浸させてもよい
前記不溶性不燃性無機物のカチオン部分を構成するもの
としては、たとえば、Na、になどのアルカリ金属、C
a、Ba、Mg、Srなどのアルカリ土類金属、Mn、
N i、Ccl等の遷移元素、Si、Pb等の炭素族元
素、Zn、Alfiなどが挙げられる。これらのうちで
も、Ca、Ba、Mg、ZnおよびAlカチオンが好ま
しい。
前記不溶性不燃性無機物のアニオン部分を構成するもの
としては、たとえば、B、ot 、BO。
、PO,、Co、 、So、 、No、 、C1、Br
、F、IおよびOH等が挙げられる。これらのうちでも
、BO,、PO,、Co、 、So、およびOHアニオ
ンが好ましい。また、前記アニオンのうちでB、Ot 
、BO,およびPO4は、炭化促進のメカニズムによる
難燃化効果、CO3は、不燃性ガスの発生のメカニズム
による難燃化効果、C1,F、Brなどのハロゲンは、
発炎燃焼における連鎖反応の阻害および不燃性ガスの発
生のメカニズムによる難燃化効果が、それぞれ、期待で
きる。
上記カチオンとアニオンは、木材内に生じさせようとす
る所望の不溶性不燃性無機物の組成に応じて任意に選択
され、それらの各イオンを含んだ水溶性無機物を別々に
水に熔かすことにより、所望のカチオンを含んだカチオ
ン含有処理液、および、所望の7ニオンを含んだアニオ
ン含有処理液が調製される。ただし、前記カチオンとア
ニオンとの組み合わせに関しては、木材組繊内で不溶性
不燃性無機物が生成されやすいような組み合わせが適宜
選択される。
水に熔けて上記所望のカチオンを生じさせる無機物とし
ては、MgC1z 、MgBrz 、Mg5O,・H,
05M g (N 0x)z  ・6 Hz O,Ca
Clrt  、Ca13r、  、Ca  (NOs)
i  、Ba(1−2H,OlB a B r−、B 
a  (NOs)x  、AIcIs  、AIB r
*  、A/z(So4)t  、Al  (No−)
s  ’ 9Hz OlZ n Cl を等が一例とし
て挙げられるが、これらに限定されない。水に溶けて上
記所望のアニオンを生じさせる無機物としては、たとえ
ば、N a * CO3、(NH4)z Cow、Hz
 SOa 、Nag So<、(NH4)、504、H
z POa 、Nag HPO4、(NH,)、HPO
a 、Hs BOx 、Na Box 、NH4Box
などが挙げられるが、やはり、これらに限定されること
はない。以上の水溶性無機物は、各々が単独で用いられ
るほか、互いに反応せずに均一な水溶液を形成できる範
囲内で、1処理液中に複数種が併用されるようでもよい
以上のカチオン含有処理液およびアニオン含有処理液に
よる原料木材の無機物含浸処理は、たとえば、以下のよ
うに行われる。
まず、両処理液のうちのいずれか一方(第1液)を、同
処理液中に上記原料木材を浸漬させるなどして、木材中
に含浸させる。この第1液の含浸後、同第1液と反応す
る相手方のイオンを含んだ処理液(第2液)を同様に含
浸させて、木材内部において不溶性不燃性無機物を生成
させる。
次に、上記のごとくして、アニオン含有処理液およびカ
チオン含有処理液の2液が含浸された後、さらに必要に
応じては、第3液、第4液・・・等を用意して繰り返し
含浸させ、生成物層の緻密化を図るようにしてもよい。
このとき用いられるカチオン/アニオン含有側処理液は
、それぞれ、同一種のものであっても、異種のものであ
っても構わないし、その濃度等も特に限定はされない。
各液の含浸処理方法、含浸処理時間等も、特に限定され
ることはなく、減圧下または加圧下で含浸させたり、塗
布による含浸を行ったりすることもできる。
なお、第1液の含浸処理に先立ち、原料木材に飽水処理
を施して、木材を充分に飽水された状態にしておくこと
が推奨される。これにより、木材中の水を媒体として第
1液に含まれているイオンが速く拡散していくようにな
り、処理時間を短縮することができるためである。飽水
処理方法は、特に限定されないが、水中貯木、スチーミ
ング、減圧下含浸、加圧下含浸などで行う。なお、第1
液を減圧下含浸または加圧下含浸させる場合には、この
飽水処理を行う必要は必ずしもない。
含浸処理後には、必要に応じて養生を行って不溶性不燃
性無機物の生成反応を促進させることもできる。
以上の含浸処理により木材内に不溶性不燃性無機物を生
成・定着させた後、必要に応じては、木材表面の水洗等
を行い、乾燥させて、目的とする内部に不溶性不燃性無
機物を含む木材を得る。
以上の各処理により、内部に不溶性不燃性無機物を含む
ため、高度に難燃性に優れた木材を効率良く得ることが
できる。得られた木材は、無機物が木材内部に含浸・定
着されているため、木質感が損なわれておらず、上記性
能に加えて外観的にも優れた木材となっている。
〔作   用〕
難燃処理木材と高耐熱性の無機系材料との合わせ材で骨
組み材を構成するようにすると、同骨組み材が、加熱に
よる熱変形や強度低下が少ないといった耐火性に優れて
いるため、戸の耐火性が向上する。
〔実 施 例〕
以下に、この発明にかかる木質防火戸を、図面を参照し
ながら詳しく説明する。
第1図および第2図は、この発明にかかる木質防火戸の
一実施例を表す。なお、第2図では、木質防火戸の平面
断面が、実際のものに比べて、戸の幅方向を縮小して示
されている。これらの図にみるように、この木質防火戸
は、骨組み材1が棒状に組み立てられて面状に構成され
ており、その表裏両面に、難燃処理木材からなる表面板
2が合わせられた構造を有する。骨組み材1は、難燃処
理木材1aと高耐熱性の無機系材料1bとの合わせ材で
構成されている。この合わせ材は、難燃処理木材からな
る合板1aと板状の高耐熱性の無機系材料1bとを単に
積層、接着したものである。
H燃処理木材1aは、戸の周囲端面に表れるように、か
つ、高耐熱性の無機系材料1bは、戸の外から見えない
ようにして、合わせ材を棒状に組み立てることにより、
骨組み材1が形成されている。枠状になった骨組み材1
の空隙内には、充填材3が充填されており、これら骨組
み材工と充填材3とで芯材が構成されている。なお、前
記芯材の強度をさらに高める等のために、骨組み材1を
、第1図にみるような枠状の骨組み構造の枠内に、さら
に、縦桟状や横桟状に組み込んだり、縦横桟状に、すな
わち、格子状に組み込んだりすることがある。
以下では、この発明のより具体的な実施例および比較例
を示すが、この発明は下記実施例およびすでに述べた実
施例に限定されない。
一実施例1−1 まず、内部に不溶性不燃性無機物を含む単板を以下のよ
うにして作製した。
原料木材として、ロータリーレースにより切削された厚
さ3flのペイマツ材単板を用い、この単板に飽水処理
を施して、木材内部まで充分水を含浸させた。
飽水処理後の単板を、50℃の塩化亜鉛水溶液(濃度2
 mol/水11)からなる第1浴に24時間浸漬し、
次いで、50℃のリン酸水素二ナトリウム水溶液(濃度
4mol/水1ff)からなる第2浴に24時間浸漬し
た。
この浸漬処理単板を熱風乾燥し、含水率5〜10%の、
内部に不溶性不燃性無機物を含む単板(以下、これを「
無機処理単板」と称する。)を得た。
この無機処理単板を積層、接着して、内部に不溶性不燃
性無機物を含む木材からなる合板(以下、これを「無機
処理合板」と称する。)(厚さ450)を作製した。
難燃処理木材として上述のようにして得られた無機処理
合板を用い、高耐熱性の無機系材料として厚さ30mの
ゾノライト系無機質板を用い、これらの材料を積層、接
着して、合わせ材を作製し、この合わせ材を加工し枠状
に組んで骨組み材を得た。この骨組み材の枠内の空隙に
ロックウールを充填して、芯材を得、その表裏両面に、
前述のようにして得られた無機処理単板からなる表面板
を合わせることにより、第1図および第2図にみるよう
なフラッシュ型式の木質防火戸を得た。
一実施例1−2一 実施例1−1において、骨組み材の一部を構成する無機
処理合板および表面板を構成する無機処理単板の原料木
材としてベイマツ材の代わりにナラ材を用いるようにし
た以外は実施例1−1と同様にして、第1図および第2
図にみるようなフラッシュ型式の木質防火戸を得た。
実施例1−3= 実施例1−1において、骨組み材の枠内の空隙にロック
ウールを充填する代わりに市販の難燃合板を充填するよ
うにした以外は実施例1−1と同様にして、第1図およ
び第2図にみるようなフラッシュ型式の木質防火戸を得
た。
一実施例1−4一 実施例1−1において、骨組み材の一部を構成する難燃
処理木材として無機処理合板の代わりに市販の難燃合板
を用いるようにした以外は実施例1−1と同様にして、
第1図および第2図にみるようなフラッシュ型式の木質
防火戸を得た。
実施例1−5 実施例1−1において、骨組み材の一部を構成する無機
処理合板の構成単位であり、かつ、表面板を構成する無
機処理単板を作製する際、第1浴として50℃の塩化亜
鉛水溶液(濃度2mol/水11)の代わりに50℃の
リン酸水素二アンモニウム水熔液(濃度3 mol/水
IIりを用い、かつ、第2浴として50℃のリン酸水素
二ナトリウム水溶液(濃度4mol/水1/)の代わり
に50℃の塩化カルシウム水溶液<tA度4 mol/
水11水金1いるようにした以外は実施例1−1と同様
にして、第1図および第2図にみるようなフラッシュ型
式の木質防火戸を得た。
一比較例1一 実施例1−1において、無機処理合板とゾノライト系無
機質板との合わせ材で骨組み材を構成する代わりに無機
処理合板のみで骨組み材を構成するようにした以外は実
施例1−1と同様にして、フラッシュ型式の木質防火戸
を得た。
−比較例2一 実施例1−1において、無機処理合板とゾノライト系無
機質板との合わせ材で骨組み材を構成する代わりにゾノ
ライト系無機質板のみで骨組み材を構成するようにした
以外は実施例1−1と同様にして、フラッシュ型式の木
質防火戸を得た。
−比較例3一 実施例1−1において、骨組み材の一部を構成する無機
処理合板の代わりに未処理のベイマツ材からなる合板を
用いるようにした以外は実施例11と同様にして、フラ
ッシュ型式の木質防火戸を得た。
以上の実施例1−1〜1−5および比較例1〜3で得ら
れた木質防火戸に対し、以下のような耐火性試験を行っ
た。
耐火性試験は、戸当たりのある側から加熱し、非加熱側
に炎がもれるまでに要した時間を耐火時間として測定す
るとともに、加熱終了後、ドアハンドル側の上下端部で
のドアの最大反り量を測定することにより行った。その
結果は、第1表に示した。
第工表にみる結果から、下記■、■がTi!認された。
■ 実施例にかかる木質防火戸は、比較例にかかる木質
防火戸に比べて、いずれも耐火性が優れている。
■ 骨組み材の一部を構成する難燃処理木材として無機
処理合板を用いた実施例1−1〜1−3および1−5に
かかる木質防火戸は、骨組み材の一部を構成する難燃処
理木材として市販難燃合板を用いた木質防火戸に比べて
、耐火性が優れている。
〔発明の効果〕
この発明にかかる木質防火戸は、骨組み材を構成する材
料として耐火性の高い材料が用いられているため、骨組
み材を構成する材料として耐火性の低い材料が用いられ
ている従来品に比べて、耐火性に優れている。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の木質防火戸の一実施例の構成を説
明する斜視図、第2図は、同実施例を表す平面断面図で
ある。 工・・・骨組み材 1a・・・難燃処理木材耐熱性の無
機系材料 2・・・表面板

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 面状に構成された骨組み材の表裏両面に、少なくと
    も最外面が木材である表面板が合わせられている木質防
    火戸であって、前記骨組み材が、難燃処理が施された木
    材と高耐熱性の無機系材料との合わせ材で構成されてい
    ることを特徴とする木質防火戸。 2 無機系材料が、ゾノライト系の無機系材料である請
    求項1記載の木質防火戸。 3 難燃処理が施された木材が、内部に不溶性不燃性無
    機物を含む木材である請求項1または2記載の木質防火
    戸。 4 内部に不溶性不燃性無機物を含む木材が、混合する
    ことにより不溶性不燃性無機物を生じさせるカチオン含
    有処理液とアニオン含有処理液の組み合わせのうちの一
    方を原料木材に含浸させた後に他方を含浸させて木材組
    繊内に前記不溶性不燃性無機物を生成・定着させること
    により得られたものである請求項3記載の木質防火戸。 5 カチオン含有処理液が、Mg、Ba、Ca、Alお
    よびZnカチオンからなる群の中から選ばれた少なくと
    も1種を含むものであり、アニオン含有処理液が、BO
    _3、PO_4、CO_2、SO_4およびOHアニオ
    ンからなる群の中から選ばれた少なくとも1種を含むも
    のである請求項4記載の木質防火戸。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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CN105082677A (zh) * 2015-09-14 2015-11-25 杭州臻钰棠科技有限公司 一种生态环保防水阻燃板

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