JP2824291B2 - 構造物の制振装置 - Google Patents

構造物の制振装置

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、建造物等の制振装置の改良に関する。
(従来の技術) 建造物等の振動を抑制する制振装置として、第3図に
示すように可動マス1をアーム3を介して構造物2から
振子状に吊り下げるとともに、この可動マス1の揺動を
抑制するアクチュエータまたはダンパ10を構造物2と可
動マス1との間に介装した制振装置が知られている。
(発明の課題) このような制振装置により良好な制振効果を得るに
は、制振対象となる構造物の固有振動の周期の近くに、
可動マス1の固有振動の周期を設定することが必要であ
る。可動マス1の振子の周期Tは、 ただし、g:重力加速度 で表される。制振対象となる構造物の固有周期が長い場
合には、可動マス1の周期Tも長く設定する必要がある
が、この式から明らかなように、それには可動マス1の
吊り下げ長さlを長くしなければならず、結果として制
振装置が大型化するという問題があった。
本発明は、以上の問題点を解決すべく、可動マスの吊
り下げ長さを変えずに振子の固有周期を調整可能にした
制振装置を提供することを目的とする。
(課題を達成するための手段) このために本発明は、構造物から吊り下げた可動マス
の揺動を抑制するアクチュエータを可動マスと構造物の
間に介装した構造物の制振装置において、下端を構造物
に回転自由に結合したアームを前記可動マスに設けた軸
受部に回転及び摺動自由に貫通させるとともに、このア
ームの上端に所定の質量を持ったマスを結合している。
また本発明は構造物から吊り下げた可動マスの揺動を
抑制するダンパを可動マスと構造物の間に介装した構造
物の制振装置において、下端を構造物に回転自由に結合
したアームを前記可動マスに設けた軸受部に回転及び摺
動自由に貫通させるとともに、このアームの上端に所定
の質量を持ったマスを結合している。
(作用) 可動マスが揺動すると、アームは相対回転しつつ摺動
し、アーム上端に結合したマスがアーム下端を支点に倒
立振子として揺動する。このように、可動マスによる吊
り下げ式の振子に倒立式の振子を組み合わせることによ
り、振子の固有周期は可動マスの吊り下げ長さのみなら
ず、倒立振子のマスの質量やアームの長さなど倒立振子
側の要素によっても変化する。したがって、これらの要
素を適切に設定することにより、可動マスの吊り下げ長
さを長くせずに好ましい固有周期を得ることができる。
(実施例) 第1図及び第2図に本発明の実施例を示す。
第1図において、1は質量M1の可動マスであり、構造
物2から平行な2本のアーム3を介して揺動自由に吊り
下げられている。
可動マス1と構造物2との間にはこれらの水平方向の
相対変位を抑制するための図示されないアクチュエータ
またはダンパが水平方向に介装される。
また、可動マス1の中心には貫通孔4が上下方向に形
成され、貫通孔4の上端に保持されたユニバーサルジョ
イント5の内側をアーム6がベアリングを介して軸方向
に摺動自由に貫通する。アーム6の下端は構造物2に回
転自由に結合し、アーム6の上端には質量M2を備えたマ
ス7が結合する。
次に作用を説明する。
可動マス1が第2図に示すように揺動すると、アーム
6がユニバーサルジョイント5を介して可動マス1と相
対回転しつつ軸方向に摺動し、可動マス1による吊り下
げ振子に対して、マス7は倒立振子としてこれと同位相
で揺動する。
この時に可動マス1に重力が及ぼすx方向の力をF1
すると、 F1=−M1・g・tanθ ≒−M1・g・θ ≒−M1・g・(x/l1) ・・・(1) ただし、θ≪1とする。
また、マス7が可動マス1に及ぼすx方向の力をF2
すると、 F2=(l3/l2)・M2・g・tanθ ≒(l3/l2)・M2・g・θ ≒(l3/l2)・M2・g・(x/l2) =(l3/l2 2)・M2・g・x =(k/l2)・M2・g・x ・・・(2) ただし、θ≪1、k=l3/l2とする。
これらの合力Fは、(1)+(2)により F=−{(M1・g/l1)−(k・M2・g/l2)}・x ・・・(3) (3)式から、等価ばね常数Kが得られる。すなわ
ち、 K=(M1・g/l1)−(k・M2・g/l2) ・・・(4) 一方、M2の等価質量M2′は、 M2′=(l3 2/l2 2)・M2=k2・M2 であり、全体としての等価質量Mは、 M=M1+M2′=M1+k2・M2 となる。
したがって、この系の振動の固有周期Tは、 となる。
ここで、仮に吊り下げ式振子に関する値M1とl1が固定
されているとすると、(5)式は ただし、C1,C2は定数 と書き替えられる。この(5)′式より、l3とM2を大き
く、l2を小さく設定すれば、固有周期Tが大きくなるこ
とが明らかである。
したがって、アーム6の長さやマス7の質量の設定に
より、可動マス1のアーム3の長さl1を変えずに、固定
周期Tを構造物2の固定周期に合わせて任意に設定する
ことができ、固定周期Tの長い制振装置をコンパクトに
構成することができる。
(発明の効果) 以上のように、本発明は可動マスより吊り下げ振子に
倒立振子を組み合わせたので、可動マスを吊り下げるア
ームの長さを変えずに、倒立振子側の設定により制振装
置の固有周期を長く設定することができる。このため、
長い固有周期を必要とする制振装置をもコンパクトに構
成することができ、制振装置を小型化する上で大きな効
果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す制振装置の概略縦断面
図、第2図は制振装置の変位状態を説明する模式図であ
る。 また。第3図は従来例を示す制振装置の概略側面図であ
る。 1……可動マス、2……構造物、3,6……アーム、5…
…ユニバーサルジョイント、7……マス。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】構造物から吊り下げた可動マスの揺動を抑
    制するアクチュエータを可動マスと構造物の間に介装し
    た構造物の制振装置において、下端を構造物に回転自由
    に結合したアームを前記可動マスに設けた軸受部に回転
    及び摺動自由に貫通させるとともに、このアームの上端
    に所定の質量を持ったマスを結合したことを特徴とする
    構造物の制振装置。
  2. 【請求項2】構造物から吊り下げた可動マスの揺動を抑
    制するダンパを可動マスと構造物の間に介装した構造物
    の制振装置において、下端を構造物に回転自由に結合し
    たアームを前記可動マスに設けた軸受部に回転及び摺動
    自由に貫通させるとともに、このアームの上端に所定の
    質量を持ったマスを結合したことを特徴とする構造物の
    制振装置。
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