JPH04121503U - 油圧式建設車両の自動昇圧回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 昇圧の際に行う面倒なスイッチ操作を省くこ
とにより、操作性の向上を可能とする自動昇圧回路を提
供することを目的とする。 【構成】 メインリリ−フ弁６の設定圧力Ｐa、又はそ
れより僅かに低い圧力をコントロ−ラ８内で検知し、該
圧力を作業者が意図的に数秒間持続させ、これにより、
電磁切換弁５を切換えることによってメインリリ−フ弁
６のリリ−フ圧Paをある一定時間設定圧力より上昇さ
せ、しかる後自動的にリリ−フ圧力を設定圧力に復帰せ
しめるように構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は油圧式建設車両の自動昇圧回路に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、掘削作業時、掘削力を一定時間上昇させる為に、手元のノブスイッチに よって昇圧していた。この為、スイッチを押していなければ昇圧出来ないという 不便さがあった。

【０００３】 又、別の技術としてメインリリ−フ弁のリリ−フ圧を回路の定格圧力と等しく しておき、そのメインリリ−フ弁に常時背圧を加えて回路のリリ−フ圧を定格圧 力＋背圧とし、回路圧力が定格圧力を越えるとある設定時間経過後背圧をカット し、その設定時間内のみ回路最高圧力をリリ−フ圧まで上昇させ、その後メイン リリ−フ弁のリリ−フ圧力に自動的に復帰させるようにしたものがある（特開昭 60−109605号公報）。

【０００４】 しかしこれではすでに昇圧状態にあり、定格圧力の１３０〜１５０％の圧が数 秒間続くと、自動的に定格圧力に復帰するシステムであり、作業者が昇圧を要求 しない場合も常にその意に反し昇圧されているので、作業機本体に加わる高応力 の頻度も多くなり好ましくない。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、昇圧の際に行う面倒なスイッチ操作を省くことにより、操作性の向 上を可能とする自動昇圧回路を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

メインリリ−フ弁の設定圧力、又はそれより僅かに低い圧力をコントロ−ラ８ 内で検知し、該圧力を作業者が意図的に数秒間持続させることにより、メインリ リ−フ弁６のリリ−フ圧Paをある一定時間設定圧力より上昇させ、しかる後自動 的にリリ−フ圧力を設定圧力に復帰せしめるように構成した。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案に係る土木建設用車両の油圧回路の一実施例を示す。１は油圧ポ ンプ、２は主管路でメインリリ−フ弁６と接続している。３はパイロット用油圧 ポンプで、電磁切換弁５と管路ａで結ばれている。４はパイロット圧設定用リリ −フ弁で、管路ａの中間位置に結ばれている。７は圧力スイッチで、主管路２と パイロット電気回路ｂと又電源と電気回路ｄで結ばれている。８はコントロ−ラ で、圧力スイッチ７と電気回路ｃで結ばれている。8aはコントロ−ラ８内の接点 、９は電源で、電磁切換弁５との間に接続されている。前記メインリリ−フ弁６ は電磁切換弁５のＡ位置と即ちタンク１０へ通ずる位置とパイロット管路ｅで接 続されている。なお設定圧を自動的に昇・降圧させる為、コントロ−ラ８を採用 したが、リレ−，タイマ−を併用する方法等、他の方法も勿論考えられる。

【０００８】 さて、以上のような構成で、メインリリ−フ弁６のリリ−フ設定圧力をＰaと し、回路圧力Ｐがこの設定圧力Ｐaまたはそれより僅かに低い圧力に達し、しか も数秒間持続すると、自動的にパイロット圧設定用のリリ−フ弁４で設定された パイロット圧Ｐbが電磁切換弁５を介してメインリリ−フ弁６に加えられ、設定 時間内のみ回路最高圧力を昇圧させる。しかる後（一定時間経過後）メインリリ −フ弁６を設定圧力Ｐaに自動的に復帰させる。

【０００９】 すなわち、図１に於いて、メインリリ−フ弁６で設定圧力Ｐaを設定する。又 圧力スイッチ７は主管路２から分岐した管路に接続され、主回路圧力Ｐが設定圧 力Ｐa又はそれより僅かに低い圧力に達するとこれを検知して閉じてコントロ− ラ８と接続される。すると、圧力スイッチ７からの信号が数秒間入り、設定時間 内のみ接点8aを閉じる。コントロ−ラ８から信号が出力され電磁切換弁５がＡ位 置からＢ位置に切換わると、パイロット用油圧ポンプ３の圧力がメインリリ−フ 弁６のばね室に加えられる。そして、前記コントロ−ラ８内の接点8aは、ある設 定時間経過後開放され、電磁切換弁５はパイロット圧をカットして、メインリリ −フ弁６のリリ−フ圧を設定圧Ｐaに自動復帰させる。

【００１０】

【他の実施例】

なお、図１の実施例では、昇圧させる手段として、パイロット圧をメインリリ −フ弁６のばね室に加える方法を採用したが、この他にも図２，図３など種々の 方法が考えられる。

【００１１】 例えば図２では通常時のリリ−フ弁１１と昇圧時のリリ−フ弁１２を設けてお き、コントロ−ラ８からの信号で電磁切換弁５′をＡ位置からＢ位置に切換え、 昇圧時にはリリ−フ弁１２によってメインリリ−フ弁６′のリリ−フ圧を昇圧さ せている。

【００１２】 図３ではメインリリ−フ弁１３の外に昇圧時用のメインリリ−フ弁１４を設け 、コントロ−ラ８からの電気信号で電磁切換弁５′をＡ位置からＢ位置に切換え 、通常はメインリリ−フ弁１３で圧力をコントロ−ルし、昇圧時にはメインリリ −フ弁１４でコントロ−ルするようになっている。

【００１３】

【効果】

メインリリ−フ弁の設定圧力、又はそれより僅かに低い圧力をコントロ−ラ内 で検知し、該圧力を作業者が意図的に数秒間持続させることにより、メインリリ −フ弁のリリ−フ圧をある一定時間設定圧力より上昇させ、しかる後自動的にリ リ−フ圧力を設定圧力に復帰せしめるように構成した。このような構成であるか ら従来のワンタッチ式に対し自動化されたことにより操作性が一段と向上した。 又、自動降圧式に対しては作業者の意志により昇圧するかどうかの判断が可能に なったことにより、無闇に圧力アップを行い高応力頻度を高めることを防止する ことが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る自動昇降圧回路図。

【図２】他の実施例。

【図３】他の実施例。

【符号の説明】

１ 油圧ポンプ ２ 主管路 ３ 油圧ポンプ ４ リリ−フ弁 ５ 電磁切換弁 ６ メインリリ−フ弁 ７ 圧力スイッチ ８ コントロ−ラ ９ 電源 １０ タンク １１ (通常時の)リリ−フ弁 １２ (昇圧時の)リリ−フ弁 １３ メインリリ−フ弁 １４ メインリリ−フ弁

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 メインリリ−フ弁の設定圧力、又はそれ
   より僅かに低い圧力をコントロ−ラ(８)内で検知し、該
   圧力を作業者が意図的に数秒間持続させることにより、
   メインリリ−フ弁(６)のリリ−フ圧(Pa)をある一定時間
   設定圧力より上昇させ、しかる後自動的にリリ−フ圧力
   を設定圧力に復帰せしめるように構成したことを特徴と
   する油圧式建設車両の自動昇圧回路。