JPH041276Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は、出窓などに配設され、通気用のスリ
ツトが設けられたシヤツターを巻き上げ操作する
巻き上げ式の雨戸に関するものである。

［背景技術］ 第３図乃至第６図に示すように、横方向に長い
スラツト１，１，１……を上下に多数接続して製
作したシヤツターＡの上端部を、出窓など窓部６
の上部に配設された巻芯軸７に固着して巻芯軸７
を回転させることにより、シヤツターＡを巻き上
げ、あるいは巻き下ろして窓部６を開閉操作する
ことが行なわれている。すなわち、第２図に示す
ように、スラツト１の上部に係合片２を上方へ突
出すると共にスラツト１の下部に下面が開口する
係合凹所３を形成し、下側のスラツト１の係合片
２を上側のスラツト１の係合凹所３内に挿入係合
させるようにしてシヤツターＡを作製したもので
ある。そして、各スラツト１の係合片２には表裏
面に貫通するスリツト４が設けられており、シヤ
ツターＡを巻き降ろす際には、下側のスラツト１
の係合片２の基部が上側のスラツト１の係合凹所
３から突出してスリツト４が露出し、このスリツ
ト４を通して採光したり、室内の換気が行えるも
のであり、またシヤツターＡを完全に巻き降ろし
て上側のスラツト１の係合凹所３内に下側のスラ
ツト１の係合片２を完全に挿入した場合にはスリ
ツト４を係合凹所３内に挿入して隙間なくシヤツ
ターＡで窓部６を閉めることができるようにした
ものである。ところが、上記のようにシヤツター
Ａを完全に閉める場合には、シヤツターＡを巻き
降ろして各スラツト１の係合凹所３内に下側のス
ラツト１の係合片２を挿入させ、スリツト４が露
出しないようにするのであるが、各スラツト１が
軽いために、そしてシヤツターＡの最上部付近は
繰り出しの関係で上下方向のガイドを受けること
ができないために、巻芯軸７の回転でシヤツター
Ａの最上部付近が折れ曲がつてしまつて、シヤツ
ターＡの上部が充分下がらず、これに伴つて第６
図に示すように係合凹所３内に下側のスラツト１
の係合片２が完全に挿入されない事態が生じ、シ
ヤツターＡをスリツト４が露出していない完全に
閉まつた状態とすることができないという問題が
あつた。

［考案の目的］ 本考案は上記の点に鑑みて成されたものであつ
て、シヤツターに設けたスリツトで換気や採光を
行うことができると共に、シヤツターを閉めた際
にはスリツトが露出せず、完全にシヤツターで窓
部を閉めることができる巻き上げ式雨戸を提供す
ることを目的とするものである。

［考案の開示］ すなわち、本考案の巻き上げ式雨戸は、横方向
に長く形成されたスラツト１の上部に係合片２を
突設すると共にスラツト１の下部に下面開口の係
合凹所３を形成し、係合片２に表裏面に貫通する
スリツト４を設け、スリツト４が上側のスラツト
１の係合凹所３内に出入りする範囲内で下側のス
ラツト１の係合片２を上側のスラツト１の係合凹
所３内に挿入係合させて多数のスラツト１，１，
１……を上下に接続してシヤツターＡを形成し、
このシヤツターＡの上端部を巻芯軸７に巻き取り
巻き外し自在に取り付け、シヤツターＡの最上部
付近のスラツト１に錘５を取り付けて成るもの
で、シヤツターＡの上部のスラツト１に錘５を取
り付けることにより、シヤツターＡを巻き降ろし
た際に上側のスラツト１が錘５のおもみで確実に
下動し、上側のスラツト１の係合凹所３内に下側
のスラツト１の係合片２が挿入するようにして上
記目的を達成したものである。

以下本考案を実施例に基づいて詳述する。第２
図で示したように、スラツト１は内部が中空の金
属材又は合成樹脂材等で横方向に長く形成されて
おり、スラツト１の上部には係合片２が全長に亘
つて上方へ突設され、係合片２の基部には表裏面
に貫通する換気及び採光用のスリツト４が設けて
ある。また、スラツト１の下部には先端が屈曲さ
れた係止片８と垂下片９が全長に亘つて垂設され
ており、係止片８と垂下片９との間には下面が開
口する係合凹所３が形成されている。この係合凹
所３の下面開口寸法は係合片２の先端部の係合部
１０の幅寸法よりもやや小さく設定されている。
下側のスラツト１の係合片２を上側のスラツト１
の係合凹所３内に挿入係合して多数枚のスラツト
１，１，１……で屈曲自在なシヤツターＡが形成
されている。そして、このシヤツターＡは第３図
及び第４図に示すように、出窓の窓部６の上部に
回転自在に配設された巻芯軸７にシヤツターＡの
上端部を固着具１６で取り付けられており、巻芯
軸７の回転駆動で巻き上げ、あるいは巻き下ろし
自在に窓部６に配設されている。シヤツターＡの
最上部付近のスラツト１の中空部１３内には第１
図に示すように錘５が挿着されている。

しかして、シヤツターＡを巻き降ろす際には、
係合片２先端の係合部１０が係合凹所３に係合
し、係合片２の基部に設けたスリツト４が露出し
た状態でシヤツターＡは巻き降ろされるものであ
り、従つてその状態ではスリツト４を通して空気
を換気したり、あるいはスリツト４から採光する
ことができるものである。また、シヤツターＡを
完全に巻き降ろした際にも、シヤツターＡの上端
部を巻芯軸７で吊り上げてシヤツターの荷重を保
持しておくことにより、スリツト４を露出した状
態として換気と採光を行うことができるものであ
る。さらに、巻芯軸７を回転させてシヤツターＡ
を巻き外した場合には、下側のスラツト１が窓部
６の下枠に当たるために下側のスラツト１の係合
片２が上側のスラツト１の係合凹所３内に入るこ
とになり、上記スラツト１のスリツト４は係合凹
所３内に隠されることになつて換気や採光はでき
なくなり、シヤツターＡで窓部６を完全に閉める
ことができるものである。特に、シヤツターＡの
最上部付近のスリツト４には錘５が取り付けられ
ているために、上部のスリツト４は巻芯軸７の回
転に伴つて下方へ移動し、上側のスリツト４の係
合凹所３内に下側のスリツト４の係合片２が確実
に挿入されることになる。つまり、シヤツターＡ
の最上部付近は、巻芯軸７からの繰り出しの関係
で上下方向のガイドを受けられず、しかもこの時
点ではシヤツターＡの自重が殆どかからない上に
スラツト１が軽いことから、巻き外しに伴い折れ
曲がつて下がりにくくなつているのであるが、最
上部付近のスラツト１に設けた錘５が重みを補つ
て最上部付近のスラツト１を確実に下方に下げる
ものである。図中１１は庇、１２は窓ガラスであ
る。

［考案の効果］ 上記のように本考案は、横方向に長く形成され
たスラツトの係合片に表裏面に貫通するスリツト
を設け、スリツトが上側のスラツトの係合凹所内
に出入りする範囲内で下側のスラツトの係合片を
上側のスラツトの係合凹所内に挿入係合させて多
数のスラツトを上下に接続してシヤツターを形成
し、シヤツターの最上部付近のスラツトに錘を取
り付けたので、錘が取り付けられた最上部付近の
スラツトは巻芯軸の巻き外しに伴つて折れ曲がる
ことなく確実に下動するものであり、このために
上側のスラツトの係合凹所内に下側のスラツトの
係合片が確実に挿入されることになり、シヤツタ
ーを巻き降ろした際には各スリツトを完全に遮蔽
して窓部を閉めることができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案一実施例の雨戸の要部斜視図、
第２図はスラツトの断面図、第３図は窓部の上部
の概略図、第４図は同上の一部切欠側断面図、第
５図は同上の概略斜視図、第６図は雨戸の要部斜
視図である。 １はスラツト、２は係合片、３は係合凹所、４
はスリツト、５は錘、６は窓部、７は巻芯軸、Ａ
はシヤツターである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 横方向に長く形成されたスラツトの上部に係合
   片を突設すると共にスラツトの下部に下面開口の
   係合凹所を形成し、係合片に表裏面に貫通するス
   リツトを設け、スリツトが上側のスラツトの係合
   凹所内に出入りする範囲内で下側のスラツトの係
   合片を上側のスラツトの係合凹所内に挿入係合さ
   せて多数のスラツトを上下に接続してシヤツター
   を形成し、このシヤツターの上端部を巻芯軸に巻
   き取り巻き外し自在に取り付け、シヤツターの最
   上部付近のスラツトに錘を取り付けてなる巻き上
   げ式雨戸。