JPH0412340Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は石油等の液体燃料を気化させ、燃焼さ
せる液体燃料燃焼装置に関するもので、本装置は
例えば暖房機の燃焼部として用いることができ
る。

〈従来技術とその問題点〉 第４図に従来装置の構成図を示す。１は気化器
で、該気化器１内に石油等の液体燃料が導入され
ることにより、気化され、燃焼に供される。前記
液体燃料を気化するために気化器１の外側壁にセ
ラミツクヒータ２が配置される。その場合、前記
セラミツクヒータ２はビス止め等ができないの
で、別の方法で固定する必要があつた。第４図に
示す従来技術では、気化器１自体に前記ヒータ２
を位置決めするための位置決め部３を一体的に形
成し、別に前記ヒータ２の押圧固定だけを行う固
定金具４を用いていた。

ところが、気化器は例えば鋳造により形成され
るため、前記位置決め部３の凹凸を気化器側壁に
形成することは形状の複雑化を伴い、歩留りを悪
くする欠点があつた。また位置決め部３の一体化
により気化器の重量が増して、予熱時間が長くか
かる欠点があつた。

〈目的〉 そこで本考案は上記従来技術の欠点を解消し、
セラミツクヒータを配置するに際して、気化器の
形状を複雑にしたり、重量を増したりすることな
く、よつて気化器のコストダウンを図られ、しか
も予熱時間が短縮できる液体燃料燃焼装置の提供
を目的とする。

〈問題点を解決するための手段〉 本考案は、液体燃料吐出口１１が設けられる側
とは反対側の気化器１０側部外面の平面部１４に
矩形のセラミツクヒータ２０を取り付け、これに
より気化器１０内に導入された液体燃料を気化
し、燃焼に供するようにした液体燃料燃焼装置で
あつて、前記気化器１０側部外面の平面部１４に
水平方向の案内突条１７を設けると共に、気化器
１０にネジ固定されるセラミツク取り付け金具３
０には、前記平面部１４上を案内突条１７に沿つ
て案内されるセラミツクヒータ２０の先端突き当
たり位置を決める位置決め片３３と、前記セラミ
ツクヒータ２０の外面に当接してセラミツクヒー
タ２０を前記平面部１４に押し当てるバネ片とを
一体に設けたことを特徴としている。

〈作用〉 矩形のセラミツクヒータ２０は、水平方向の案
内突条１７と、セラミツクヒータ取り付け金具３
０の位置決め片３３と、セラミツクヒータ取り付
け金具３０のバネ片とにより、気化器１０の側部
外面の平面部１４に押圧状態で且つ位置決めされ
た状態で取り付けられる。即ちセラミツクヒータ
２０はその下辺が水平方向の案内突条１７に沿つ
て案内され、セラミツクヒータ２０の先端が位置
決め片２３に当接することで該セラミツクヒータ
２０が位置決めされ、セラミツクヒータ２０の外
面がバネ片３２によつて押圧されることによつて
平面部１４に密着して取り付けられる。一度セラ
ミツクヒータ取り付け金具３０を気化器１０にネ
ジ固定すると、以後は該金具３０を取り外す必要
なく、セラミツクヒータ２０を差し入れ、また抜
き出すことで自由に取り付け取り外しができる。
よつてセラミツクヒータ２０の修理や取り替えが
非常に簡便に行える。

〈実施例〉 第１図は本考案の実施装置を正面からみた縦断
面図、第２図は実施装置の右側面図、第３図は第
２図に示すセラミツクヒータ取り付け金具の右側
面図である。

気化器１０内に対して石油等の液体燃料が吐出
口１１から吐出され、また空気が空気導入口１２
から導入される。前記吐出口１１から吐出された
液体燃料は空気と混合され、気化されて、気化器
上部開口部に設けられた炎孔部１３を通つて燃焼
される。

前記吐出口１１が設けられる位置とは反対側の
気化器１０の側部外面は平面部１４に構成され、
その平面部１４にセラミツクヒータ２０が配置さ
れる。実施例では２つのセラミツクヒータ板が上
下に配置される。

セラミツクヒータ取り付け金具３０は、セラミ
ツクヒータ２０を気化器１０の前面平面部１４に
押圧する２つバネ片３１，３２と、セラミツクヒ
ータ２０の位置決めを行う位置決め片３３とから
なる。前記２つのバネ片３１，３２は２つのセラ
ミツクヒータ２０，２０に対応して設けられるも
ので、それぞれ折り曲げられることによつて板バ
ネ状に構成され、その付勢力によりセラミツクヒ
ータ２０外面を押圧し、気化器１０側部外面の平
面部１４に密着して取り付ける。バネ片３１，３
２は一体に形成してもよいし別体としてもよい。
実施例では別体とされている。前記位置決め片３
３は、前記バネ片３１，３２に対して直角方向に
折り曲げられた形に形成され、取り付け金具３０
がビス１５で気化器１０にネジ固定されることに
より、垂直方向で且つ前記平面部１４に垂直な壁
を構成することになる。この位置決め片３３によ
り、セラミツクヒータ２０先端の侵入当接位置が
決定される。位置決め片３３はバネ片３１，３２
と一体に形成されている。

前記平面部１４には水平方向の案内突条１７，
１７が形成されており、矩形状セラミツクヒータ
２０の少なくとも下辺が案内突条１７の上面に沿
つて案内される。実施例ではヒータ２０の上辺も
案内突条１７の下面で適当に案内される形となつ
ている。

セラミツクヒータ２０の取り付けは、ビス１
５，１６により取り付け金具３０を軽く気化器１
０に固定し、次にセラミツクヒータ２０を、その
下辺を案内突条１７に沿わして、位置決め片３３
に突き当たるまで挿入してセツトし、そしてビス
１５，１６を強く閉めればよい。バネ片３１，３
２がセラミツクヒータ２０を強く平面部１４に押
し付けるので、脱落が防止され、平面部１４に密
接する。即ち、セラミツクヒータ２０は前記案内
突条１７と位置決め片３３とバネ片３１，３２と
で気化器１０の平面部１４に位置決めされた状態
で密接して取り付けられる。

一旦取り付け金具３０がビス１５，１６で固定
された後は、取り付け金具３０を取り外すことな
く、前記バネ片３１，３２を何かで少し持ち上げ
ることで、ごく簡便に、セラミツクヒータ２０を
抜き出し、また差し入れて取り付けることができ
る。

〈効果〉 本考案は以上の構成よりなり、気化器側部外面
の平面部１４に水平方向の案内突条１７を設ける
と共に、気化器１０にネジ固定されるセラミツク
ヒータ取り付け金具３０には、前記平面部１４上
を案内突条１７に沿つて案内されるセラミツクヒ
ータ２０の先端突き当たり位置を決める位置決め
片３３と、前記セラミツクヒータ２０の外面に当
接して該セラミツクヒータ２０を前記平面部１４
に押し当てるバネ片とを一体に設けたので、気化
器の表面形状等を余り複雑にすることなく、セラ
ミツクヒータ２０を気化器側面に簡便に位置決め
取り付けすることができる。よつて気化器１０の
形状が簡素がされ、コストダウンが図れる。また
気化器が軽量化される結果、気化器の余熱時間を
短縮でき、燃焼開始までが短時間化される。

そしてさらに、気化器に取り付け金具３０をネ
ジ固定したまま、セラミツクヒータ２０を自由に
取り付け、取り外しできるので、ヒータ２０の修
理や取り替えの際の作業が非常に簡単である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施装置を正面からみた縦断
面図、第２図は実施装置の右側面図、第３図は第
２図に示す固定金具の右側面図、第４図は従来装
置の構成図である。 １０……気化器、１４……平面部、２０……セ
ラミツクヒータ、３０……セラミツクヒータ取り
付け金具、３１，３２……バネ片、３３……位置
決め片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 液体燃料吐出口１１が設けられる側とは反対側
   の気化器１０側部外面の平面部１４に矩形のセラ
   ミツクヒータ２０を取り付け、これにより気化器
   １０内に導入された液体燃料を気化し、燃焼に供
   するようにした液体燃料燃焼装置であつて、前記
   気化器１０側部外面の平面部１４に水平方向の案
   内突条１７を設けると共に、気化器１０にネジ固
   定されるセラミツクヒータ取り付け金具３０に
   は、前記平面部１４上を案内突条１７に沿つて案
   内されるセラミツクヒータ２０の先端突き当たり
   位置を決める位置決め片３３と、前記セラミツク
   ヒータ２０の外面に当接して該セラミツクヒータ
   ２０を前記平面部１４に押し当てるバネ片とを一
   体に設けたことを特徴とする液体燃料燃焼装置。