JPH0411065Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 Ａ 考案の目的 ａ 産業上の利用分野 本案は、融雪アイスカツトルーフ用支持金具に
関するものである。

ｂ 従来の技術とその問題点 北国に住む人にとつて、最大の悩みは屋根の雪
下しである。ほうつておけば降り積もる雪の重圧
が家を痛めるばかりでなく、落下する雪は通行人
に思わぬ危害を加える。

また、雪下しの最中、屋根から転落して死傷す
る事故も毎年跡を断たない。

そこで、屋根の軒先で降り積もつた雪を止め、
とけた融雪水を当該屋根の一方或は中央に排水す
る所謂融雪アイスカツトルーフが多く見られるよ
うになつた。

この融雪アイスカツトルーフの構造はおおよそ
下記のような構造になつている。

すなわち、屋根の軒先部分に側面三角形の木タ
ルキ組みか、三角形の鉄骨金物を使用して行なつ
ているが、排水勾配をつけるのに手間がかかり、
また、一個の部材で勾配をつけるので、これら工
事技法で発生する軒先金物での、よじれ等の問題
を惹起している。

Ｂ 考案の構成 ａ 問題を解決しようとする手段 本願では、下記の構成のものによつて、上述し
た問題を解決しようとするものである。すなわ
ち、本願のものは、 前方金具２と後方金具３、スライド金具４とか
らなる融雪アイスカツトルーフ用支持金具で、上
記前方金具２は上端が後方に、また、下端が前方
に位置するよう傾斜している縦長の板状体２Ａの
下端には、所定角度をもつて取付板２Ｃが連設さ
れ、この取付板２Ｃには固定用ビスの穴２Ｃ１が
開設され、 上記後方金具３は、上端が前方に、また、下端
が後方に位置するよう傾斜している縦長の板状体
３Ａの一方側たとえば左方縁には所定巾の垂直板
３Ｃが断面Ｌ状に連設され、かつ、この垂直板の
下方にはスライド調整用長穴３Ｄが適数個開設さ
れ、上記板状体２Ａの上端と、板状体３Ａの上端
とはピンで枢着され、 上記スライド金具４は、上端が前方に、下端が
後方に位置するよう傾斜している縦長の板状体４
Ａの下端には所定角度をもつて後方に向け取付板
４Ｂが連設され、この取付板には、固定用のビス
４Ｂ１が開設され、上記板状体４Ａの一方側たと
えば、左方縁には所定巾の垂直板４Ｃが断面Ｌ状
に連設され、この垂直板には、上記スライド調整
用長穴３Ｄに対応するボルト４Ｄが右方へ向け突
設されている。

ｂ 考案の実施例 １は本案の融雪アイスカツトルーフ用支持金具
である。前方金具２と後方金具３、スライド金具
４とからなる。

そこで、上記前方金具２は上端が後方に、ま
た、下端が前方に位置するよう傾斜している縦長
の板状体２Ａの上端には、連結ピン取付部２Ｂが
設けられ、下端には所定角度をもつて取付板２Ｃ
が連設され、この前方取付板２Ｃには固定用ビス
の穴２Ｃ１が開設されている。また、この板状体
２Ａの一方側たとえば、左方縁に所定巾の垂直板
２Ｄが断面Ｌ状に補強材として連設されている。

上記後方金具３は、上端が前方に、また、下端
が後方に位置するよう傾斜している縦長の板状体
３Ａの上端には連結ピン取付部３Ｂが設けられ、
かつ、この板状体３Ａの一方側たとえば左方縁に
は所定巾の垂直板３Ｃが断面Ｌ状に連設され、か
つ、この垂直板の下方にはスライド調整用長穴３
Ｄが適数個開設されている。

上記スライド金具４は、上端が前方に、下端が
後方に位置するよう傾斜している縦長の板状体４
Ａの下端には所定角度をもつて後方に向け取付板
４Ｂが連設され、この取付板には、固定用のビス
穴４Ｂ１が開設され、上記板状体４Ａの一方側た
とえば、左方縁には所定巾の垂直板４Ｃが断面Ｌ
状に連設され、この垂直板には、上記スライド調
整用長穴３Ｄに対応するボルト４Ｄが右方へ向け
突設されている。図中、４Ｄ１はナツトである。

１Ａは、上記連結ピン取付部２Ｂ，３Ｂとを連
結する連結ピンである。

ｃ 作用 効果と共に説明する。

Ｃ 考案の効果 イ 第２図を参照して、屋根５における軒先部分
５Ａの前縁部５Ａ１に、上記前方金具２の取付
板２Ｃを位置せしめ当該取付板２Ｃを固定ビス
６で固定する。ついで、後方金具を連結ピン１
Ａを支点として所定角度αを保持するよう取り
付けるのであるが、この時、上記スライド金具
４のボルト４Ｄをスライド調整用長穴３Ｄに貫
入し、ナツト４Ｄ１で仮止めしておき、当該ス
ライド金具４を当該後方金具が所定角度αにな
るよう軒先方向へ適宜進退させ、所定位置で固
定用のビス穴４Ｂ１に固定ビス６で屋根面に固
定する。このようにして、軒先部分に本案の支
持金具１を適数個取付け、この上面に屋根板７
を張設してアイスカツト部８Ｂを得る。

ロ 第１図、第５図、第６図を参照して、本願の
アイスカツト部８Ｂは、右方側の巾８Ｂ１は広
く、左方側の巾８Ｂ２は狭く構成することで、
融雪水は左方へ流下させることができる構造と
なつている。（当然、これを逆方向へ流下させ
るようにしてもよい。）このようなアイスカツ
ト部８Ｂを得る場合、第５図、第６図の如く、
前方金具の高さ２−１と後方金具３の高さ３−
１を変化させず、後方金具３の後方への支持巾
３−２を第５図の如く長くしたり、第６図の如
く短くしたりしてアイスカツト部８Ｂの棟側の
傾斜辺８Ｂ３を容易かつ確実に形成することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は融雪カツトルーフの平面図、第２図は
分解した斜視図、第３図は側面図、第４図はスラ
イド金具の正面図、第５図はＡ−Ａ線断面図、第
６図はＢ−Ｂ線断面図、 １……融雪アイスカツトルーフ用支持金具、２
……前方金具、３……後方金具、４……スライド
金具。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 下記の要件を有する前方金具２と後方金具３、
   スライド金具４とからなることを特徴とする融雪
   アイスカツトルーフ用支持金具。 イ 上記前方金具２は上端が後方に、また、下端
   が前方に位置するよう傾斜している縦長の板状
   体２Ａの下端には、所定角度をもつて取付板２
   Ｃが連設され、この取付板２Ｃには固定用ビス
   の穴２Ｃ１が開設されていること。 ロ 上記後方金具３は、上端が前方に、また、下
   端が後方に位置するよう傾斜している縦長の板
   状体３Ａの一方側たとえば左方縁には所定巾の
   垂直板３Ｃが断面Ｌ状に連設され、かつ、この
   垂直板の下方にはスライド調整用長穴３Ｄが適
   数個開設されていること。 ハ 上記板状体２Ａの上端と、板状体３Ａの上端
   とはピンで枢着されていること。 ニ 上記スライド金具４は、上端が前方に、下端
   が後方に位置するよう傾斜している縦長の板状
   体４Ａの下端には所定角度をもつて後方に向け
   取付板４Ｂが連設され、この取付板には、固定
   用のビス穴４Ｂ１が開設され、上記板状体４Ａ
   の一方側たとえば、左方縁には所定巾の垂直板
   ４Ｃが断面Ｌ状に連設され、この垂直板には、
   上記スライド調整用長穴３Ｄに対応するボルト
   ４Ｄが右方へ向け突設されていること。