JPH04117125U - エンジン用動弁装置の潤滑機構 - Google Patents

エンジン用動弁装置の潤滑機構

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JPH04117125U
JPH04117125U JP2994091U JP2994091U JPH04117125U JP H04117125 U JPH04117125 U JP H04117125U JP 2994091 U JP2994091 U JP 2994091U JP 2994091 U JP2994091 U JP 2994091U JP H04117125 U JPH04117125 U JP H04117125U
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JP
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hole
tappet
small chamber
oil passage
chamber
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JP2994091U
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Inventor
巧 小鮒
Original Assignee
日野自動車工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 僅かなコストの増加でスカッフィングを発生
することなく、ロッカアーム周辺の当接部及び摺動部や
タペットとカムの当接部を効率良く潤滑する。 【構成】 油路11bと小室12cとを連通可能な第1
孔12dをタペット12の周壁に形成し、油路11bと
小室12cとを連通可能な第2孔12fを第1孔12d
より上部のタペット12の周壁に形成し、カムチャンバ
13と小室12cとを連通可能な第3孔12hを第1孔
12dより下部のタペット12の周壁に形成する。タペ
ット12の上昇状態で第1孔12dが油路11bと小室
12cとを連通しかつ第3孔12hが摺動孔11c内に
没入し、タペット12の下降状態で第2孔12fが油路
11bと小室12cとを連通しかつ第3孔12hがカム
チャンバ13と小室12cとを連通する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はエンジンの動弁装置に潤滑油を供給する機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図4に示されるロッカアーム周辺の当接部及び摺動部の潤滑機構を備え た動弁装置が知られている。この動弁装置の潤滑機構ではエンジンのシリンダブ ロック1にオイルを供給するメインギャラリ1aと、このメインギャラリ1aに 連通する油路1bと、油路1bが臨むタペット摺動孔1cが設けられ、このタペ ット摺動孔1cにタペット2が挿通される。タペット2の下端には大径のフラン ジ部2aが形成され、フランジ部2aの底面はカムチャンバ3に配設されたカム 4に当接する。タペット2の上端には半球状の凹部2bが形成され、この凹部2 bにはプッシュロッド6の下端が当接する。プッシュロッド6はその軸方向に通 孔6aを有し、タペット2の内部には通孔6aに連通する小室2cが形成される 。またタペット2の周壁には油路1bと小室2cとを連通可能な複数の孔2dが 形成され、これらの孔2dが出現するタペット2の外周面には環状溝2eが形成 される。 このように構成された動弁装置の潤滑機構は、カム4の回転によりタペット2 が上昇すると、図5に示すように油路1bと小室2cとが遮断され、メインギャ ラリ1aのオイルはロッカアーム周辺の当接部及び摺動部には供給されなくなる 。タペット12が下降すると、図4に示すように孔2dが油路1bと小室2cと を連通し、メインギャラリ1aのオイルは油路1b、孔2d、小室2c及び通孔 6aを介してロッカアーム周辺の当接部及び摺動部に供給されるようになる。 またタペット2とカム4の当接部の潤滑はクランクシャフトにより跳ね上げら れるオイルやシリンダブロック1に設けられた摺動孔1cとタペット2の隙間か ら漏れるオイルにより潤滑される。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】 しかし、近年のように高出力化したエンジンに対し、上記潤滑機構ではロッカ アーム周辺の当接部及び摺動部の潤滑は十分に行えるが、タペットとカムの当接 部の潤滑はクランクシャフトによるオイルの跳ね上げ等だけでは不十分になり、 すべりを伴う線接触部に焼付きであるスカッフィングを発生する恐れがあった。
【0004】 本考案の目的は、僅かに機械加工を施すだけでスカッフィングを発生すること なく、ロッカアーム周辺の当接部及び摺動部やタペットとカムの当接部を効率良 く潤滑できるエンジン用動弁装置の潤滑機構を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本考案の構成を、実施例に対応する図1及び図2を 用いて説明する。 本考案は、オイル供給源11aに連通する油路11bが臨むタペット摺動孔1 1cがシリンダブロック11に設けられ、下端がカムチャンバ13に配設された カム14に当接し上端に軸方向に通孔16aを有するプッシュロッド16の下端 が当接するタペット12が摺動孔11cに摺動可能に挿通され、タペット12の 内部に通孔16aに連通する小室12cが形成され、タペット12の周壁に油路 11bと小室12cとを連通可能な第1孔12dが形成されたエンジン用動弁装 置の潤滑機構の改良である。 その特徴ある構成は、油路11bと小室12cとを連通可能な第2孔12fが 第1孔12dより上部のタペット12の周壁に形成され、カムチャンバ13と小 室12cとを連通可能な第3孔12hが第1孔12dより下部のタペット12の 周壁に形成され、タペット12の上昇状態で第1孔12dが油路11bと小室1 2cとを連通しかつ第3孔12hが摺動孔11c内に没入し、タペット12の下 降状態で第2孔12fが油路11bと小室12cとを連通しかつ第3孔12hが カムチャンバ13と小室12cとを連通するように構成されたところにある。
【0006】
【作用】
タペット12上昇時にはオイル供給源11aのオイルがシリンダブロック11 の油路11b、第1孔12d、小室12c及び通孔16aを介してロッカアーム に供給され、ロッカアーム周辺の当接部及び摺動部が潤滑される。またタペット 12下降時にはオイル供給源11aのオイルが油路11b、第2孔12f、小室 12c及び第3孔12hを介してカムチャンバ13に流出し、タペット12とカ ム14の当接部が潤滑される。
【0007】
【実施例】
次に本考案の一実施例を図面に基づいて詳しく説明する。 図1〜図3に示すように、エンジンのシリンダブロック11にはオイルを供給 するメインギャラリ11aと、このメインギャラリ11aに連通する油路11b と、油路11bが臨むタペット摺動孔11cが設けられ、このタペット摺動孔1 1cにはタペット12が挿通される。タペット12の下端には大径のフランジ部 12aが形成され、フランジ部12aの底面はカムチャンバ13に配設されたカ ム14に当接する。タペット12の上端には半球状の凹部12bが形成され、こ の凹部12bにはプッシュロッド16の下端が当接する。プッシュロッド16は その軸方向に通孔16aを有し、タペット12の内部には通孔16aに連通する 小室12cが形成される。またタペット12の周壁には油路11bと小室12c とを連通可能な第1孔12dが形成される。第1孔12dはこの例では2個の孔 であり、これら2個の第1孔12dがタペット12の外周面に貫通する部分には 第1環状溝12eが形成される。
【0008】 本実施例の特徴ある構成は、油路11bと小室12cとを連通可能な第2孔1 2fが第1孔12dより上部のタペット12の周壁に形成され、カムチャンバ1 3と小室12cとを連通可能な第3孔12hが第1孔12dより下部のタペット 12の周壁に形成されたところにある。第2孔12fはこの例では1個の小径の 孔であり、この第2孔12fがタペット12の外周面に貫通する部分には第2環 状溝12gが形成される。また第3孔12hはこの例では等間隔に配設された4 個の大径の孔である。 また図3に詳しく示すように、プッシュロッド16の上端はアジャストスクリ ュ17を介してロッカアーム18の一端に当接し、ロッカアーム18の中央はロ ッカシャフト19に枢支され、更にロッカアーム18の他端は弁21の上端に当 接するように構成される。プッシュロッド16の通孔16aはアジャストスクリ ュ17に形成された透孔17aに連通し、更にロッカアーム18に形成された挿 通孔18aに連通するようになっている。
【0009】 このように構成されたエンジン用動弁装置の潤滑機構の動作を説明する。 カム14の回転によりタペット12が上昇すると、図2に示すように第1孔1 2dが油路11bと小室12cとを連通し、第3孔12hが摺動孔11c内に没 入する。メインギャラリ11aのオイルは油路11b、第1孔12d、小室12 c、通孔16a、透孔17a及び挿通孔18aを介してロッカアーム18、ロッ カシャフト19、弁21等の当接部及び摺動部に供給される。この結果、プッシ ュロッド16とアジャストスクリュ17の当接部、ロッカアーム18とロッカシ ャフト19の摺動部、ロッカアーム18と弁21の当接部等が豊富な量のオイル により十分に潤滑される。
【0010】 タペット12が下降すると、図1に示すように第2孔12fが油路11bと小 室12cとを連通し、第3孔12hがカムチャンバ13と小室12cとを連通す る。メインギャラリ11aのオイルは油路11b、第2孔12f、小室12c及 び第3孔12hを介してカムチャンバ13に流出する。このときメインギャラリ 11aのオイルは小径の第2孔12fで小室12cに流入するオイルの量が絞ら れ、小室12cの圧力は大きくならないので、オイルは大径の第3孔12hより 吹出すことなく、フランジ部12aの上面に落下する。このオイルは更にフラン ジ部12aの底面に伝わってタペット12とカム14間に至る。またタペット1 2とカム14の当接部にはクランクシャフトにより跳ね上げられたオイルが付着 する。この結果、タペット12とカム14の当接部はこれらのオイルにより十分 に潤滑されるので、エンジンが高出力化してもタペット12とカム14の当接部 にスカッフィングが発生することはない。
【0011】 なお、実施例では2個の第1孔、1個の第2孔及び4個の第3孔をそれぞれタ ペットの周壁に形成したが、これは一例であってこれらの孔数に限定されるもの ではない。
【0012】
【考案の効果】
以上述べたように、本考案によれば、油路と小室とを連通可能な第1孔をタペ ットの周壁に形成し、油路と小室とを連通可能な第2孔を第1孔より上部のタペ ットの周壁に形成し、カムチャンバと小室とを連通可能な第3孔を第1孔より下 部のタペットの周壁に形成したので、タペットの上昇状態でオイルがロッカアー ムや弁に供給されてそれらの当接部及び摺動部を潤滑し、タペットの下降状態で オイルがタペットとカムの間に供給されてその当接部を潤滑する。 この結果、ロッカアーム周辺の当接部及び摺動部だけでなく、タペットとカム の当接部にも積極的に潤滑油が供給されるので、これらの箇所を効率良く潤滑す ることができ、エンジンが高出力化してもタペットとカムの当接部にスカッフィ ングが発生することはない。またタペットに僅かな機械加工を追加するだけで本 考案の潤滑機構が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案一実施例エンジン用動弁装置の潤滑機構
のタペットが下降した状態を示す図3のA部拡大断面
図。
【図2】そのタペットが上昇した状態を示す図3のA部
拡大断面図。
【図3】その潤滑機構を含む動弁装置の要部断面図。
【図4】従来例を示す図1に対応する拡大断面図。
【図5】その従来例を示す図2に対応する拡大断面図。
【符号の説明】
11 シリンダブロック 11a メインギャラリ(オイル供給源) 11b 油路 11c タペット摺動部 12 タペット 12c 小室 12d 第1孔 12f 第2孔 12h 第3孔 13 カムチャンバ 14 カム 16 プッシュロッド 16a 通孔

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オイル供給源(11a)に連通する油路(11b)
    が臨むタペット摺動孔(11c)がシリンダブロック(11)に
    設けられ、下端がカムチャンバ(13)に配設されたカム(1
    4)に当接し上端に軸方向に通孔(16a)を有するプッシュ
    ロッド(16)の下端が当接するタペット(12)が前記摺動孔
    (11c)に摺動可能に挿通され、前記タペット(12)の内部
    に前記通孔(16a)に連通する小室(12c)が形成され、前記
    タペット(12)の周壁に前記油路(11b)と前記小室(12c)と
    を連通可能な第1孔(12d)が形成されたエンジン用動弁
    装置の潤滑機構において、前記油路(11b)と前記小室(12
    c)とを連通可能な第2孔(12f)が前記第1孔(12d)より上
    部のタペット(12)の周壁に形成され、前記カムチャンバ
    (13)と前記小室(12c)とを連通可能な第3孔(12h)が前記
    第1孔(12d)より下部のタペット(12)の周壁に形成さ
    れ、前記タペット(12)の上昇状態で前記第1孔(12d)が
    前記油路(11b)と前記小室(12c)とを連通しかつ前記第3
    孔(12h)が前記摺動孔(11c)内に没入し、前記タペット(1
    2)の下降状態で前記第2孔(12f)が前記油路(11b)と前記
    小室(12c)とを連通しかつ前記第3孔(12h)が前記カムチ
    ャンバ(13)と前記小室(12c)とを連通するように構成さ
    れたことを特徴とするエンジン用動弁装置の潤滑機構。
JP2994091U 1991-04-03 1991-04-03 エンジン用動弁装置の潤滑機構 Pending JPH04117125U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190111097A (ko) * 2017-02-10 2019-10-01 가부시키가이샤 오틱스 태핏

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