JPS6312207Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は油圧式掘削機の油圧回路装置に関する
ものである。

従来、油圧式掘削機による掘削作業では第１図
に示すようにアームシリンダａにてバケツトｂ刃
先に力を加えながらバケツトシリンダｃ、ブーム
シリンダｄにて刃先の負荷を調整しながら行なう
場合が多い。

その際アームシリンダａにての負荷の軽減を行
なわないことが多いのでアームシリンダａの油圧
は調圧弁にてリリーフする頻度が高くそのリリー
フによる油圧損失が大きかつた。

本考案は上記の事情に鑑みなされたものであつ
て、その目的とするところは掘削に必要なアーム
シリンダによる刃先力は保持しながらもそのリリ
ーフによる油圧損失を低減することができる油圧
式掘削機の油圧回路装置を提供することにある。

以下、本考案を図面を参照して説明する。

図面中２ａ，２ｂは油圧ポンプであり、これら
油圧ポンプ２ａ，２ｂはエンジン１により回転駆
動されるものである。

油圧ポンプ２ａの吐出側管路１０には調圧弁９
が設けてある。またこの吐出側管路１０は切換弁
４のポート４ａに通じており、この切換弁４のポ
ート４ｂは操作弁群７に通じている。この操作弁
群７にアームシリンダ操作弁１２が設けてある。
このアームシリンダ操作弁１２の接続ポート１２
ａはヘツド側管路１３を介してアームシリンダ８
のヘツド側に、また接続ポート１２ｂはロツド側
管路１４を介してアームシリンダ８のロツド側に
それぞれ接続してある。

図面中３はアキユムレータであり、このアキユ
ムレータ３は管路１５，１６を介して切換弁４の
ポート４ｃ，４ｄに接続してあり、管路１５に逆
止弁６が設けてある。また切換弁４のポート４ｅ
はタンク１６に通じている。

切換弁４はポート４ａをポート４ｂ，４ｃに通
じるポジシヨンＡと、ポート４ａをポート４ｅに
またポート４ｄをポート４ｂにそれぞれ通じるポ
ジシヨンＢとを備えている。

図面中５はパイロツト切換弁であり、パイロツ
ト切換弁５のポート５ａはアキユムレータ３にパ
イロツト管路１７を介して通じてり、またパイロ
ツト切換弁５のポート５ｂはタンク１６に通じて
いる。パイロツト切換弁５の他のポート５ｃは管
路１８を介して前記切換弁４の切換用ポート４ｆ
に通じている。

前記アームシリンダ８のヘツド側管路１３から
パイロツト管路２０が分岐しており、このパイロ
ツト管路２０はパイロツト切換弁５の切換用ポー
ト５ｅに通じている。

次に作動を説明する。

油圧ポンプ２ａの駆動によりアームシリンダ８
の回路圧は調圧弁９のセツト圧力に達する。この
回路圧はアームシリンダ操作弁１２の操作時にパ
イロツト管路２０を介してパイロツト切換弁５の
切換用ポート５ｅに作用し、これを切換える。し
たがつてアキユムレータ３からの油圧がパイロツ
ト切換弁５から管路１８を介して切換弁４の切換
用ポート４ｆに作用してこれを切換える。

したがつて油圧ポンプ２ａからの吐出油圧はタ
ンク１６に逃げアキユムレータ３からの油圧がア
ームシリンダ操作弁１２を介してアームシリンダ
８の回路に導かれる。

ブームシリンダまたはバケツトシリンダの操作
によりアームシリンダ８の負荷が軽減されてアー
ムシリンダ８の回路圧が低下するとパイロツト切
換弁５のポジシヨンは元にもどり、このために切
換弁４のポジシヨンＡ，Ｂも元にもどる。したが
つて油圧ポンプ２ａの吐出圧がアームシリンダの
回路につながる。

パイロツト切換弁５を設ける意味について述べ
る。

アームシリンダ８の圧力を切換弁４の切換パイ
ロツト圧に用いる場合 切換パイロツト圧をドレンしての切換弁４の元
位置復帰を可能とする必要があるが、パイロツト
５がないと不可である。

これは、調圧弁９がリリーフ圧に達する前に切
換弁４を作動してポンプ吐出油をアンロードと
し、アンロード時にアキユームレータ圧力油をア
ーム掘削保持圧に供出してアームシリンダ８の作
動を維持するのであるが、このときの保持圧は一
時的でアームシリンダピストンの移動により低下
する。したがつてその低下前に切換弁４を復帰さ
せてポンプ吐出油をアームシリンダ回路にオンロ
ードさせ、同時にアキユームレータ３へも圧力流
体を補充するようにしてやり、オンロード圧がリ
リーフ圧に近づけば前述した作用が繰返して行な
われるようにすることにあるためである。

本考案は上記のように、アームシリンダ８の回
路に設けられてアームシリンダ８の切換操作を行
なうアームシリンダ操作弁１２と、アームシリン
ダ８の回路に設けられてこの回路圧を一定値に設
定する調圧弁９と、アキユムレータ３と、アーム
シリンダ８の回路に設けられて油圧ポンプ２ａか
らの油圧をアームシリンダ操作弁１２側とアキユ
ムレータ３側とに差向けるポジシヨンＡと油圧ポ
ンプ２ａからの油圧をタンク１６側に差向けると
共にアキユムレータ３からの油圧をアームシリン
ダ操作弁１２側に差向けるポジシヨンＢとを有し
ポジシヨンＡ，Ｂの切換えを行なう切換弁４と、
アームシリンダ８の回路圧を受けて切換作動して
前記アキユムレータ３の圧力を切換弁４の切換用
パイロツト圧になさしめて切換弁４のポジシヨン
Ａ，Ｂの切換えを制御するパイロツト切換弁５と
を備えたことを特徴とする油圧式掘削機の油圧回
路装置である。したがつて、油圧ポンプ２ａの駆
動によりアームシリンダ８の回路圧が調圧弁９の
セツト圧に達し、アームシリンダ操作弁１２の操
作時にアームシリンダ８の回路圧によりパイロツ
ト切換弁５が切換操作されてアキユムレータ３か
らの油圧がパイロツト圧として切換弁４に作用し
この切換弁４が切換えられて油圧ポンプ２ａはア
ンロードしアキユムレータ３からの油圧がアーム
シリンダ８の回路に入る。

このように、アームシリンダ８の回路圧が設定
圧に達すると油圧ポンプ２ａはアンロードしかつ
アームシリンダ８の回路圧はアキユムレータ３に
より淡定圧を保持することになり、掘削に必要な
アームシリンダ８による刃先力は保持しながらも
そのリリーフによる油圧損失を低減することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は油圧式掘削機の側面図、第２図は本考
案一実施例の構成説明図である。 ３はアキユムレータ、４は切換弁、５はパイロ
ツト切換弁、８はアームシリンダ、９は調圧弁、
１２はアームシリンダ操作弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アームシリンダ８の回路に設けられてアームシ
   リンダ８の切換操作を行なうアームシリンダ操作
   弁１２と、アームシリンダ８の回路に設けられて
   この回路圧を一定値に設定する調圧弁９と、アキ
   ユムレータ３と、アームシリンダ８の回路に設け
   られて油圧ポンプ２ａからの油圧をアームシリン
   ダ操作弁１２側とアキユムレータ３側とに差向け
   るポジシヨンＡと油圧ポンプ２ａからの油圧をタ
   ンク１６側に差向けると共にアキユムレータ３か
   らの油圧をアームシリンダ操作弁１２側に差向け
   るポジシヨンＢとを有しポジシヨンＡ，Ｂの切換
   えを行なう切換弁４と、アームシリンダ８の回路
   圧を受けて切換作動して前記アキユムレータ３の
   圧力を切換弁４の切換用パイロツト圧になさしめ
   て切換弁４のポジシヨンＡ，Ｂの切換えを制御す
   るパイロツト切換弁５とを備えたことを特徴とす
   る油圧式掘削機の油圧回路装置。