JPH04120556U - 空気調和機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷房運転時、室温が高い場合でも在室者に快
適感を与えることによって省エネルギに資する。 【構成】 冷房運転時、室温が目標温度より高い第２の
設定温度以上のときはル−バを下向とし、かつ、ファン
モ−タの回転速度を間欠的に変化させることによって、
在室者に当たる冷風にゆらぎ又は強弱を与えて在室者の
快適感を向上する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は壁掛形等の空気調和機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の壁掛形空気調和機の１例が図４に示されている。 １は空気調和機、２はケーシング、４は吸込口３に対向して配設された熱交換 器、８は吹出口７に配設されたル−バ、５はファンで、ファンモ−タ６によって 駆動される。９は熱交換器４の下に配置されたドレンパンである。

【０００３】 この空気調和機の運転時、図示しない室外ユニットからの冷媒が熱交換器４を 循環し、ファン５がファンモ−タ６によって回転駆動される。すると、室内空気 が吸込口３からケーシング１内に吸込まれ、熱交換器４を流過することによって 冷却又は加熱されて調和空気となる。この調和空気はファン５によって付勢され 、吹出口７からル−バ８によって吹出方向を規制されて室内に吹き出される。

【０００４】 この空気調和機は室内の壁に架設され、室温が予め設定された目標温度になる ように冷媒循環量等を変更することによってその能力が制御される。冷房運転の 開始時には、ル−バ８は下向とされ、ファンモータ６は高速の一定速度で回転す る。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

従来の従来の空気調和機においては、その冷房運転の開始時には室温が目標温 度より高く、かつ、在室者に当たる冷風の速度が一定であるため在室者に快適感 を与えることができないという不具合があった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は在室者に当る冷風の速度が間欠的に変化すると、冷風のゆらぎ又は強 弱によって、在室者の快適感が向上することに着目して提案されたものであって 、その要旨とするところは、熱交換器を流過した調和空気を付勢するファンを駆 動するためのファンモ−タと、調和空気の室内への吹出方向を規制するル−バと を備える空気調和機において、その冷房運転時室内温度が目標温度より高い第２ の設定温度以上で、かつ、上記ル−バが下向のときに上記ファンモ−タの回転速 度を予め設定された時間毎に変化させる制御手段を設けたことを特徴とする空気 調和機にある。

【０００７】

【作用】

本考案においては、上記構成を具えているため、冷房運転時室内温度が目標温 度より高い第２の設定温度以上のときはル−バを下向きとするとともにファンモ −タの回転数を予め設定された時間毎に変化させることによって在室者に当たる 冷風に揺らぎ又は強弱を付与して在室者の快適感を向上する。

【０００８】

【実施例】

本考案の１実施例を図１ないし図３を参照しながら具体的に説明する。 図１には、ファンモ−タ６の電気的制御回路が示されている。 図１において、21はファン５の運転態様切換スイッチ、22はル−バ８が下向の ときにONとなる判別スイッチ、23は冷房運転時にONとなる冷房スイッチ、24はタ イマ、25は室温が目標温度より高い第２の設定温度以上のときにONとなり、低い ときにOFF となるサーモスタット、26はリレーコイル、27はリレーコイル26が消 磁されたときにａ接点に切り換えられ、励磁されたときにｂ接点に切り換えられ るリレースイッチ、６はファンモ−タである。 しかして、運転態様切換スイッチ21を切り換えてｂ接点に投入すると、リレー スイッチ27はａ接点に固定され、ファンモ−タ６は高速の一定速度で回転する。 運転態様スイッチ21を切り換えてａ接点に投入した場合、判別スイッチ22がON 、冷房スイッチ23がON、サーモスタット25がONとなると、タイマ24に予め設定さ れた時間( 例えば２秒）毎にリレーコイル26が励磁され、かつ、消磁される。こ の結果、リレースイッチ27が間欠的にａ接点又はｂ接点に切り換えられ、リレー スイッチ27がａ接点に切り換えられるとファンモ−タ６は高速で回転し、ｂ接点 に切り換えられると、ファンモ−タ６は低速で回転する。

【０００９】 図２はフローチャートで示されている。 ステップで制御がスタートすると、ステップで冷房運転か否かが判別され る。冷房運転時にはステップで室温Taが第２の設定温度SP₂ より高いか否かが 判別される。然りの場合にはステップで冷風の吹出方向が下向きか否かが確か められ、然りの場合にはステップでファンモ−タ６が変速運転される。ステッ プ、、で否と判別されたときはステップでファンモ−タ６は定速運転さ れる。その後、ステップに移行し制御を終了する。

【００１０】 図３には冷房運転時における室温と気流速度と快適ゾーンとの関係が示されて いる。 人間に当たる冷風速度が一定の場合、皮膚温度33℃を示す実線Ｑ₁ と皮膚温度 34℃を示す実線Ｑ₂ との間に斜線を付したゾーンＱが快適ゾーンと呼ばれ、この ゾーンＱの右側は人間が暑いと感じ、左側は人間が寒いと感じる。 冷風の速度を間欠的に変化させ、人間に当たる冷風に強弱又はゆらぎを与える と、皮膚温度33℃の線は点線Ｐ₁ となり、皮膚温度34℃の線は点線Ｐ₂ となり、 これら点線Ｐ₁ とＰ₂ との間が快適ゾーンＰとなる。 図３から明らかなように、ファンモ−タ６を間欠的に高速と低速に切り換え、 人間に当たる冷風に強弱或いはゆらぎを与えるとその快適ゾーンＰはファンモ− タ６を一定速度で回転した場合の快適ゾーンＱより高温側に移行する。従って、 室温が目標温度より高い場合でも人間に快適感を与えることができるので、冷房 に要する動力を低減して省エネルギに資することができるとともに冷房運転の開 始時には在室者に早く快適感を与えることが可能となる。

【００１１】 上記実施例においては、冷風速度を高・低の２段に変化させているが、３段又 はそれ以上に変化させることもできる。また、ファンモ−タ６に供給される電流 の周波数を切り換えることによってファンモ−タ６の回転速度を切り換えること もできる。

【００１２】

【考案の効果】

本考案においては、その冷房運転時室内温度が目標温度より高い第２の温度以 上で、かつ、ル−バが下向のときにファンモ−タの回転速度を予め設定された時 間毎に変化させる制御手段を設けたため、在室者に当たる冷風に揺らぎ又は強弱 を付与することによって在室者の快適感を向上させることができる。 この結果、目標温度を高く設定できるので省エネルギに資することができると ともに冷房運転の開始時には在室者に早く快適感を与えることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の１実施例を示す電気的制御回路図であ
る。

【図２】上記実施例のフローチャートである。

【図３】冷房運転時における室温と気流速度と快適ゾー
ンとの関係を示す線図である。

【図４】従来の壁掛形空気調和機の略示的断面図であ
る。

【符号の説明】

22 ル−バの向きの判別スイッチ 23 冷房スイッチ 24 タイマ 25 サーモスタット 26 リレーコイル 27 リレースイッチ ６ ファンモ−タ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 熱交換器を流過した調和空気を付勢する
   ファンを駆動するためのファンモ−タと、調和空気の室
   内への吹出方向を規制するル−バとを備える空気調和機
   において、その冷房運転時室内温度が目標温度より高い
   第２の設定温度以上で、かつ、上記ル−バが下向のとき
   に上記ファンモ−タの回転速度を予め設定された時間毎
   に変化させる制御手段を設けたことを特徴とする空気調
   和機。