JPH04118521U - 防災用ケーブル - Google Patents
防災用ケーブルInfo
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Landscapes
- Insulated Conductors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐火性と難燃性の両方に優れ、さらには有害
なハロゲンガスが発生せず、作業性も良好な防災用ケー
ブルを得ること。 【構成】 導体の外層に、耐火層、絶縁層、難燃性介在
層、難燃テ−プ層、難燃シ−ス層を順に形成した。
なハロゲンガスが発生せず、作業性も良好な防災用ケー
ブルを得ること。 【構成】 導体の外層に、耐火層、絶縁層、難燃性介在
層、難燃テ−プ層、難燃シ−ス層を順に形成した。
Description
【0001】
本考案は、火災等によって高熱や火炎に晒されても長時間の使用に絶え得る防
災用ケーブルに関するものである。
【0002】
従来、火災等によって高熱や火炎に晒されても長時間の使用に絶え得る防災用
のケーブルとして、図2の断面図に示すように、導体1の外層に、耐火層2、絶
縁層3、介在層4、テ−プ層5、シ−ス層6を順に形成した耐火電線7がある。
耐火層2は、例えばプラスチックフィルムに集成マイカを貼り合わせた耐火材料
で構成され、絶縁層3はポリエチレンまたは架橋ポリエチレン、介在層4はポリ
オレフィン、テ−プ層5はポリエステル不織布、シ−ス層6はPVC樹脂または
難燃ポリオレフィン(ポリオレフィンに無機系難燃剤を配合したもの)でそれぞ
れ構成され、火炎中に晒した場合、絶縁層3、介在層4、テ−プ層5、シ−ス層
6は燃焼して消失するが、耐火層2が残って絶縁性を保持するようになっている
。また、介在層4には、燃焼して完全に消失するポリオレフィンを用いることに
より、ハロゲンガスが発生しないように、また燃え滓のカ−ボンが残って絶縁性
能が低下しないように考慮されている。
【0003】
また別の防災用ケーブルとして、図3の断面図に示すように、導体8の外層に
、絶縁層9、介在層10、テ−プ層11、難燃シ−ス層12を順に形成した難燃
ケーブル13がある。この難燃ケーブル13の絶縁層9はポリエチレンまたは架
橋ポリエチレン、介在層10はジュ−トまたは紙、テ−プ層11はポリエステル
不織布または難燃テ−プ(布テ−プに発泡性難燃塗料を塗布したもの)、シ−ス
層12は難燃ポリオレフィンでそれぞれ構成され、シ−ス層12によって難燃性
を確保し、さらに介在層10に燃え難いジュ−トや紙を使用することにより、難
燃性をさらに強化させている。
【0004】
ところで、消火設備、避難用設備に使用するケーブルには、火炎に晒されても
燃え難く、かつ長時間に亘って所定の絶縁性を維持し、電力や信号を伝送できる
性能が望まれる。
【0005】
しかしながら、上記のように構成された従来の耐火電線7にあっては、耐火性
は確保できるが、絶縁層3、介在層4、テ−プ層5、シ−ス層6が全て易燃性で
あるため、火災発生時に電線が火炎を伝搬する役目を果たし、火災を拡大してし
まうという問題がある。すなわち、耐火性能はあるが難燃性に劣るという問題が
ある。
【0006】
一方、難燃電線13にあっては、シ−ス層12に燃え難いジュ−トや紙を使用
しているので難燃性はあるが、高温の火炎中に晒された結果ひとたび燃え出すと
、その燃え滓のカ−ボンによって絶縁性が低下し、耐火性能が劣化してしまうと
う問題があり、耐火電線7および難燃電線13のいずれも消化設備などの防災用
ケーブルとしては性能面で難点がある。
この場合、難燃電線13のシ−ス層12に高難燃PVC樹脂、あるいは金属保
護層を使用することによって難燃性を付与する方法もあるが、高難燃PVC樹脂
を使用した場合は燃焼時にハロゲンガスや煙が発生し、人間に有害であるばかり
か、精密機器などを腐食させるという問題がある。さらに金属保護層を使用した
場合は、可撓性が悪くなり、配線、布設を行う時の作業性が悪くなるという問題
がある。
【0007】
本考案は上記のような問題点を解決するためになされたもので、その技術的課
題は、耐火性と難燃性の両方に優れ、さらには有害なハロゲンガスが発生せず、
作業性も良好な防災用ケーブルを提供することである。
【0008】
上記目的を達成するために、本考案の防災用ケーブルは、導体の外層に、耐火
層、絶縁層、難燃性介在層、難燃テ−プ層、難燃シ−ス層を順に形成したもので
ある。
ここで、前記難燃性介在層および難燃シ−ス層は、無機系難燃剤を配合したポ
リオレフィン系の樹脂によって形成するのが好ましい。
【0009】
上記構成によれば、耐火層の外層に、難燃性介在層、難燃テ−プ層、難燃シ−
ス層が形成されているので、耐火性と難燃性の両方を同時に満足することができ
る。また、難燃性介在層、難燃テ−プ層および難燃シ−ス層を、無機系難燃剤を
配合したポリオレフィン系の樹脂によって形成することにより、有害なハロゲン
ガスや煙も発生しない。さらに、金属保護層を使用していないので、配線作業な
どの作業性にも優れている。
【0010】
以下、実施例に基づいて本考案の防災用ケーブルについて説明する。
図1は、本考案の防災用ケーブルの構造を示す断面図であり、この実施例の防
災用ケーブル20は、導体14の外層に、耐火層15、絶縁層16、難燃性介在
層17、難燃テ−プ層18、難燃シ−ス層19を順に形成したものであり、難燃
性介在層17、難燃テ−プ層18および難燃シ−ス層19は、水酸化マグネシウ
ム、水酸化アルミニウムなどの金属水和物からなる無機系難燃剤を配合したポリ
オレフィン系の樹脂によって形成されている。
【0011】
この様な構造の防災用ケーブルにあっては、難燃性は難燃性介在層17、難燃
テ−プ層18、難燃シ−ス層19によって確保され、耐火性は耐下層15によっ
て確保される。これによって、耐火性と難燃性の両方を同時に満足することがで
きる。また、難燃性介在層17および難燃シ−ス層19を、無機系難燃剤を配合
したポリオレフィン系の樹脂によって形成しているので、有害なハロゲンガスや
煙も発生せず、ひとたび燃え出したとしても、燃え滓のカ−ボンが残らないため
に絶縁性が低下することもない。さらに、金属保護層を使用していないので、配
線作業などの作業性にも優れている。
【0012】
表1は、難燃性介在層17、難燃テ−プ層18、難燃シ−ス層19の材料を変
えて耐火性、難燃性、ハロゲンガスおよび煙の発生の有無について試験した結果
を示すものである。
【0013】
【表1】
【0014】
この表から明らかなように、シ−ス層に、無機系難燃剤を配合したポリオレフ
ィン系の樹脂を使用していない比較例1では、有害なハロゲンガスおよび煙が発
生し、かつ難燃性が劣っている。また、介在層およびテ−プ層に難燃性のポリオ
レフィンおよび難燃テ−プを使用していない比較例2では、ハロゲンガスは発生
していないが、難燃性が劣り、シ−ス層を難燃性にしただけでは難燃性を満足し
ないことを示している。これは、介在層を紙によって形成した比較例3について
も同様である。さらに、テ−プ層およびシ−ス層を難燃性にし、介在層のみを紙
で形成した比較例4では、難燃性およびハロゲンガスが発生しないという点では
満足するが、耐火性が劣っている。このことから、介在層、テ−プ層およびシ−
ス層のすべてを難燃性にすることにより、耐火性と難燃性の両方を満足し、かつ
有害なハロゲンガスや煙を発生しないものにすることが判る。
【0015】
以上のように本考案の防災用ケーブルは、耐火層の外層に、難燃性介在層、難
燃テ−プ層、難燃シ−ス層を形成したので、耐火性と難燃性の両方を同時に満足
することができる。したがって、消火設備や避難設備用のケーブルとして使用す
ることにより、これらの設備を長時間に亘って正常に作動させ、火災の拡大や人
命事故の拡大を効果的に防止することができる。また、難燃性介在層、難燃テ−
プ層および難燃シ−ス層を、無機系難燃剤を配合したポリオレフィン系の樹脂に
よって形成することにより、有害なハロゲンガスや煙も発生せず、火災時の消火
活動などの障害をなくすことができる。さらに、金属保護層を使用していないの
で、配線作業などの作業性にも優れている。
【図1】本考案による防災用ケーブルの構造を示す断面
図である。
図である。
【図2】従来の耐火電線の構造を示す断面図である。
【図3】従来の難燃電線の構造を示す断面図である。
14 導体
15 耐火層
16 絶縁層
17 難燃性介在層
18 難燃テ−プ層
19 難燃シ−ス層
20 防災用ケーブル
Claims (2)
- 【請求項1】 導体の外層に、耐火層、絶縁層、難燃性
介在層、難燃テ−プ層、難燃シ−ス層を順に形成してな
る防災用ケーブル。 - 【請求項2】 前記難燃性介在層、難燃テ−プ層および
難燃シ−ス層は、無機系難燃剤を配合したポリオレフィ
ン系の樹脂によって形成されていることを特徴とする請
求項1記載の防災用ケーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2272291U JPH04118521U (ja) | 1991-04-08 | 1991-04-08 | 防災用ケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2272291U JPH04118521U (ja) | 1991-04-08 | 1991-04-08 | 防災用ケーブル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04118521U true JPH04118521U (ja) | 1992-10-23 |
Family
ID=31908166
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2272291U Pending JPH04118521U (ja) | 1991-04-08 | 1991-04-08 | 防災用ケーブル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04118521U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0673817U (ja) * | 1993-03-30 | 1994-10-18 | 矢崎総業株式会社 | 防蟻・防鼠・難燃・耐火ケーブル |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6248716B2 (ja) * | 1980-02-07 | 1987-10-15 | Kasei Optonix |
-
1991
- 1991-04-08 JP JP2272291U patent/JPH04118521U/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6248716B2 (ja) * | 1980-02-07 | 1987-10-15 | Kasei Optonix |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0673817U (ja) * | 1993-03-30 | 1994-10-18 | 矢崎総業株式会社 | 防蟻・防鼠・難燃・耐火ケーブル |
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