JPH04113045A - 振り子式長周期制振装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高層ビルなどの長周期構造物の振動抑制に適用
される振り子式長周期制振装置に関する。

〔従来の技術〕

長周期構造物に適用される制振装置は、人間が感じない
ような小さな加速度から作動させることができるものと
して、構造物周期にほぼ等しくなる吊り長さｌのワイヤ
ー等で重錘が吊られた振り子構造のものが知られている
。

ところで、制振対策を必要とするような高層ビルにおい
ては、その固有周期は約ｌＯ秒程度にもなるものがあり
、制振装置の周期も同程度に設定する必要がある。ここ
で振り子の周期Ｔは振り子長さを１１重力加速度をｇと
すると次式で与えられる。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、約１０秒の周期を得ようとすると、上式
の関係で約２５ｍの吊り長さの振り子カ必要となり、こ
のため制振装置をセットするための広い空間が必要であ
る。

本発明はこのような事情に鑑みて提案されたもので、全
高をできるだけ低くしてしかも長周期を有し、設置スペ
ースを小さくすることのできる振り子式長周期制振装置
を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

そのために本発明は、上端が適宜間隔を存してそれぞれ
構造物に枢着され鉛直下方に延びる等長の左右１対の長
尺ロッドと、左右端がそれぞれ上記各長尺ロッドの下端
に枢着された左右方向のつなぎ梁と、上記つなぎ梁の左
右端にそれぞれ下端が枢着された鉛直上方へ延びる等長
の短尺ロッドと、上記つなぎ梁の左右端部にそれぞれ付
設され鉛直線に対する上記長尺ロッドの一方向への傾斜
角を上記短尺ロッドの他方向への傾斜角に常に等しくす
る両ロッドの傾斜角連動手段と、上記各短尺ロッドの上
部に左右端が枢着された１重錘とを具えたことを特徴と
する。

〔作用〕

このような構成によれば、振り子は振動時に長さ１１の
長尺ロッドと長さ１２の短尺ロッドとにより７字状をな
し、その周期Ｔは となる。

その結果、両ロンドの長さｉ、、１２の選定次第で比較
的低い全高にもかかわらず長周期の制振装置か得られる
。

〔実施例〕

本発明の一実施例を図面について説明すると、第１図は
その側面図、第２図は第１図の部分平面図、第３図は第
１図の変形例を示す側面図、第４図は第３図の部分平面
図である。

まず、第１〜２図において、１，１はそれぞれ適宜間隔
で上端が対象構造物７に枢着され下方に垂下された長さ
１１の比較的長い左右１対の長尺ロッドで、各長尺ロッ
ド１の下端は比較的軽量のつなぎ粱５の左右端にそれぞ
れビン３長尺ロッドの下端枢着ビン３．３の近傍に枢着
され上端が上方へ延びる長さ１２の比較的短い左右１対
の短尺ロッド、４，４はそれぞれ長尺ロッド１．短尺ロ
ッド２の下端に付設された同一サイズの１対のギヤで、
互いに歯合することで長尺ロッド１．短尺ロッド２の鉛
直線に対する左方傾斜角θ、右方傾斜角θを等しくする
ように、両ロッドを７字状に連動する作用を行う。

６は左右端がそれぞれ短尺ロッド２，２の上部に穿設さ
れた複数のビン孔にピンで枢着された重錘、８はつなぎ
粱５と対象構造物７との間に付設された減衰器である。

このような装置において、重錘６が水平移動するとき、
短尺ロッド２が鉛直線に対して傾斜角θだけ一方へ傾け
ば、ギヤ４を介して長尺ロッド１も同一の傾斜角θだけ
他方へ傾く。

従って、重錘６の水平変位δはθが比較的小さい範囲で
（１）式で表わされる。

δ＝（１＋＋　１２）　ｓｉｎθ＝（ｆ＋＋ｉ！ｚ）θ
・・・・・・（１） ここで、重錘６の上下移動量Δｈは（２）式で表わされ
る故、 Δｈ＝　（ｊ！＋　　１２）　　（１−ｃｏｓθ）重錘
が図示の位置に移動したときの位置エネルギＵは重錘質
量をｍとすると（３）式となり、ばね定数には（４）式 で与えられることから周期Ｔは（５）式となる。

ここで、１１を２ｍ、１２を１．５ｍとすると、周期Ｔ
は約１０秒となり、２ｍの吊り高さで長周期化が可能と
なり、本装置によれば低い吊り高さで長周期化か可能と
なる９ ナオ、周１ｇＩＴは短尺ロッド２の実効長！２の長さを
変えで重錘６を支持することで調整か可能である。

またつなぎ粱５に減衰器８を七゛ソ卜することでストロ
ークの短い減衰器でパッシブな制振装置を得ることがで
きる。

なお、上記実施例は第３〜４図に示すようにギヤ４をそ
れぞれサーボモーター９で駆動することにより、アクテ
ィブな制振装置とすることも一■能である。

このような装置によれば、下記の効果が奏せられる。

（１）低い吊り高さで長周期の制振装置を得ることがで
きる。

（２）またギヤをサーボモーター等で駆動することで、
摺動部のないコンパクトなアクティブ制振装置にするこ
とかできる。

〔発明の効果〕

要するに本発明によれば、上端が適宜間隔を存し２てそ
れぞれ構造物に枢着され鉛直下方に延びる等長の左右１
対の長尺口・ソドと、左右端かそれぞれ上記各長尺ロッ
ドの下端に枢着された左右方向のつなぎ梁と、上記つな
ぎ梁の左右端にそれぞれ下端か枢着された鉛直上方へ延
びる等長の短尺ロッドと、上記つなぎ梁の左右端部にそ
れぞれ付設され鉛直線に対する上記長尺ロットの一方向
への傾斜角を上記短尺ロッドの他方向への傾斜角に常に
等しくする両ロフトの傾斜角連動手段と、上Ｊ己各短尺
ロッドの上部に左右端が枢着された重錘とを具えたこと
により、全高をできるだけ低くしてしかも長周期を有し
、設置スペースを小さくすることのできる振り子式長周
期制振装置を得るから、本発明は産業上極めて有益なも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す側面図、第２図は第１
図の部分平面図、第３図は第１図の変形例を示す側面図
、第４図は第３図の部分平面図である。 １１１．長尺口・ンド、２・・・短尺ロッド、３・・・
ビン、４・・・ギヤ、５・・・つなぎ粱、６・・−重錘
、７・・・構造物、８−・・減衰器、９・・・サーボモ
ーター第１図 代理人　弁理士　塚　本　正　文 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 上端が適宜間隔を存してそれぞれ構造物に枢着され鉛直
   下方に延びる等長の左右１対の長尺ロッドと、左右端が
   それぞれ上記各長尺ロッドの下端に枢着された左右方向
   のつなぎ梁と、上記つなぎ梁の左右端にそれぞれ下端が
   枢着された鉛直上方へ延びる等長の短尺ロッドと、上記
   つなぎ梁の左右端部にそれぞれ付設され鉛直線に対する
   上記長尺ロッドの一方向への傾斜角を上記短尺ロッドの
   他方向への傾斜角に常に等しくする両ロッドの傾斜角連
   動手段と、上記各短尺ロッドの上部に左右端が枢着され
   た重錘とを具えたことを特徴とする振り子式長周期制振
   装置。