JPH04118102U - フイルタプレスにおけるろ過装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案は、フィルタプレスにおいて、完全
なケーキ剥離が可能な装置を提供せんとするものであ
る。 【構成】 ろ板のろ過床に合致する金属材よりなるろ過
網を構成し、このろ過網の下縁をろ板の下部に枢着し、
その上縁を相対向するろ板に同様に設けたろ過網の上縁
に合着し、ろ板を開板したとき、左右一対のろ過網の下
部が解放するとともに、ろ過網がろ過床から離反するよ
うにしたもので、金属材よりなるろ過網を用いることに
よって、ケーキが剥離しやすく、また、ろ過網がろ過床
から離反しているので、加振や洗浄がし易く、難剥離性
のケーキ迄も剥離可能にしたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、フィルタプレスにおけるろ過装置に関し、詳しくは、上記ろ過装 置における金属ろ材の懸架装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、フィルタプレスのろ板間に設けるろ材としては、ろ布がよく知られてい る。また、金属材で構成したろ材も実公昭３８−２３６８８号発明で公知である 。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

然しながら、ろ材としてろ布を用いるものでは、ろ布に付着したケーキを剥離 し難く、特に、ろ布の目に詰まったケーキは、高圧流体で洗浄しても完全には除 去できない。また、実公昭３８−２３６８８号発明のように、ろ材としてメタル メシュを用いても、ろ材をろ板に固定したものでは、網目間や裏面にまで入った ケーキは除去し難い。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案は、ろ材としてメタルメッシュを用いたろ板に固定することなく、ケ ーキ剥離時にろ板より離して振動や洗浄を容易にしたものであって、その要旨と するところは、水平状に設けた案内レール上に並列したろ板の各ろ板間に設けら れるろ過装置であって、中央部に設けた中凹状のろ過床に合致する凹部を有し、 その凹部の上部にろ板の原液供給孔に合致する通孔を有する金属材よりなるろ過 網を構成し、このろ過網の下縁部をろ板の下端部に枢着し、その上縁部を相対向 するろ板に同じく設けたろ過網の上縁部と合着するとともに、その合着部の下方 において、前記ろ過網に設けた原液の通孔に合致する供給孔を有する供給板を固 定したものである。

【０００５】

【 作 用 】

この考案に係る装置は、上述のように構成してあり、ろ材が金属材よりなるろ 過網で、然も、ろ過床より離反する構造となっているので、ろ過が完了してろ板 を開板すると、ろ過室を形成している一対のろ過網の下部が開くと同時にろ過網 がろ過床から離反する。従って、一対のろ板間に挟持されたケーキが落下し、こ れを除去することができる。そしてこのとき、ろ過網が金属材で構成してあるの で、従来のろ布のようにケーキがその目に付着することがなく、仮に付着しても 、ろ過網がろ過床から離反しているので、加振あるは高圧流体等による洗浄でこ れらを容易に除去することができる。以下、図面に基づいてこの考案を具体的に 説明する。

【０００６】

【実施例】

図１は、多数並列したろ板列の中から一対のろ板を取出して示すものであり、符 号１は相対するろ板、２はろ過床、３はろ板１をその厚み方向に貫く原液の供給 孔で、あって、ろ板１を閉板したとき、各ろ板の供給孔３が連通して原液の供給 管を形成するようにしてあるものである。

【０００７】 次に、符号４は、金属材よりなるろ過網で中央部に前記ろ過床２に合致する凹 部５を設け、その下線部をろ板１の下端部に蝶番６で枢着し、その上端部には、 吊環７が設けてあって、この吊環に支持棒を挿通することによって、一対のろ過 網４はその上端部が合着できるようにしてある。符号８は、ろ板１の原液の供給 孔３に合致する供給孔であり、この供給孔８部分には、給液板９を固定し、この 給液板９には、上記給液孔８に合致する通孔９ａが設けてあり、さらに、この給 液板９には、凹部５に連通する供給溝９ｂが設けてある。尚、符号１０は、ろ過 網４の周辺のシール面を示すものであり、図２に示す斜線部は、シール面１０に 目止めを施した状態を示すものである。

【０００８】 この考案に係る装置は、上述のように構成されており、ろ過が完了してろ板１を 図１に示すように開板すると、左右一対のろ過網５、５間に形成されたケーキｓ が落下し、ろ過網からケーキを剥離除去することができる。すなわち、この考案 では、ろ過網４が金属材で構成してあるので、剥離性の良いケーキはその自重で 剥離し落下するものであり、剥離性の悪いケーキであっても、ろ過網４が金属材 であり、然も、ろ過床２から離反して下部が開くので、加振や洗浄がし易く完全 に剥離除去することができるものである。

【０００９】

【 考案の効果 】

このように、この考案に係る装置は、従来のろ布等のろ材に代えて金属ろ材を 用い、然も、ケーキを剥離するに当って、このろ材をろ板のろ過床から離反する ようにしたので、加振や洗浄が容易にでき、完全にろ材の再生を可能にしたもの である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る装置の側面図である。

【図２】この考案に係る装置の正面図である。

【図３】図２のＡ−Ａ線に沿っての断面図である。

【符号の説明】

１ ろ板 ２ ろ過床 ３ 供給孔 ４ ろ過網 ５ 凹部 ８ 通孔 ９ 給液板 ９ａ 供給孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 水平状に設けた案内レール上に並列した
   ろ板１の各ろ板間に設けられるろ過装置であって、中央
   部に設けた中凹状のろ過床２に合致する凹部５を有し、
   その凹部５の上部にろ板の原液の供給孔３に合致する通
   孔８を有する金属材よりなるろ過網４を構成し、このろ
   過網４の下縁部をろ板１の下端部に枢着し、その上縁部
   を相対向するろ板１に同じく設けたろ過網４の上端縁と
   合着するとともに、その合着部の下方において、前記ろ
   過網４に設けた原液の通孔８に合致する供給孔９ａを有
   する給液板９を固定してなるフィルタプレスにおけるろ
   過装置。