JP2877738B2 - 鉄道シミュレータ用動揺装置 - Google Patents

鉄道シミュレータ用動揺装置

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JP2877738B2
JP2877738B2 JP22278195A JP22278195A JP2877738B2 JP 2877738 B2 JP2877738 B2 JP 2877738B2 JP 22278195 A JP22278195 A JP 22278195A JP 22278195 A JP22278195 A JP 22278195A JP 2877738 B2 JP2877738 B2 JP 2877738B2
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rolling
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正光 星野
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Mitsubishi Precision Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、鉄道車両のシミュレ
ータに関し、車両の動揺を模擬する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の鉄道シミュレータ用動揺装置は、
縦及び横方向それぞれにガイドレールを有する2層構造
で、縦及び横の2軸の動揺だけの模擬であった。
【0003】例えば図3に示すように、水平に配置した
横軸用ベース32上に横軸用ガイドレール37を設け
る。この横軸用ベース32の上部に縦軸用ベース33を
配置し、下面に設けた係合溝331で横軸用ガイドレー
ル37と係合している。横軸用ベース32と縦軸用ベー
ス33との間に横軸用アクチュエータ35を結合し、縦
軸用ベース33を横軸用ガイドレール37に沿った横方
向の移動を可能とする。縦軸用ベース33の上部に動揺
台34を配置し、下面に設けた係合溝341で縦軸用ガ
イドレール38と係合している。縦軸用ベース33と動
揺台34との間に縦軸用アクチュエータ36を結合し、
動揺台34を縦軸用ガイドレール38に沿った縦方向の
移動を可能とする。動揺台34の上部には模擬される車
両の車体31が搭載される。
【0004】横軸用アクチュエータ35及び縦軸用アク
チュエータ36は、シミュレータの模擬状況に応じて、
制御駆動され、縦軸用ベース33及び動揺台34に振動
を与える。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
の鉄道シミュレータ用動揺装置は、縦及び横方向それぞ
れ縦及び横の2軸の動揺だけの模擬であり、実車両の縦
軸周りの回転すなわちローリングの模擬ができていなか
った。
【0006】この発明は、上記問題点を解決して、実車
両と同様にローリングの模擬を可能とする鉄道シミュレ
ータ用動揺装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る鉄道シミ
ュレータ用動揺装置は、次のように構成される。
【0008】第1の方向に延びた第1のガイドレールに
沿って移動可能な第1の移動台と、前記第1の移動台の
上部に位置して前記第1の方向と直角な第2の方向に延
びた第2のガイドレールに沿って移動可能な第2の移動
台と、前記第2の移動台の上部に第1の方向あるいは第
2の方向を縦方向にして位置する車体と、車体横幅の中
央で前記縦方向の線を中心として対称にかつ前記第2の
移動台と前記車体との間に位置して両者を結合する複数
組のコイルバネとを有する。車体が、車体横幅の中央で
縦方向の線上に設けたローリング用調心軸と軸受とによ
り、第2の移動台上に支持される。
【0009】一組のコイルバネは、模擬される実車両の
まくらバネの取付間隔で配置されると、より実車両と同
様の動揺感覚を得ることができる。
【0010】
【作用】第1の移動台は、第1のガイドレールに沿って
第1の方向に往復移動すなわち振動することができる。
第2の移動台は第1の移動台の上部に位置し、第2のガ
イドレールに沿って第2の方向に往復移動すなわち振動
することができる。第1のガイドレールと第2のガイド
レールとは直角に交わるように形成されていて、第1の
移動台と第2の移動台とは互いに独立に移動するから、
第2の移動台の上部に位置する車体は一定範囲内の平面
運動をすることができる。そして、車体は、第2の移動
台とコイルバネで結合され、車体横幅の中央を通る縦線
上に設けたローリング用調心軸と軸受とにより支持され
ているから、この軸を中心にして回転可能となってい
る。平面運動に伴う当該平面方向の加速度と車体にかか
る重力方向の重量とにより、縦軸周りのモーメントが発
生し、車体に回転力を発生させる。コイルバネは、車体
と第2の移動台とを連結するとともに、車体を支持す
る。
【0011】
【実施例】以下、本発明に係る鉄道シミュレータ用動揺
装置の一実施例を図により説明する。図1は、実施例の
構成図であり、図1(a)は断面側面図、図1(b)は
断面正面図である。図1において、101は車体、10
2は横軸用ベースである。103は縦軸用ベースであ
り、第1の移動台として機能する。1031は縦軸用ベ
ース103の下面に設けた横軸用嵌合溝である。104
は動揺台であり、第2の移動台として機能する。104
1は動揺台104の下面に設けた縦軸用嵌合溝である。
105は横軸用アクチュエータ、106は縦軸用アクチ
ュエータ、107は横軸用ガイドレール、108は縦軸
用ガイドレール、1091はローリング用調心軸受、1
092はローリング用調心軸、110はコイルバネで構
成されるスプリング、111はスプリング受け、112
はオイルダンパである。
【0012】横軸用ベース102は建屋床面に固定され
る。横軸用ベース102の上面には一対の平行な横軸用
ガイドレール107が敷設される。横軸用ベース102
の上部には前記横軸用ガイドレール107と横軸用嵌合
溝1031との嵌め合わせにより縦軸用ベース103が
取り付けられる。このとき、横軸用ベース102の上面
と縦軸用ベース103の下面とにそれぞれ突起102
1,1032が形成されていて、それらの突起102
1,1032の間に横軸用アクチュエータ105が、そ
の駆動方向が横軸用ガイドレール107の敷設方向と一
致するように、連結される。縦軸用ベース103の上面
には一対の平行な縦軸用ガイドレール108が敷設され
る。この縦軸用ガイドレール108の方向は、横軸用ガ
イドレール107と直角をなす。縦軸用ベース103の
上部には前記縦軸用ガイドレール108と縦軸用嵌合溝
1041との嵌め合わせにより動揺台104が取り付け
られる。このとき、縦軸用ベース103の上面と動揺台
104の下面とにそれぞれ突起1033,1042が形
成されていて、それらの突起1033,1042の間に
縦軸用アクチュエータ106が、その駆動方向が縦軸用
ガイドレール108の敷設方向と一致するように、連結
される。動揺台104の形状は、模擬すべき車両の車体
101の床面の形状に相似しておりほぼ一致していて、
スプリング110の横幅方向の取付けは、動揺台104
と車体101の間に実車両のまくらバネが取付けられる
間隔で配置される。動揺台104の上面と車体101の
床面の下面とには、スプリング110の両端部が挿入す
る凹部が形成され、スプリング受け111として機能し
て、スプリング110の脱落を防止する。動揺台104
の上部に車体101の縦方向が縦軸用ガイドレール10
8の敷設方向と一致するように搭載される。このとき、
動揺台104の上面には下方の縦軸用ガイドレール10
8の敷設方向と平行で動揺台104の中央の線上に2つ
のローリング用調心軸受1091が形成され、車体10
1の床面の下面には横幅の中央で縦方向の線上に2つの
ローリング用調心軸1092が設けられ、前記ローリン
グ用調心軸1092が前記ローリング用調心軸受109
1に支持されるようにして、車体101が動揺台104
上に搭載される。動揺台104のスプリング110が位
置する付近の側面部とその上方の車体101の床面下面
との間にオイルダンパ112が取付けられ、車体101
のロール・ダンピングを規制している。
【0013】次に、上記図1に示した実施例の動作を説
明する。横軸用アクチュエータ105を駆動することに
より、横軸用ガイドレール107に案内され縦軸用ベー
ス103とこの縦軸用ベース103より上部の構造物は
横軸方向の動揺を得ることとなる。縦軸用アクチュエー
タ106を駆動することにより、縦軸用ガイドレール1
08に案内された動揺台104とこの動揺台104より
上部の構造物は縦方向の動揺を得ることとなる。これら
の縦横の動揺により動揺台104に平面運動を行わせる
ことができる。車体101に加わる垂直方向の荷重は、
ローリング用調心軸受1091、ローリング用調心軸1
092を支点としてスプリング110の反発力によって
支えられる。前述の動揺台104の平面運動に伴う加速
度の発生により、図2のように、ローリング用調心軸受
1091を中心とする垂直荷重が不均衡となれば、車体
101はローリング用調心軸受1091を中心とするロ
ーリングの動揺を得る。図2において、Mは車体101
の質量、αは横方向の加速度である。オイルダンパ11
2はこのローリングの動揺を終息させるはたらきをす
る。以上のように車体101は、模擬する状況に応じて
縦、横及びローリングの動揺を得ることができる。
【0014】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば車体を
支える動揺装置をローリング用調心軸及び軸受で支持
し、車体をその横幅の中央で縦方向の線を中心として対
称に配置して支持したので、実際の車体が受けるローリ
ングを伴う動揺を高度に模擬することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の構成図であり、断面側面図、断面正面
図を示す。
【図2】実施例の動作を説明する図である。
【図3】従来の動揺装置を説明する構成であり、断面側
面図、断面正面図を示す。
【符号の説明】
101…車体、102…横軸用ベース、103…縦軸用
ベース(第1の移動台)、1031…横軸用嵌合溝、1
04…動揺台(第2の移動台)、1041…縦軸用嵌合
溝、105…横軸用アクチュエータ、106…縦軸用ア
クチュエータ、107…横軸用ガイドレール、108…
縦軸用ガイドレール、1091…ローリング用調心軸
受、1092…ローリング用調心軸、110…スプリン
グ(コイルバネ)、111…スプリング受け、112…
オイルダンパ。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の方向に延びた第1のガイドレール
    に沿って移動可能な第1の移動台と、前記第1の移動台
    の上部に位置して前記第1の方向と直角な第2の方向に
    延びた第2のガイドレールに沿って移動可能な第2の移
    動台と、前記第2の移動台の上部に第1の方向あるいは
    第2の方向を縦方向にして位置する車体と、車体横幅の
    中央で前記縦方向の線を中心として対称にかつ前記第2
    の移動台と前記車体との間に位置して両者を結合する複
    数組のコイルバネとを有し、車体が、車体横幅の中央で
    縦方向の線上に設けたローリング用調心軸と軸受とによ
    り、第2の移動台上に支持されたことを特徴とする鉄道
    シミュレータ用動揺装置。
  2. 【請求項2】 一組のコイルバネは、模擬される実車両
    のまくらバネの取付間隔で配置されたことを特徴とする
    請求項1記載の鉄道シミュレータ用動揺装置。
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