JPH041271Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、外壁等の建物躯体に室外側へ突出
して設けられる座席付出窓に関するものである。

〔従来技術およびこの考案が解決すべき問題点〕 従来、一般住宅に設けられている出窓として
は、室内空間を広く感じさせるために設ける意匠
的なものであり、室外側へ広げた空間を機能的に
有効利用してなく、出窓の下部に地袋等の収納部
を設けているものが一般的である。

そのため座席部を取付けようとすると、出窓構
成部材に特別な部材を取付けたりする必要がある
等、構造が複雑となる。

また別に座席部を有する出窓を設けようとする
と、専用のユニツト式等のものを必要としてい
た。

この考案は前述した事情に鑑み創案されたもの
で、その目的は特別な部品、または専用のユニツ
ト等を使用することなく、下部を容易に座席部に
することができる出窓を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案によれば出窓の下部に形成される座席
部を出窓周縁の下横型材および建物躯体への取付
用下横型材により、出窓の底板上で室内床面から
の腰掛け可能高さ位置に取付けられる座板と、出
窓周縁の上下横型材および出窓コーナー部の左右
竪型材、建物躯体への取付用左右竪型材により、
座板の室外側周縁部から出窓外壁板よりも室内側
で立上げて取付けられる背もたれ板とを備えたも
のとする。

そして下横型材は、室内側上端部で室内側へ突
出していると共に、室内側へ開口しており、上面
に背もたれ板下端面が載置する座板用嵌合溝と、
この座板用嵌合溝の突出基端から立上り、背もた
れ板の下端部室外面が係止する係止片と、外壁板
用取付部とを一体成形した型材を使用したもので
ある。

〔実施例〕

以下この考案を図示した実施例によつて説明す
る。

出窓１は、建物躯体２に室外３へ突出して設け
られており、下部に座席部４が形成されている。
そして座席部４は、出窓底板５上で室内床面６か
らの腰掛け可能高さ位置に取付けられる座板７
と、この座板７の室外側周縁部から出窓外壁板８
よりも室内側で立上がる背もたれ板９とを備えて
なつている。

ここで座板７は、出窓１の周縁に設けられてい
る下横型材１０および建物躯体２への取付用下横
型材１１により取付けられ、また背もたれ板９
は、出窓１の周縁に設けられている上下横型材１
２，１０およびコーナー部に設けられている左右
竪型材１３，１３と、建物躯体２への取付用左右
竪型材１４，１４とにより取付けられている。

下横型材１０は、室内１５側の上端部で室内１
５側へ突出していると共に、室内１５側へ開口し
ており、上面に背もたれ板９の下端面が載置する
座板用嵌合溝１０ａと、この座板用嵌合溝１０ａ
の突出基端から立上がり、背もたれ板９の下端部
室外面が係止する係止片１０ｂと、出窓外壁板８
および底板５用の取付部１０ｃとが一体成形され
てなつている。

上横型材１２は、室内１５側の上端縁から室内
１５側へ突出しており、背もたれ板９の上端部が
係止する係止片１２ａと、上端および下端面に設
けられている正面嵌殺し窓１７用および外壁板８
用の両嵌合溝１２ｂ，１２ｃとが一体成形されて
なつている。

取付用下横型材１１は、出窓底板５の取付部１
１ａが形成されていると共に、上端面に座板７が
載置できるように形成されている。

左右竪型材１３，１３は、室内側隅角部に設け
られている背もたれ板９用の係止部１３ａと、相
対向する面に設けられている外壁板８用の嵌合溝
１３ｂとが一体成形されてなつており、出窓１の
突出端コーナー部に設けられている。

取付用左右竪型材１４，１４は、室外面の室内
側隅角部に設けられている背もたれ板９用の係止
部１４ａと、室外側面に設けられている外壁板８
用の嵌合溝１４ｂとが一体成形されてなつてい
る。

このような構成からなる出窓１によれば、まず
座板７を、その室外側周縁部を正、側面の下横型
材１０に形成されている嵌合溝１０ａに嵌合する
と共に、室内側端部を取付用下横型材１１上に載
置して取付ける。

また背もたれ板９を、上下横型材１２，１０に
形成されている係止片１２ａ，１０ｂと、左右竪
型材１３，１３および取付用左右竪型材１４，１
４に形成されている係止部１３ａ，１４ａとにそ
れぞれ係止し、固着ビス（図示せず）等で固着し
て取付ける。

そして座板７および背もたれ板９の上部および
室内側面に、クツシヨン等の座席１６を設けて人
１８が腰掛けられるようになる。

なお第７図は、下横型材１０の別態様であり、
嵌合溝１０ａおよび係止片１０ｂが形成されてい
る部分をより室内側となるように形成したもので
ある。

このようにすると背もたれ板９を傾斜させて取
付けることができ、楽に腰掛けることができる。

第８図および第９図は、出窓外壁板を底板７と
略Ｌ字状に一体成形した型材１９としたものであ
る。

なおこの考案の出窓は、前述した実施例のもの
に限らずに、「実用新案登録請求の範囲」の欄に
記載された構成の座板、背もたれ板、上下横型
材、左右竪型材、建物躯体への取付用の左右竪型
材および下横型材を有するものならばどのような
ものでもよい。

〔考案の効果〕 この考案の出窓によれば、背もたれ板および
座板を取付けることができる突出側上下横型
材、左右竪型材および建物躯体取付用の下横型
材、左右竪型材を出窓下部に設けることによ
り、出窓の下部を容易に座席部とすることがで
きる。

即ち出窓の構成部材である前記各型材に背も
たれ板および座板を取付けられるようにしたこ
とで、特別な部材や専用ユニツト等を取付ける
必要がなく、各型材へ背もたれ板と座板を取付
けるだけで、出窓の下部を容易に座席部とする
ことができる。

また背もたれ板および座板を取付けずに座席
部としない場合は、前記各型材を出窓の構成部
材として使用するので、特に問題なく対処でき
る。

下横型材には、室内側上端部で室内側へ突出
していると共に、室内側へ開口しており、上面
に背もたれ板下端面が載置する座板用嵌合溝
と、この座板用嵌合溝の突出基端から立上が
り、背もたれ板の下端部室外面が係止する係止
片とが形成されている。

そのため座板を嵌合溝に嵌合し、また背もた
れ板を係止片に取付けるだけで、座板を背もた
れ板との交差部を納まりが良く体裁の良いもの
とすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は第２図のＡ−Ａ線拡大断面図、第２図
はこの考案の出窓を示す外観斜視図、第３図は第
１図のＢ−Ｂ線断面図、第４図は第１図のＣ−Ｃ
線要部断面図、第５図は第１図のＤ−Ｄ線矢視斜
視図、第６図は第１図のＥ部要部拡大断面図、第
７図は下横型材の別態様を示す要部断面図、第８
図は第９図のＦ−Ｆ線断面図、第９図は外壁部の
別態様を示す斜視図である。 １……出窓、２……建物躯体、３……室外、４
……座席部、５……底板、６……室内床面、７…
…座板、８……外壁板、９……背もたれ板、１０
……下横型材、１０ａ……座板用嵌合溝、１０ｂ
……係止片、１０ｃ……取付部、１１……取付用
下横型材、１１ａ……取付部、１２……上横型
材、１２ａ……係止片、１２ｂ，１２ｃ……嵌合
溝、１３……左右竪型材、１３ａ……係止部、１
３ｂ……嵌合溝、１４……取付用左右竪型材、１
４ａ……係止部、１４ｂ……取付溝、１５……室
内、１６……座席、１７……正面嵌殺し窓、１８
……人、１９……型材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 建物躯体２に室外３へ突出して設けられてお
   り、下方に座席部４が形成されている座席付出窓
   １において、 前記座席部４は、前記出窓周縁に設けられてい
   る下横型材１０と前記建物躯体２への取付用下横
   型材１１とにより、前記出窓１の底板５上で室内
   床面６からの腰掛け可能高さ位置に取付けられる
   座板７と、前記出窓周縁に設けられている上下横
   型材１２，１０および出窓コーナー部に設けられ
   ている左右竪型材１３，１３と、前記建物躯体２
   への取付用左右竪型材１４，１４とにより、前記
   座板７の室外側周縁部から出窓外壁板８よりも室
   内側で立上げて取付けられる背もたれ板９とを備
   えてなり、 前記下横型材１０は、室内側上端部で室内側へ
   突出していると共に、室内側へ開口しており、上
   面に背もたれ板下端面が載置する座板用嵌合溝１
   ０ａと、この座板用嵌合溝１０ａの突出基端から
   立上がり、背もたれ板９の下端部室外面が係止す
   る係止片１０ｂと、外壁板８用の取付部１０ｃが
   一体成形されていることを特徴とする座席付出
   窓。