JPH04117988U - 金属管と鞘管付き合成樹脂管との接続装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属管と合成樹脂管とを接続すると共に、該
合成樹脂管に外挿した鞘管と前記金属管とを接続するた
めの装置を提供する。 【構成】 金属管１の端部に設けた小径フランジ１１と
異種管継手２のフランジ２２とをボルトとナットとで連
結し、該異種管継手２の合成樹脂短管３ａと合成樹脂管
３とを融着接合する。一方、前記異種管継手２と合成樹
脂管３とに外挿した鞘管５の端部と、金属管１の大径フ
ランジ１２とを両端フランジ継手４を介して接続する装
置。 【効果】 合成樹脂管および鞘管が金属管と強固に接合
し、合成樹脂管は鞘管によって保護されるので、折れ曲
がったり、破損することがない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、金属管と鞘管付き合成樹脂管との接続装置に関し、詳しくは金属管 と合成樹脂管とを接続すると共に、該合成樹脂管に鞘管を外挿して合成樹脂管が 折れ曲がったり、破損するのを防止した接続装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術とその課題】

従来から金属管と合成樹脂管とを接続する場合には、両者の管端部の間に金属 短管に合成樹脂短管を接合した異種管継手を介在させ、該異種管継手の金属短管 と金属管とをメカニカル接合すると共に、合成樹脂短管と合成樹脂管とを融着接 合していた。

【０００３】 しかしながら、この配管接続の場合には、金属管に接続した合成樹脂管の外周 面は露出して保護されていないために、破損し易いという問題があった。 特に、岸壁に設置された配管機器と洋上に停泊している船舶との間を合成樹脂 管で接続してガス、オイル等を輸送する場合には、海上あるいは海中に没入した 合成樹脂管はサポートされていないために折れ曲がって破損する危険性があった 。そこで、合成樹脂管に鞘管を外挿して合成樹脂管の変形、破損等を防止するこ とが行なわれているが、この場合には鞘管の端部を合成樹脂管と接続している金 属管と如何にして接続するかが問題となっていた。

【０００４】 本考案はかかる課題を解決したものであって、金属管と合成樹脂管との接続、 および合成樹脂管に外挿した鞘管と前記金属管との接続が簡単、かつ確実に行な える接続装置を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の接続装置は、管端部に小径フランジを設けた金属管と合成樹脂管との 間に、フランジ付き金属短管に合成樹脂短管を接合した異種管継手を介在させ、 該異種管継手のフランジと前記金属管の小径フランジとをボルトとナットとで接 続すると共に、合成樹脂短管と合成樹脂管とを融着接合する。 一方、異種管継手と合成樹脂管とに鞘管を外挿し、該鞘管の端部に設けた鍔の 背面にルーズフランジを係止させる。また前記金属管の小径フランジより後方位 置に設けた大径フランジと前記鞘管の鍔との間に両端フランジ継手を介在させて それぞれのフランジ同志をボルトとナットとで連結したことを特徴とするもので ある。

【０００６】

【作用】

上記の構成によれば金属管と合成樹脂管とが異種管継手を介して接続され、ま た合成樹脂管および異種管継手に外挿した鞘管と前記金属管とが両端フランジ継 手を介して強固に接続される。そして、合成樹脂管は外挿した鞘管によって保護 される。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図１は本考案の一実 施例を示す接続装置の正面半断面図、図２は両端フランジ継手の一実施例を示す 斜視図である。

【０００８】 本考案の接続装置は、金属管１、異種管継手２、合成樹脂管３、両端フランジ 継手４、鞘管５からなるものである。

【０００９】 金属管１は鋼管、鋳鉄管等からなるものであって、その管端部に小径フランジ １１を設け、該小径フランジ１１より若干後方の管外周面に大径フランジ１２を 設けたものである。前記小径フランジ１１および大径フランジ１２には、所定位 置にボルトを挿通するための貫通孔が設けられている。

【００１０】 異種管継手２は金属短管２１と合成樹脂短管３ａとを一体的に接合したもので ある。金属短管２１の一端部には金属管１の端部に設けた小径フランジ１１と同 サイズのフランジ２２が設けられており、その他端部には拡径部２３が設けられ ている。該拡径部２３内には合成樹脂短管３ａの一端部が嵌挿されており、その 内周面に圧入した金属スリーブ２４の押圧作用によって合成樹脂短管３ａの外周 面が拡径部２３の内周面と水密的に接合している。尚、合成樹脂短管３ａは、可 撓性を有する合成樹脂管３と同種の合成樹脂材からなるものであって、軟質塩化 ビニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂からなる短管が使用で きる。

【００１１】 両端フランジ継手４は、金属製筒体４１の両端部に前記金属管１の大径フラン ジ１２と外径が同サイズのフランジ４２を突設し、金属製筒体４１のほぼ中央部 に導通管４３を接続したものである。この両端フランジ継手４は、図２に斜視図 で示した如く径方向に二分割して、それぞれの分割体４ａ，４ｂを組み立てるこ とができるように形成しておくのが好ましい。このように両端フランジ継手４を 半割構造にしておくと後述する配管接続の際に、金属管１の小径フランジ１１と 異種管継手２のフランジ２２とを接続したあとでも、それぞれの分割体４ａ，４ ｂを組み合わせて金属管１の大径フランジ１２と鞘管５の端部とを該両端フラン ジ継手４を介して接続することができる。尚、前記導通管４３は配管接続後に合 成樹脂管３と鞘管５との間に空気を吸気・排気させるためのものであって、この 空気の循環によって合成樹脂管３の温度上昇を防止することができる。

【００１２】 鞘管５は軟質塩化ビニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等の可撓性を有 する合成樹脂管からなるものであって、その内径は合成樹脂管３の外径よりも若 干大径となっている。この鞘管５の端部に第１拡径部５１が形成され、更にその 管端側に第２拡径部５２が形成されている。該第２拡径部５２の端部には鍔５３ が形成されており、該鍔５３の背面にルーズフランジ５４が係止されている。

【００１３】 また、前記第１拡径部５１の内径は異種管継手２の拡径部２３の外径よりも若 干大径に形成されており、第２拡径部５２の内径はフランジ２２の外径よりも若 干大径に形成されている。このように鞘管５の端部に第１拡径部５１と第２拡径 部５２とが形成されていると、配管接続の際に該拡径部５１，５２内に異種管継 手２を引き込むことができるので、合成樹脂管３の一端部に異種管継手２を接続 した後でも該合成樹脂管３の他端部に前記と同様な異種管継手２を簡単に接続す ることができる。

【００１４】 次に、この接続装置を用いて金属管１に合成樹脂管３および鞘管５を接続する 手順を説明する。まず、所定の長さを有する鞘管５と、該鞘管５の長さよりも異 種管継手２の長さのほぼ２倍程度長さが短い合成樹脂管３を準備し、該合成樹脂 管３を鞘管５内に挿通する。

【００１５】 そこで合成樹脂管３の一端部を鞘管５の一端部より突出させ、その管端部に異 種管継手２の合成樹脂短管３ａの端部を融着接合する。このとき、合成樹脂管３ の他端部にも他方の異種管継手２を接続しておくことが肝要である。この接続操 作は、合成樹脂管３の一端部に接続した異種管継手２を鞘管５の拡径部５１，５ ２内に引き込み、合成樹脂管３の他端部を鞘管５の他端部から突出させてから、 この他端部に他方の異種管継手２を接続すればよい。

【００１６】 次いで、合成樹脂管３の一端部に接続した異種管継手２のフランジ２２と金属 管１の小径フランジ１１とを突き合わせ、両方のフランジ１１，２２の間にシー ルパッキンを介在させてボルトとナットを用いて連結する。

【００１７】 そこで、半割構造の両端フランジ継手４を用いるか、あるいは予め合成樹脂管 ３に外挿しておいた両端フランジ継手４を用いて金属管１と鞘管５とを接続する 。即ち、金属管１の大径フランジ１２と両端フランジ継手４の一方のフランジ４ ２との間にシールパッキンを介在させ、両者をボルトとナットを用いて連結する 。次に、両端フランジ継手４の他方のフランジ４２と鞘管５の端面との間にシー ルパッキンを介在させ、前記フランジ４２とルーズフランジ５４とをボルトとナ ットを用いて連結する。かくして、合成樹脂管３及び鞘管５のそれぞれの一端部 と金属管１との接続が完了する。

【００１８】 他方、合成樹脂管３および鞘管５のそれぞれの他端部と他方の金属管１との接 続は前述した接続手順と特に相違するものではないが、この場合には金属管１の 大径フランジ１２と鞘管５の端部とは半割構造の両端フランジ継手４を用いて接 続するとよい。

【００１９】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の接続装置は金属管と合成樹脂管とを異種管継手 を介して接続し、また合成樹脂管および異種管継手に外挿した鞘管と前記金属管 とを両端フランジ継手を介して接続するので、接続操作が簡単に行なえ、かつ強 固な接合が得られる。そして、合成樹脂管は外挿した鞘管によって保護されるの で、この鞘管付き合成樹脂管を洋上の輸送配管、あるいは配管条件の厳しい山間 部での輸送配管として使用した場合にも合成樹脂管が折れ曲がったり、破損する ことがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す接続装置の正面半断面
図である。

【図２】両端フランジ継手の一実施例を示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ 金属管 ２ 異種管継手 ３ 合成樹脂管 ４ 両端フランジ継手 ５ 鞘管

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 管端部に小径フランジ（１１）を設けた
   金属管（１）と合成樹脂管（３）との間に、フランジ
   （２２）付き金属短管（２１）に合成樹脂短管（３ａ）
   を接合した異種管継手（２）を介在させ、該異種管継手
   （２）のフランジ（２２）と前記金属管（１）の小径フ
   ランジ（１１）とをボルトとナットとで連結すると共
   に、合成樹脂短管（３ａ）と合成樹脂管（３）とを融着
   接合し、一方異種管継手（２）と合成樹脂管（３）とに
   鞘管（５）を外挿して、該鞘管（５）の端部に設けた鍔
   （５３）の背面にルーズフランジ（５４）を係止させ、
   また前記金属管（１）の小径フランジ（１１）より後方
   位置に設けた大径フランジ（１２）と鞘管（５）の鍔
   （５３）との間に両端フランジ継手（４）を介在させて
   それぞれのフランジ同志をボルトとナットとで連結した
   ことを特徴とする金属管と鞘管付き合成樹脂管との接続
   装置。