JPH10103791A - 冷凍サイクル装置および空気調和機 - Google Patents

冷凍サイクル装置および空気調和機

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JPH10103791A
JPH10103791A JP25951196A JP25951196A JPH10103791A JP H10103791 A JPH10103791 A JP H10103791A JP 25951196 A JP25951196 A JP 25951196A JP 25951196 A JP25951196 A JP 25951196A JP H10103791 A JPH10103791 A JP H10103791A
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JP
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temperature
heat exchanger
evaporator
refrigerant
operation mode
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JP25951196A
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English (en)
Inventor
Koji Wada
宏二 和田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2600/00Control issues
    • F25B2600/21Refrigerant outlet evaporator temperature

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  • Temperature-Responsive Valves (AREA)
  • Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液バックを生じることなく、しかも十分な冷
凍能力を確保しながら、運転可能温度範囲を拡大できる
冷凍サイクル装置または空気調和機を提供する。 【解決手段】 室内熱交換器である補助室内熱交換器7
および主室内熱交換器8のうち、補助室内熱交換器7で
冷媒の蒸発が終了して主室内熱交換器8では冷媒が加熱
状態となるよう電動膨張弁24を制御する過絞りサイク
ル制御の冷房運転機能を設けた。この過絞りサイクル制
御の冷房運転を低外気温側・低室温側の広い範囲まで対
応させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、過絞りサイクル
の運転機能を有する冷凍サイクル装置または空気調和機
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、低外気温・低室温などの条件で冷
房運転を行うと、圧縮機に液バックが発生し、圧縮機を
損傷するため、安全範囲外として低外気温・低室温の特
定の条件では、圧縮機を停止し、冷房運転を禁止してい
た。
【0003】外気温・室温がわずかに低い程度の領域で
は、室外ファンの送風を低下または停止させたり、圧縮
機の回転速度をインバータ装置により可変できる空気調
和機の場合はインバータ装置の出力周波数を高い値に保
ち、圧縮機の温度を上げて液バックの発生やこれに起因
する圧縮機の損傷を防止していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、外気温
・室温がわずかに低い程度の領域では液バックを防ぐこ
とができても、その場合の運転可能温度範囲の拡大はわ
ずかでしかない。また、低外気・温低室温の領域におい
て、圧縮機の回転速度を上げる処置を行った場合、空調
負荷が極端に軽い条件下では、圧縮機の能力を高くして
しまうため室温の低下が急激となり、圧縮機の運転停止
頻度が増加し、運転効率が低下すると共に快適性の面か
らも望ましいものではなかった。
【0005】この発明は上記の事情を考慮したもので、
その目的とするところは、液バックを生じることなく、
運転可能温度範囲を拡大できる冷凍サイクル装置または
空気調和機を提供することにある。
【0006】また、この発明は、液バックを生じること
なく、しかも十分な冷凍能力を確保しながら、運転可能
温度範囲を拡大できる空気調和機を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明の冷凍サイク
ル装置は、圧縮機、凝縮器、絞り量を調整可能な減圧装
置、蒸発器を順次冷媒配管で接続した冷凍サイクルと、
液バックを生じる虞のある領域にあるか否かを負荷状態
から検出する負荷状態検出手段と、上記負荷状態検出手
段が液バック領域にあることを検出した時、上記減圧装
置を絞り、上記蒸発器のほぼ中間部以降において冷媒を
過熱状態に制御する制御手段と、を備える。
【0008】第2の発明の冷凍サイクル装置は、圧縮
機、凝縮器、絞り量を調整可能な減圧装置、蒸発器を順
次冷媒配管で接続した冷凍サイクルを備え、蒸発器の出
口において冷媒の蒸発がほぼ終了するように上記減圧装
置を絞る第1の運転モードと、蒸発器のほぼ中間以降に
おいて冷媒が過熱状態となるように上記減圧装置を絞る
第2の運転モードとによる運転が可能なものであって、
負荷状態を検出する負荷検出手段と、上記第1の運転モ
ードによる運転の実行を上記負荷検出手段の検出負荷状
態が第1の領域にあるときのみに制限し、上記第2の運
転モードによる運転の実行を上記負荷検出手段の検出負
荷状態が第2の領域にあるときのみに制限する制御手段
と、を備える。
【0009】第3の発明の冷凍サイクル装置は、第1の
発明において、負荷状態検出手段は、蒸発器の配置の雰
囲気温度を検出する第1の温度センサと、凝縮器の配置
の雰囲気温度を検出する第2の温度センサとを備え、少
なくともいずれか一方の温度センサの検出温度が所定値
以下となる領域を液バック領域として検出する。
【0010】第4の発明の冷凍サイクル装置は、第2の
発明において、負荷検出手段は、蒸発器の配置の雰囲気
温度を検出する第1の温度センサと、凝縮器の配置の雰
囲気温度を検出する第2の温度センサとを備え、上記第
2の領域は両温度センサの検出温度が低温側の領域にお
いて上記第1の領域よりも広い。
【0011】第5の発明の空気調和機は、圧縮機、凝縮
器、絞り量を調整可能な減圧装置、蒸発器を順次冷媒配
管で接続した冷凍サイクルを備え、蒸発器の出口におい
て冷媒の蒸発がほぼ終了するように上記減圧装置を絞る
第1の運転モードと、蒸発器のほぼ中間以降において冷
媒が過熱状態となるように上記減圧装置を絞る第2の運
転モードとによる運転が可能なものであって、外気温度
を検出する外気温度センサと、第1の運転モードによる
運転中に、上記外気温センサの検出温度が所定値以下に
低下したとき、第1の運転モードから第2の運転モード
による運転に切換える切換手段と、を備える。
【0012】第6の発明の空気調和機は、圧縮機、凝縮
器、絞り量を調整可能な減圧装置、蒸発器を順次冷媒配
管で接続した冷凍サイクルを備え、蒸発器の出口におい
て冷媒の蒸発がほぼ終了するように上記減圧装置を絞る
第1の運転モードと、蒸発器のほぼ中間以降において冷
媒が過熱状態となるように上記減圧装置を絞る第2の運
転モードとによる運転が可能なものであって、室内温度
を検出する室内温度センサと、上記第1の運転モードに
よる運転中に、上記室内温度センサの検出温度が所定値
以下に低下したとき、第1の運転モードから上記第2の
運転モードによる運転に切換える切換手段と、を備え
る。
【0013】第7の発明の空気調和機は、第1ないし第
6の発明のいずれかにおいて、減圧装置は電動膨張弁で
あり、蒸発器の入口と中間にそれぞれ温度センサを設
け、両温度センサの検出温度の差に応じて上記電動膨張
弁の開度を調整する制御手段を設けている。
【0014】
【発明の実施の形態】
[第1実施例]以下、この発明の第1実施例について図
面を参照して説明する。図1において、1は室内ユニッ
トで、前面に室内空気の吸込口2を有し、上面にも室内
空気の吸込口3を有し、さらに前面下部に空調用空気
(冷房空気、除湿空気、暖房空気など)の吹出口4を有
している。
【0015】室内ユニット1内には、上記吸込口2,3
から吹出口4にかけて通風路5が形成される。この通風
路5において、吸込口2,3の内側に防塵用(および消
臭用)のフィルタ6が設けられ、そのフィルタ6の内側
に主室内熱交換器8および補助室内熱交換器7が配設さ
れる。そして、両熱交換器7,8の内側に横流型の室内
ファン9が配設される。
【0016】主室内熱交換器8は第1熱交換器8aと第
2熱交換器8bの二つに分けられ、両熱交換器8a,8
bが室内ファン9を囲むように逆V字状に配置される。
第1熱交換器8aは前面の吸込口2に対向し、第2熱交
換器8bは上面の吸込口3に対向する。そして、第2熱
交換器8bと吸込口3との間、すなわち室内空気の吸込
み流路において第2熱交換器8bより上方の風上側とな
る位置に、補助室内熱交換器7が配置される。
【0017】熱交換器8a,8bと室内ファン9との間
の空間に、電気ヒータ17および水除け部材18が設け
られる。電気ヒータ17は、熱交換器8a,8bを経た
空気を必要に応じて加熱するためのものである。水除け
部材18は、熱交換器8a,8bからドレンが垂れ落ち
ても、それが電気ヒータ17に直接降りかかるのを防ぐ
ためのものである。
【0018】第1熱交換器8aの下方にドレン受け部1
9が形成される。第2熱交換器8bおよび補助室内熱交
換器7の下方にも、ドレン受け部19が形成される。第
1熱交換器8aの放熱フィンと第2熱交換器8bの放熱
フィンとは互いに接触しているが、第2熱交換器8bの
放熱フィンと補助室内熱交換器7の放熱フィンとの間に
は隙間が確保されて両放熱フィンが非接触つまり熱的に
分離された状態にある。
【0019】室内ファン9が回転すると、室内空気が吸
込口2および吸込口3をそれぞれ通して室内ユニット1
内に吸込まれる。吸込口2からの吸込み空気は、フィル
タ6を通り、さらに第1熱交換器8aを通って室内ファ
ン9側に流れる。吸込口3からの吸込み空気は、フィル
タ6を通った後、先ず補助室内熱交換器7を通り、次に
第2熱交換器8bを通って室内ファン9側に流れる。
【0020】通風路5において、室内ファン9の下流側
の吹出口4を臨む位置に、左右風向変更板10が設けら
れる。この左右風向変更板10は、吹出し風の方向を室
内ユニット1の左右方向において設定するためのもの
で、モータ駆動式である。
【0021】左右風向変更板10より下流側に、複数た
とえば一対の上下風向変更板11,11が上下に並べて
設けられる。この上下風向変更板11,11は、互いに
連動して単一のモータによって駆動され、運転時は時計
回りに回動して吹出口4を開放し、吹出し風の方向を室
内ユニット1の上下方向において設定するとともに、運
転停止時は反時計回りに回動して吹出口4を閉成し、埃
塵が室内ユニット1内に入り込むのを防ぐ働きをする。
【0022】一方、図2に示すように、圧縮機21の吐
出口に四方弁22を介して室外熱交換器23が配管接続
され、その室外熱交換器23に、絞り量を調整可能な減
圧装置としてたとえば電動膨張弁24が配管接続され
る。この電動膨張弁24は、入力される駆動パルスの数
に応じて開度が変化する。
【0023】電動膨張弁24に補助室内熱交換器7の一
端が配管接続され、その補助室内熱交換器7の他端に主
室内熱交換器8(第1熱交換器8aおよび第2熱交換器
8b)が配管接続される。そして、主室内熱交換器8
に、上記四方弁2を介して圧縮機1の吸込口が配管接続
される。
【0024】こうして、冷房、除湿、および暖房が可能
なヒートポンプ式冷凍サイクルが構成される。冷房時
は、図示実線矢印で示すように、圧縮機1から吐出され
る冷媒が四方弁22から室外熱交換器23、電動膨張弁
24、補助室内熱交換器7、主室内熱交換器8へと順次
に流れ、主室内熱交換器8を経た冷媒が四方弁22を通
って圧縮機1に戻る冷房サイクルが形成される。すなわ
ち、室外熱交換器23が凝縮器、補助室内熱交換器7お
よび主室内熱交換器8が蒸発器として機能する。
【0025】除湿時は、冷房時と同方向に冷媒が流れる
除湿サイクルが形成される。暖房時は、四方弁22が切
換わることにより、図示破線矢印で示すように、圧縮機
1から吐出される冷媒が四方弁22から主室内熱交換器
8、補助室内熱交換器7、電動膨張弁24、室外熱交換
器23へと順次に流れ、室外熱交換器23を経た冷媒が
四方弁22を通って圧縮機1に戻るサイクルが形成され
る。すなわち、補助室内熱交換器7および主室内熱交換
器8が凝縮器、室外熱交換器23が蒸発器として機能す
る。
【0026】図1および図2の両方に示すように、補助
室内熱交換器7の出口側の熱交換パイプに熱交換器温度
センサ13が取付けられ、第1熱交換器8aの中間部の
熱交換パイプに熱交換器温度センサ14が取付けられ
る。
【0027】吸込口2から主室内熱交換器8にかけての
室内空気の吸込み流路に、室内温度センサ15が設けら
れる。室内温度センサ15は、室内熱交換器7,8の配
置の雰囲気温度つまり室内温度(室内からの吸込み空気
温度)Taを検出する。
【0028】室外熱交換器23の近傍に室外ファン25
が設けられる。室外ファン25は、室外空気を室外熱交
換器23に供給する。室外ファン25によって形成され
る室外空気の吸込み流路に、外気温度センサ26が設け
られる。外気温度センサ26は、室外熱交換器23の配
置の雰囲気温度つまり外気温度Toを検出する。
【0029】商用交流電源30に、インバータ回路3
1、速度制御回路32,33、および制御部40が接続
される。そして、制御部40に、インバータ回路31、
速度制御回路32,33、風向変更板用モータ10M,
11M、熱交換器温度センサ13,14、室内温度セン
サ15、電気ヒータ17、四方弁22、電動膨張弁2
4、外気温度センサ26、および受光部41が接続され
る。
【0030】インバータ回路31は、電源電圧を整流
し、それを制御部40の指令に応じた周波数F(および
電圧)の交流に変換し、出力する。この出力は、圧縮機
21の駆動モータ(圧縮機モータ)に駆動電力として供
給される。
【0031】速度制御回路32は、室外ファンモータ2
5Mに対する電源電圧の供給制御(たとえば通電位相制
御)により、室外ファンモータ25Mの速度(室外ファ
ン25の送風量)を制御部40の指令に応じた速度に設
定する。速度制御回路33は、室内ファンモータ9Mに
対する電源電圧の供給制御(たとえば通電位相制御)に
より、室内ファンモータ9Mの速度(室内ファン9の送
風量)を制御部40の指令に応じた速度に設定する。
【0032】受光部41は、リモートコントロール式の
操作器(以下、リモコンと略称する)42から送出され
る赤外線光を受光する。制御部40は、空気調和機の全
般にわたる制御を行なうもので、主要な機能手段として
次の[1]ないし[9]を備える。
【0033】[1]圧縮機21の吐出冷媒が室外熱交換
器23、電動膨張弁24、補助室内熱交換器7、主室内
熱交換器8を通って圧縮機に戻る冷房サイクルを形成
し、冷房運転を実行する制御手段。
【0034】[2]冷房運転時、室内温度センサ15の
検出温度Taおよび外気温度センサ26の検出温度To
が第1の領域(通常サイクル領域)にあるか、それとも
第2の領域(過絞りサイクル領域)にあるかを検出する
負荷検出手段。なお、第2の領域は、両温度センサ1
5,26の検出温度が低温側の領域において第1の領域
よりも広い。
【0035】[3]冷房運転時、上記負荷検出手段が第
1の領域(後述の通常サイクル領域)にあることを検出
すると、蒸発器(=補助室内熱交換器7+主室内熱交換
器8)の出口において冷媒の蒸発がほぼ終了するように
電動膨張弁24を絞る第1の運転モード(通常サイクル
制御)を選択する制御手段。
【0036】[4]冷房運転時、負荷検出手段が第2の
領域(後述の過絞りサイクル領域)にあることを検出す
ると、蒸発器のほぼ中間以降(=主室内熱交換器8)に
おいて冷媒が過熱状態となるように電動膨張弁24を絞
る第2の運転モード(過絞りサイクル制御)を選択する
制御手段。
【0037】[5]冷房運転時、室内温度センサ15の
検出温度Taおよび外気温度センサ26の検出温度To
に基づき、冷凍サイクルが圧縮機21への液バックを生
じる虞のある領域にあるか否かを検出する負荷状態検出
手段。具体的には、温度センサ15,26の少なくとも
いずれか一方の検出温度が所定値以下となる領域を液バ
ック領域として定めている。
【0038】[6]第1の運転モードによる冷房運転
中、上記負荷状態検出手段(=室内温度センサ15+外
気温度センサ26)が液バック領域にあることを検出す
ると、第1の運転モードから第2の運転モードによる冷
房運転に切換える切換手段。
【0039】[7]圧縮機21の吐出冷媒が室外熱交換
器23、電動膨張弁24、補助室内熱交換器7、主室内
熱交換器8を通って圧縮機に戻る除湿サイクルを形成
し、除湿運転を実行する制御手段。
【0040】[8]除湿運転時、蒸発器のほぼ中間以降
(=主室内熱交換器8)において冷媒が過熱状態となる
ように電動膨張弁24を絞る制御手段。 [9]冷房および除湿運転時の電動膨張弁24の絞り制
御を、蒸発器中間部の熱交換器温度センサ14の検出温
度(主室内熱交換器8の温度Tc)と、蒸発器入口側の
熱交換器温度センサ13の検出温度(補助室内熱交換器
7の温度Tj)との差ΔTcj(=Tc−Tj)に応じて
行う制御手段。
【0041】次に、上記の構成の作用を図面を参照しな
がら説明する。 〜冷房運転〜 リモコン42で冷房運転が設定され、運転開始操作がな
されると、圧縮機21が起動されて冷房サイクルが形成
されるとともに、室内ファン9および室外ファン25の
運転が開始され、冷房運転の開始となる。そして、室内
温度センサ15で検出される室内温度Taがリモコン4
2の設定室内温度Tsに至るよう、圧縮機21の運転周
波数Fが制御される。
【0042】この冷房運転時、図3のフローチャートに
示すように、室内温度Taおよび外気温度センサ26で
検出される外気温度Toが、図4のサイクル選択条件に
おける通常サイクル領域内(従来からの一般的な冷房運
転の運転可能温度範囲)にあるか、それとも低温側に広
い過絞りサイクル領域内にあるか、判定される。
【0043】通常サイクル領域内にあれば、蒸発器とし
て機能する室内熱交換器7,8の出口側で冷媒の蒸発が
ほぼ終了するように電動膨張弁24を絞る通常サイクル
制御の運転が選択される。
【0044】具体的には、熱交換器温度センサ14で検
出される主室内熱交換器8の温度Tcと熱交換器温度セ
ンサ13で検出される補助室内熱交換器7の温度Tjと
の差ΔTcj(=Tc−Tj)つまりスーパヒート量が一
定値となるよう、電動膨張弁24の開度が制御される。
【0045】過絞りサイクル領域内にあれば、蒸発器の
ほぼ中間部である補助室内熱交換器7までで冷媒の蒸発
が終了して、ほぼ中間部以降の主室内熱交換器8では冷
媒が過熱状態となるように電動膨張弁24を絞る過絞り
サイクル制御の運転が選択される。
【0046】具体的には、熱交換器温度センサ14で検
出される主室内熱交換器8の温度Tcと熱交換器温度セ
ンサ13で検出される補助室内熱交換器7の温度Tjと
の差ΔTcj(=Tc−Tj)が目標値ΔTcj1 になるよ
う、電動膨張弁24の開度が制御される。
【0047】目標値ΔTcj1 は、外気温度センサ26で
検出される外気温度Toに応じて次のように設定され
る。 15℃<Toのとき、ΔTcj1 =5℃ 10℃<To≦15℃のとき、ΔTcj1 =10℃ To≦10℃のとき、ΔTcj1 =13℃ この開度制御により、吸込み室内空気は、ほとんど補助
室内熱交換器7でのみ冷却(および除湿)され、主室内
熱交換器8では熱交換しないまま室内に吹出される。
【0048】室内温度Taおよび外気温度Toが過絞り
サイクル領域を外れてさらに低くなると、運転が停止さ
れる。このように、蒸発器の一部で冷媒の蒸発を完了さ
せる過絞りサイクル制御の運転を低外気温側・低室温側
に対応させたことにより、液バックを生じることなく、
運転可能範囲を拡大することができる。
【0049】すなわち、過絞りサイクルでは、凝縮器か
ら蒸発器に流れ込む冷媒量が減少する。このため、凝縮
器に冷媒が溜まり、圧縮機の吸込冷媒量が減少する。こ
の結果、液バックし易い低外気温・低室温の条件下にお
いても、液状態の冷媒が圧縮機21に吸込まれることが
なくなり、液バックを防止できる。
【0050】しかも、低外気温・低室温の条件下では、
凝縮器での熱交換が促進されて、もともと冷凍(空調)
能力が大きい状態にあることから、過絞りサイクルによ
って蒸発器の一部のみを冷却に使用する状態となって
も、十分な冷凍(冷房)能力を得ることができる。
【0051】また、過絞りサイクルでは、スーパヒート
量に相当する目標値ΔTcj1 を外気温度Toが低いほど
大きく設定するようにしているので、外気温度Toが低
くなるほど冷凍(冷房)能力を抑制することになり、結
果的に、運転可能温度範囲をさらに低外気温側に拡げる
ことが可能である。
【0052】ところで、通常サイクル制御の運転中、室
内温度センサ15で検知される室内温度Taが所定値以
下に低下して液バック領域になると、通常サイクル制御
の運転から過絞りサイクル制御の運転に直ちに切換えら
れる。この切換により、液バックが未然に防止される。
【0053】外気温度センサ15で検知される外気温度
Toが低下して液バック領域になった場合も同様の切換
が行われ、液バックが未然に防止される。〜除湿運転〜
除湿運転の作用について図5のフローチャートを参照し
ながら説明する。
【0054】リモコン42で除湿運転が設定されると、
圧縮機21の運転周波数Fは、運転開始に際して先ず除
湿立上がりを考慮した所定値(たとえば16Hz)に設定さ
れ、その後、あらかじめ定められた最低運転周波数Fmi
n (たとえば 9Hz)まで一定時間ごとに段階的に下げら
れていく。
【0055】この運転周波数制御と同時に、補助室内熱
交換器7で冷媒の蒸発が完了して主室内熱交換器8では
冷媒が過熱状態となるよう、電動膨張弁24の開度が制
御される。これは、基本的に、過絞りサイクル制御の冷
房運転と同じである。
【0056】この開度制御により、吸込み空気は、ほと
んど補助室内熱交換器7でのみ冷却および除湿され、主
室内熱交換器8では熱交換しないまま室内に吹出され
る。補助室内熱交換器7に付着する水分は、同熱交換器
7の熱交換パイプおよび放熱フィンを伝わってドレン受
け部19に滴下する。
【0057】ここで、補助室内熱交換器7による除湿作
用について説明しておく。運転周波数Fが上昇すると、
冷媒の循環量が増える。仮に、いかなる運転周波数Fに
対しても温度差ΔTcjの目標値であるΔTcj1 が一定で
あったならば、冷媒循環量が増えることによって、補助
室内熱交換器7だけで冷媒の蒸発が終了せずに、主室内
熱交換器8でも冷媒の蒸発が起こることになる。こうな
ると、除湿の機能だけでなく、冷房(つまり室内空気の
温度を下げる)の機能も発揮されてしまう。
【0058】運転周波数Fの変化に応じて温度差ΔTcj
を変えることができれば、たとえ冷媒循環量が増えて
も、補助室内熱交換器7だけで冷媒の蒸発を終わらせる
ことができる。そこで、所定値ΔTcj1 を運転周波数F
に比例した値に設定するようにしている。これにより、
圧縮機能力の変化にかかわらず、除湿作用を補助室内熱
交換器7のみに与えて室内温度の低下を確実に抑制でき
る。
【0059】図6はモリエル線図で、補助室内熱交換器
7の温度Tj、主室内熱交換器8の温度Tc、および温
度差ΔTcjの関係を示している。温度差ΔTcjが所定値
ΔTcj1 より小さいならば、補助室内熱交換器7の温度
(つまり蒸発温度)Tjが高めの状態にあると判断され
るので、電動膨張弁24の開度を絞る方向に制御する。
【0060】電動膨張弁24の開度が絞られると、蒸発
圧力が下がって蒸発温度Tjが低下し、蒸発温度Tjと
吸込み空気温度Taとの差が大きくなる。これにより、
補助室内熱交換器7での冷媒と空気の熱交換が促進さ
れ、冷媒の蒸発は補助室内熱交換器7だけで終わること
になる。このとき、冷媒の過熱域が大きくなり、主室内
熱交換器8は全てが過熱域となって、主室内熱交換器8
の温度Tcが吸込み空気温度Taに近付く。すなわち、
主室内熱交換器8では冷房作用が起こらない。
【0061】また、この制御によれば、冷房時のように
室内熱交換器全体(補助室内熱交換器7+主室内熱交換
器8)で冷媒を蒸発させる場合に比べ、蒸発温度Tjを
大きく下げることができる。
【0062】すなわち、仮に室内熱交換器全体で冷媒が
蒸発する場合について考えると、除湿能力を得ようとし
て蒸発温度を吸込み空気の露点温度以下に大きく下げた
場合、室内への吹出し空気温度まで大きく下がってしま
う。図7の空気線図に吸込空気温度をA点で示してお
り、吹出し空気温度の低下を防ぐためには、蒸発温度の
低下は例えばC点(15度)までが限度となる。
【0063】これに対し、補助室内熱交換器7のみによ
る除湿であれば、吸込空気温度Aに対し、C´点まで蒸
発温度を下げても、補助室内熱交換器7を除く主室内熱
交換器8の温度Tcが空気温度であるため、室内温度が
下がりにくい。つまり、室内温度の低下を招くことな
く、除湿能力の増大が図れる。
【0064】なお、補助室内熱交換器7のように熱交換
器面積が小さいと、蒸発温度を大きく下げたとしても、
十分な除湿能力が得られないのではないかと思われる
が、たとえば、補助室内熱交換器7と主室内熱交換器8
との熱交換器面積の比が1:5であるとすれば、室内熱
交換器全体の面積に占める補助室内熱交換器7の面積の
割合は1/6であり、その1/6のほぼ逆数に相当する
値に露点温度と蒸発温度との差があれば、室内熱交換器
全体で除湿する場合とほぼ同等の量の水分が結露する。
つまり、室内熱交換器全体で除湿する場合とほぼ同等の
除湿能力が得られる。
【0065】図7の空気線図において、A−B線とA−
B´線の各々の等エンタルピー線に直角な成分XとX´
は潜熱冷却能力(空気中の水分が水蒸気から水滴に変化
するための熱量)を示し、B−C線とB−C´線の各々
の等エンタルピー線に直角な成分YとY´は顕熱冷却能
力(空気が温度を下げるための熱量)を示す。
【0066】この図から判るように、本実施例における
潜熱と顕熱の比の潜熱割合は、室内熱交換器全体で熱交
換する場合の潜熱と顕熱の比の潜熱割合に比べ、大きく
なる。(X/Y)<(X´/Y´)。
【0067】したがって、冷房時のように吹出し空気温
度の低下を生じることなく、十分な除湿能力が得られ
る。ところで、除湿運転の開始と同時にタイムカウント
tが開始され、そのタイムカウントtが一定時間t1
達したとき、図1に破線で示すように、上下風向変更板
11,11の前縁部が水平線より上の位置に回動され
る。これにより、吹出口4から吹出される空気がそのま
ま吸込口2に流れるショートサーキットが形成され、吹
出風が居住域に届かない。
【0068】したがって、居住域に風を到達させること
なく除湿を続けることができ、冷風感を受けない快適除
湿が可能である。ショートサーキットによって一部の空
気が連続して吸い込まれることになるが、空気中の水分
拡散速度は十分に大きいので、居住域の空気は拡散によ
り十分に除湿される。
【0069】このショートサーキットの形成と同時に、
室内ファン9が低速度運転される。この低速度運転によ
り、吹出口4から吹出される空気が遠くに流れることな
く吸込口2へと流れ、ショートサーキットの形成が確実
となる。
【0070】空気中の湿気は、拡散により移動するもの
であって、気流によって移動するものではない。このこ
とから、除湿運転中は室内ファン9を止めても除湿能力
が損なわれることはないが、室内ファン9を止めてしま
うと、吹出口4と上下風向変更板11,11との隙間か
ら冷気が下に下がっていくため、それを防ぐことも含め
て室内ファン9が低速度運転される。
【0071】除湿運転の開始からショートサーキットを
形成するまでの一定時間t1 は、居住域の人が冷風感を
抱くまでにかかるおおよその時間である。除湿運転を弱
冷房として利用する人がいることを考慮し、冷風感が生
じるまでの時間はショートサーキットを形成せずに通常
の吹出しを行なうようにしている。
【0072】また、ショートサーキットの形成に際して
は、上下風向変更板11,11が動かされるのと同時
に、左右風向変更板10が左右中央の位置に設定され
る。吹出口4から吹出される空気は左右方向に拡がろう
とするので、ショートサーキットの形成が損なわれる心
配がある。そこで、左右風向変更板10を吹出風が中央
に集中するように操作し、左右方向への空気の漏れを回
避してショートサーキットの形成を確実にしている。
【0073】圧縮機21の運転周波数Fに着目すると、
冷媒の蒸発が補助室内熱交換器7でのみ終わる制御であ
る点、しかも除湿運転そのものが室内温度のあまり高く
ない時季に選択されることが多い点などから、運転周波
数Fの実際値として冷房運転時などよりもはるかに低い
値が選択されている。したがって、消費電力の低減が図
れ、省エネルギ効果が得られる。
【0074】補助室内熱交換器7の放熱フィンと主室内
熱交換器8の放熱フィンとの間に隙間が確保されて両放
熱フィンが非接触つまり熱的に分離された状態にあるの
で、除湿のための蒸発領域となる補助室内熱交換器7と
過熱領域となる主室内熱交換器8との間に十分な温度差
を確保することができ、よって高い除湿能力を確保でき
る。
【0075】室内ユニット1の構成に関しては、前面に
吸込口2があり、上面にも吸込口3があり、これら吸込
口2,3に主室内熱交換器8の第1熱交換器8aと第2
熱交換器8bとをそれぞれ対向させ、しかも室内ファン
9を囲むように両熱交換器8a,8bを逆V字状に配置
し、さらに第2熱交換器8bと上面の吸込口3との間に
補助室内熱交換器7を配置した構成であるから、室内ユ
ニット1の大形化を避けながら補助室内熱交換器7およ
び主室内熱交換器8に対する良好な通風経路を確保する
ことができ、これにより冷媒と吸込み空気との熱交換効
率が向上し、ひいては省エネルギ効果が得られる。
【0076】電気ヒータ17を作動させると、補助室内
熱交換器7および熱交換器8a,8bを経た空気を加熱
することができる。これにより、吹出風の温度調節が可
能であり、除湿時に室内に冷風が吹出される事態を確実
に防止できる。また、電気ヒータ17の配設位置とし
て、熱交換器8a,8bと室内ファン9との間に存する
スペースを利用しているので、電気ヒータ17の配設だ
けのために特別のスペースを設ける必要がなく、室内ユ
ニット1内の空間が有効利用されるとともに、熱交換器
8a,8bのそれぞれの頂点の直下にあるので、電気ヒ
ータ17にドレン吸込口が滴下することがなく、水除け
部材18と併せて電気ヒータ17の安全性が確保でき
る。。
【0077】なお、上記実施例では、除湿運転の開始か
ら一定時間t1 後にショートサーキットを形成したが、
除湿運転の開始後、室内温度センサ15で検出される室
内温度(吸込空気温度)Taが所定値低下したところで
ショートサーキットを形成するようにしていもよい。ど
ちらも、居住域の人が冷風感を抱き始めるまでショート
サーキットの形成を待つ点で同じである。
【0078】[第2実施例]次に、この発明の第2実施
例について説明する。制御部40の主要な機能手段とし
て、第1実施例の[1]ないし[9]に代えて次の[1
1]ないし[18]を備える。
【0079】[11]圧縮機21の吐出冷媒が室外熱交
換器23、電動膨張弁24、補助室内熱交換器7、主室
内熱交換器8を通って圧縮機に戻る冷房サイクルを形成
し、冷房運転を実行する制御手段。
【0080】[12]冷房運転時、第1の運転モード
(通常運転モード)が設定されると、蒸発器(=補助室
内熱交換器7+主室内熱交換器8)の出口において冷媒
の蒸発がほぼ終了するように電動膨張弁24を絞る制御
手段。
【0081】[13]冷房運転時、第2の運転モード
(過絞り運転モード)が設定されると、蒸発器のほぼ中
間以降(=主室内熱交換器8)において冷媒が過熱状態
となるように電動膨張弁24を絞る制御手段。
【0082】[14]冷房運転時、室内温度センサ15
の検出温度Taおよび外気温度センサ26の検出温度T
oが第1の領域(通常サイクル領域)にあるか、それと
も第2の領域(過絞りサイクル領域)にあるかを検出す
る負荷検出手段。なお、第2の領域は、両温度センサ1
5,26の検出温度が低温側の領域において第1の領域
よりも広く、しかも第1の領域を包含する大きさであ
る。
【0083】[15]上記第1の運転モードによる運転
の実行を上記負荷検出手段の検出負荷状態が第1の領域
にあるときのみに制限し、上記第2の運転モードによる
運転の実行を負荷検出手段の検出負荷状態が第2の領域
にあるときのみに制限する制御手段。
【0084】[16]圧縮機21の吐出冷媒が室外熱交
換器23、電動膨張弁24、補助室内熱交換器7、主室
内熱交換器8を通って圧縮機に戻る除湿サイクルを形成
し、除湿運転を実行する制御手段。
【0085】[17]除湿運転時、蒸発器のほぼ中間以
降(=主室内熱交換器8)において冷媒が過熱状態とな
るように電動膨張弁24を絞る制御手段。 [18]冷房および除湿運転時の電動膨張弁24の絞り
制御を、蒸発器中間部の熱交換器温度センサ14の検出
温度(主室内熱交換器8の温度Tc)と、蒸発器入口側
の熱交換器温度センサ13の検出温度(補助室内熱交換
器7の温度Tj)との差ΔTcj(=Tc−Tj)に応じ
て行う制御手段。
【0086】他の構成については第1実施例と同じであ
る。次に、上記の構成の作用を図8のフローチャートを
参照しながら説明する。冷房運転時、通常運転モードが
設定されると、室内温度Taおよび外気温度Toが図4
に示した通常サイクル領域(従来からの一般的な冷房運
転の運転可能温度範囲)内にあるかどうか判定される。
通常サイクル領域内にあれば、通常サイクル制御による
冷房運転が許容され、室内熱交換器7,8の出口側で冷
媒の蒸発がほぼ終了するように電動膨張弁24の開度が
調整される。
【0087】具体的には、熱交換器温度センサ14で検
出される主室内熱交換器8の温度Tcと熱交換器温度セ
ンサ13で検出される補助室内熱交換器7の温度Tjと
の差ΔTcj(=Tc−Tj)つまりスーパヒート量が一
定値となるよう、電動膨張弁24の開度が制御される。
【0088】ただし、室内温度Taおよび外気温度To
が通常サイクル領域から外れると、通常サイクル制御に
よる冷房運転が禁止される。すでに運転が開始されてい
た場合は、運転が停止される。
【0089】一方、過絞り運転モード、たとえば第1実
施例の除湿運転が設定されている場合は、室内温度Ta
および外気温度Toが過絞りサイクル領域(この実施例
では通常サイクル領域を包含する大きさ)内にあるかど
うか判定される。過絞りサイクル領域内にあれば、過絞
りサイクル制御による運転が許容され、補助室内熱交換
器7までで冷媒の蒸発が終了して主室内熱交換器8では
冷媒が過熱状態となるように電動膨張弁24の開度が調
整される。
【0090】具体的には、熱交換器温度センサ14で検
出される主室内熱交換器8の温度Tcと熱交換器温度セ
ンサ13で検出される補助室内熱交換器7の温度Tjと
の差ΔTcj(=Tc−Tj)が目標値ΔTcj1 になるよ
う、電動膨張弁24の開度が制御される。
【0091】目標値ΔTcj1 は、外気温度センサ26で
検出される外気温度Toに応じて次のように設定され
る。 15℃<Toのとき、ΔTcj1 =5℃ 10℃<To≦15℃のとき、ΔTcj1 =10℃ To≦10℃のとき、ΔTcj1 =13℃ この開度制御により、吸込み室内空気は、ほとんど補助
室内熱交換器7でのみ冷却(および除湿)され、主室内
熱交換器8では熱交換しないまま室内に吹出される。
【0092】ただし、室内温度Taと外気温度Toが過
絞りサイクル領域から外れると、過絞りサイクル制御に
よる運転が禁止される。すでに運転が開始されていた場
合は、運転が停止される。
【0093】このように、蒸発器の一部で冷媒の蒸発を
完了させる過絞り運転モードを低外気温側・低室温側の
広い範囲まで対応させたことにより、液バックを生じる
ことなく、運転可能範囲を拡大することができる。他の
作用および効果については第1実施例と同じである。
【0094】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、液
バックを生じることなく、運転可能温度範囲を拡大でき
る冷凍サイクル装置または空気調和機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各実施例の室内ユニットの内部構成を断面して
示す図。
【図2】各実施例の冷凍サイクルの構成および制御回路
の構成を示す図。
【図3】第1実施例の作用を説明するためのフローチャ
ート。
【図4】各実施例におけるサイクル選択条件を示す図。
【図5】第1実施例の作用を説明するためのフローチャ
ート。
【図6】各実施例の冷凍サイクルのモリエル線図。
【図7】各同実施例の冷凍サイクルによる空気線図。
【図8】第2実施例の作用を説明するためのフローチャ
ート。
【符号の説明】
1…室内ユニット、2…吸込口、3…吸込口、4…吹出
口、5…通風路、7…補助室内熱交換器、8…主室内熱
交換器、8a…第1熱交換器、8b…第2熱交換器、9
…室内ファン、10…左右風向変更板、11,11…上
下風向変更板、11a…前縁部、11b…後縁部、1
3,14…熱交換器温度センサ、15…室内温度セン
サ、21…圧縮機、22…四方弁、23…室外熱交換
器、24…電動膨張弁、26…外気温度センサ、31…
インバータ回路、40…制御部。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機、凝縮器、絞り量を調整可能な減
    圧装置、蒸発器を順次冷媒配管で接続した冷凍サイクル
    と、 液バックを生じる虞のある領域にあるか否かを負荷状態
    から検出する負荷状態検出手段と、 前記負荷状態検出手段が液バック領域にあることを検出
    した時、前記減圧装置を絞り、前記蒸発器のほぼ中間部
    以降において冷媒を過熱状態に制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とする冷凍サイクル装置。
  2. 【請求項2】 圧縮機、凝縮器、絞り量を調整可能な減
    圧装置、蒸発器を順次冷媒配管で接続した冷凍サイクル
    を備え、蒸発器の出口において冷媒の蒸発がほぼ終了す
    るように前記減圧装置を絞る第1の運転モードと、蒸発
    器のほぼ中間以降において冷媒が過熱状態となるように
    前記減圧装置を絞る第2の運転モードとによる運転が可
    能な冷凍サイクル装置において、 負荷状態を検出する負荷検出手段と、 前記第1の運転モードによる運転の実行を前記負荷検出
    手段の検出負荷状態が第1の領域にあるときのみに制限
    し、前記第2の運転モードによる運転の実行を前記負荷
    検出手段の検出負荷状態が第2の領域にあるときのみに
    制限する制御手段と、 を備えたことを特徴とする冷凍サイクル装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の冷凍サイクル装置にお
    いて、 負荷状態検出手段は、蒸発器の配置の雰囲気温度を検出
    する第1の温度センサと、凝縮器の配置の雰囲気温度を
    検出する第2の温度センサとを備え、少なくともいずれ
    か一方の温度センサの検出温度が所定値以下となる領域
    を液バック領域として検出することを特徴とする冷凍サ
    イクル装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の冷凍サイクル装置にお
    いて、 負荷検出手段は、蒸発器の配置の雰囲気温度を検出する
    第1の温度センサと、凝縮器の配置の雰囲気温度を検出
    する第2の温度センサとを備え、前記第2の領域は両温
    度センサの検出温度が低温側の領域において前記第1の
    領域よりも広いことを特徴とする。
  5. 【請求項5】 圧縮機、凝縮器、絞り量を調整可能な減
    圧装置、蒸発器を順次冷媒配管で接続した冷凍サイクル
    を備え、蒸発器の出口において冷媒の蒸発がほぼ終了す
    るように前記減圧装置を絞る第1の運転モードと、蒸発
    器のほぼ中間以降において冷媒が過熱状態となるように
    前記減圧装置を絞る第2の運転モードとによる運転が可
    能な空気調和機において、 外気温度を検出する外気温度センサと、 第1の運転モードによる運転中に、前記外気温センサの
    検出温度が所定値以下に低下したとき、第1の運転モー
    ドから第2の運転モードによる運転に切換える切換手段
    と、 を備えたことを特徴とする空気調和機。
  6. 【請求項6】 圧縮機、凝縮器、絞り量を調整可能な減
    圧装置、蒸発器を順次冷媒配管で接続した冷凍サイクル
    を備え、蒸発器の出口において冷媒の蒸発がほぼ終了す
    るように前記減圧装置を絞る第1の運転モードと、蒸発
    器のほぼ中間以降において冷媒が過熱状態となるように
    前記減圧装置を絞る第2の運転モードとによる運転が可
    能な空気調和機において、 室内温度を検出する室内温度センサと、 前記第1の運転モードによる運転中に、前記室内温度セ
    ンサの検出温度が所定値以下に低下したとき、第1の運
    転モードから前記第2の運転モードによる運転に切換え
    る切換手段と、 を備えたことを特徴とする空気調和機。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれかに記
    載の冷凍サイクル装置または空気調和機において、 減圧装置は電動膨張弁であり、 蒸発器の入口と中間にそれぞれ温度センサを設け、両温
    度センサの検出温度の差に応じて前記電動膨張弁の開度
    を調整する制御手段を設けた、 ことを特徴とする冷凍サイクル装置または空気調和機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005121361A (ja) * 2003-10-17 2005-05-12 Lg Electronics Inc ヒートポンプシステムの過熱度制御装置及び方法。
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