JPH04118623U - 寸法測定機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 測定対象又は測定の目的等に応じ、測定値の
表示桁数を簡単に変更できる寸法測定機を提供する。 【構成】 ワークを検出した投受光器２からの検出信号
は測定部３で処理され、寸法データとして表示データバ
ッファ５に入る。バッファ内の寸法データは表示器６で
表示される。表示器６と表示データバッファ５の間にあ
るスイッチ８を制御器９が制御し、表示器６における表
示を下の桁から順次消去していく。何桁消去するかは桁
数指定スイッチ１０で任意に設定できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、測定値の表示桁数を任意に指定できる寸法測定機に関するものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

従来、高精度・高分解能で測定・表示できる寸法測定機を用いて寸法変動の大 きい測定対象を測定する場合、寸法変動の幅よりも小さな桁の測定値表示がめま ぐるしく変わるため、測定値が読み取りにくいという不都合があった。

【０００３】 例えば、製造現場などで測定値の大局的な変動だけを監視しようとする場合に は、寸法測定機の表示桁数があまり多いとかえって使いにくい。しかしながら、 寸法測定機を十分な精度で校正しようとする際には、測定機のもっている精度・ 分解能を損なわないだけの十分な表示桁数が必要である。 従来、このような相反する要求を満たすため、測定値表示窓に目隠しを取り付 けられるようにし、必要に応じて目隠しを着脱していた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

前述したような目隠しを測定機の外部に設けることは、余分の費用を発生させ るため不経済である。また、測定対象の変更に伴って必要な表示桁数がかわれば 目隠しの大きさを変える必要が生じる。さらに機械の外観を悪くするという不具 合もある。 本考案は、このような問題点を解決しようとするものであり、測定対象又は測 定の目的に応じ、測定値の表示桁数を簡単に変更することのできる寸法測定機を 提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の寸法測定機は、ワークを検出するセンサ部と、前記センサ部からの検 出信号を処理して前記ワークの寸法を測定する測定部と、前記測定部からのデー タを複数桁で表示する表示部と、前記表示部における測定値表示の表示桁数を制 御する表示桁数制御部と、前記表示桁数を前記表示桁数制御部に設定する桁数指 定部とを有している。

【０００６】

【作用】

センサ部からの検出信号は測定部で処理される。測定部で得られたワークの寸 法のデータは、表示部で表示される。桁数指定部によって表示桁数を表示桁数制 御部に設定すれば、前記データは指定された表示桁数の範囲で表示される。

【０００７】

【実施例】

図１は、本実施例の寸法測定機１のブロック図である。 この寸法測定機１は、ワークに対してレーザビームを走査し、ワークによって 影の生じたレーザビームを受光して該ワークの外径を測定する非接触式の寸法測 定機である。

【０００８】 投受光器２は、ワークを検出する非接触式のセンサ部である。この投受光器２ からの検出信号は測定部３に入力される。測定部３は前記検出信号を処理し、前 記ワークの寸法データを算出する。前記測定部３の寸法データは、表示部４に入 力される。表示部４は、前記寸法データを保持する表示データバッファ５と、前 記寸法データをデジタル表示する表示器６を有している。この表示器６の桁数は 、本寸法測定機１の精度・分解能以上になっている。

【０００９】 前記表示部４には、表示桁数制御部７が接続されている。表示桁数制御部７は 、前記表示データバッファ５と前記表示器６の各桁との間にそれぞれ設けられた 切換え手段である複数のスイッチ８と、これらのスイッチ８を切換えて前記表示 器６を最下位桁から順次ＯＦＦに設定していく制御器９とを有している。

【００１０】 前記表示桁数制御部７の制御器９には、桁数指定部としての桁数指定スイッチ １０が接続されている。この桁数指定スイッチ１０で表示に必要な桁数を指定す れば、前記表示桁数制御部７の働きにより、前記表示器６における測定値表示は その最下位桁から順に任意の桁数だけ消去することができる。

【００１１】 また、桁数指定スイッチ１０で設定した表示桁数は、前記表示桁数制御部７に 接続された桁数メモリ２０において記憶され、装置全体の電源を切っても保持さ れるようになっている。

【００１２】 図２は、前記寸法測定機１の本体の一例を示している。この本体は、測定部と 表示部と表示桁数制御部と桁数指定部を含んでいる。この本体の正面にある操作 パネル１１には、寸法データの表示器１２が設けられ、さらに桁数指定スイッチ となる機能選択スイッチ１３及び入力スイッチ１４が配置されている。

【００１３】 機能選択スイッチ１３により、様々な機能のなかから３番の表示桁数を選択し て機能表示部１５に機能番号“３”を表示させる。そして、入力スイッチ１４を 押せば、押した回数に応じて表示器１２の表示が下の桁から順次消えていくよう になっている。

【００１４】 図３は、前記寸法測定機１の本体の他の例を示している。この例においては、 機能選択の項目中に表示桁数がない。そのかわり、表示器１２の各桁の下にそれ ぞれ桁数指定スイッチ１６が設けられている。この桁数指定スイッチ１６を用い て、下の桁から順次表示を消していくことができる。

【００１５】 本実施例の寸法測定機１によれば、本体の操作パネルからの簡単なスイッチ操 作によってデータの表示桁数を指定でき、測定対象の寸法変動に見合った分解能 に相当する表示桁数で測定値を読み取ることができる。従って、測定対象の品種 が多く、その寸法変動範囲がまちまちであっても、表示を読み取り易くするため に表示桁数を容易に変更することができ、読み取りに要する労力が軽減され、作 業の負担が軽くなる。また、電源を一旦切っても設定桁数が保持されているので 、始業時などに電源を再投入して測定する際、再度設定する手間が不要である。 以上説明した一実施例では、非接触式の寸法測定機について述べたが、本考案 は接触式の寸法測定機にも適用することができる。

【００１６】

【考案の効果】

本考案によれば、ワークの寸法を測定して表示する寸法測定機において、表示 の目的等に応じて表示桁数の変更を容易に行なえるようにしたので、読み取りに 要する労力が軽減されるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例のブロック図である。

【図２】同実施例における操作パネルの一例を示す正面
図である。

【図３】同実施例における操作パネルの他の例を示す正
面図である。

【符号の説明】

１…寸法測定機、 ２…センサ部としての投受光器、３
…測定部、４…表示部、７…表示桁数制御部、１０…桁
数指定部としての桁数指定スイッチ。

フロントページの続き (72)考案者 前田 富穂 東京都港区南麻布五丁目10番27号 アンリ ツ株式会社内 (72)考案者 立石 茂生 東京都港区南麻布五丁目10番27号 アンリ ツ株式会社内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ワークを検出するセンサ部と、前記セン
   サ部からの検出信号を処理して前記ワークの寸法を測定
   する測定部と、前記測定部からのデータを複数桁で表示
   する表示部と、前記表示部における測定値表示の表示桁
   数を制御する表示桁数制御部と、前記表示桁数を前記表
   示桁数制御部に設定する桁数指定部とを有する寸法測定
   機。