JPH04124393A - 木質防火戸 - Google Patents

木質防火戸

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Publication number
JPH04124393A
JPH04124393A JP2244223A JP24422390A JPH04124393A JP H04124393 A JPH04124393 A JP H04124393A JP 2244223 A JP2244223 A JP 2244223A JP 24422390 A JP24422390 A JP 24422390A JP H04124393 A JPH04124393 A JP H04124393A
Authority
JP
Japan
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wood
fire door
insoluble
treatment liquid
anion
Prior art date
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Pending
Application number
JP2244223A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Onishi
兼司 大西
Hiroaki Usui
宏明 碓氷
Yoshihiro Ota
義弘 太田
Yukihiko Yusa
遊佐 幸彦
Hiroyuki Ishikawa
博之 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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  • Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)
  • Special Wing (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、一般住宅、集合住宅、高層建築物等に用い
られる木質防火戸に関する。
〔従来の技術〕
従来、一般住宅、集合住宅、高層建築物等に用いられる
防火戸は、金属製のものがほとんどである。
しかし、金属製の戸では、木材に特有の「やわらかさ」
や「あたたかさ」といった木質感が得られず、美観を損
なうという問題があった。
一方、木質戸は、前記木質感を有する反面、防火性(耐
火性)に劣るため、特に、集合住宅、ホテル等では、防
火規制の関係で、木材を用いた戸が使えないのが現状で
ある。しかし、ニーズの多様化に伴い、木質戸の要望も
ますます高くなっている。
そこで、発明者らは、以下に述べるような、乙種防火戸
相当の防火性を有し、木質感の豊かなFを開発し、すで
に特許出願している(特開平1−131777号公報等
参照)。すなわち、面状に構成された骨組み材の表裏両
面に、内部に不溶性不燃性無機物を含む木材からなる表
面板が補強材を介して合わせられている木質防火戸であ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、その後の検討で、上述した新規開発の木質防
火戸は、乙種防火戸相当の防火性を有しているが耐火性
に欠き、そのため、高度な防火性ばかりでなく高度な耐
火性も有する木質防火戸の要求が高まってきた昨今の状
況に対しては、その性能が不充分であるという問題点を
有していることがわかった。
このような事情に鑑み、この発明は、防火性ばかりでな
く耐火性にも優れている木質防火戸を提供することを課
題とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するため、発明者らは、種々検討を重ね
た。その結果、次のようなことがわかったのである。す
なわち、上記従来品では、補強材が耐火性の低い金属板
、非金属系無機質板、木材板等でできている。火災発生
時にこれらの板材が加熱されると、金属板の場合は、熱
変形を起こす。非金属系無機質板の場合は、もろくなり
強度が低下する。木材板の場合は、木材が炭化収縮によ
り変形し強度が低下する。そのため、戸の耐火性が低い
ものとなってしまうということである。
そこで、戸の耐火性が低くなる原因を除くため、発明者
らは、補強材として、加熱による変形や強度の低下が起
こりにくいといった耐火性に優れた金網を用いることと
し、このようにすれば、Pの耐火性が向上することを実
験により確認して、この発明を完成した。
すなわち、この発明にかかる木質防火戸は、面状に構成
された骨組み材の表裏両面に、少なくとも最外面が木材
である表面板が補強材を介して合わせられている木質防
火戸であって、前記補強材が金網であることを特徴とす
るものである。
この発明では、補強材として金網を用いることが必要で
ある。用いられる金網としては、特に限定はされないが
、たとえば、平ラス、亀甲金網等が挙げられる。平ラス
の厚み、亀甲金網の線径等は、特に限定されない。
骨組み材を構成する材料としては、特に限定はされず、
また、可燃性、難燃性、不燃性を問わない。たとえば、
各種木材、金属材料、非金属系無機材料等の一般的なも
のが挙げられる。これらの材料は、一種のみ使用しても
よいが、複数種の材料を併用することもできる。
骨組み材に用いられる金属材料としては、特に限定はさ
れないが、たとえば、アルミニウム板、鋼板等が挙げら
れる。
骨組み材に用いられる非金属系無機材料としては、特に
限定はされないが、たとえば、ケイカル板(ケイ酸カル
シウム板)等が挙げられる。
骨組み材に用いられる木材については、その樹種は何ら
限定されない。材構成についても特に限定されず、1枚
板、合板等を問わない。また、戸の防火性をより向上さ
せるためには、骨組み材に用いられる木材の少なくとも
一部が、後で述べるような、難燃処理が施された木材(
以下、これを単に「難燃処理木材」と称する。)である
ことが好ましい。しかし、これに限定されるわけではな
く、たとえば、骨組み材に用いられる木材の全部が未処
理木材であってもよい。前記難燃処理木材の種類として
は、特に限定されず、たとえば、リン酸アンモニウムや
ホウ酸系無機塩を注入した市販の難燃合板、有機高分子
化合物を木材に注入し複合させたWPClあるいは、後
で詳しく述べる、内部に不溶性不燃性無機物を含む木材
等が挙げられる。これらのうちでも、戸の防火性をより
高めるために、内部に不溶性不燃性無機物を含む木材の
使用が好ましい。これらの難燃処理木材は、一種のみ使
用してもよいし、複数種を併用、たとえば、市販難燃合
板と、内部に不溶性不燃性無機物を含む木材とを併用し
てもよい。
骨組み材の構造としては、特に限定はされないが、たと
えば、四周囲の枠のみで構成されているものや、枠内部
に縦桟や横桟が挿入されたもののほか、枠内部に、格子
組み、輪組み、弧状組み等が組み込まれているもの等が
挙げられる。これらの骨組み材の空隙は空間であっても
よいが、必要に応じては、骨組み材の空隙に、充填材と
して、戸の断熱性を高める等の目的でロックウール、ガ
ラスウール等の断熱材や、セル構造を持つコア材等が充
填されていてもよいし、あるいは、戸の防火性を高める
等の目的で前記難燃処理木材等が充填されていてもよい
。前記コア材については、ロールコア状、ハニカムコア
状等、特に限定されず、その材質も、可燃性、難燃性、
不燃性を問わない。これらのコア材のセル内は空間であ
ってもよいが、必要に応じては、さらに戸の断熱性を高
めるためにセル内にガラスウール、ロックウール等の断
熱材が挿入されていてもよい。以下では、骨組み材単独
、または、骨組み材の空隙に充填材が充填されてなる構
成体を「芯材」と称することがある。
この発明の木質防火戸の表面板は、全体が木材で構成さ
れている必要は必ずしもなく、戸に木質感を持たせるた
めには、少なくとも最外面が木材であればよい。すなわ
ち、最外面を除く部分に木材以外の材料が使われていて
もよいのである。また、戸の防火性をより向上させるた
めに、表面板に用いられる木材の少なくとも一部が前記
難燃処理木材であることが好ましく、その難燃処理木材
の少なくとも一部が、後で詳しく述べる、内部に不溶性
不燃性無機物を含む木材であることがより好ましい。し
かし、これに限定されるわけではなく、たとえば、表面
板に用いられる木材の全部が未処理の木材であってもよ
い。それらの木材の樹種については、何ら限定されない
以上の材料を用いて木質防火戸を作製する際の、加工、
組み立て方法等は特に限定されない。また、この発明に
かかる木質防火戸の型式は、フラッシュドア型、かまち
ドア型等、特に限定されない。
なお、前述したように、この発明では、戸の木材部分の
少なくとも一部に、内部に不溶性不燃性無機物を含む木
材を用いてもよい。この内部に不溶性不燃性無機物を含
む木材は、以下に説明するような理由により、極めて難
燃性に優れた木材である。
一般に、木材に難燃性を付与するための改質方法は、以
下のような難燃化のメカニズムに基づいて大別されてい
る。
(a)  無機物による被覆 (bl  炭化促進 (C1発炎燃焼における連鎖反応の阻害Td)  不燃
性ガスの発生 (el  分解・結晶水放出による吸熱(fl  発泡
層による断熱 ここで、木材中に不溶性不燃性無機物を含ませるという
改質方法は、以下に説明するように、上記(a)以外に
も、無機物の種類によっては、(b)、(C1、(d)
等による効果も併せて期待できる優れた方法である。し
かも、不溶性不燃性無機物は、−旦、木材組織内に定着
させられれば、木材から熔は出す恐れが少ないので、前
記効果が薄れるといった心配も少ない。
上記(a)から(d)までの難燃化のメカニズムについ
て、次に詳しく説明する。
(a)の無機物による被覆は、たとえ可燃性の材料であ
っても、それを不燃性の無機物と適当な配合比で複合す
ることにより難燃化しうるということである。たとえば
、従来知られている木片セメント板は、可燃性木材を不
燃性のセメントと約3対1ないし1対1の重量配合比で
混合し、板状に成形したものであって、JISで準不燃
材料として認められている。
(b)の炭化促進は、次のようなメカニズムである。木
材は、加熱されると熱分解して可燃性ガスを発生し、こ
れが発炎燃焼するわけであるが、この時、リン酸あるい
はホウ酸が存在すると、木材の熱分解、すなわち炭化が
促進され、速やかに炭化層が形成される。この炭化層が
断熱層として作用し、難燃効果が生しる。したがって、
不溶性不燃性無機物がリン酸成分あるいはホウ酸成分を
含む場合は、難燃効果が一層高いものとなる。
(C1の発炎燃焼における連鎖反応の阻害とは、ハロゲ
ンにより寄与されるものであり、炎中でのラジカル的な
酸化反応において、ハロゲンが連鎖移動剤として作用す
る結果、酸化反応が阻害されて難燃効果が生しるという
メカニズムである。したがって、不溶性不燃性無機物が
ハロゲンを含んでおれば、このメカニズムによる難燃効
果も得られる。
(d)の不燃性ガスの発生は、次のようなメカニズムで
ある。すなわち、炭酸塩、アンモニウム塩等の化合物が
、熱分解により炭酸ガス、亜硫酸ガス、ハロゲン化水素
などの不燃性ガスを発注し、これらのガスが可燃性ガス
を希釈することにより燃焼を妨げるというメカニズムで
ある。したがって、不溶性不燃性無機物が炭酸塩等の不
燃性ガスを発生しうるちのを含んでいれば、このメカニ
ズムによる難燃効果も併せて得られる。
内部に不溶性不燃性無機物を含む木材を得るための方法
としては、特に限定はされないが、次のような方法が好
ましい。
すなわち、混合することにより不溶性不燃性無機物を生
じさせるカチオン含有処理液とアニオン含有処理液の組
み合わせのうちの一方を原料木材に含浸させた後に他方
を含浸させて木材組織内に前記不溶性不燃性無機物を生
成・定着させるようにする方法である(特開昭61−2
46003号公報等参照)。この方法によれば、不溶性
不燃性無機物を、固体粒子として浸透させるのではなく
、イオンの形で水などの媒体中に溶存させた状態で浸透
させるので、含浸が容易であり、極めて多量の不溶性不
燃性無機物を効率良く木材内に含ませることができる。
このような方法により内部に不溶性不燃性無機物を含む
木材を得るための原料木材としては、特に限定はされず
、原木丸太、製材品、スライス単板、合板等が例示され
る。それらの樹種等についても何ら限定されることはな
い。
この方法において、木材中に生成させて木材組織内に分
散・定着させる不溶性不燃性無機物(不溶性生成物)と
しては、特に限定はされないが、たとえば、ホウ酸塩、
リン酸塩、リン酸水素塩、炭酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩
、ケイ酸塩、硝酸塩、水酸塩等の各種塩が挙げられる。
これらの塩のうち、たとえば炭酸塩について具体例を挙
げると、BaC0t 、CaCO5、FeCOx 、M
gCO5、MnC0t 、N i COs 、ZnCO
x等である。これらは、2種以上が木材中に共存するよ
うであってもよい。木材内の不溶性不燃性無機物は、木
材セルロースと反応した形で定着していてもよい。
なお、1種の不溶性不燃性無機物中に、後述のカチオン
および/またはアニオン部分がそれぞれ2種以上含まれ
ていてもよい。
前記の不溶性不燃性無機物を木材組織内で生成させるた
めには、同不溶性不燃性無機物のカチオン部分を構成す
る1群の無機化合物で調製された水溶液、すなわちカチ
オン含有処理液と、アニオン部分を構成する他の1群の
無機化合物で調製された水溶液、すなわちアニオン含を
処理液とを別々に順次木材組織内に含浸浸透させる。カ
チオン含有処理液およびアニオン含有処理液は、交互に
1回または複数回含浸させることができる。複数回含浸
させる場合は、交互でな(、連続して含浸させてもよい
前記不溶性不燃性無機物のカチオン部分を構成するもの
としては、たとえば、Na、になどのアルカリ金属、C
a、Ba、Mg、Srなどのアルカリ土類金属、Mn、
Ni、Cd等の遷移元素、Si、Pb等の炭素族元素、
Zn、A、f!などが挙げられる。これらのうちでも、
Ca、 Ba、Mg、ZnおよびAlカチオンが好まし
い。
前記不溶性不燃性無機物のアニオン部分を構成するもの
としては、たとえば、B2O,、BO。
−、P O4、COt 、S O4、N O! 、CI
 XB r、F、■およびOH等が挙げられる。これら
のうちでも、BOX 、PO4、Cot 、SO,およ
びOHアニオンが好ましい。また、前記アニオンのうち
でB2O,、BO,およびpo4は、炭化促進のメカニ
ズムによる難燃化効果、co、は、不燃性ガスの発生の
メカニズムによる難燃化効果、C1l、F、Brなとの
ハロゲンは、発炎燃焼における連鎖反応の阻害および不
燃性ガスの発生のメカニズムによる難燃化効果が、それ
ぞれ、期待できる。
上記カチオンとアニオンは、木材内に生じさせようとす
る所望の不溶性不燃性無機物の組成に応じて任意に選択
され、それらの各イオンを含んだ水溶性無機物を別々に
水に溶かすことにより、所望のカチオンを含んだカチオ
ン含有処理液1、および、所望のアニオンを含んだアニ
オン含有処理液が調製される。ただし、前記カチオンと
アニオンとの組み合わせに関しては、木材組織内で不溶
性不燃性無機物が生成されやすいような組み合わせが適
宜選択される。
水に溶けて上記所望のカチオンを生じさせる無機物とし
ては、MgCl2 、MgBrz 、Mg5O,・H,
01Mg (Now)z  −61(,01CaC12
1,Ca Brt  S Ca  (Not)z  、
Ba ce・ 2H,01BaBrz  、Ba  (
Noz)+  、AlcIlx  、Aj!Bit  
、A#!(SO4)t  、AA  (NOx)−・9
H20、Z n CIl !等が一例として挙げられる
が、これらに限定されない。水に熔けて上記所望のアニ
オンを生じさせる無機物としては、たとえば、Naz 
Co8、(NH,)、Co。
、Hz SO4、Nag SO4、(NH4)2 SO
4、Hs PO−、Na−HPO4、(NH4)、HP
O4、Ht BOI 、Na Bog 、NH4Ba2
などが挙げられるが、やはり、これらに限定されること
はない。以上の水溶性無機物は、各々が単独で用いられ
るほか、互いに反応せずに均一な水溶液を形成できる範
囲内で、1処理液中に複数種が併用されるようでもよい
以上のカチオン含有処理液およびアニオン含有処理液に
よる原料木材の無機物含浸処理は、たとえば、以下のよ
うに行われる。
まず、両処理液のうちのいずれか一方(第1液)を、同
処理液中に上記原料木材を浸漬させるなどして、木材中
に含浸させる。この第1液の含浸後、同第1液と反応す
る相手方のイオンを含んだ処理液(第2液)を同様に含
浸させて、木材内部において不溶性不燃性無機物を生成
させる。
次に、上記のごとくして、アニオン含有処理液およびカ
チオン含有処理液の2液が含浸された後、さらに必要に
応じては、第3液、第4液・・・等を用意して繰り返し
含浸させ、生成物層の緻密化を図るようにしてもよい。
このとき用いられるカチオン/アニオン含有両処理液は
、それぞれ、同一種のものであっても、異種のものであ
っても構わないし、その濃度等も特に限定はされない。
各液の含浸処理方法、含浸処理時間等も、特に限定され
ることはな(、減圧下または加圧下で含浸させたり、塗
布による含浸を行ったりすることもできる。
なお、第1液の含浸処理に先立ち、原料木材に飽水処理
を施して、木材を充分に飽水された状態にしておくこと
が推奨される。これにより、木材中の水を媒体として第
1液に含まれているイオンが速く拡散していくようにな
り、処理時間を短縮することができるためである。飽水
処理方法は、特に限定されないが、水中貯木、スチーミ
ング、減圧下含浸、加圧子含浸などで行う。なお、第1
液を減圧下含浸または加圧子含浸させる場合には、この
飽水処理を行う必要は必ずしもない。
含浸処理後には、必要に応じて養生を行って不溶性不燃
性無機物の性成反応を促進させることもできる。
以上の含浸処理により木材内に不溶性不燃性無機物を生
成・定着させた後、必要に応じては、木材表面の水洗等
を行い、乾燥させて、目的とする内部に不溶性不燃性無
機物を含む木材を得る。
以上の各処理により、内部に不溶性不燃性無機物を含む
ため、高度に難燃性に優れた木材を効率良く得ることが
できる。得られた木材は、無機物が木材内部に含浸・定
着されているため、木質感が損なわれておらず、上記性
能に加えて外観的にも優れた木材となっている。
〔作   用〕
補強材として金網を用いるようにすると、金網は、加熱
による熱変形や強度低下が少ないといった耐火性に優れ
ているため、戸の耐火性が向上する。
〔実 施 例〕
以下に、この発明にかかる木質防火戸を、図面を参照し
ながら詳しく説明する。
第1図および第2図は、この発明にかかる木質防火戸の
一実施例を表す。なお、第2図では、木質防火戸の平面
断面が、実際のものに比べて、戸の幅方向を縮小して示
されている。これらの図にみるように、この木質防火戸
は、難燃処理木材からなる骨組み材1が枠状に組み立て
られて面状に構成されており、その表裏両面に、難燃処
理木材からなる表面板2が補強材3を介して合わせられ
た構造を有する。補強材3は、金網である。枠状になっ
た骨組み材1の空隙内には、骨組み材1の表裏両面にご
く近い空隙部分を除いて、充填材4が充填されており、
これら骨組み材Iと充填材4とで芯材が構成されている
。補強材3を構成する金網は、骨組み材1の枠内に丁度
式る大きさになっており、骨組み材1の枠内の空隙のう
ち、充填材4で満たされていない部分を占めている。な
お、前記芯材の強度をさらに高める等のために、骨組み
材1を、第1図にみるような枠状の骨組み構造の枠内に
、さらに、縦桟状や横桟状に組み込んだり、縦横桟状に
、すなわち、格子状に組み込んだりすることがある。
以下では、この発明のより具体的な実施例および比較例
を示すが、この発明は下記実施例およびすでに述べた実
施例に限定されない。
一実施例1−1− まず、内部に不溶性不燃性無機物を含む単板からなる合
板を以下のようにして作製した。
原料木材として、ロータリーレースにより切削された厚
さ3日のペイマツ材単板を用い、この単板に飽水処理を
施して、木材内部まで充分水を含浸させた。
飽水処理後の単板を、50℃の塩化亜鉛水溶液(濃度2
+101/水IIりからなる第1浴に24時間浸漬し、
次いで、50℃のリン酸水素二ナトリウム水溶液(濃度
4mo+/水1j2)からなる第2浴に24時間浸漬し
た。
この浸漬処理単板を熱風乾燥し、含水率5〜10%の、
内部に不溶性不燃性無機物を含む単板を得た。
この処理単板を積層、接着させて、合板(以下、これを
「無機処理合板」と称する。)を作製した。
この無機処理合板を加工し枠状に組んで骨組み材を得た
。この骨組み材の枠内の空隙にロックウールを充填して
、芯材を得、その表裏両面に、前述のようにして得られ
た無機処理合板からなる表面板を、厚さ0.6 tmの
平ラスからなる補強材を介して、合わせることにより、
第1図および第2図にみるようなフラッシュ型式の木質
防火戸を得た一実施例1−2一 実施例1−1において、骨組み材および表面板を構成す
る無機処理合板の原料木材としてペイマツ材の代わりに
ナラ材を用いるようにした以外は実施例1−1と同様に
して、第1図および第2図にみるようなフラッシュ型式
の木質防火戸を得たー実施例1−3一 実施例1−1において、骨組み材の枠内の空隙にロック
ウールを充填する代わりに市販の難燃合板を充填するよ
うにした以外は実施例1−1と同様にして、第1図およ
び第2図にみるようなフラッシュ型式の木質防火戸を得
た。
一実施例1−4一 実施例1−1において、骨組み材および表面板を構成す
る材料として無機処理合板の代わりに市販の難燃合板を
用いるようにした以外は実施例11と同様にして、第1
図および第2図にみるようなフラッシュ型式の木質防火
戸を得た。
一実施例1−5一 実施例1−1において、補強材として平ラスの代わりに
線径1鴎の亀甲金網を用いるようにした以外は実施例1
−1と同様にして、第1図および第2図にみるようなフ
ラッシュ型式の木質防火戸を得た。
一比較例1 実施例1−1において、補強材として平ラスの代わりに
厚さ0.6鶴の亜鉛メツキ鋼板を用いるようにした以外
は実施例1−1と同様にして、フラッシュ型式の木質防
火戸を得た。
一比較例2一 実施例1−1において、平ラスからなる補強材を省くよ
うにした以外は実施例1−1と同様にして、フラッシュ
型式の木質防火戸を得た。
以上の実施例1−1〜1−5および比較例1〜2で得ら
れた木質防火戸に対し、以下のような防火性試験および
耐火性試験を行った。
防火性試験は、JIS規格の防火2級曲線に則って加熱
することにより行い、その結果、乙種防火戸の規格に合
格するものを○で、不合格のものを×で評価した。
耐火性試験は、JIS規格の耐火標準曲線に則って60
分間加熱することにより行い、その結果、炎が貫通する
までの時間を耐火時間として評価した。
また、上記防火性試験および耐火性試験のそれぞれの試
験で加熱された木質防火戸に対し、加熱終了後の耐衝撃
性試験を行った。耐衝撃性試験は、JIS  A132
1に基づく方法で行い、ドア構造がくずれなかった鋼球
の最大重量が5 kg以上のものを◎で、3kg以上5
 kg未満のものを○て、1 kg以上3 kg未満の
ものを△で、1 kg未満のものを×で評価した。
以上の試験の結果を第1表に示した。
第1表にみる結果から、下記■〜■のようなことが確認
された。
■ 補強材として金網を用いた場合は、補強材を全く用
いない場合に比べて、加熱後の耐衝撃性が高く、しかも
防火性および耐火時間がほとんど変わらない。(実施例
if〜1−5と比較例2との対比。) ■ 補強材として亜鉛メツキ鋼板を用いた場合は、補強
材を全く用いない場合に比べて、加熱後の耐衝撃性が高
いが、防火性が低下するとともに耐火時間が短くなる。
(比較例1と比較例2との対比。) ■ 骨組み材および表面板として無機処理合板を用いた
場合は、骨組み材および表面板として市販難燃合板を用
いた場合に比べて、耐火時間が長くなる。(実施例1−
1〜1−3および1−5と実施例1−4との対比、、) 〔発明の効果〕 この発明にかかる木質防火戸は、その補強材を構成する
材料として耐火性の高い金網が用いられているため、補
強材として耐火性の低い材料が用いられている従来品に
比べて、耐火性に優れている。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の木質防火戸の一実施例の構成を説
明する斜視図、第2図は、同実施例を表す平面断面図で
ある。 1・・・骨組み材 2・・・表面板 3・・・金網代理
人 弁理士  松 本 武 彦

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 面状に構成された骨組み材の表裏両面に、少なくと
    も最外面が木材である表面板が補強材を介して合わせら
    れている木質防火戸であって、前記補強材が金網である
    ことを特徴とする木質防火戸。 2 骨組み材および表面板が、難燃処理が施された木材
    からなるものである請求項1記載の木質防火戸。 3 難燃処理が施された木材が、混合することにより不
    溶性不燃性無機物を生じさせるカチオン含有処理液とア
    ニオン含有処理液の組み合わせのうちの一方を原料木材
    に含浸させた後に他方を含浸させて木材組織内に前記不
    溶性不燃性無機物を生成・定着させることにより得られ
    たものである請求項2記載の木質防火戸。 4 カチオン含有処理液が、Mg、Ba、Ca、Alお
    よびZnカチオンからなる群の中から選ばれた少なくと
    も1種を含むものであり、アニオン含有処理液が、BO
    _3、PO_4、CO_2、SO_4およびOHアニオ
    ンからなる群の中から選ばれた少なくとも1種を含むも
    のである請求項3記載の木質防火戸。
JP2244223A 1990-09-15 1990-09-15 木質防火戸 Pending JPH04124393A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102011539A (zh) * 2010-11-17 2011-04-13 吉林新元木业有限公司 新型木质防火门及制备方法
JP2020066935A (ja) * 2018-10-25 2020-04-30 大建工業株式会社 不燃性木材

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CN102011539A (zh) * 2010-11-17 2011-04-13 吉林新元木业有限公司 新型木质防火门及制备方法
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