JPH04128635U - 組立棚の支脚固定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目 的】 組立棚における支脚と棚板側端部との結合
固定を確実堅固なものとして組立棚全体の捩れや横振れ
を防止する組立構成とし、その組立構成の採用により無
駄な材料を節減してコストを低減すると共に、組立棚の
体裁を良好にすること。 【構 成】 左右対設した逆Ｕ字形の両支脚間に単数又
は複数の棚板を架設するものであって、棚板の両側端部
に支脚が埋没挿嵌される凹部を設け、該凹部に挿嵌され
た支脚の外側から更に押板を埋設し、該押板を押ねじに
より棚板側端部に螺着するよう構成したもので、尚、支
脚の脚杆外周全面に凹凸条を列設すると共に、棚板側端
凹部と押板内面部とに、脚杆外周面の凹凸条に相対応す
る凹凸面を形成するか又は、柔軟弾性層を形成するかし
て、脚杆結合部を密着状に当接させて締付け圧着するよ
う構成する。 【効 果】 棚板と支脚との結合部が密着状に圧着固定
されるので、組立棚が捩れず、横振れせず堅固であり、
材料を節約してコストを低減し、併せて体裁の良好な組
立棚を構成できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、組立棚における棚板と支脚の固定装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の組立棚において棚板の両側端部を左右両支脚に固定する手段と して先ず簡易な手段は、棚板の両側端外面に夫夫支脚の前後両脚杆を当接し、該 両脚杆の外側から締付用押ねじを脚杆に挿通して之を棚板側端部に螺合する手段 であり、次にまた、支脚の両脚杆を棚板の側部に貫通させて固定する手段として 実開平３−１９３２７号公報に紹介されたものでは、支柱（支脚）にスライド自 在に挿通した断面コの字形の支持金具を棚板の側枠に嵌め合わせると共に支柱を 同側枠の凹所に嵌め合わした上で止めネジを支持金具外側から支柱外周部に向っ て螺挿する手段を採用するものであった。（図７及び図８を参照）

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、前記従来例の前者のものにおいては、棚側端外面に当接した脚杆を 押ねじで棚板に締付け固定したのみでは、脚杆と棚板側端面とが密着せず固定が 不充分であり、特に脚杆が丸型杆である場合には脚杆の当接面が線状で細狭のた め当接部においてぐらつきが起って不安定であり、それがために組立棚が捩れた り横振れしたりする欠陥があるので、それを防ぐために、左右両支脚間に振れ止 め用の横棧を一本又は二本架設する必要があり、尚また、棚の固定高さを上下調 節できないと言った欠点もある。 また、前記従来例の後者のものにおいては、支持金具の外側から螺挿した止め ネジ内端で支柱外面を押圧することにより棚と支柱を固定しているので、止めネ ジが弛んで支持金具が支柱に沿ってずり落ちる危険性があり、棚側端部と支柱と の結合が不確実であると言った欠点が認められる。 そこで、本考案において前記諸欠点を排除するよう組立棚における棚板と支脚 との固定手段を改良し、棚板が支脚に対して確実に結合固定されるようにして安 定した組立棚を構成すると共に、棚板の固定高さを調節自在なものとし、また横 棧等の無駄な材料を節減してコストを低減し、併せて棚のデザインをすっきりと させて体裁の良好な組立棚を提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するための手段として、左右両支脚間に棚板を架設する組立棚 において、棚板の両側端部に支脚の前後両脚杆を埋没状に挿嵌できる前後一対の 凹部を設け、該両凹部に埋没挿嵌させた前後両脚杆の外側部に押板を埋設し、該 押板を押ねじで棚板側端部に螺着するものであり、なお前記両脚杆の外周全面に 亘り凹凸条を形成すると共に、前記凹部底面と押板内面との脚杆当接部において 夫夫脚杆外周の凹凸面に対応する凹凸面又は柔軟弾性層を設けて該押板を押ねじ で棚板側部に締付けることにより、支脚を固定するよう構成するものである。

【０００５】

【作用】 前後両脚杆の外側部に埋設した押板を押ねじで棚板側端部に螺着す れば、脚杆外周部の凹凸条と凹部及び押板の凹凸面又は柔軟弾性層が互に噛合密 着するから、相互の接触面における摩擦抵抗の増大により棚板がずり落ちること がなく、従って棚板側端と支脚との結合が確実強固で、棚板と支脚との組立て体 が強固であり、棚の捩れや横振れを防止できる。 また、押ねじの締付けを弛めることにより、棚板を支脚に沿って上下摺動させ ることができるので、棚の高低調節が自在である。

【０００６】

【実施例】

本考案の実施例を添付図面により説明すれば、図１に本実施例組立棚の全容を 斜視図で示してあり、図中のＡは上段パイプ棚、Ａ′は下段パイプ棚を示し、該 両パイプ棚Ａ，Ａ′逆Ｕ字形枠体で構成した左右両支脚Ｂ，Ｂ′間の上下部に適 宜間隔で配置段設し、各両側端部に支脚の前後両脚杆を挿嵌固定することにより 二段に架設されて組立棚を構成する。 前記両パイプ棚は夫夫六本の並列パイプ群１…の両側端部を夫夫直棒状の側枠 ２の内側部に挿着することにより該並列パイプ群が一体的に連結されて棚板を構 成しており、前記側枠２の外側部には支脚Ｂ，Ｂ′の各前後脚杆３，３′が埋没 状に挿嵌できる前後一対の凹部４，４を設けてあり、該凹部４に脚杆３を埋没挿 嵌した外側から残余の凹部内に押板５を埋設し、更に該押板５の外側から押ねじ ６を挿通して側枠２に向って螺挿することにより、脚杆３を棚板の側枠２に圧着 固定してある。 尚、前記両脚杆３，３′は、各上端部で連続した逆Ｕ字形の曲杆の各下端部を 水平基台７上に植立させることにより支脚Ｂ，Ｂ′を構成する。

【０００７】 図２に、前記棚板Ａの一側端部における支脚挿嵌固定部を分解して示した拡大 分解斜視図が示されているように、脚杆３・３′の外周面には全周に亘って凹凸 条ａｂが多数条形成されてあり、凹部４の底部には一方寄り部に脚杆３の凹凸条 ａｂに対応させた凹凸粗面ｃｄを形成した半円弧状凹陥部と、他方寄り部に螺孔 イを刻設した平面段部ロを形成してある。 また、押板５の内面には前記凹部４の半円弧状凹陥部と対応する位置に同形凹 陥部を設け、該凹陥部内に凹凸面ｅｆを対称的に形成し、他方寄り部に押ねじ挿 通用の透孔ハを貫通させた平面段部ニが設けられている。 そして、凹部４の凹凸粗面ｃｄに脚杆３の半分の凹凸条ａｂを嵌合し、外側か ら脚杆外側半周部へ押板５の凹凸粗面ｅｆを嵌合した後に押ねじ６を透孔ハを経 て螺孔イヘ螺挿することにより、押板５を介して脚杆３が凹陥部に締付け固定さ れる。

【０００８】 図３には、前記棚板一側部の片方脚杆３を横断面で示した締付要部の平面図が 図示されてあり、側枠２、脚杆３及び押板５が押ねじ６により密着状に締付固定 された状態が図示されてある。 また、図４には、前図と同じ締付要部の一部断面の平面図が示されているが、 この図の棚では、側枠２と押板５の脚杆当接曲面に沿って柔軟弾性層ホを設けて あり、押ねじ６の締付けによりこの柔軟弾性層が脚杆外周面に圧着噛合し密着状 となっている。

【０００９】 図５及び図６に示す組立棚は他の実施例２例を示したものであって、両実施例 は共に両支脚と棚板との固定要部は前記実施例（図１）のものと共通しており、 棚板部分についてのみ相違するものであって、図５に示すものは、両支脚間の上 段部に前記実施例の棚板と同一のパイプ棚Ａを、下段部には網板の前後縁部に縁 材を狭着させ、左右両側縁を側枠２に挿着してなる網棚Ｃを架設したものであり 、図６に示すものは、上下両段部共に簀子棚Ｄを架設したもので、該簀子棚Ｄは 多数の線材ヘ…を左右方向に平行状に並列させた前後両端部を縁管ト，トで連結 し、左右両側部を前記各例のものと同じ側枠２により結合したものである。 そして、前記２例の組立棚は、本考案における棚板の任意性の例を示したもの であって、本考案は添付図面に示した３実施例に限定されるものではない。

【００１０】

【考案の効果】

棚の左右両支脚に凹凸条を設け、棚板側端の支脚挿嵌凹部並びに押板内面に支 脚の凹凸条に密着する凹凸粗面又は柔軟弾性層を設けてこれらの結合部材を押ね じで締付け、圧着固定するから、棚板と支脚との圧着により摩擦抵抗を増して結 合が強力であり、棚板が支脚に沿ってずり落ちることがなく、また、支脚が棚板 の側枠を貫通して押板で押圧されているので、棚の横振れを防止し、組立棚の捩 れを起さなく、堅固な組立棚を構成する。 尚、前述のように強固な組立棚を構成して振れ止め用の横棧の架設を必要とし ないから材料を節約してコストを下げると共に、横棧がないので邪魔物がなく、 使用に便利であると共に、棚のデザインをすっきりとさして体裁の良好な組立棚 を提供できる。 尚また、側枠外側の凹部に支脚を嵌めこんで押板を押ねじで締付けるだけの操 作で組立てられるから、棚の組立作業が簡潔で、組立、分解が自在である。

【図面の簡単な説明】

【図 １】本考案一実施例の組立棚の全容を示す斜視図

【図 ２】図１の組立棚の一側端部における支脚固定要
部を示す拡大分解斜視図

【図 ３】図２における要部を一部断面で示す平面図

【図 ４】図３の要部における他の実施例を示す一部断
面の平面図

【図 ５】本考案の組立棚につき他の実施例を示す斜視
図

【図 ６】本考案の組立棚につき更に他の実施例を示す
斜視図

【図 ７】組立棚の支脚固定装置につき従来の簡易な例
を示す一部断面の平面図

【図 ８】組立棚の支脚固定装置につき従来の脚杆貫通
型の例を示す一部断面平面図

【符号の説明】

Ａ，Ａ′…パイプ棚 Ｂ，Ｂ′…支脚 １…パイプ ２…側枠 ３，３′…脚杆 ４…凹部 ５…押板 ６…押ねじ ７…水平基台 イ…螺孔 ロ…平面段部 ハ…透孔 ニ…平面段部 ａｂ…凹凸条 ｃｄ…凹凸面 ｅｆ…凹凸面 Ｃ…網棚 Ｄ…簀子棚

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 棚板の両側端部に支脚の前後両脚杆を埋
   没状に挿嵌できる前後一対の凹部を設け、該両凹部に埋
   没挿嵌させた前後両脚杆の外側部に押板を埋設し、該押
   板を押ねじで棚板側端部に螺着するものであり、前記両
   脚杆の外周全面に凹凸面を形成すると共に、前記凹部底
   面と押板内面との脚杆当接部に夫夫脚杆外周の凹凸面に
   対応する凹凸面又は柔軟弾性層を設けた組立棚の支脚固
   定装置。
2. 【請求項２】 丸型両脚杆の外周全面に亘って多数の凹
   凸条を形成し、棚板側枠の外側に設けた凹部底面と押板
   の内面とに前記丸型両脚杆の外周面が嵌合する半円弧状
   の凹陥部を対応させて設け、該両凹陥部内に夫夫凹凸面
   を形成した請求項１記載の組立棚の支脚固定装置。